家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話 作:XX(旧山川海のすけ)
妖精も結構合体素材で良いとは聞いてるんだけど、ピクシーがすでにいるからな。
だから殺れって言ってるのかね。
俺はドリアードに斬りかかる。
振りかぶっての、袈裟斬りだ。
するとドリアードは
俺の方を向き
LAAAAAAAAAA!!
とても綺麗な声で歌った。
……なんかさ。
唐突に、志乃と初めてデートに行ったときのことを思い出した。
あのとき、すっごくドキドキして。
何をしたら良いのかと、色々調べたよ。
それはデートスポットだったり。
推奨行動だったり。
受験の合格発表を終え、卒業までの期間だったから。
何も心配をすることもなく。
映画に一緒に行ったり、買い物に付き合ったり。
楽しかった。
妹にも相談したんだ。
相談……
ハッとした。
その妹は今、魂をダークサマナーに奪われている。
俺は妹を助けるためにデビルサマナーになったんだ!
何を幸せな記憶を反芻してたんだろう!
……流石に分かる。
このドリアードの歌で、そうなったんだ!
俺は我に返ってすぐに斬りかかる。
この歌は止めないとまずい!
「キャア!」
俺の剣撃が掠り、悲鳴でドリアードの歌が停止する。
俺の呼び出した仲魔たちも、歌の影響で行動が鈍っていたので、そこで再起動が掛かった。
行動阻害系の魔法攻撃はまずい!
こいつからまず黙らせないと!
俺は追撃を掛けるために、剣……無銘の刀を振り上げた。
だが
その俺の追撃は、今度はドリアードに回避され。
そして……
「ザン!」
……横合いから、志乃が放った鋭い声と共に、衝撃が飛んで来てドリアードが吹き飛ぶ。
ぎゃあ、という悲鳴を残して。
俺は志乃を見る。
彼女は会心の笑みを浮かべていた。
右手のひらを左手で支える構えを取ったまま。
その顔には書いていたよ。
これが私が身に着けたチカラよ、って。
……まあ、すごいのは認めるよ。
でも、あまり危険なことはカンベンな。
「これが初級の衝撃魔法の『ザン』よ。使い慣れれば、さらに上のランクの衝撃魔法を使えるようになると思う」
そして戦いが終わり。
堕天使ガミジンも無事に仲魔に加えることに成功した後。
志乃が魔法について解説を入れて来た。
思いのほかザンが決まったので、語りたいようだ。
得意げに人差し指を1本立てて、やれ魔法は使う際に言葉を発して、自分の使用の意志を対象に伝えることがポイントであるとか。
使用を重ねると、より高度な魔法が使えるようになっていくとか。
そう言う話をしてくれた。
なるほどねぇ。
「……今の戦闘で、お前さんは3回ザンを使った。初心者は回復を入れないなら1日6回も使えれば良い方だ。その辺は忘れるな」
そこで。
キョウジが魔法使いの先輩として志乃にアドバイスをする。
志乃はキョウジのアドバイスに「分かったわ」と返す。
色々思うところもあるだろうけど、経験者の言葉は素直に聞くんだな。
まぁ、彼女は賢いし。当然か。
しかし初心者は1日6回……
そりゃいきなりからガンガン使うのは無理だよね……
でも……
時間は1カ月しか無いんだけどな……
現在のヒロインの使用可能魔法は
ディア
ザン
スクカジャ
ハマ
……この4つです。
ここで第2章は終了。
次回から第3章です。
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