【カオ転三次】騎手やってるってよ   作:FakePusai

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競馬良くも知らないのに雑誌の記事っぽい文を書いてみましたが、適当なのですいません。

まあカオ転でこれをやる意味とはなんぞやという部分はありますが、まあ書いてみたかったのでいいやの精神です。


いつも誤記報告等助かってます。



雑誌に記事乗ってます

雑誌\\\\、2月号、若手ジョッキー特集

 

阿里川勇樹

19XX年10月30日生まれ、北海道XXXX出身 両親は同地で競走馬生産牧場を経営している。

 

XA年北海道XXXX中学校卒業

XA年騎手学校入学

XB年騎手学校卒業、陸奥厩舎所属にてJRA騎手デビュー

 

初騎乗  19XB年 3月 三歳未勝利戦 10着

初勝利  19XB年 3月 三歳1勝クラス

 

重賞初騎乗 19XB年 9月 朝日チャレンジカップ 4着

重賞初勝利 19XB年11月 ステイヤーズS

G1級初騎乗 19XB年12月 有馬記念 2着

G1級初勝利 19XC年12月 阪神ジュベナイルフィリーズ

 

30勝達成  19XB年 8月 三歳未勝利戦

100勝達成  19XC年 8月 三歳未勝利戦

 

勝ち鞍

重賞(G1級を除く) 9勝

ステイヤーズS 2勝

アルゼンチン共和国杯

京王杯2歳S

弥生賞

神戸新聞杯

ファンタジーS

チューリップ賞

ローズS

 

G1級 13勝

阪神ジュベナイルフィリーズ*1

朝日杯フューチュリティステークス*2

桜花賞

皐月賞

天皇賞・春

優駿牝馬(オークス)

東京優駿(ダービー)

秋華賞

菊花賞

エリザベス女王杯

ジャパンカップ

香港マイル

有馬記念

 

記録

19XB年JRA賞(最多勝数新人騎手)

19XD年JRA賞(年間勝率、最多賞金獲得騎手)

 

年間G1最多勝数 11勝(内海外G1 1勝)

日本人ジョッキーとして初香港マイル勝利*3

同一年牡牝三冠達成

最年少クラシック三冠達成 20歳11ヶ月

最年少牝馬三冠達成 20歳11ヶ月

最年少クラシック五冠達成 20歳11ヶ月

最年少皐月賞勝利 20歳6ヶ月*4

最年少秋華賞勝利 20歳11ヶ月*5

*6

 

 3年経過時の騎手としては驚くべき戦績をほこる。むしろ大ベテランですらこれほどの戦績・実績を上げていない、上げることが困難なことを考えると、彼は”天才”か稀代の”ラッキーボーイ”、どちらかであろう。

 

 最近の新人騎手は概ね初年度に重賞競走の騎乗を経験できているが、数年の下積みがあった過去よりも良い傾向だと思う。そしてそこから数年かけて重賞勝利を達成する騎手は多い。しかしながらG1競走の頂きに手が届くかは、なかなか難しいと言わざるをえない。

 実力を備えた騎手が良き馬と出会い、さらに運の天秤が自分に傾いてやっと手が届くものであり、騎手人生で一度もG1勝利を達成できずに引退していく騎手は多い。

 

 そこから考えれば2年目にナスノヒメユリ号、グガランナ号、イチヒメザクラ号という三頭に出会えたのは阿里川勇樹という騎手はラッキーボーイといえるかもしれない。

 だが、一部の識者は厩舎所属馬のナスノヒメユリ号は阿里川騎手が見出したのであるから、彼は運だけの男に有らずと訴えている。

 

 ナスノヒメユリ号は2歳10月にデビューしたものの勝ちきれず、芝やダート、鞍上を変えあれこれ試したものの結局勝ちにつながらず、半ば諦められていたところ厩舎所属の阿里川騎手が「この馬は(距離が)長いほうが良い競馬すると思うので2000以上いきましょう」とオーナーと調教師を説得、そんならお前がやってみろと鞍上を阿里川騎手にし6月の未勝利芝2000出走、3着に入った。これに驚いた陣営だったが、手ごたえも感じた陣営は7月の福島2600mへ出走、そこで勝利すると、9月の1勝クラス芝2600m、10月の2勝クラス芝2500にコマを進めこれを勝利。出走できるか不明ながら年末のステイヤーズSに登録、登録馬の回避などで出走することになった。牝馬が長距離を勝てる過去の事例は非常に少ないためか、勝てると思われてはいなかったものの、鞍上の長距離上手は広まり始めていた為か8人気となった。

 レースとしてはナスノヒメユリはスタート後先団4番手につけた。レースが動いたのは2周目の第2コーナーの坂を下るところで、ナスノヒメユリが進出を開始、第4コーナーには先頭に抜け出しておりそのまま押し切った。

 

 これが阿里川騎手初めての重賞勝利となる。

 

 短距離であれば馬の力で勝つこともままあることであるが、長距離は実力がなければ無理だと筆者は考えている。そこを踏まえれば1年目から確かな実力を備えているのではないかと考える。

 一部騎手(後述のインタビューなど)は実力はまだまだと捉えているようであるが、1年目から重賞勝てる騎手の実力がないとは思えない。それに2年目3年目でどんどん実力を上げているように見える。筆者としては将来が楽しみな騎手の一人と言える。

 


 

〇騎乗スタイル・エピソード

 過去の取材で「自分はまだまだ未熟なので、一旦馬に乗らせていただき理解してからレースに臨みたい」と言っていた通り、騎乗依頼のある馬にはなるべく一度以上乗り、調教に参加させてもらう傾向がある。その為年間騎乗数自体は他騎手にくらべ少ない傾向となっている。

 

 彼が調教付けた馬は普通に調教を付けるより仕上がる傾向がある為か、騎手で勝てなかったらうちの調教助手にならないかと、大手厩舎から過去に誘いがあった、と述べている。

 

 馬との意思疎通能力に優れているからか気性難を任されることが多い。彼が騎乗すると癖馬・気性難達も一定程度落ち着く。過去には「男の子(牡馬)はプライドくすぐればいいんである程度楽ですが、女の子(牝馬)は機嫌とるのがやっぱ大変です。人間と変わりませんね」と舌禍な発言をしていた。

 

 逃げ・先行・差し・追込、どこからの競馬も行うが、曰く「馬がやりたい形を取っているだけで得意も苦手も無いですね、やれることをやるだけです」と述べている。

 


〇阿里川騎手実家でお父様へのインタビュー

 

-本日はよろしくお願いいたします。

 

よろしくお願いいたします。

まさか、うちで生産した馬では無く息子について取材を受けるとは思いませんでした。

 

 

-お父様からみて昨今の活躍は予想外だと

 

ええ、まあ、自分の知ってる範囲、それも中央(の騎手)なんて実力だけでは無く、コネもないと生きていけない世界だと思ってましたから、うちの息子程度でやっていけるのか、何年で夢破れて帰ってくるかといった感じでしたね。

 

 

-実力をまったく信じていなかったと。

 

まったく信じてませんでしたね(笑)

 初年度に有馬記念2着だったことを同業他社の知り合いから教えてもらってびっくりしたくらいです。嘘だろって顔をする私に新聞を見せてくれて、確かに息子が2着になっている事が分かりました。

 あいつ(阿里川騎手)は有馬記念に出るだなんて連絡してこなかったもので、後で文句の電話を入れましたね。

 

 

-なかなか親不孝者ですね(笑)

 

 いやまったく(笑)

 一応言い訳はしておりました、急な騎乗依頼だったし調教とかいろいろ忙しくて連絡しなくても良いかなって、と。こちらとしても心臓に悪いから出るなら連絡しろよと文句を言ったら、えーって反応でした。

 

 

-若者は親の干渉を嫌いますからね。

 

 確かにそうなんですが、こちらとしてもG1勝ったなんて出来事が起きたら各所からあれこれ言われそうなので、その前に知っておきたかっただけなんです。

 それ以後はG1騎乗時前に機械的なメールが来るようにはなりました。

 とはいえ、息子がG1なんて勝てるとは1ミリも思ってませんでしたけどね。

 

 

-やはり勝つとは思っていなかったのですね。

 

 言い方悪いですが、有馬記念もフロック的な、なにか偶然が重なっての出来事だと思ってました。次の年に天皇賞春にでるって連絡来た時は疑いましたね。

 当日はラジオを付けてましたが、確かに息子と同姓同名が騎手として呼ばれてましたが、家族一同それでも信じ切れませんでした。

 

 

-そこまでいくとちょっと不憫ですね。

 

 それだけ信じがたい事だったと思ってください。

 天皇賞春から年末まで連絡は無く、久々にきたとおもったら阪神ジュベナイルフィリーズで、1年に数回G1戦線に参加するようなすごい騎手になった事すら信じられず、しかも勝っちゃったので妻と見つめ合っちゃいましたね。

 

 

-鳶が鷹を生むなお気持ちだったと?

 

 いやまさしくそんな感じでしたね。

 これがうちの馬の多くの行先である地方競馬で重賞勝ちましたなら、よくやった!と祝福できるんですが、さすがに中央競馬でG1勝ちましたは、ちょっと現実感無かったですね。

 しかもそこから怒涛の連勝で、ついに三冠、それも牡馬牝馬両方ですからね、現実感がどっかいっちゃいましたし、その結果こんな取材も来ることに困惑しております。

(※編集注、取材は11月初頭に行われており、この後エリザベス女王杯、ジャパンカップ、香港マイル、有馬記念を勝利している)

 

-いやはやご迷惑をかけて申し訳ありません。

 そんな阿里川騎手ですが、子供の頃はどうだったのでしょうか。最初から騎手を目指していたりするのでしょうか。

 

 そーですね、子供の頃は静かな子どもでしたね。まあ、こんな所(北海道)でしょう、友人と遊ぶといってもなかなか難しいですから、よく本を読んでいたようにも思います。

 あの頃の子どもなら嫌がるものでしょうが、家業の手伝いも普通にやってましたね。兄の方は割と逃げてたところがありますから次男はこんなものなのかと漠然と思っておりました。

 騎手については……多分ですが、小さい頃……小学校入る前後くらいでしたか、うちの馬達を何故育てているのか聞かれたことがあり、それに対して買われていって競争しているんだと答えたことがあります。勝ってるのかとも聞かれ、勝ったり負けたりだなと答えたところ、じゃあ俺が乗れば勝てるかな!と言われように覚えています。

 

 

-そこから騎手を目指されたのでしょうか

 

 そうだったら嬉しかったですが、そういうわけでもないと思います。息子(阿里川騎手)がやることは変わりませんでしたから。学校行って手伝いして宿題して……まあ、うちは手伝いで馬に乗ることもありましたけどね。

 

 

-そういう所で腕を磨いたのでしょうか

 

 馬に慣れるって意味では良かったと思いますが、馬を走らせる技術とは全然別ですから。そこだけではないと思います。やはり学校でがんばった…んでしょうかね

 

-学校では真面目だったと別の取材で聞いておりましたが、特段そこですごい生徒ではなかったと聞いております。

 

では……なんなんでしょうね。

 

 

-謎が深まる部分ですね。他に阿里川騎手は馬と会話する騎手と専らの話ですが、ご実家ではそのようなことがあったのでしょうか

 

いえ……あーでも途中からそんなけはありましたね。

 

 

-それはいつ頃の事でしょうか

 

 中学生の頃ですね。うちは中学生くらいになると旅をしたくなる男が多くてですね。2週間くらいかな、金を貰ってちょっとした旅をしてたりします。私も子供の頃札幌や函館あたりまで電車で足を伸ばしたものです。で息子も例に漏れず中学のときそんなことを言い出したので旅に出したんです。

 

 

-そうなのですね、どこにいかれたのでしょうか

 

 さて、言わない限り聞かないことにしているので。ああでもお土産は札幌のだったかな、だからあっち(札幌)方面だと勝手に思ってます。

 で、帰ってきてみたら精神的に一回り大きくなったように感じて、『男子、三日会わざれば刮目して見よ』とは本当だなと思いましたね。そこから馬に何かと話しかけているように思い出せます。それにその後騎手学校に入学すると言い出したので、あの旅が息子に何か影響を与えたのだと今でも思ってます。

 

 

-なるほど、旅を経て人間として大きなったと。

 

 逆に言うと息子の転機はその程度しか思いつきませんってことなんですけどね

 

 

-わかりました。本日はありがとうございました。

 

 ありがとうございました。

 


〇阿里川騎手、在校時の教師へのインタビュー

 

-本日はよろしくお願いいたします。

 

よろしくお願いいたします。

まさか、彼について取材を受けるとは思いませんでしたがね。

 

-そこまで印象の強い生徒では無かったと。

 

そうですね。真面目な生徒って感じで、授業態度も特に問題なかったですね。

他の問題を起こす生徒の方がよっぽど記憶に残ってるくらいです。

 

 

-学校での阿里川騎手はどうでしたか?

 

そうですね、まあさきほど言った通り、一般的な生徒でしたね。

 

 

-一般的ですか?失礼ながら無敗三冠を、それも牡馬牝馬共に達成した事で一部で天才なのではと言われておりますが。

 

 いやー、本当に入って卒業するまで取り立ててすごい生徒ってわけではありませんでした。

 ご存じの通り騎手業界は親戚が騎手だった、調教師だったから騎手になる、といったような生徒が多いです。

 特に天才と言われている一部の騎手は、小学生のころから騎乗してきました、みたいな方達です。

 もちろん阿里川君のように牧場関係から騎手の道に来る方もいらっしゃいます。

 

 

-となりますと、学生時代はあまり上手では無かったと。

 

 ええ、ただ下手というわけではありませんでしたし、教育をうける中で実力を上げていったのは確かです。

 卒業時には一定の実力を備えていたことは保障いたします。

 

 

-では、あの実力は卒業後、騎乗する中でつけていったということですか。

 

 そうだと考えております。私もこのような職ですから、卒業後の生徒の事もいくらかはチェックしております。

 おっあいつはうまくなったな、とか。あいつ伸び悩んでるじゃないか、とか。

 阿里川君は数年で大分上手くなったと見ましたが、それでも天才騎手と言われる方達には半歩くらい劣っているのではないかとみています。

 

 

-なるほど、実力については分かりました、ありがとうございます。

 他に阿里川騎手は癖馬、気性難と言われる馬に騎乗することが多いですが、学生時代にそれを感じるエピソードはございましたか?

 

 さすがに学校に居る馬達は彼が今乗っているような気性難はおりません。未熟な生徒達になにかあっても困りますので。ただ、彼の出身を考えるに分からなくもないなと。

 

 

-分からなくもないとは?

 

 騎手も立場によって様々ですが、競馬場で騎手が乗る馬は、ある程度人が乗れると判断された馬達です。育成牧場などで教育を受け、各種試験を突破しております。

 逆に言えばそこを潜り抜けられなかった馬達、それも人が乗れないような攻撃的な馬など現実にはおります。

 (競走馬)生産の現場にいた彼はそのような馬なども相手にしてきたのではないかと思います。

 

 

-なるほど、確かにそうですね。

 

それに彼についてよく言われている、馬との会話も

 

おおう、みたいな顔をしていたので、馬に駄目出しでもされていたのかもしれませんね。

 

 

-学生時代からの行動だったのですね。

 他に何か彼しかないようなエピソードはございますか。

 

うーん……これはエピソードじゃないかもしれませんが、彼はとにかくタフでしたね。

 

 

-体力自慢だったと。

 

 本人が自慢することはありませんでしたが、他の生徒がへばるような課業でもけろりとしてましたね。

 最初はサボってるのかと思って注視してたのですが、特にそんなことはなかったので、驚いた記憶があります。

 後は……馬の面倒を見るのはとにかくうまかったですね。これも先ほど言った通りご実家での経験からかと思います。

 ただ、それくらいですかね。

 

-貴重なお話ありがとうございます。本日はありがとうございました。

 

ありがとうございました。

 


〇ある先輩騎手へのインタビュー

 

-本日はよろしくお願いいたします。

 

よろしくお願いいたします。

 

 

-阿里川騎手のことをどう見ておりますでしょうか。

 

いやー嫉妬半分、称賛半分ですね。

 

 

-三年目でやれることではないと?

 

 嫉妬分はそうです。普通三年目でやれる結果じゃないですからね。私でも1年目からG1挑戦して、2年目で取れました、それでもものすごい早い事です。彼の場合は2年目にあの2頭(イチヒメザクラ号、グガランナ号)に出会って年末の2歳王者決定戦(朝日杯FS、阪神JF)に勝ちG1勝利騎手になってもそこで終わらず、3年目も無敗で三冠2頭ですから、騎手人生であそこまで強い馬に乗れる人が何人いるかってレベルです。

 

-騎手の先輩方にとって注目されていたのでしょうか。

 

 いや、最初はそこまでの騎手とは思ってませんでした。

 

-そうなのですか

 

 最初に一緒のレースになったのは……4月ごろだったかな。新人は未来のライバルですから、特に一発目はよく見ようとしておりますが、年齢相応の騎乗技術にみえました。まあ、悪く言うと下手くそでしたね(笑)

 

 

-やはりそう見えたのですか

 

 記者さんも映像残ってるから見返してるでしょうが、彼もそのころは自分の馬をなんとかコントロールして前に持っていくことに集中していたように覚えています。

 

 

-それでも初月に勝っていますし、その夏には30勝達成していますから、なにかこう我々(記者)には分からない部分があるのではないかと考えてます。なにか騎手からみた彼のすごいところなどはあったりしますか

 

 そうですねぇ……その夏に見たときは上手くはなっていましたが、それでも物凄くってほどではありませんでした。ただ他と違う部分がありました。

 

 

-その部分とはなんでしょうか

 

 2つありまして、まず1つは彼が騎乗する馬が大分仕上がっていたように見えた事です。夏の未勝利戦ともなりますと、なかなか仕上がりきらない馬などもおりますので、不思議に思いました。調教師の先生などが相当頑張ったのかなとも思ったのですが、普通それなら私のようなベテランに依頼して少しでも勝つ確率を上げるものだなので彼が乗ってるのはどうしてだろうと。

 

 

-鞍上の能力は重要ですからね

 

 ええ。とはいえ騎乗依頼は人間関係やオーナーの意思などがありますので、そこまで深く突っ込む事はありませんでした。で、2つ目は気性難や癖馬を乗りこなしている事です。

 

 

-昨今では阿里川騎手は気性難専門として有名になりつつありますね

 

 当時の私には聞こえてきてませんでしたがね。

 私が乗ったことのある扱いづらい気性難な馬を見事乗りこなしてたということです。その時は陣営が相当頑張って矯正したものだと思いましたが、彼自身の能力だと気づいたのは後のことでした。

 

 

-確かに幾人かの調教師の先生はそのことをおっしゃってました。

 

 あと3つ目になっちゃいますが、彼が乗る馬で怪我した馬は確かいないんじゃなかったかな。

 

 

-……確かに私の記憶にはありませんね

 

 サラブレッドの足はガラス、と言われている通りどんなに気をつけてもなにがしかの問題は抱えています。それを見事に回避するのは彼(阿里川騎手)の腕前なのか管理能力か。

 で、1つ目に戻りますが、調教師に聞いたところ、彼が乗って調教をつけると馬体の仕上がりが違うのだと。その調教師も不思議がってましたが、彼に調教を手伝わせてそのままレースまで任せたら、無理かなと思っていた馬も勝てたと。

 

 

-調教師の先生が無理だと思う馬を勝たせるのはすごいですね。

 

 もしかしたら彼の天職は騎手ではなく調教師のほうかもしれませんね(笑)

 

 

-そんな話も聞きますね。

 

 彼が厩舎を開業したら営業しにいきますのでよろしくお願いいたします(笑)

 

 

-何年騎手やるんですか(笑)

 

 生涯現役です(笑)

 

 

-実際グガランナ号も乗っておりますし、このままですと気性難専門になりそうですね。

 

 特徴があるほうがこの業界(騎手)生きていきやすいのでいいことだと思いますよ。グガランナ号は本当に危ない馬で、私もだめでしたから、彼が乗れなければ用途変更もあったんじゃないかと思います。

 

 

 

-えっ、乗れなかったんですか

 

 ええ、乗れませんでした。攻撃的な馬はままあれど、あそこまで明確に人を殺しに行く馬は初めてでした。厩舎に入った後、オーナー様からの指示は阿里川君だったらしいですが、厩舎としては彼以外も乗れるか確認したいと言うことで私以外にも声がかけられて騎乗が試みられたんですよ。でも皆だめでした。実際阿里川君が立ち会ってなかったら命が危ない騎手もいたんじゃないかな。

 

 

-ええ、そんなにですか……

 

 ええ、詳細は言えませんがいろいろ危なかったとだけ。ただ阿里川君だけは渋々といった様子で乗せてましたのでそのまま主戦となったようです。ただまあ勝利後の態度から諦めてはいなさそうだなって

 なのでアレに乗れる部分と上でいった部分合わせて称賛しています。アレに乗れるならこの先なんでも乗れるし走らせられるよと。

 

 

-いや確かに称賛に値するとは思いますが、どうして阿里川騎手だけ大丈夫なんでしょうか

 

 正直分からないですが、彼曰く上下関係を一度分からせたのでと言ってました。ただあの馬に上下関係を教えるとか非常に難しいと思います。

 

 

-やはり気性難取り扱いのスペシャリストですね。そういう部分が勝利につながっていると。

 

 気性難=強い、ではありませんが、気性難は勝負根性が高い馬も多いですから上手く走らせれば勝てると思いますし、彼は結果を出しています。皆が乗らない馬を総取りできればチャンスは大きいですね。

 

 

-気性難乗れるとそれだけで得だと

 

 まあ私も気性難乗れますので、これを読んでいるオーナー様、調教師の方々は私の次に彼に依頼を出すようにお願いします(笑)

 

 

-さりげない営業ですね。

 

 いくら良い騎手でも営業活動はかかせませんから。

 阿里川騎手も最初のうちはあまりしてなかったようで、他の先輩の注意されてやるようになったようです。

 

 

-初期の騎乗依頼の少なさはそんなところに

 

 多分そういうことだと思います。

 

 

-気性難乗れますと営業して今があるということで、今回はありがとうございました。

 

ありがとうございました。

 

 


〇ある調教師へのインタビュー

 

 

-本日はよろしくお願いいたします。

 

よろしくお願いいたします。

 

 

-早速ですが、阿里川騎手は先生の目からみてどうですか

 

 助かってますね。うちにも気性難がおりまして、厩舎に来た頃はそうでもなかったのですが、年齢とともに荒くなってしまいまして、調教しづらいし、扱いづらいしで困っておりました。若いやつには危ないし、だからといってベテランも勝てなそうな馬にはなかなか乗ってくれません。そこで美浦に入ってきた若いやつが気性難でも御すらしいぞと聞いて、おう乗せてやるからちょっくら調教手伝えよと、声かけたんです。

 

 

-若手に気性難はなかなかヘビーですね

 

 まあできるって話だし、どんなもんだか見てやろうって部分もありましてね。で来てみたらいきなり馬房の中に入っていって突き飛ばされるのを受け止めるんですよ。

 

 

-馬の突き飛ばしをですか?

 

 ええ、コツがあるとは言ってましたが、びっくりしましたね。で文字通り首根っこ掴んでなにやら話しかけたらちょっとづつ落ち着いたんですよ。あいつがこんなに落ち着くことあるんだって驚いたら、中から調教メニューどうなってます?って聞くんで準備させつつダートを軽く一周させたんですよ。

 

-普通に思えますが

 

 その普通すら拒否するようになっていましてね、幾分も走らず拒否しますし、調教助手も振り落とそうとしてたんですが、彼が乗ったらちゃんと走るんです。

 そこから彼に任せて未勝利戦に勝ち、2勝クラスまでは乗ってもらったんですが、そこからはオーナー様の意向もあって乗り替わりとなって悪いことしたかと思います。

 

 

-やはり重賞いけそうになるとベテランですか

 

 まあ、そういうことだとは思います。

 

 

-その後に騎乗依頼はしたのでしょうか

 

 したんですが、彼自身が言っている通りテン乗りはあまり良くないですね。

 

 

 

-やはり調教を含めて乗ってもらったほうが良いと

 

 そうでしょうね、最初から任せてじっくり乗ってもらったほうが強いタイプなのですがオーナー様などの意向もあるので、なかなか若手ジョッキーを主戦にとはいきませんね。

 とはいえ美浦内で、気性難は阿里川に持ってけばなんとかなるという話もあるので、そっち系の騎乗依頼が途切れることはないと思います。

 グガランナ号などの話が広まればもっと任せていいぞという話になると思っとります。

 

 

 

-結果を出せば依頼もついてくると

 

 そりゃどの騎手もそうでしょう、彼の場合付加価値があるというだけです。

 

 

-なるほど。他にもなにか気になる点などはありますでしょうか

 

 そうですねぇ、年齢の割にはしっかりしてますね。

 

 

-大人びていると

 

 若手騎手であんだけ勝ってれば少しは天狗になりそうものですが、いつも変わりませんね。

 ちゃんと挨拶しますし、礼儀もわきまえてます。

 騎手、調教師が身内に居ないためか競馬界隈の常識に疎い部分もありますが、その割にはしっかりしてます。

 時々増上慢になって調教師から総スカンくらう阿呆がでますが、そういう事がなさそうで安心してます、オーナー様などに無礼を働くこともなさそうですからね。

 

 

-そういう部分は重要ですね

 

 騎手は馬を走らせればいいってわけじゃないですからね、時々分かってない無いのが居たりしますが。

 

 

-周りの環境が悪いのかもしれませんね

 

 最近はネットなんかもありますし、変なことに影響されるのかもしれませんがね。

 阿里川君へは今後とも騎乗依頼したいと思ってますので、しっかりし続けてほしいです。

 

 

-阿里川騎手は私としても楽しみな騎手ですので、注視したいですね。

 本日は貴重なお時間ありがとうございました。

 

 ありがとうございました。

*1
一足お先に阪神三歳ステークスから名称変更したという世界です。

*2
一足お先に朝日三歳ステークスから名称変更したという世界です。

*3
数年早いG1化しており、また9X年代なのでエイシンプレストン相当はまだです

*4
史実では未来だがオペラオーと和田騎手が21歳9ヶ月で達成

*5
史実では未来だがティコティコタックと武幸四郎騎手が21歳11ヶ月で達成

*6
桜花賞、オークス、ダービー、菊花賞はもっと若い史実がすごい




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