家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第13話 はじめての悪魔会話

 グエエエエ!!

 

 俺の刀を首に突き刺されて。

 腹の膨れた小柄な怪人……幽鬼ガキは悲鳴を上げながら消滅していく。

 

 スライムには割とあっさり勝てたけど、こいつはちょっと手古摺った。

 新米の俺には、動きが少々素早かったんだ。

 

 何回か噛みつかれ、爪の一撃も喰らった。

 回復しておきたい。

 

「志乃、魔石をちょうだい」

 

 魔石とは、魔力の籠った石のことで。

 ちょっとした怪我なら完治できる力がある。

 

 この世界では割と簡単に手に入るもののようで。

 気にせず使えと言われてるから。

 

「ちょっと待って」

 

 志乃はリュックをごそごそし。

 

「はい」

 

 青い色のガラス玉のような石を差し出して来た。

 これが魔石。

 

 俺はその石の力を解放することを念じる。

 すると石が砕け散り、さっきガキに負わされた噛み傷や引っ掻き傷がみるみる癒えていった。

 

 おお……

 

「ホントに治った」

 

「良かった」

 

 志乃が安心したように言う。

 まぁ戦闘中、俺がガキに苦戦しているのを見てキャーキャー悲鳴上げてたしな。

 

 ……心配かけて情けないわ。

 もっと上手くやんないと。

 

「さて」

 

 傷を癒した後。

 キョウジが

 

 ……残った蟲の羽根を持つ小人の少女……ピクシーを指し示し

 

「課題だ。こいつと交渉して契約しろ」

 

 ……いよいよか。

 

 キョウジの示した課題に、俺の身体が震えた。

 

 ……デビルサマナーは悪魔を使役する。

 その使役する悪魔は、サマナー本人と召喚契約を結んだ悪魔であり、仲魔と呼ぶのだけど。

 

 その召喚契約は、こんな感じで

 

 悪魔本人と交渉して結ぶんだ。

 

 ……組んでいたガキとスライムを俺が殺したからか。

 ピクシーは怯えた表情でこっちを見ていた。

 

 俺は一歩進み出て

 

「こんにちは」

 

 ……話し掛けた。

 

 

 

「ええと、殺さないの?」

 

 ピクシーはこっちの出方を伺っている。

 俺は頷き

 

「殺さないよ。……仲魔になってくれるならね」

 

 そう返した。

 なかなか外道だけど、容赦はしない。

 

 悪魔には隙を見せてはいけない。

 キョウジの言葉だ。

 

 弱みを見せたら、交渉はあっという間に瓦解する。

 慣れないうちは、圧迫するようなやり方でやるべきだ、とも。

 

 俺は元々会話術にそれほど自信は無いから、少し心が痛むけど

 

 そうすることを意識した。

 

「つまり仲魔にならないなら殺すんだねー」

 

 ピクシーは俺を睨んできて

 

 俺は

 

「出来れば避けたいが、しょうがないな」

 

 否定はしなかった。

 

 ……そこでしばらく沈黙が訪れて

 

 ピクシーが

 

「ところでさぁ」

 

 ニコーと笑って、クルクル飛んで

 

「おにーさんの後ろのキレーなお姉ちゃん、おにーさんの恋人?」

 

 ……そんなことを訊ねて来る。

 

 俺は

 

「ああ、そうだよ」

 

 認めた。

 

 ……なんとなく、ここから先のことを予想しつつ。

 

 すると

 

「そっかあ!」

 

 その言葉と同時にピクシーが右手を上げて

 

 電撃の魔法を放って来たんだ。

 

 俺はそれを予想していたから。

 手が上がった瞬間に、ピクシーと志乃を結ぶ射線を遮る形で立ち塞がり。

 

 ……俺はピクシーの電撃をその身で浴びた。

 

 ピクシーの電撃はさっき1回喰らったからな。

 死ぬほどじゃ無いのは知っていたから

 

「……やったなオマエ?」

 

 俺はピクシーになるべくドスを利かせた声でそう告げる。

 正直、かなりムカついていたから、かなり気持ちが入っていた。

 

 よりにもよって、コイツは志乃を狙いやがった。

 やるかもしれないと思っていたから、防げたけど。

 

 ピクシーは俺の顔を見て……

 

 青褪めていた。

 

 そして

 

「ごめんなさい!」

 

 クルクル飛ぶのを止めて。

 地面に降りて、平伏した。

 

 自分の行動で、俺が激怒して襲ってくることに気づいて

 

 それが怖くなったのか。

 

 ……だったら攻撃するなと言いたいが……

 

 こいつ、低級悪魔なんだよな。

 だからその程度の知性なのかもしれない。

 

 俺は

 

「もう一度言う。……仲魔になれ」

 

 そう告げた。

 ピクシーは

 

「う、うん! あたし契約するよオニーサン!」

 

 やや早口で。

 俺との契約を同意したんだ。




デビルサマナーでは、友好的とか威圧的とか選べたっけ?
(ちょっと自信ない)

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