続き書いてみたで候。
では、どうぞ∠( ゚д゚)/
呪術高専――。
古びた校舎の一角、簡素な応接室に、垣根帝督は椅子を斜めに使って座っていた。
壁に掛けられた掛け軸、古臭い畳、妙に澄んだ空気。
どれもが、学園都市とは正反対の世界だ。
「……悪趣味な場所だな」
「それ、褒めてる?」
壁にもたれていた白髪の男――五条悟が、気楽そうに腕を組む。
「ここは“人を殺すための施設”じゃないからさ。まあ、色々とね」
「ふん。建前だろ」
垣根は飴玉を口に放り込み、舌で転がす。
「で?俺をここに連れてきた理由はなんだ。説教か、監禁か、それとも解剖か?」
五条は肩をすくめた。
「どれもハズレ。正確には――“判断待ち”かな」
垣根の目が、わずかに細くなる。
「……なるほど。管理できるか、消すか。どっちに転ぶか分からねぇって顔だ」
「鋭いね。君、こういうの慣れてるでしょ」
「嫌になるほどな」
沈黙。
その空気を破るように、扉の外から複数の足音が近づいてきた。
重く、慎重で、年老いた気配。
「来たか」
五条が小さく呟く。
「呪術界の“偉い人たち”。あんまり優しくはないから、期待しないでね」
「最初から期待してねぇよ」
扉が開く。
中に入ってきたのは、数人の老人と、付き従う術師たちだった。
その視線は、揃って垣根帝督へ向けられている。
「……これが問題の少年か」
「呪力反応、なし。だが結界への干渉痕は明確……」
「術式不明。分類不能」
ひそひそとした声。
垣根は欠伸を噛み殺し、椅子に深く腰を沈めた。
「悪いが、まとめて話せ。観察されるのは嫌いじゃねぇが、値踏みされるのは性に合わねぇ」
空気が、わずかに張り詰める。
老人の一人が、低い声で言った。
「少年。君が今ここに立っていられるのは、五条悟が“許している”からだ」
垣根は、一瞬だけ五条を見る。
そして、鼻で笑った。
「……そうかよ。随分と便利な盾を持ってるらしいな」
「勘違いするな。我々は君を危険視している」
「呪術を用いず、呪霊を消滅させる存在はこの世界の理から外れている」
「放置はできない」
「管理、あるいは――排除だ」
その言葉に、垣根は静かに立ち上がった。
背後に翼は展開されない。
だが、空気だけが変わった。
垣根は理解していた。
ここで力を見せれば、こいつらは“対話”をやめる。
「一つだけ教えてやる」
低い声。
「俺はな。“管理される側”じゃねぇ」
老人の誰かが、思わず一歩後ずさる。
「安心しろ。今すぐ壊す気はねぇ」
垣根は笑った。
「だが、もし俺を“呪霊扱い”するなら――その時は、この世界の仕組みごと、暴いてやる」
沈黙。
張り詰めた空気の中で、五条悟が手を叩いた。
「はい、今日はここまで」
一同が振り向く。
「結論は出ない。だってさ――君たち、彼を“消せない”って分かってるでしょ?」
誰も否定できなかった。
「だから提案。“一時保留”。彼は自由。でも、観測対象」
五条は垣根を見る。
「誤解しないでね。僕は君の味方じゃない。“世界が壊れる方”に肩入れしないだけ」
垣根は、鼻で笑う。
「……面白ぇ賭けだな」
彼は踵を返す。
「いいぜ。この“呪術”って世界、少し調べてやる」
廊下を歩きながら、垣根帝督は呟いた。
「呪いが力になる世界、か……欠陥だらけだ。壊しがいがある」
その背中を、五条悟は静かに見送っていた。
(――さて。この世界、どっちが先に壊れるかな)
呪術の上とのご対面。
まあ、こうなるよね。
では、またく(`・ω・´)