家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話 作:XX(旧山川海のすけ)
「そういえばさ」
植込みの影に隠れながら。
交代で悪魔召喚者の再来を見張っていると。
俺の番のとき、後ろで休憩している志乃が俺に
「秀司、あなたは大丈夫なの?」
「何が?」
「マグネタイト云々」
ああ。
さっきの話で、俺の方に意識が行ったのか。
志乃は頭良いもんな。
当然かもしれない。
「大丈夫。GUMPに入ってる悪魔召喚プログラムってのは、その辺の悪魔召喚における危険性についても対策されてるから」
GUMPの方式に従って契約を結ぶ限り、そういう事態は起こらない。
彼女を安心させるためにそう説明。
俺の説明で志乃は安心したらしい。
「だったら良いんだけど」
そう言って
しばらく沈黙し
「……正直さ」
彼女は
「あなたの仲魔のピクシーが、あなたを操ろうとしているんじゃないかと疑ってたから、少し不安になったの」
そんなことを言って来た。
ああ……
確かに露骨に取り入ろうとしている風に見えるってのもあるかもしれないな。
俺はまるっきし無視していたから、そう言う発想無かったけど。
「あれは志乃をイライラさせて、俺と喧嘩させようという企みだよ」
なので俺の見解を話す。
俺の言葉に彼女は
「あ、そゆこと?」
……なんか、納得した。
納得して
「そりゃま、気分良くは無いけどさ」
別にあなたのせいじゃないし。
私があなたに怒るのは違うよね。
大体、相手は悪魔だし。
人間じゃないのに。
そんなものにあなたが盗まれるとは私は思わない。
……なんか理解があるのかな。
「信用してくれてどーも」
あはは
俺の返事に彼女は声を抑えて笑った。
志乃の笑顔はずっと好きだ。
彼女は自分のことではあまり怒らない人間だから。
そのせいで軽く見られて、ずっと割を食ってたところあったんだけどさ。
そんな風に、雑談をしながら待っていた。
そして午後3時を回って、4時近くなったとき
……誰かが、この潰れたラブホの敷地に入って来た。
それは……
太り気味の、中学生ぐらいの男子だった。
ちなみに私服だ。
リュックと、手提げの箱を持っている。
……今日、平日だったよな?
学校、サボってやがるのか……?
多分、こいつだ。
理由は簡単。
こんな、犬猫の死骸が転がりまくった場所にやってきて、平然としているからだ。
普通動揺する。
あり得んし。
そうしないのは、知ってるからだ。
……ということは、そういうことだろ?
俺と志乃は視線で意志を確認し、頷きあい
そして
「おい、学校サボって何の用だ?」
「ごめんなさい。ちょっといいかしら?」
俺たちはその場に飛び出したんだ。
次回バトル?
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