摩耶,夜戦(意味深)海域に到達
◇◆ 甘く、蕩ける夜の始まり ◆◇
提督の腕の中で、摩耶はそっと目を閉じた。
心臓の鼓動が、耳の奥で響く。
(……なんか、夢の中にいるみたい……)
湯上がりの バスタオルを巻いた姿のまま、提督に抱きかかえられ、ゆっくりと寝室へ運ばれていく。
静かな足音が心地よいリズムを刻み、摩耶の胸の高鳴りと溶け合っていく。
腕の中に包まれる感覚が、甘くて、優しくて、心地よくて。
「摩耶の鼓動……早くなってる……」
提督の囁き。
摩耶、提督の首を抱きしめる腕に力が入る.
「……そ、そんなこと……」
強がりたい気持ちはあったけれど、 このままもう少し、こうしていたい と思った。
(アタシ……めっちゃ女の子じゃん……)
今の顔を見られるのが恥ずかしくて、摩耶は提督の胸に顔を埋める。
静かに寝室の扉が開かれる。
◇◆ やさしく、甘く ◆◇
寝室の照明は、色温度低め。
ほんのりとしたオレンジ色の光が、部屋全体をやわらかく包み込んでいる。
その雰囲気に、摩耶の心がさらにとろけそうになる。
(……なんか……溶ける……)
優しく抱えられたまま、摩耶は ダブルベッドの上にそっと横たえられる。
シーツの感触が、まだ少しひんやりしていて、心地いい。
「眩しくない?」
提督が 照明の明るさを調整する。
暗すぎず、でも、お互いの顔と身体がしっかりと見えるくらいの、ちょうどいい明るさ。
「ううん、大丈夫……」
小さく頷く摩耶。
提督の優しい気遣い、胸の奥にじんわりと広がる。
(……こういうとこ、ほんと好き……)
◇◆ 甘い期待 ◆◇
そして――
提督の指先が胸元に触れ、ふわりと バスタオルが解かれる。
摩耶は 「あっ……」 と小さく息を呑んだ。
でも、抵抗はしない。
(……だって……アタシ……好きだから……)
シーツの上に横たわる摩耶。
身に着けているのは、 ケッコンカッコ「ガチ」の指輪だけ。
(……指輪、してる……)
薬指に輝く 「二人の証」 を見て、摩耶の胸が きゅうっと熱くなる。
(アタシ……アタシ、この後、どうなっちゃうの……?)
甘い予感に、心臓が高鳴る。
提督の 「甘い強引さ」、摩耶は好きだった。
(……ほんとは、アタシ……こういうのに……弱いのかも……)
シーツをぎゅっと握りしめる。
提督の指が、そっと摩耶の頬に触れた。
「摩耶……」
名前を呼ばれるだけで、 心が蕩けそうになる。
(……もう、ダメかも……)
じんわりと、体の芯が熱くなる。
指輪だけを身につけた自分。
それは、すべてをさらけだした姿。
(……アタシ、心の武装も解いている……)
そう、摩耶は 心の中で呟いた。
摩耶には 大切な姉妹や信頼できる仲間 がいる。
高雄姉や愛宕姉、鳥海の存在は、いつだって摩耶にとって 特別で、大事なものだった。
仲間にだって、もちろん頼ることはある。
でも――
それでも、摩耶の心には 誰にも踏み込ませなかった領域があった。
頼ることを知っていても、どこかで 心を開くことを恐れていた。
しかし――
(……アタシ、提督に心を完全に預けてる……)
身体だけじゃない。
今、この瞬間、 摩耶は「心の武装」までも完全に解いている。
(……提督の前だから、こんなに素直になれるんだ……)
甘く、熱い夜が始まる。