家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第91話 麗鈴舫

「キョウジ、しばらくだわね」

 

「よく来た。悪いな」

 

「へぇ、あなたがそんなことを言うなんて明日は濃硫酸の雨でも降りそうね」

 

 幾月の事件の報告をした次の日。

 宣言通り、この業魔殿のロビーに客が来た。

 

 そわそわして待っていた俺と志乃2人の視線が集中する。

 

 客は女性だった。

 

 凛々しい雰囲気のショートカットの黒髪、鋭い目付き。

 年齢は若くないが、すらりとした体型で鍛え上げられた筋肉が黒いスーツ越しに分かる。

 

 彼女はキョウジと会話していたけど

 

 やがて俺たちに気づき、こちらに近づき。

 そして口を開いた。

 

「私は麗鈴舫(レイレイホゥ)。……昔、カレの、葛葉キョウジのパートナーをしてた者よ」

 

 目でキョウジを示しつつ自己紹介。

 

 レイレイホゥ? 中国人っぽい名前だな。

 

 俺は一瞬考える。……キョウジの元カノ?

 だが、彼女の社交的で明るい雰囲気が、冷血漢のキョウジのパートナーとは思えないな……。

 

 戸惑う俺を他所に、レイレイホゥがニコッと笑い、続ける。

 

「カレ、ホントクソ外道だと思うけど、葛葉一族皆が皆、こうじゃないから誤解しないでね」

 

 そのフォローに、俺は苦笑する。

 どう答えようか迷っていると、志乃が突然真顔で口を開く。

 

「ええ。私のカレ、無関係なのに無理矢理巻き込まれたんです。反省してください」

 

「!?」

 

 俺はギョッとする。志乃、なんでそんなストレートに!?

 レイレイホゥが一瞬ポカンとした表情になった。

 だけどすぐに優しい笑顔を浮かべ、志乃をそっと抱き締める。

 

「……彼のことを愛してるのね。素晴らしいわ。安心なさい。私が来たからには確実な仕事をしてみせるから」

 

 レイレイホゥの声は、温かさと自信に満ちていた。

 彼女は続ける。

 

「私は葛葉一族の巫女で、特に神降ろしが専門なの。あなたたちはこの土地の神と会話したい。その目的に、私はうってつけの人間なのよ」

 

 その言葉に、俺の胸に強い希望が湧き上がる。

 この1カ月、色々あってタイムリミットまであと僅か。

 俺たちが巻き込まれてしまったこの厄介事が、もうすぐ解決するんだ……!

 

「レイレイホゥさん、頼みます。妹を救うため、そしてシドを止めるため、俺たちに力を貸してください」

 

 だから自然と口に出して言っていた。

 俺のそんな言葉に、レイレイホゥが鋭い目で頷く。

 

「もちろんだわ。葛葉の巫女として、怨霊の復活なんて許さない」

 

 そして身を翻した。

 

 こう言いながら

 

「……行きましょう。木見北神社に」

 

 この街の神にモノを訊ねるなら、一番良いのはそこよ。

 

 ……強い確信に満ちた声だった。




令和のレイレイホゥはアラフォーくらいで。
元祖デビルサマナーの主人公との関係は決めて無いです。
……元々キョウジとは上司と部下の関係だけどさ。
ある意味NTRみたいな関係だよねぇ。
デビルサマナー主人公の本来の恋人との関係はどうなったんだろうか?

本作を読んでいただき感謝です。
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