家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第101話 ガキのワガママ

「お前のやってることはガキのワガママだ! もう取り戻せないものを取り戻したいと、嫌だ嫌だと泣き喚ているガキそのものだ!」

 

 俺は言い切った。

 一歩も引くわけにはいかない。

 

 俺のそんな言葉に激昂し、ディーグイはその両手に火炎を生み出し 

 

「何だとキサマァァァァァッ!!」

 

 連打で魔法を撃って来る。

 おそらく撃って来てるのは初級火炎魔法アギだろう。

 

 威力はとてもそうとは思えないけど

 

 俺は駆け出す。

 

 追跡する形で連打されるアギの雨。

 

 そして俺は走りながらGUMPの引き金を引いた。

 

 地面に浮かび上がる魔法陣。

 そこから呼び出されたのは……

 

「ホホホホホ! よくぞ私を呼んで下さいましたの主よ!」

 

 上半身と下半身が分離可能な鬼女・マナナンガル。

 彼女は呼び出されると同時に、背中の蝙蝠の翼を広げて、上半身を舞い上がらせた。

 

 俺は走りながら

 

「マナナンガル! ツインアタックだ!」

 

 指示を飛ばす。

 

 マナナンガルの表情が硬くなるのを、俺は視界の端で確認した。

 

 

 

「喰らえ! ザンじゃ!」

 

 マナナンガルの上半身が叫ぶ。

 そしてザンが……

 

 下半身の、触手のような腸の先から発射される。

 

 胴体の断面から零れ出た腸の先端。

 そこから衝撃波が発射され、ディーグイを撃つが

 

「タルカジャダイン!」

 

 ……あの魔法。

 

 高校生少女の身体が筋肉で膨らみ、倍ぐらいに大きく屈強なものになり。

 

 飛行状態が解除され、土を巻き上げつつ地面に降り立つ。

 相当な体重。可憐な少女の肉体は見る影もない。

 

 まるで機動兵器のような肉体に、少女の頭部が乗っている異形の姿。

 

「フハハハハ! 効かぬわ!」

 

 高笑いし、全く防御をせずにマナナンガルの下半身が乱れ撃つザンを浴び続ける。

 攻撃を意に介さず、地響きがする風格で大股で近づき

 

「ふんぬッ!」

 

 拳が唸り、マナナンガルの下半身がぶっ飛んだ。

 

「グアアアアッ」

 

 マナナンガルの悲鳴。

 ディーグイは嗤う。

 

「小賢しい真似をした罰だ」

 

 吹き飛ばされたマナナンガルの下半身に近づく。

 その間も、マナナンガルの下半身はザンを撃ち続けた。

 通じないのに

 

 そして

 

 ディーグイはそれを軽々と持ち上げ、その足を掴み

 

 さらに2つに引きちぎろうとした。

 

 だがその瞬間だった。

 

 マナナンガルの上半身が舞い降りて、ディーグイの背中に張り付いたんだ。

 下半身に問題にならない攻撃を集中連打させ、注意を引き付け。

 本命の上半身の特攻を成功させる……

 

 これが「マナナンガルのツインアタック」だ。

 

「ホホホホホ!」

 

 高笑いするマナナンガル。

 ディーグイはギョッとして一瞬狼狽えたが

 

 すぐに

 

「だから何だ!」

 

 我に接触しても何もできまい。

 そう思ったのか

 

 引き剥がそうと下半身を放り出し、背中に手を回した。

 

 マナナンガルは背中に張り付きながらその長い舌をディーグイの首に巻き付け

 そこから血を吸い始めた。

 

「ぐぉ」

 

 歪むディーグイの表情。

 

 搾血……

 

 血を搾り取るマナナンガルの技だ。

 これでディーグイが倒せるとは思ってない。

 

 搾血の狙いは、ディーグイの注意を引き付け、同時に状態を悪化させること。

 

 本命は……こっちだ!

 

 俺は腰だめに蛇の剣を構え

 

 その切っ先を、ディーグイの腹……臍の位置を狙って突き出した。

 人体の構造上、臍の向こうはすぐ内臓だ。

 

 筋肉に斬り付けても効果が無くても、ここならどうだ……!?

 

 果たして。

 

 俺の剣は……

 

 ディーグイの腹に深々と突き刺さった。

 

「グオオオオオオオ!」

 

 その瞬間、ディーグイの絶叫が響き渡った。




臍周りに筋肉はあるけど、臍そのものには膜しか無いんだよね。
人体構造上。

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