◇◆ デパート前、待ち受けていたのは――高雄姉と……そして……愛宕姉! ◆◇
摩耶は意を決して角を曲がった。
そこには、待ち合わせ通りの 高雄姉 ―― そして……
「摩耶~(デカい声)」
金色 が、陽光を浴びながら輝き、朗らかな声で摩耶に手を振っていた。
(愛宕姉ェェェェェ!!!!)
摩耶の頭の中にあった戦場マップは、大幅な改訂を余儀なくされた。
確実に "予想外の敵増援" である。
(いやいやいや、何で愛宕姉がいるんだよ!?!?)
◇◆ 愛宕の「パンパカパ~ン」炸裂!摩耶、予想外の奇襲に条件反射で応戦! ◆◇
「パンパカパ~ン!!!!」
それは 愛宕にとっての「おはよう」の代わりであり、姉妹にとっての合言葉 だった。
しかし、問題は 場所 だった。
ここは、鎮守府ではない。
ここは、デパートの玄関前。
つまり――
(ここでやるのはヤバい!!!!!!)
だが、反射的に――
幼い頃の習慣、 "愛宕姉との合言葉" が、無意識に口をつく。
「パンパカパカ~~ン!!!!」
(やっちまったァァァァァ!!!!!!)
やっちまった……。
デパート前のオープンスペースで、思い切り "パンパカパ~ン" を炸裂させてしまった。
◇◆ 幼女、摩耶を「可愛いお姉ちゃん」と認定!! ◆◇
「お姉ちゃん、かわいい…… 」
「ッッ!!??」(顔から火が出そう)
デパートの玄関近くにいた 海防艦よりずっと小さい年齢の幼女 が、摩耶を見上げて うっとり した目で呟いていた。
隣には、微笑ましく娘を見つめるお母さん。
お母さんの目線 → 「あらあら、元気な娘さんね」
幼女の目線 → 「可愛いお姉ちゃん発見!!」
(やめろおおおお!!! そんな純粋な目で見るなあああ!!!)
「うふふっ ねぇ摩耶、今の子の言葉、どう思う?」(キラキラした笑顔)
(クッ……! 負けるな、負けるなアタシ!! 精神攻撃には屈しねぇ!!)
愛宕の "無邪気な笑顔" が強烈すぎる。
可愛く見せかけて、実は容赦ない "姉の攻撃" である。
◇◆ 高雄の懐かしげな微笑み ◆◇
その時だった。
摩耶はふと視線を向ける。
そこには、高雄が静かに微笑んでいた。
それは、ただの「微笑み」ではなかった。
「懐かしげ」 で、「微笑ましげ」 で、「姉としての愛に満ちた」 笑顔だった。
「ふふっ……。摩耶と愛宕、昔と変わらないわね。」(優しく微笑む)
「っ!!!」(ぐぬぬぬ)
そうだった。
摩耶と愛宕は、昔からこんなやり取りをしていた。
「パンパカパ~ン!」 「パンパカパカ~ン!」
それは、姉妹の合言葉。
それは、姉妹の絆。
高雄にとっては、懐かしくて愛おしい光景 だった。
(クソ……こんなにもアタシは……姉さん達に甘やかされて育ったってのか……!!!)
◇◆ 摩耶、姉妹の絆に撃沈……でも、愛宕姉には屈しねぇ!! ◆◇
(でも、でも、ここで屈しちゃダメだ!!)
摩耶は グッと 顎を引き、精神を立て直した。
「と、とにかく、デパート入ろうぜ!!」(強引に話題を変える)
「あらあら、焦っちゃってかわいい~ 」(にこにこ)
「ふふっ……じゃあ行きましょうか。」(やさしく)
こうして、摩耶は 姉二人に完全護衛されながら デパートへと足を踏み入れるのであった――。