家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話 作:XX(旧山川海のすけ)
「理性により統治される世界、素晴らしいでは無いか」
ロベスピエールは、幾月の語る言葉に深く共鳴したように、そんな言葉を口にした。
……コイツならそう言うだろうな。
確かにフランス革命当時のカトリック教会は、免罪符の販売など、腐敗が深刻な問題となっていたのは事実だ。
だけどそれは腐敗していたカトリック教会が悪いのであって、宗教そのものじゃない。
この男はそこを理解しなかった。
宗教そのものを否定したんだ。
宗教を否定して、人間としての最後の歯止めを否定した。
その結果、コイツは革命の進行とともに、その手法を過激化させていく。
公共の敵と見なした人々を次々と粛清し、恐怖政治を敷いたんだ。
その結果、多くの人々がギロチンの露と消え、フランスは混乱と殺戮の渦に巻き込まれた。
……幾月の仲魔として、この男が召喚されたということ。
それがどうしようもなく、納得できた――。
俺の心は決まった。
こいつらを打倒するために呼び出す仲魔と……
こいつらを絶対に止めなければならないという決意が。
俺は素早くGUMPのキーボードに指を走らせる。
ターゲットにならないように走りながら。
呼び出すのは……
俺はGUMPのトリガーを引く。
床に描かれる3つの魔法陣。
1本角の赤い肌の巨漢・妖鬼オニ。
そして槍を持ち、魔女の尖った帽子を被った黒髪の美女・女神スカアハ。
最後に黒い肌と白い髪を持つ赤い女神……国津神キクリヒメ。
「オニ! 志乃を銃弾から守れ! キクリヒメ! サポートを頼む! スカアハ! ロベスピエールを!」
3体に指示を素早く飛ばし
最後に
「アリス! 全力でロベスピエールを倒すんだ!」
その指示を飛ばした。
まず、あの幾月の危険すぎる仲魔を倒さなければならないだろ!
「分かったよお兄ちゃん!」
アリスは嬉しそうにそう返し。
その足下から無数のゾンビを召喚した――!
ウオオオオ……ニグー!!
手に武器を持ったゾンビたちが殺到していく。
まずはアイツを倒さないと……!
だけど
バチッ、という音がした。
まるっきり……
「私の傍に来るな。愚かなる死人共よ」
稲光のような音。それと共に
ロベスピエールの尊大な声が響く。
ゾンビたちがロベスピエールを襲えない……!
まるで結界のように、一定距離から距離を縮めることができず、ゾンビたちは襲うことができないみたいだった。
アリスのゾンビの軍団が手を出せないだと……?
俺は激しく動揺した。
アリスは俺の仲魔の虎の子なんだ。
その力が通用しないなんて……!
そこで
ロベスピエールの右手に、稲妻の光が宿る。
まずい!
「消えされい! 邪悪なる敵め! ジオダイン!」
そしてその言葉とともに。
その右手から放射された凄まじい雷撃がゾンビたちを薙ぎ払う。
稲妻を浴びたゾンビたちが消し炭になり、消滅していく。
……上級雷撃魔法・ジオダイン……!
死んでくれる? が通じない相手。
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