家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話 作:XX(旧山川海のすけ)
俺たちは急いで木見北神社に向かった。
胸の奥で、嫌な予感がじわじわと広がっていく。
木見北神社は、街の喧騒から少し離れた丘の上にあった。
古い鳥居をくぐると、苔むした石段が参道を形成し、鬱蒼とした木々が日光を遮っている。
昼間なのに、どこか薄暗い雰囲気だ。
「ここ、ちょっと不気味だね……」
志乃が小声で呟き、俺の腕に軽く触れる。
俺も同じことを思っていた。
鞄の中のGUMPを上から握る手に、思わず力が入る。
「気をつけろよ。楼里とアリスって女の子がここにいるなら、絶対何かある」
参道を登りきると、拝殿の前に小さな広場が広がっていた。
そしてそこに……
ロングヘアの金髪美少女が立っていた。
群青色のワンピースに黒いリボン、そして金色の瞳……。
何故、この情報が無かったんだろうか?
こんな瞳の人間は、おそらくいないだろ……
前情報通り、7~8歳くらいに見える。
けど……?
「あ、あれが……?」
俺が呟くと、少女がこちらに気づき、ニコッと無邪気な笑顔を向けてきた。
「あ! お兄ちゃん! アリスのお友達になってよ! もう、お兄ちゃんでいいよ!」
そんなことを言うアリスに対し
そこに志乃が一歩前に出て、警戒しながら俺の代わりに応じた。
「アリスちゃん……だよね? 1人でいるの? 保護者の人は?」
するとアリスの笑顔が一瞬曇り、唇が小さく尖る。
「うーん、ショウジパパ? ショウジパパはね、アリスの邪魔をするの。いつもアタシが友達作ろうとすると、ダメって言うんだ。つまんないよね!」
(ショウジパパ……楼里将児だな)
そう思いつつ
「ショウジパパが何故邪魔をするんだ?」
そのショウジという男がこの少女悪魔を独占するために、そんな真似をしているのか……?
俺は頭の片隅でそんな風に思いつつ、言った。
言ったんだ。
だけど
「ショウジパパはアリスが友達を殺しちゃうのが嫌なんだって」
プゥ、と膨れながら。
言われた内容に、俺の手が止まる。
戦うためにGUMPに伸ばしつつあった手が。
志乃も息を呑んだ。
アリスは続けた。
「死んじゃえばずっと一緒にアリスと遊べるんだよ? 良いことずくめなのにー」
……ほぼ確信してたこと。
この少女が悪魔であることを、俺は確信した。
この子、絶対に悪魔だ……!
そのときだ。
「アリス! 離れるなと言っただろう!」
別の方向から男の声がした。
視線を向けると、体重が3桁に到達して居そうな男がそこに居て。
アリスに対して厳しい目を向けていた。
「むぅー! アリスの契約者じゃなければ殺してるのにー」
アリスが地団太を踏みながらそう不満そうに言う。
ということは……
あの男が楼里……?
「秀司、あれ……シドの指輪じゃない?」
志乃の言葉に指を見ると。
黒い指輪が嵌っている。
見覚えのある、黒い指輪が……!
「やっぱりか……!」
俺のそんな言葉に。
俺たちが何を狙っているのか悟ったのか。
「……お前たちこれが狙いなのか……?」
楼里の目が一瞬怯えたようになり、指輪を庇うような仕草をするが。
すぐに怒りに変わる。
「お前たち! アリスに手を出すな! 彼女は……俺の娘だ!」
む、娘ぇ~?
俺はわけが分からなかった。
てっきりそっち方向の男だと思っていたのに。
いや確かにパパって呼ばせていたけど……!
だから
「……恋人とか妻じゃ無くて?」
そう訊き直した。
だが楼里は
「何をわけのわからないことを言っている!」
真剣そのものな顔で
「彼女の父親として! 俺は絶対に彼女を守る!」
そう、言い切ったんだ。
若い人には分からないかもしれないが……!(何がだ
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