幻想郷に迷いしカスカベ防衛隊 作:匿名ねこ
また、感想があればやる気が倍増するので是非お願いします!!!!!!
マサオ君がゆっくりと目を開けると、見慣れない天井が目に入った。木の梁がむき出しになったその天井は、どこか昔の時代の日本家屋を思わせる。ぼんやりとした意識の中で、ゆっくりと周囲を見渡すと、古めかしい畳の上に寝かされている自分に気がついた。
「……ここ、どこ?」
寝ぼけた声で呟いたマサオ君は、次の瞬間、自分がしんのすけ達と一緒にいたことを思い出す。
「し、しんちゃん!? 風間君!? ネネちゃん!? ボーちゃん!? どこ!?」
慌てて身を起こしたものの、周囲には誰の姿も見えない。知らない場所にたった一人、心細さが一気に押し寄せ、目元にじわりと涙が浮かんでくる。
「うぅ……どうしよう……ぼ、ぼく、一人ぼっち……」
不安が胸を締めつける中、突然「ガラリ」と戸が開く音が響いた。マサオ君はビクリと肩を震わせ、恐る恐るそちらを振り向く。
そこに立っていたのは、驚くほど美しい女性だった。腰まで伸びる銀色の髪が揺れ、優しげな瞳がこちらを見つめている。白と青を基調とした服装はどこか格式のある雰囲気を醸し出していた。
「ああ、目が覚めたか。体の具合はどうだ?」
穏やかな口調で語りかけられ、マサオ君はしばし呆然とした。目の前の女性があまりに綺麗だったので、まるで絵本の中の登場人物のように思えた。
「……えっ?」
「どうした? まだ頭がぼんやりしているのか?」
女性がゆっくりとマサオ君の隣に腰を下ろす。
「え、えっと……」
マサオ君は慌てて正座し、改めて彼女を見上げる。まるでおとぎ話の中に出てきそうな美しい大人の女性。こんな人が目の前にいることが信じられなかった。
「君は……自分が誰か、覚えているか?」
そう尋ねられ、マサオ君は一瞬考えた後、コクコクと頷いた。
「ぼ、僕はマサオ……佐藤マサオです……」
「そうか、よかった。混乱しているようだったから、少し心配だったんだ」
優しい声に少し安心するマサオ君。だが、その瞬間、頭の中にふとしんのすけたちの顔が浮かんだ。
「……あっ! そうだ、しんちゃんたちは!? 風間君たちは!? みんな、いないよぉ……」
不安がぶり返し、泣きそうになるマサオ君。すると、女性は静かに微笑み、そっと彼の頭を撫でた。
「大丈夫。君の友達もきっとどこかにいるはずだよ」
その穏やかな言葉に、マサオ君は少し落ち着きを取り戻す。
「……本当に?」
「もちろんだ。だから、今はしっかり休んで、元気を取り戻そう」
その言葉に、マサオ君は涙を拭いながら小さく頷いた。
マサオ君は少し落ち着きを取り戻すと、ふと疑問が浮かんだ。
「ここ……どこなの?」
彼がそう尋ねると、女性は静かに微笑みながら答えた。
「ここは幻想郷。君たちが住んでいた世界とは別の場所だよ」
「げ、げんそうきょう……?」
聞いたことのない名前に、マサオ君は戸惑いの表情を浮かべる。
「そうだ。ここは幻想郷の中にある"人里"という場所だ。そして私は"上白沢慧音"。人里で寺子屋の教師をしている」
女性──慧音が名乗ると、マサオ君はますます信じられないという顔をした。
「ぼ、僕が住んでた世界とは違うって……そ、そんなの信じられないよ……!」
彼の困惑は当然だった。
気がついたら見知らぬ場所にいて、今までいた世界とは違う場所だと言われても、すぐには受け入れられるものではない。
慧音は静かに、しかしはっきりと言った。
「信じられないのも無理はない。だが、酷かもしれないが、これは事実なんだ」
その言葉に、マサオ君の顔が不安そうに歪む。
「じゃあ……元の世界には、帰れないの……?」
再び泣きそうになりながら尋ねるマサオ君。慧音は少し考えた後、落ち着いた声で答えた。
「……一応、帰る方法はある」
「ほ、本当!? その方法って……!」
マサオ君は期待に満ちた目で慧音を見つめる。しかし、慧音はそれには答えず、ふっと微笑んでこう言った。
「……まあ、その話は後にしよう。とりあえず、まずは飯にしようか」
「えっ、でも……!」
それよりも帰る方法を知りたい!と口を開こうとしたその瞬間──。
ぐぅぅぅ~~~……。
マサオ君のお腹が大きく鳴った。
「……っ!」
顔を赤らめて恥ずかしそうにすると、慧音はクスリと笑った。
「ほら、やっぱりお腹が空いているじゃないか。まずはしっかり食べて、落ち着いてから話そう」
マサオ君は少し戸惑ったものの、空腹には勝てず、小さな声で「お、お願いします……」と呟いた。
慧音は満足そうに頷き、立ち上がると食事の支度を始めるのだった。
慧音が作ったご飯を食べ終わった後、マサオ君はお腹が満たされていた。でもまだ気になることが残っていた。それは勿論この世界から帰る方法だ。慧音が話していた帰る方法について、再度尋ねると、彼女は少し考え込んだ後、静かに言った。
「君が元いた世界に戻るためには、八雲紫という妖怪に助けてもらう方法がある」
「妖怪?!」マサオ君は思わず驚き、顔を青ざめさせる。
「そんな、妖怪なんて怖いよ! 僕、無理だよ!」
慧音はマサオ君の反応を見て、少し考えた後、優しく言った。
「そうだな、驚くのも無理はない。だが、この世界には妖怪や神、いろんな存在が住んでいる。友好的な妖怪もいれば、──人間に害を与える妖怪もいる」
マサオ君はさらにビビって、少し体を震わせた。
「やっぱり怖いよぉ…他の方法はないの?」
「まぁ待ってくれ。もちろん、危険な妖怪もいるけれど、八雲紫は少し別だ。確かに奴は胡散臭くて何を考えているのか分からないが、直接的に害を成すようなことはしないはずだ。……まぁ奴が元の世界に帰してくれるとも限らないがな」
それを聞いたマサオ君は、さらに不安な顔をして、うなだれた。
「えぇ…それじゃ、どうやって帰るの…。僕、帰れないのかな…」
マサオ君は再び泣きそうになるが、慧音は少し明るく言い聞かせた。
「大丈夫、きっと帰してくれるさ」
根拠は全くなかったが、マサオ君が少しでも安心できるように、そう言うしかなかった。
マサオ君は、半信半疑の表情を浮かべつつも、少しだけ心が軽くなったようだった。
そうこうしているうちに夜が訪れ、慧音はマサオ君の不安そうな顔を見ながら、穏やかに言った。
「今日はとりあえず早く寝るんだ。明日のことを考えるのは、それからでも遅くないさ」
マサオ君は少し不安そうにうなずくと、布団に身を横たえた。部屋の中の静けさが余計に心を重くさせるようで、なかなか眠れない。でも、次の日のことを思うと、少しでも休まなければと、なんとか目を閉じた。
そして、次の日が訪れた。朝、戸が開く音が聞こえ、マサオ君は目を覚ますとそこには慧音が立っていた。
「おはよう」
慧音は穏やかな声で言う。
「お、おはようございます…」
マサオ君は少しぎこちなく返す。寝不足なわけではないが、まだ心の中に不安が残っている。
慧音はその表情を見逃さなかった。少し考えた後、彼女はにっこりと笑顔を見せた。
「なぁマサオ、気分転換に外に出て朝食でも取ろうか?」
その言葉を聞いたマサオ君は、少しだけ明るい表情を浮かべ、「うん!」と笑顔で返した。
外に出ると、目の前に広がっていたのは、まるでテレビで見たことのある一昔前の町並みだった。家々は木造の家が並び、道は石畳で、古き良き時代の風景がそこにはあった。空気は澄んでいて、どこか懐かしさを感じさせる。
「すごい…こんな町、テレビでしか見たことがないよ!」
マサオ君は思わず立ち止まり、驚きの声を上げる。
「ふふっ……ほら、こっちだぞ」
慧音は少し微笑みながら歩き出した。
マサオ君は急いで後を追いながら、町の様子を目を輝かせて見渡していた。道を歩いていると、町の人たちが次々に彼女を見かけ、笑顔で挨拶をしてくる。年配の男性、若い母親、そして子供たちまで、誰もが慧音に優しく微笑み、そして「おはよう、慧音さん!」や「今日も元気そうですね!」と声をかけていった。
「おはよう、そっちも元気そうだな」
慧音はその一つ一つに、穏やかな笑顔で応え、まるで自然に町の一部であるかのように挨拶を返していった。
「すごいね、みんな慧音さんを知っているんだ…」
マサオ君は驚きながらも感心した様子で言った。
「この町では、ほとんどの者とは顔見知りだからな」
慧音は柔らかく答え、道を歩き続けた。
道の両側には、手作りの店が並んでいた。小さな花屋、手作りの木工品を売っている店、そして温かい香りが漂ってくるパン屋など、どれも温かみのある雰囲気だった。人々がその店先で立ち話をしたり、笑顔で店員と会話を交わしたりしている様子は、どこか懐かしく、心を落ち着けてくれる。
「この町、すごく温かい感じがするね!」
マサオ君は思わず言った。
「ああ、ここに住んでいる者はみな優しいヤツばかりだからな。町の人たちは、自然と支え合って生きているんだ」
慧音はその言葉に微笑んで答える。
その言葉に、マサオ君は少し安心したように感じた。
その後、二人は他愛もない会話をしながら歩き続け、町の風景を楽しんでいた。そして突然、慧音が立ち止まった。
「ここが目的地だ」
彼女は軽く言った。
マサオ君は前を見て、その言葉に従った。目の前に現れたのは、周りの古い建物とは少し違う、比較的新しい建物だった。外観は温かみがありながらも、どこか洗練された感じがして、そこには"浪漫亭"という看板が掲げられていた。
「この店、実はマサオと同じようにこの幻想郷に流れ着いた現代人が経営しているんだ」
「え!? 僕たち以外にもこの世界に来た人がいるの?!」
マサオ君は驚きの声を上げた。
「理由は様々だけど、たまに君のようにこちらの方に迷い込んでしまう人間がいるんだ。私はそんな人たちがこの世界でうまく生きていく為の支援や補助をする仕事もしている」
それを聞いてマサオ君は少し安心したような表情を浮かべ、心の中でほっと息をついた。
「それじゃ、入ろうか」
慧音は軽く言い、店の扉を開ける。
店内は温かな光が溢れ、木のぬくもりが感じられる落ち着いた雰囲気だった。店の中からは、さまざまな料理の香りが漂っており、マサオ君はその匂いに思わずお腹が鳴りそうになった。
「いらっしゃいませー! ……おや、これは慧音様でありませんか! ようこそお越しになられました!」
明るい声が店内から聞こえ、すぐに店員が現れ、にっこりと笑顔を見せながら言った。
「こちらに伺うのも久しぶりだったな……今日は二人だが、大丈夫だろうか?」
「もちろんですとも! お席の方にご案内しますので、どうぞこちらへ」
慧音と店員の後に続いて歩きながら、店内の様子を見回した。木のテーブルと椅子が並び、壁には手作りの絵や装飾が飾られている。暖かな光が差し込み、心地よい雰囲気だ。
案内された席に着くと、店員は「ごゆっくりどうぞ」と軽く一礼し、他のお客の対応に向かった。
慧音は手元からメニュー表を取り出し、マサオ君に渡す。
「ほら、メニューだ。ゆっくり選んでいいからな」
「はい!」
マサオ君はメニュー表を広げてみた。そこには様々な料理が並び、どれも名前が少し奇妙で見慣れないものばかりだった。「うーん…」と、しばらく迷った後、無難な選択肢を見つけた。
「あ、これにしよう! 朝ごはん定食!」
「朝ごはん定食だな、分かった。……すまない、注文の方よいだろうか」
近くを通った店員を呼び止め、慧音は注文を始めた。
「朝ごはん定食と、おにぎりを二つ頼む」
「かしこまりました!」
店員は笑顔で注文をメモして、厨房に向かっていった。マサオ君はその様子を見ながら、慧音に少し驚きの表情を向けた。
「慧音さん、メニュー表見ないんですね」
「うん…? ……ああ、基本私はこの店に来たらおにぎりしか頼まないからな」
慧音は軽く肩をすくめて、「迷うのが面倒くさくなってね」と、続けて冗談っぽく言った。
マサオ君は笑顔を浮かべ、少しホッとしたように息をついた。店内は穏やかな空気が漂っていて、二人はゆったりとした時間を過ごしながら、注文が来るのを待った。
「おっほ~い! 霊夢お姉さん!オラここでご飯食べたいぞ~!」
「だ~か~ら~! あんたに奢るほど私に余裕はないっての! あとから慧音にでも頼みなさい!」
「むぅ…! 霊夢お姉さんのおケチ! 脇丸出し変態巫女ぉ!」
「ちょ、ちょっと! 私も別に好きで出してるわけじゃないのよ!!!」
突然、店の外から賑やかなやり取りが聞こえてきた。
「え……し、しんちゃん? しんちゃんなの?!」
その声にはどこか親しみがあり、マサオ君はすぐに反応して急いで店の扉を開けた。
「お、おい! どこに行くんだ!」
慧音もその様子を見て慌てて後を追う。
店の外に出たマサオ君が視線を向けると、そこには言い争いをしている赤白の巫女服を着た女性と、──しんちゃんがいた。
「……っ! し、しんちゃん!!!」
マサオ君は興奮と喜びが込み上げてきて、思わず大声を出してしまった。
「お、おおおおお~!!! マサオく~ん!!!」
お互いの姿を確認した瞬間、二人は走り寄り、勢いよく抱きしめ合った。
「よかった……! しんちゃん、無事だったんだね……!」
マサオ君は感極まって目に涙を浮かべる。
「オラも会えて嬉しいゾ~!」
しんのすけは満面の笑みを浮かべながらマサオ君の肩をポンポンと叩く。しかし、ふと表情を改め、周囲を見回した。
「……ところで、他のみんなは?」
その言葉に、マサオ君の顔が一瞬暗くなった。
「……分からない。気づいたら、ここに一人でいて……」
「そっかぁ……」
しんのすけは少し考え込んだが、すぐにニッと笑い、親指を立てて言った。
「でもオラたちで捜せば問題ないゾ!」
その明るい声に、マサオ君の沈んだ気持ちが少し軽くなった。
「……うん! そうだね!」
後ろで二人の様子を見ていた慧音と霊夢は、思わずお互いに視線を交わし、ふっと微笑んだ。
「……慧音」
霊夢がふと慧音に声をかける。
「そっちの子も、しばらく頼んでいいかしら?」
慧音は迷わず頷いた。
「問題ない。むしろ、マサオ君の知り合いなら心強い」
それを聞いたしんのすけは、ようやく慧音の存在に気づき、興味深そうに顔を向けた。
「……おぉ~!?」
じーっと慧音の顔を見つめるしんのすけ。その視線がいやに熱っぽい。
「な、なんだ?」
慧音が怪訝そうに眉をひそめた、その瞬間──
「けーねお姉さん、とっても綺麗だゾ~! ぜひオラと結婚してくれ~!!!」
しんのすけはいつもの調子で飛びつくように慧音に迫った。
「……は?」
「オラ、お姉さんみたいな人がタイプなんだゾ~! 一目惚れだゾ~!」
「……あー、なるほど」
慧音は深くため息をつくと、しんのすけの額をぺちんと軽く叩いた。
「お、お姉さんの手がオラに触れた! もうこれは結婚するしか……」
「するわけないだろ」
慧音はあっさりとかわし、しんのすけの頭をポンポンと軽く押し返す。
「むぅ~、手強いお姉さんだゾ……」
「そういうことは、もっと大人になってから言うんだな」
慧音の冷静な対応に、霊夢はくすっと笑いながら呆れたように言った。
「まったく……ホント面倒くさい子ね」
「しんちゃんはずっとこうなんです……」
マサオ君は苦笑いしながら肩をすくめた。
一方、しんのすけはというと、しばらく慧音を見つめた後、にやっと笑いながら言った。
「でも、お姉さんが面倒見てくれるなら、オラここにいるのも悪くないかも~♪」
「……はぁ」
慧音は再びため息をつきながら、すでにこれからが思いやられるような気がしていた。
朝の光がゆっくりと差し込む中、慧音、しんのすけ、マサオ君、霊夢の4人は店の中で朝食をとっていた。
ふわりと立ち上る湯気。ほかほかの白米に、焼き魚、味噌汁、漬物。マサオ君は異世界でこんなにも普通の食事が食べられることに、どこか安心感を覚えていた。
しんのすけも「うんまぁ~い!」と満足げにご飯をかきこんでいる。
そして食事が終わった頃──
「……二人は分かる。だが何故、霊夢の分まで奢ることになったのだ……?」
慧音が苦々しい顔でため息をついた。
「いや~、慧音が払ってくれるなら遠慮なくごちそうになるわ!」
霊夢は気にも留めず、お茶をすすりながら言う。
「全く……」
慧音は呆れたように額を押さえたが、どうせこうなるだろうと諦めてもいた。やがて霊夢は腰を上げると、気だるそうに伸びをする。
「ま、とりあえず紫に会えるよう努力はしてみるわ」
そう言い残し、博麗神社へと帰っていく。
「まったね~!」
しんのすけは元気よく手を振る。
霊夢は振り向きもしないまま、手だけをふらふらと振って応えた。
「……さて、これからどうするつもりだ?」
霊夢を見送った後、慧音が二人に向き直って尋ねる。しんのすけとマサオ君は一瞬顔を見合わせ、互いに頷き合った。
そして、覚悟を決めたように──
「オラたち、カスカベ防衛隊のみんなを探すゾ!」
「うん! きっとどこかにいるはずだよ!」
はっきりと決意を口にする。それを聞いた慧音は、静かに目を閉じた。そして、少し厳しい口調で言う。
「気持ちは分かる。だが……この世界は危険だらけだ」
「え……?」
マサオ君の表情が不安げに揺れる。
「それに、どこにいるのかも分からないのに、一体どうやって探すつもりなんだ?」
慧音の的確な指摘に、マサオ君は言葉を詰まらせた。しかし、しんのすけは自信満々に胸を張り──
「オラの勘で探し当てる!!!」
と、堂々と宣言した。
「……勘…だと?……ぷっ!クククっ!」
慧音は思わず吹き出し、くすくすと笑い始める。
「な、なんだよ~! 笑うな~!」
しんのすけは頬をぷくっと膨らませて抗議するが、慧音は「いや、すまない」と、まだ笑いを残した声で言った。
「お前たちにとって、それほど大切な友達なんだな」
優しい眼差しでそう言うと、しんのすけとマサオ君は力強く頷いた。
「もちろんだゾ!」
「みんなで一緒に帰るんだ……!」
その想いの強さは、確かに慧音に伝わっていた。しかし、それでも慧音は真剣な表情で続ける。
「覚悟は分かった。だが……やはり、人間の子供がこの世界を出歩くには危険が多すぎる」
「むぅ~! でもオラたち、ここでじっとしてられないゾ!」
しんのすけが口を尖らせて反論しようとするが、慧音は片手を上げてそれを制した。
「まぁ、最後まで聞け」
「む……?」
しんのすけが口をつぐむと、慧音は少し言葉を選びながら、ゆっくりと続ける。
「お前たちはまだこの世界に来て、たった一日しか経っていない。……だからこそ、まずはこの世界をもっと詳しく知る必要がある。そこで提案なのだが……」
慧音は一旦言葉を区切り、二人の様子を確認した後、再び口を開く。
「────私の寺子屋で勉強をしてみる気はないか?」
しんのすけとマサオ君は、きょとんと目を瞬かせた。
──この世界の勉強?
慧音の提案に、二人は思わず顔を見合わせた。
お読みいただきありがとうございました!
余談ですが、私クレヨンしんちゃんの映画で何回見て絶対泣いちゃうのがオトナ帝国とロボとーちゃんとアッパレ!戦国大合戦なのですが、皆様はどの映画でしょうか?
次の展開はどれがいい?
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作者にまかせる
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しんちゃん&マサオ君の寺小屋勉強話
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ネネちゃんの話
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ボーちゃんの話
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風間君の話