家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第8章 発覚
第70話 アリスを仲魔として迎えるということ


 魔人アリスを仲魔に加えてから、俺たちの生活は一気に騒がしくなった。

 

 こいつは色々な意味で強力すぎるんだ。

 前の契約主は、インスタントサマナーの指輪の契約の強制力の半端さもあったんだけど。

 明らかに持て余していた。

 目を離すと勝手にアリスが行動を起こし、とんでもないことをするから、疲弊していたようだし。

 

 なので俺たちは……常時召喚で仲魔との関係性構築の強化を図ったんだ。

 アリスはその強さから考えて、悪魔合体に回される可能性がほぼ無い。

 俺がサマナーでいる限り、ずっと付き合う仲魔になるだろうし。

 

 7~8歳の金髪美少女が俺と志乃のそばでウロウロしてる姿は、さすがに目立つ。

 用事で街に出たとき街行く人たちがチラチラ見てくる。

 誘拐で通報されやしないかと心配なので、そのときは必ず志乃についてもらってる。

 

 

 

「ねえ、お兄ちゃん! アーケード行こうよ! 豪傑流一家やりたい! 絶対アリスが勝つから!」

 

 豪傑流一家は、ゲーム会社タイタンが出してる格闘ゲームだ。

 アリスのお気に入りがそれなんだな。

 アリスが俺の腕にしがみつき、我儘を言っている。

 こうしてみるとただのちっさい子なんだが……ゾンビ軍団を呼び出し戦う、強力な悪魔なんだよな。

 

「アリス、それは昨日行っただろ」

 

 昨日、その前の日に魔神プロメテウスの合体召喚に必要な素材悪魔を集めることに多大な貢献をしてくれたので、ご褒美の意味合いで連れて行ったんだけどさ。

 味をしめたらしい。

 

 こう言う場合、どうすれば良いんだろうか……?

 

 俺が渋っていると、志乃が横からクスクス笑いながらアリスの頭を撫でる。

 

「アリスちゃん、ほんと可愛いね! 秀司、こんな子が仲魔なんてラッキーじゃない?」

 

 志乃はアリスをやたら可愛がってる。

 まるで本物の妹みたいに接してるんだ。

 

「ねえ、アリスちゃん、ゲームは豪傑流一家だけじゃないよ」

 

「アリスは豪傑流一家やりたい!」

 

「そう言わずに……このダウンタウン流血大運動会を……」

 

 言って、どこから買って来たのか。

 本家はもう30年くらい前、つまり俺たちが生まれる前のもので、今はとっくに製造中止になってるゲームハードの互換機を、このロビーのテレビとは違う別の液晶テレビに接続していた。

 ……昔のゲームでも面白いのは確かにあるけどさ。

 

 格安で満足感を十分に得られる方法を追求し過ぎだろ。

 

 ……というか、娘に対して接する態度に近いのかもしれない。

 疑似的に。

 

 昨日なんて、夕飯の後にソファでくつろいでるとき、志乃が冗談めかしてこんな爆弾発言をかましてきた。

 

「ねえ、秀司。次からゴムつけるのやめちゃおう!」

 

「は!? 今はまずいだろ!」

 

 俺は思わず声を上げ、慌ててツッコんだ。

 志乃は「冗談だってば!」とケラケラ笑ったけど。

 

 まあ、ひょっとしたら晶の魂を救うタイムリミットが迫ってるから、自分を保つためにそうしてるのかもしれないが。

 俺も内心焦ってる。

 

 あと12日……

 2週間切った。

 

 俺の戦力は整いつつあるけど、シドの足取りは一切分からない。

 本当にどうすれば良いんだろうか……?




強くなってもできないことはある。

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