摩耶の鎮守府日記   作:ワタナベ提督の鎮守府

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摩耶、出撃準備

◇ 摩耶、装備を選択する ◇

 

ほんのり頬が温かいまま、摩耶はバスタオルをキュッと巻いた姿で寝室へ移動する。

(……さて、着替え着替えっと……)

 

朝の光が差し込む寝室。

柔らかい日差しに照らされながら、摩耶はクローゼットを開け、中に収納されているチェストの下着専用の段を引き出す。

 

(……そういえば……黒のセット、デイリーお風呂任務の前に、洗濯かごに入れたよな……)

 

洗濯かごの中にある 黒の下着 を思い浮かべる。

 

(……うん、今日帰ったらすぐ洗濯しとかないと……)

 

(提督に見つからないうちに……)

 

(……いや、なんで??)

 

(……なんで提督に見つかったらヤバいんだっけ??……)

 

自分で思考にツッコミを入れつつ、次の問題へと移る。

 

(……で、白は……)

 

摩耶は タンスの奥 をそっと覗き込む。

 

そこには、昨日 提督に見つからないように隠した白のセット がある。

 

(……うん、やっぱり見つかったらヤバい気がする……)

 

ふと ある疑問 が頭をよぎる。

 

(……待てよ?)

 

(洗濯籠の黒とここに隠してある白、どうやって洗えばいいんだっけ……?)

 

しばしフリーズする摩耶。

 

(えっ……下着の洗濯って、普通に洗濯機に突っ込めばいいんだよな……?)

 

(……いやでも、これ高いやつだから……下手に洗ったらダメな気がする……)

 

摩耶の脳内で 新たな選択肢が発生 する。

 

(……よし、姉さんたちに聞こう!!!)

 

決意は固まった。

 

(……でも……どっちだ……高雄姉? それとも愛宕姉?)

 

摩耶、選択肢を並べる。

 

▼ 高雄姉の場合

・正確な洗濯方法を確実に教えてくれる

・絶対に正しい知識を得られる

・……でも、なんか怒られそう

 

(……怒られたくねぇ……)

 

▼ 愛宕姉の場合

・笑顔で優しく教えてくれる

・たぶん、洗い方のコツとか丁寧に教えてくれそう

・……でも、昨日の夜のこととかで、絶対いじられる

 

(……うん、それもヤダ……)

 

摩耶、頭を抱える。

 

(じゃあ、高雄姉?……でも、なんか怒られそうだし……)

 

(じゃあ、愛宕姉?……でも、いじられるし……)

 

(う~ん……)

 

堂々巡りが止まらない。

 

(……いや待て、そもそも、この下着、なんで提督に見つかったらヤバいんだっけ?)

 

摩耶は 再び、思考の原点に立ち返る。

 

(……うん……分かんない……後で考えればいいか……後で考えよっ……)

 

◇ 摩耶、ヨレヨレを装着する ◇

摩耶の視線が 引き出しの中の下着に移る。

そこには、歴戦を共にしてきた 安心感あふれるヨレヨレのセット。

 

(……よし、今日はこれでいく!)

 

さっきまでの悩みが嘘のように、摩耶は スッと手を伸ばした。

 

黒と白は特別な時用―― アタシがそう決めたんだ!!

 

(うん、問題なし!!)

 

力強く自分に言い聞かせ、摩耶は バスタオルを外し、馴染みのブラとパンツを身につける。

 

「べ、別に……今日は……勝負下着がどうとか、そんなんじゃねぇし……」

 

誰に言うでもなく、小さく呟く。

 

(……でもアタシ……もしかして、バカじゃねぇの……?)

 

摩耶は 思わず頬を押さえた。

 

◇ 摩耶、何故か気合を入れる ◇

下着を身につけた摩耶は、ふぅ……と一息ついた。

 

(よし、次は服……)

 

クローゼットを眺める。

鎮守府への通勤用の 定番コーデ が、ハンガーにかけられて並んでいる。

 

(……いつも通りでいいよな)

 

そう思いながら、迷わず手が伸びたのは――

 

提督が「可愛い」って言ったコーデだった。

 

白地に細かいフリルがあしらわれた ガーリーなブラウス。

ボトムは、動きやすいネイビーのスリムパンツ。

 

甘さとカジュアルさのバランスが絶妙な組み合わせ。

今の季節にちょうど良い、軽やかなコーデ。

 

(……いや、別に、アイツに褒められたからとかじゃなくて……)

 

(ただ、着やすいし、動きやすいし……うん、それだけ!!)

 

摩耶は 謎の言い訳 をしながら、ハンガーから服を取り出す。

 

◇ 摩耶、支度を整える ◇

まずは ストッキング を手に取る。

両手でそっと伸ばしながら、つま先を入れ、慎重に引き上げる。

 

(……伝線とかしたら、めんどくせぇし……)

 

太ももまで滑らせたところで、腰を浮かせるようにして しっかりフィットさせる。

 

(……うん、オッケー)

 

続いて、パンツ。

ネイビーの スリムフィットパンツ を取り、片足ずつ丁寧に通す。

 

(よし……)

 

ヒップを馴染ませながら腰の位置を合わせ、ウエストボタンを留める。

 

(……動きやすいし、やっぱりこれが一番楽だな)

 

ふと、鏡に映る自分の後ろ姿 に目を向ける。

 

(……ん?)

 

摩耶の視線が スリムパンツ越しのヒップライン で止まる。

 

(……あれ?)

 

パンツのラインが微妙に浮き出ている。

 

下着に敏感になった摩耶の目は、これまで気づいていなかったディテイールを認識する。

 

(……うわ、これ丸わかりじゃね!!??)

 

初めて気づいた事実に、摩耶 衝撃の硬直。

 

(な、なんで今まで気づかなかったんだよ……!?)

 

昨日の ランジェリーショップでの衝撃体験 が頭をよぎる。

 

(そういや、高級なやつって……シルエットが綺麗に見えるとか……言ってたな……)

 

(てか、Tバックとかあったな……)

 

摩耶の脳裏に、昨日の一人ファッションショーで身につけた、黒いTバック の感触がフラッシュバックする。

 

(……履いた時、ケツ丸出しな感じで超ヤバかったけど……)

 

(もしかして……Tバックだと……)

 

(このライン、なくなんじゃね!?)

 

摩耶にとっての大発見である。

 

(うおおおおお!!!!)

 

鏡の前で 思わずガッツポーズ。

 

(Tバック、ヤバいもんだと思ってたけど……こういうことか……!!??)

 

(これ、高雄姉と愛宕姉に報告しなきゃ!!)

 

(アタシ、すげぇ発見しちまった!!!)

 

勢いよくスマホを手に取り、メッセージを送る直前で指が止まる。

 

(……待てよ?)

 

(これ、もしかして……常識なの……?)

 

ほんの数秒前までの 「アタシ、天才!!!」 という自信が、ふとよぎる疑念で一気に揺らぐ。

 

(いや……でも……)

 

高雄姉に報告 → 確実に冷静に返される → なんか、怒られるかも

 

(……ダメだ、怒られるかも……)

 

愛宕姉に報告 → 確実に褒めてくれる → でも、いじられそう

 

(……ダメだ、いじられる……!!)

 

摩耶、 完全に詰む。

 

(どうする……どうするアタシ……!!)

 

スマホを握ったまま悶絶すること 十数秒。

 

(……とりあえず、いま考えるのやめる……)

 

勢いよくスマホをベッドに放り投げ、何事もなかったかのようにブラウスを手に取る。

 

◇ 摩耶、服を着る ◇

白のブラウスをふわりと広げる。

春らしい 軽やかな素材。

 

(……これ、提督が「摩耶、すごく似合ってる」って言ってたやつ……)

 

袖を通し、ゆるっとしたシルエットを整える。

細かいフリルが、ほんのりフェミニンな印象。

 

(……ちょっと可愛すぎるか……?)

 

首元のボタンを留めながら、なんとなく そわそわ する。

 

(……アイツのせいか?)

 

そんなことを考えながら、最後に 軽く髪を整える。

 

ふと、鏡越しに目が合う自分。

 

(……アタシ、何気にめっちゃ気合入ってない?)

 

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