家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話   作:XX(旧山川海のすけ)

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最終章 俺たちの未来
第90話 値千金の情報


 木見北市警察署での戦いが終わり、幾月修司の野望は潰えた。

 ロベスピエールを志乃が消滅させ、革命の手段を奪うことで。

 

 幾月を再び東京拘置所に送り返すためにメアリさんに連絡。

 その後連絡を受けた機動隊が駆けつけ、幾月を連行していく。

 

 ロベスピエールがいない今、機動隊の装備は過剰だと思うが、警察にそんな事情は分からんだろうし。

 

 機動隊の車に乗せられる直前、幾月が俺を振り返り、爽やかに笑った。

 

「君は色々楽しい男だったよ。今生の思い出に良いものを貰ったと思う。……ありがとう」

 

 その言葉に、俺は内心で毒づいた。

 

 外道に言われても嬉しくねえんだよ。

 

 ……けど、口には出さなかった。

 一応褒められたわけだし、そこに悪態をつくのは何か違うだろと自分を抑えた。

 

 

 

 業魔殿のロビーに戻り、俺たちはメアリさんに仕事の報告をした。

 メアリさんが俺たちの話を聞きながら、ノートパソコンに指を走らせ、記録してくれる。

 

「それでシドの目的は何だったのでしょうか?」

 

 要所要所、俺たちの話について確認をしてくる。

 俺たちはその問いになるべく正確に答えるために頭を回しつつ

 

(将来的にメアリさんが今していることを俺もすることになるのだろうか?)

 

 そう思っていた。

 

「シドの目的は、昔過ぎて名前も残ってない怨霊の復活らしい」

 

「……普通、名前を忘れられた場合は怨霊のチカラは弱まるものなんですが。興味深いですね」

 

 俺の言葉にメアリさんはそう返す。

 

 えっ、そうなの?

 

 少し驚いたが、言われてみれば有名どころの怨霊に、旧石器時代の怨霊なんて居ないもんな。

 だから本来は、名前が伝わっていないような怨霊は消滅してしまうものなのかもしれないな。

 

「それで続きは?」

 

 俺の思考がメアリさんの言葉で飛んだのを見透かされたのか、そう促された。

 俺は咳払いし

 

「……その怨霊はこの街の無数の神々に封印されてるって。ただその封印は神々の自発的な善意で維持されてるから、土地の住人が神に見放されると封印が弱まって解けるって話だった」

 

 俺の言葉をノートパソコンのキーを叩いて記録するメアリさん。

 そして全部打ち込んで。

 

 画面を見つめる。

 そして

 

「……これは。キョウジさんに話を通す案件ですね」

 

 

 

 その日の夜、キョウジがロビーに現れた。

 いつも通り冷徹な目で俺たちを見据え、こう言った。

 

「ご苦労だった。お前たちが手に入れた情報は値千金かもしれない」

 

 ……値千金……?

 俺の脳裏に妹の顔が浮かぶ。

 

 残りは……何日だ?

 確か6日……

 

 ここで……ここに来て。

 

 俺は感激していた。

 待っててくれ晶。

 

 俺が……兄ちゃんが必ず助けてやるから。

 

「その怨霊の封じられている正確な場所を訊ねる」

 

 キョウジはそう、俺たちに教えてくれた。

 俺たちが持って来た情報を、どう使うのか。

 

 俺は

 

「神社に訊きに行くのか? 例えば木見北神社とか」

 

「まあ待て。こういうことには専門家がいる」

 

 興奮して食い気味に訊ねて来る俺を

 キョウジは冷静な物言いで抑えて

 

「明日呼びつけるから、続きは明日だ」

 

 そう言った。




果たして専門家とは?

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