家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話 作:XX(旧山川海のすけ)
俺たちの拠点は、シド打倒の1カ月の間はホテル業魔殿だ。
俺たちそれぞれの下宿屋だとか、アパートには帰らない。
ホテル業魔殿に帰って来て俺は
「なぁキョウジさんよ」
俺は初陣が上々の結果だったので、また気になっていたことを訊ねた。
俺の妹の身体に間借りしている男、キョウジは
「何だ兄くん」
志乃と何か話をしていたがそれを打ち切って
俺の方を見た。
「……あ、ごめん。志乃と何か話が?」
俺がそこに気づき詫びると
「大丈夫だ。それはもう済んだ」
キョウジは妹の顔で真顔でそう言った。
だから俺は
「……シドのことだけど」
「うむ」
腕組みして立ち、俺の話を聞く。
俺は
「アイツ、日本人なのか? 名前が日本人ぽく無いんだけど」
「……コードネームだと思うぞ。本名は知らん」
曰く、魔法の世界では本名がバレると呪殺のターゲットになる場合があり。
この世界の人間は大体がコードネーム……ようは偽名を名乗るそうだ。
……そうなのか。
顔つきも日本語も日本人そのものなのに、名前が変だから気になってたんだよ。
「シドというのは、伝説的なダークサマナーが名乗っていた名前だな。アイツはそれにあやかっているんだろう」
これはキョウジの見解。
なるほど……
色々あるんだな。
この世界。
ああ、ということは……
キョウジも本名じゃ無いのかもしれないな。
そういうことなら。
まぁ、どうでもいいけどさ。
「用件はそれだけか?」
俺がキョウジの言葉からあれこれ考えていると。
そう追撃される。
おっと
「ああ、ありがとう。手間を取らせた」
「問題ない。今日の戦いは初陣としてはまあまあだ。……油断せず精進するんだな」
用件が済んだならと。
キョウジはくるりと背を向けて。
どっかに行く。
まぁ、色々あんだろうね。
さて……
今日は俺は5体の悪魔を仲魔にした。
このGUMPでは8体まで契約できるらしいから、あと3体か……
キョウジ曰く、悪魔は悪魔合体という儀式で強化できるらしいので、できれば8体まで契約してからそれに臨みたい……
俺はGUMPを起動させ、契約悪魔一覧をモニタに呼び出し、名前を眺めてそんなことを考えていた。
そのときだ
「秀司」
志乃が話し掛けて来た。
何だろ?
「ん?」
顔を上げて、彼女を見る。
彼女は……
俺にいきなり抱きついて。
唇を合わせて来た。
えっ。
いきなりキス?
まぁ、別にすでに彼女とはそこはクリアしてるので、特に俺は狼狽えなかったけど。
驚く。
しかも何か……
舌を入れてきて。
流石にちょっとこれは動揺した。
なんでさ。
いきなり。
戸惑っていると。
……何か。俺の口に入って来て。
反射的に飲み込んでしまった。
えっ?
今、何を……?
停止する俺に。
彼女は唇を離して
こう言ったんだ。
「秀司、私さ……」
魔法使いになる。
彼女は真っすぐに俺を見ながら、そう宣言したんだ。
それはつまり……
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