家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第64話 謎の女の子

「秀司が行くと、向こうが戦いは避けられないって思うかもしれない」

 

 志乃が言ったことはそういうことで。

 

 まず自分が接触を試み。

 可能なら相手を部屋から出す。

 

 そして外なら問題なく戦えるから、そこで倒して……。

 そういう流れだ。

 

 俺は彼女にそんな危険な役回りを頼むことに正直抵抗あったけどさ……

 

 彼女の言ったことは一部その通りだったから。

 

 嫌な話だけど、男は基本、相手が女だと油断するんだよ。

 プロの戦う男は知らんけど、普通の男はそうだ。

 相手が女だってだけで、警戒心が緩まる。

 

 理由は簡単。

 相手が暴れ出しても、こっちがその気になれば絶対に勝てる自信があるからだな。

 

 だから油断する。

 そして今回の問題の男は確実にプロでは無い……

 

「……じゃあ悪い。頼むわ」

 

 今の志乃は普通の女じゃない。

 魔法使いだし。

 

 悪魔使いでも、素人の男相手にどうこうされるモンじゃないだろ。

 

 

 

 ニーッ!

 

 インターホンを押して志乃が楼里の部屋に訪問を掛ける。

 

 俺は階段を半ばまで登り、低い位置からその様子を見守る。

 多少ドキドキしながら。

 

 志乃……頑張ってくれ!

 

 しばらく待つ。

 だけど……

 

 リアクション無し。

 

(……居ないのか?)

 

 人を殺しておいて、部屋に引き篭もってないって。

 俺のイメージだと、自分の罪深さに怯えて布団被って寝てるもんじゃ?

 おかしくない……?

 

 まさかもう、だいぶ前に初殺人(ドーテー)捨ててて、屁でもないってことなのか?

 

 ニーッ!

 

 志乃がもう1度インターホンを押す。

 

 そのとき。

 

 ガチャっと。

 隣の部屋のドアが開く。

 

「……お隣なら居ないよ。女の子の声が聞こえないからね」

 

 痩せた、疲れた感じの中年男性が出て来て。

 いきなりそんなことを言ったんだ。

 

 えっ?

 

 

 

「……女の子って」

 

 楼里のアパートの階段の下で。

 俺は志乃と話し合う。

 

 隣の人の話によると、楼里の部屋から女の子の声が聞こえて来てて。

 ただ、その女の子の声が、怯えてるとか。泣いてるとか、そういうのじゃなくて。

 楽しそうに笑ってる感じで。

 

 変には思ったけど、誘拐では無いんじゃないのか? 親戚の女の子でも預かったんじゃないのか?

 そう思ったそうだ。

 

 ゲームの音がうるさかった。

 ずっと、エンドレスで女の子の楽しそうな声と格闘ゲームの音がするんだ。

 たまんないよ。夜勤なのに。

 

 ……そう、隣の男性がイラついた様子で言っていた。

 

 隣の部屋の男性は、その女の子は楼里の親戚の子だと思ったみたいだけど……

 

 俺たちは別の可能性に思い当たっていた。

 

 ……その女の子……

 悪魔なんじゃ無いのか……?




何の悪魔なのか……?

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