摩耶の鎮守府日記   作:ワタナベ提督の鎮守府

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摩耶、旗艦宣言!?

◇◆ 摩耶、イタリアン作戦へ突入!! ◆◇

 

お店の前に到着した三姉妹——

 

「ここね、やっぱり素敵なお店。」

 

高雄が静かに呟く。

 

「ふふっ、楽しみね♪」

 

愛宕がウキウキとした笑顔を見せる。

 

摩耶は 深呼吸をしてドアに手を伸ばす。

 

(……提督と何度も来たお店だけど、今日は姉さんたちと一緒か……)

 

予約もバッチリ、準備は万全。 なのに——

 

やたらと緊張する!!!

 

(いや、別に普通に入ればいいだけだろ!? なんでこんなに緊張してんだアタシ!!)

 

緊張感、MAX。 このままでは、ただのドアを開ける動作が 任務出撃レベルの難易度 になりかねない。

 

「よし……」

 

摩耶は 意を決してドアを開けた——!

 

その瞬間、緊張のあまり 無意識に口をついて出た言葉。

 

「旗艦摩耶——抜錨します!!!」

 

……え?

 

(……アタシ、今、何て言った?)

 

数秒の沈黙。

 

次の瞬間——

 

「ぷっ……!! っあははははは!!!」

「も、摩耶……ふふっ、く、旗艦摩耶、抜錨って……!!」

 

高雄と愛宕、その場で崩れ落ちる。

 

摩耶、顔真っ赤!!

 

「ち、ちげぇよ!! 今のは違うんだよ!!!」 「緊張して……いや、違う、言い訳じゃねぇけど……!!!」

 

「もうダメ……!! 可愛すぎる……!!!」

 

高雄は お腹を押さえて笑いながら 摩耶の肩をぽんぽんと叩く。 愛宕は 目尻に涙を浮かべながら ケタケタ笑っている。

 

摩耶、心の中で 大絶叫。

 

(ああああああああああああああ!!!)

 

「……もういいから、入るぞ!!!」

 

摩耶は 羞恥心を吹っ飛ばす勢いでドアを押し開ける。

 

◇◆ 摩耶、美人姉妹に認定される!? ◆◇

 

「いらっしゃいませ!」

 

馴染みの店員さんが笑顔で迎えてくれる。

 

(……いや、違うんだ!! 今のは違うんだ!!!)

 

摩耶は 静かに頭を抱えながら、二人を先に店内へと促した。

 

(……くっそぉぉぉ!!)

 

かくして——

 

三姉妹のランチタイムが始まるのであった。

 

「 ……あっ、摩耶様! お待ちしていました!」

 

店員さんが 笑顔で迎え入れてくれる。

 

(おお……いつも感じの良い接客だよな。さすが提督が贔屓にしてる店……)

 

しかし——

 

「……高雄様と、愛宕様……」

 

摩耶の背後に視線が移る。

 

(ん?)

 

「もしかして皆さんは……御姉妹?」

 

「えっ?」

 

摩耶は 目を瞬かせる。

 

「……やっぱり! なんとなく、似てらっしゃるなとは思っていたのですが……!」

 

(……は???)

 

摩耶の 脳が、一瞬フリーズする。

 

(アタシ……高雄姉と愛宕姉に……似てる???)

 

「高雄様と愛宕様は、これまでもよくご利用くださっていましたね……!」

 

店員さんが にこやかに微笑みながら 言葉を続ける。

 

「こうして三人そろわれているのを見ると……やっぱり姉妹なんですね!」

 

店員さんは 納得したように頷きながら、さらに確信を深めた様子だった。

 

 

摩耶は、昔から 「高雄や愛宕とはあまり似ていない」と言われることが多かった。

 

高雄は、落ち着いた美しさを持つ才女タイプ。 愛宕は、華やかで柔らかい雰囲気の女性らしさ全開タイプ。

 

そして摩耶は——

 

「元気でボーイッシュなカッコいい系」

 

そもそも路線が違う。 鎮守府の仲間からも 「姉妹だけどタイプが違うよね」と言われ続けてきた。

 

なのに——

 

(いやいやいや!!! ちょっと待て!!!)

 

摩耶、猛烈な勢いで思考を回転させる。

 

(確かにアタシたちは姉妹だけどさ……! でも高雄姉と愛宕姉は、こう、超美人っていうか……まるでモデルみたいな……!)

 

(その姉二人と……アタシが……似てる???)

 

(いやいやいや、そんなことあるかよ!!!)

 

摩耶の 頭の中で赤色警報が鳴り響く。

 

「に、似てるって……言われたり……する、かも……かも?」

 

しどろもどろ になりながら、なんとか言葉を絞り出す摩耶。

 

その横で——

 

「よく言われますわ♪」

「ええ、皆さんからそう言っていただけます♪」

 

愛宕が くすっと微笑みながら 、少し得意げな表情で続ける。

 

「ふふっ、わかる人にはわかっちゃうのよねぇ♪」

 

高雄も優雅に頷きながら、店員さんの確信を後押しするように微笑んだ。

 

高雄と愛宕、満面の笑みで「全力肯定」。

 

高雄と愛宕、めちゃくちゃ嬉しそうに、ウキウキした笑顔でこの状況を楽しんでいる。

 

店員さんも 輝かんばかりの笑顔で頷く。

 

「ええ、とっても! 三人ともお美しくて……本当に美人姉妹ですね!!」

 

(アタシも入ってるの……???)

 

摩耶の意識が、ぐるぐると渦を巻く。 美人姉妹。 美人姉妹。 美人姉妹……?

 

(え、じゃあ……アタシも……なのか?)

 

一瞬、店の窓に映る 自分の姿 を見る。 そこには——

 

茶髪ショートの 凛々しい女性 が映っていた。

 

「……似てるのか……アタシ……」

 

摩耶、つぶやく。

 

その顔が、気づかぬうちに ほんのり赤くなっていた。

 

「ふふっ、可愛いわね、摩耶♪」 「摩耶も、もっと自信を持っていいのよ♪」

 

姉二人が 優しく微笑みかける。

 

(やばい……何か、胸がムズムズする……!!)

 

摩耶 照れを隠すようにゴホンと咳払いし、顔を逸らす。

 

「……さっさと席に行こうぜ!!」

 

店員さんは 微笑みながら先導する。

 

「こちらへどうぞ。奥の窓際のお席になります。」

 

三人は案内されるままに、窓際に置かれた四人掛けテーブルの席についた。

外の景色がよく見える、明るいゆったりとしたテーブル。

 

摩耶 席に着きながら、まだ信じられないという表情で姉たちを見る。

 

(やっぱ……美人姉妹……なのか、アタシも……?)

 

摩耶、まだ信じられない表情のまま そわそわと姉たちを見る。

 

そして——

 

「では、ご注文が決まりましたら、お声がけ下さいね♪」

 

店員さんの声で、ようやく現実に戻るのだった——。

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