ちょっと書き直します。
では、どうぞ(╯°□°)╯︵ ┻━┻
夜のビル街。
ネオンに照らされた路地裏を、黒い靄のような呪霊が這っていた。
「三体目か……今日は多いな」
制服姿の少年が呟く。
垣根帝督――未元物質の操者。
目の前の異形に向かって、指を鳴らす。
次の瞬間、空気が歪む。
透明な粒子が空間を裂くように形成され、刃となって呪霊を貫いた。
グシャリと音を立てて崩れる呪霊。
「ふっざけた外道の死に様だな……。ま、死んでも残る怨念じゃ、浄化って感覚とも違うか」
垣根は興味なさげに踵を返そうとした――が。
「やあやあ、なかなか派手にやるじゃない」
どこか軽い声が頭上から降ってきた。
見上げると、電柱の上。
そこに白髪の男が立っていた。
目隠しをした奇抜な装い。
そして、確実に“見えている”眼をしている。
「お前、誰だ」
「五条悟。呪術高専の教師。君みたいなイレギュラー、放っておけなくてさ」
呪術。
初めて聞く単語だった。
「……あん?高専?教師?ふざけてんのか」
「ふざけてはないかな。というか、そっちこそ何者? 今の呪霊、呪力じゃなくて“別のエネルギー”で祓ったでしょ」
五条はにやにやと笑いながら言う。
だがその視線は鋭く、観察者としての本質を隠していない。
「チッ……質問に答える筋合いはねえ。つか、アンタこそ──なんで“それ”が見えてる?」
「呪術師だからだよ。君と同じく“六眼”ってわけじゃないけど、呪霊が見える程度には特別」
──呪術師。呪霊。呪力。
未知のワードが飛び交うが、垣根は混乱していない。ただ、分析している。
「どうやら、俺とアンタは“似てる”が“違う”ようだな」
「そういうこと。君の力、多分“呪術”の理から外れてる。だけど、呪霊に干渉できてるってのがヤバい。まさにイレギュラー」
「で、何が言いたい?」
「スカウト。いや、観察……いや、うーん……とりあえず一緒にご飯でもどう?」
「帰れ。殺すぞ」
「怖っ! いやでも本気で、君の存在は呪術界的にも問題なんだよね。放っておくと、最悪“上”が動くかも」
垣根の表情が少しだけ険しくなる。
“上”という言葉に、学園都市の暗部を重ねた。
「だったら先に言っとく。俺は──支配されるのが大嫌いなんだよ」
その言葉と同時に、垣根の背後に未元物質の羽が展開された。
まるで機械の天使。
静かに光を放つ六枚の翼が、五条を射抜くように広がる。
「おお……やっぱスゴいわ、君。これは逸材ってレベルじゃない。ていうか、これもう兵器じゃん」
「“試す”か? 今ここで」
垣根が一歩、前へと出る。
五条は首を振った。
「ノーサンキュー。戦っても楽しいだろうけど、破壊規模的に東京が死ぬね」
垣根は鼻で笑う。
敵意ではない。
ただ、警戒でもない。
ただ“力”に対して、等価でいられる相手の存在に、ほんの少しの関心が湧いた。
「興味は湧いた。呪術ってヤツの仕組みにもな。だが、命令されるのはごめんだ」
「うん、それでいい。君みたいな奴を縛るほど、僕らもバカじゃないつもり」
五条悟は、垣根に小さな紙を渡した。
「連絡先。興味が湧いたら、いつでも連絡して。君の力、正しく使えば──この腐った呪術界も少しはマシになるかもしれない」
五条が去った後、垣根はしばらくその紙を見つめていた。
そして一言。
「……面白れぇ……呪術ね」
呪いと術式。
未元物質と呪力。
世界は、まだまだ、暴きがいがある。
ちょっと気に入らなかったので投稿し直します。