家に帰ったら部屋にGUMPがあったせいでデビルサマナーになってしまった大学生男子の話 作:XX(旧山川海のすけ)
木見北神社。
この街で一番大きな神社だ。
街の中心部から少し離れた丘にある。
思えば、俺はここで魔人アリスを仲魔にした。
そこにこの、俺たちに降り掛かった災厄を退ける鍵を受け取りに行く……
何か、縁を感じた。
古びた石段を上がり切り、俺たちは……
俺、志乃、キョウジ、レイレイホゥ……
4人だ。
4人でやってきた。
あのときの拝殿が見える。
「じゃあ早速はじめましょうか」
レイレイホゥがこの神社に誰もいないことを確認し。
拝殿の前で腰を下ろし
目を伏せ
瞑想をはじめた。
……神降ろし。
創作物でたまーに見る用語だけど。
本物を見るのは当然だけどはじめてだ。
本物は一体どういうものなんだろうか……?
そして数分。
いや、十数分……?
明らかに、場の空気が変わった。
レイレイホゥが、目を開く。
その目の光は……
人のものでは無かった。
「……何の用だ? 人間たちよ」
そう口にして、俺たちを見渡すように視線を向け
そして
「……おや?」
この木見北神社の祭神が俺に視線を向けたとき。
神は驚きの表情か、片眉を上げたんだ。
神は言う
「まさかここで会うとはな……皆本秀司よ」
えっ
「何で俺の名前を知ってるんですか?」
俺はまだ名乗って無いのに。
一体どういうことなんだ?
戸惑う俺に
「……我はイチモクレン。この神社の祭神になっている」
えっ?
その言葉に俺は神社の案内板に眼を向けた。
かなり大きな文字で祭神の名前が書かれていて
そこに「一目連」と……
マジかよ……!
「えっ、ちょっと待って」
志乃も動揺している
「ええと、この神社の神様ってイチモクレンなの? あのとき、大陸の呪術師を倒すときに手助けしてもらった……」
「そうだ」
肯定。
まぁ、信じられんよな。
あのときの、変な体験。
俺たちが縄文時代に突然タイムスリップして、そこで現地の縄文人を苦しめる大陸の呪術師を倒したこと。
それに大きく関わった神とここで会うなんて……!
でも、だとすると……
もしかして怨霊って
そこを訊ねようとしたとき
「だったらこの前に神社に来たときに教えてくれても……」
志乃が、やや非難めいた感じでそんな不満を口にする。
それに対して
「申し訳ないが、神の世界からでは我々は人間界がモヤが掛かったような状態でしか見えんのだ。何が起きているのかは理解できるのだが、それが誰であるかはハッキリとは分からんのだよ」
……そういや、神社でのお参りのときは自分の名前と住所コミで祈れってどっかで聞いたことあるわ。
厄介なんだな……神様の世界って奴は。
ってそうじゃなくて。
「イチモクレン、もしかしてこの土地に封印されている怨霊って、呪術師ディーグイの怨霊か?」
話が明後日に脱線してしまう前に。
俺は強引にそう話を切り出して。
一番訊ねたいことを訊ねた。
それに対してイチモクレンは
「……そうだ。あの数千年前から、我はお前たちとの約束を守っていたのだ」
そう、返した。
最後の敵の名前判明。
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