家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話 作:XX(旧山川海のすけ)
第28話 初めての結果報告
俺たちは業魔殿に戻った。
するとロビーにキョウジがいて。
メアリさんと何か話してる。
俺たちが近づくと、彼はメアリさんとの会話を終え
「何か用か? 兄くん」
腕を組んで、妹の姿で俺にそう言って来た。
俺は……
「実は今さっき……」
俺はキョウジに、さっきの仕事であったことを話した。
「シドが何か裏で動いてるっぽいんだ。今回の問題もシドの仕業みたいで……」
俺の話に、キョウジは少し考え込む仕草を見せて
「分かった。こっちでも少し調べてみる。とりあえず、その問題の指輪を渡せ」
そして右手を差し出す。
俺はその手にあの男子中学生から没収した指輪を渡す。
……たった1体だけだけど、その所有者が一番欲しいという可能性が高い悪魔を召喚し、契約する指輪。
謂わばインスタントサマナーを作り出すための指輪。
その他にも、危険な魔術的な知識も授けてくれる。
危険な薬の調合法だとか。
邪な儀式の方法だとか……。
こんなもんをこの街でばら撒いているのだとしたら。
それはちょっと、ゾッとするな……
特にさ、チンピラだとか、犯罪者が手に入れたら……
「キョウジはどう思うんだ……?」
プロの意見を聞きたかったからそう訊ねると
「何とも言えん」
……期待通りとは到底言えない返し。
彼は続けて
「クズの願いを叶えたところで、愉快犯が悦ぶ以上の結果は無いだろう。それが俺の現行の見解だ」
そういう、広がりの無い返答を返してくる。
そっすか……
「まあ、決めつけは良くない。上にはキッチリ上げるから」
兄くんは引き続き、訓練と雑用の処理を頼む。
そう言い残し、キョウジは去って行った。
俺たちは残されて……
「そうだな……」
俺たちはキョウジと別れ、業魔殿の廊下を歩き始めた。
シドの影が頭から離れないまま、志乃と二人きりになったところで、俺は口を開いた。
「なぁ、志乃」
「なぁに?」
……正直思っていたんだが。
「シトリーと戦うとき、戦力に不安があったよな」
そう言うと、彼女は顎に指を当てて
「……正直、ピクシーとアガシオンは戦力としては不安よね」
「だよな」
ジオで援護してくれてたけど。
あくまで援護であって、あの2体を戦力に数えることには不安がある。
このままで良いのだろうか……?
そんなわけはない。
だから俺は
「悪魔合体をやってみようと思うんだ」
それを告げる。
すると志乃が少し驚いた顔で俺を見て。
「悪魔を2体から3体、合体させて新しい悪魔を作るワザよね……?」
「ああ」
俺は頷いて
「それで仲魔の強化を図らないと」
この先、正直キツイだろ。
そりゃ合体を行うと、仲魔の数は減ってしまうけど
弱い悪魔を仲魔にしてても意味が無い。
あと……合体事故が起きると、仲魔が消えてしまう可能性もあるそうだし。
それでもやる必要はある。
俺は
「早速行ってみよう」
そう言って。
メアリさんの姿を探し始めた。
次回、悪魔合体。
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