綱手の兄貴は転生者   作:ポルポル

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止水忘れてた


設定的なモノ②

千手止水

 性格:穏やか、情に厚い、達観的、思慮深い、合理主義、怒ると怖い(威圧感が凄い)

 

 畳間とアカリの間に生まれた第一子。

 初代火影の曾孫で、五代目火影の息子。

 うちは一族と千手一族の血を引き継ぎ、うちはと千手の結婚にテンションが上がった六道仙人から六道仙術チャクラをちょっとサービスして貰った天才。

 アカリが仙術チャクラを常に纏っていたことで、胎教の要領で仙術の運用に高い適性を持って生まれた。生まれた時から無意識下で仙術チャクラの吸収が可能な天才。

 性格的には、母の(本来持っているはずの)知性・感受性と、畳間の(本来の)おおらかさや情け深さ『のみ』を受け継いでいる天才。

 能力的には、母のチャクラコントロールの性能と仙術、父(千手)の強靭な肉体と精神、膨大なチャクラを受け継いでいる天才。

 一方で、母と父が共通して持つ感情的になりやすいという致命的なモノを始め、両親が持っていたあらゆる弱点を母の胎に置いてきている。

 カカシ曰く、『良いとこ取りしかしてない』天才(ずる)

 

 夢は『失明した母の光を取り戻し、自分の顔を見てもらうこと』であり、生涯を掛けて取り組む覚悟だったが、親父がさらっと横取りしたため新しい夢を探している。目下、心のケアを専門とした自分の病院を持つことである。

 

 感受性が非常に高く、人の心の機微に非常に敏感。

 五代目火影となり戦争の事後処理に追われる父や、多くの孤児を育成する母が、どうしても抱え込み蓄積してしまうストレスすら、物心つく前から察知することが出来た。そのため、二人が爆発する前に、都度本能的に両親を癒すような言動を取っていた。夜泣きもほとんどなく、手のかからない子だった模様。

 止水がいなければ、というか止水が『よく泣く普通の子供』だった場合、畳間とアカリは恐らく離婚していたと思われる。

 

 孤児院にて、多くの義兄弟に囲まれて過ごしたため、兄気質であり、弟気質でもある。

 相手が自分に何を望んでいるのかを感じ取る力に長けているため、相手によって都度使い分けている。

 物心ついてからは、才能と環境に恵まれた自分と違い、望まぬまま過酷な環境に置かれていた孤児院の義兄弟たちを優先していた。また、決して器用な性分とは言い難い両親に負担を掛けないためにも、両親に甘えたい盛りであっても、常に一歩引いた立ち位置にて、孤児院全体のフォローを行っていた。

 成長してからも何かと落ち込みやすい両親のメンタルケアをさりげなく行っている。

 

 自らを抑圧した幼少期を過ごしていながら、闇を持たぬ良い子に育つ。

 これは両親が自分を確かに愛してくれているということを感じ取っていたというだけでなく、両親に代わり、本当の母や姉のように止水を溺愛してくれていた叔母の影響が大きい。また、綱手が止水を溺愛していたからこそ、アカリが息子を『取られまい』と、止水にも目を向けることができたという側面もある。そして、溺愛戦争に拍車がかかった。

 結果、『むしろもうちょっと距離を置いてほしい』と思ってしまうほど、アカリと綱手の溺愛具合が激しさを増してしまったが、うちはの血を引くだけあって肉親への愛情は天元突破しているため、言うほど辟易とはしていない。むしろ喜んでいたりする。

 

 幼いながら大人びた性質を有してしまったがために、奔放な兄弟たちの監督役のような立ち位置に自然に納まっていたことから、感情を大きく発露させることが苦手。

 同年代の子供たちと一緒になって『はしゃぐ』ということが出来ず、『親友』と言える間柄の人間が長くいなかった。また義兄弟たちに囲まれていたために自分に『親友』がいなことにすら気づいていなかった模様。サスケとナルト、リーとネジのような『熱血・青春』な関係性に憧れているボッチ。

 

 義兄弟たちの中では、うみのイルカを最も尊敬している。

 最年長にして孤児院の皆を心から『弟』と思ってくれている、その優しい心根を感じ取っているからである。また、過保護とも言える義両親の愛から自らの意志で巣立ち、孤児院を出て己が道を進み、その姿を以て義弟たちの『道を拓いた』こと、そして戦争を知るがゆえに束縛の傾向も見られた両親に『子はいずれ巣立つ』という当たり前のことを受け入れさせてくれたことも、深く感謝し、敬愛している。

 

 忍者アカデミーを、ぶっちぎりの首席で卒業。同期の次郎坊、無理やり飛び級してきた香憐と共に下忍となる。

 

 忍者としての評価は、父と異なり、『二代目の再来』。

 雷以外の4属性と陰・陽遁を適正に持ち、血継淘汰『鉱遁』を有する。

 生まれ持った膨大なチャクラによって、あらゆる術が桁違い(なお柱間には及ばない)。

 実は中忍選抜試験の段階で、(総合力ではミナトに匹敵しつつあった)カカシと同程度の実力を有しており、下忍衆が絶対勝てるわけない。

 風遁を好んで使うが、最も得意な属性は千手一族らしい『水』。

 これは敵に風に相性で勝る火遁を使わせるための布石であり、相手が火遁を使ったら(一度忍術を発動した後の硬直を狙い)全力の水遁で一気に押し流すという(卑劣な)戦術を好む。

 一方で、火遁を使用しない相手には、分身を囮に情報収集を行い、相手の得意とする属性を割り出した後、有利属性で一方的に叩き潰す第二案も備えている。

 土以外のすべての属性に相性有利を突くことが出来る上に、唯一相性で有利を突くことが出来ない土遁では、破壊力や攻撃速度が乏しいため、俊敏な止水を仕留めることはまず不可能であり、ライバルを自称するリーとネジは、『止水を倒すには体術で上回るしかない』という評価を下している。なお鉱遁(ダイヤモンド)で身を固めることが出来るため、並の鍛え方では逆に骨が砕ける模様(そして仙術チャクラによる肉体強化も桁違いで行われる)。

 

 同期であるネジとリーからは対抗心を向けられており、よく組手などにも誘われていたが、それが『友達』のそれとは考えていなかった。これは、二人が止水に向ける感情(子供ゆえの対抗意識)があまりに強すぎたため、その奥にあるものを感じ取ることが出来なかったためである。二人には『嫌われてはいないまでも、よくも思われてない』、と勘違いしていた。さすがに中忍試験にて、ネジから命懸けで『遊ぼう(ラブコール)』されたために自分の勘違いに気づき、ネジの全力を全力で迎え撃つ。

 人生で初めて『大興奮できる熱い遊び(闘い)』を経験したことで、達観し早急に大人になろうとしていた心が少年へと引きずり戻された。

 文字通り死ぬ気で食らいついてきたネジに、『バカだな』と思いつつも、滅茶苦茶嬉しかった模様。以後、三人で仲良くつるみ始める。

 

 ネジの捨て身の攻撃で負傷したため、母ストップで選抜試験を辞退。しかしその実力は下忍のそれでは無いと判断され、初の試験で中忍へと昇格している。

 

 うちはイタチとは仲が良い。

 ネジとリーを友とするなら、イタチは盟友である。

 うちはと千手という二大一族の次期後継者同士であるということもあり、同じ目線で語り合えるイタチは止水にとって掛け替えのない存在である。

 もともと、いずれ一族や里の未来を背負う者同士として、互いに切磋琢磨する未来を楽しみにしていたが、周囲の者達から『両親に似てない』、『誰の子供だ』と冗談交じりに言われる中、『お前五代目そっくりだよな』とイタチから言われて完璧に堕とされた。父と似ていないと言われ続けたから、実はちょっと気にしていたし、父と同じ道を進めない自分の在り方に『火影の息子』として悩んでいたところに、『お前の在り方もまた火影』と励まして貰った。クリティカルヒット。異性ならたぶん結婚申し込んでるレベル。

 

 異性からかなりモテるが、同世代の女性に興味がまるでない年上趣味である。最終的に年下の女性に射止められたのは、押せ押せに負けたから、というわけではない。

 火影の息子でうちはの血縁というサラブレットである自分に対しても物怖じない姿勢や、止水のことを『様』呼びしたり、何かと演じて媚びて来る割に、『めちゃくちゃ強気』という性根が全然隠し切れずに見え隠れしていたのが、止水の琴線に触れたため。また実は凄い甘えん坊であること、想い人に媚びを売れるような器用さを有しているくせに、本気で『甘えたい』『理解して欲しい』と思った時には、全く素直になれずに『分かってよ!!』と喧嘩腰になる不器用さに惹かれたから。要はその性根が母と叔母のそれに似てたからである。そして思い立ったが吉日とばかりに、最速でプロポーズした。父の優柔不断さ(弱点)は一切受け継がず、母の行動力(長所)のみを受け継いだ結果である。

 

 また、仙術チャクラの申し子であるがゆえか、動物たちから好まれやすい。重吾の様に動物の言葉が分かるわけではないが、ニュアンスは何となく理解できる。

 

 ナルトとサスケの友情関係を尊んで(推して)いるため、二人が不仲になることを嫌う。中忍選抜試験後にサスケが失意の中でグレた際は、イタチと共同でその性根を叩きなおした。

 ウラシキ戦ではナルトの護衛として同伴したが、ほぼ見学状態で役には立てなかった。

 

 穏やかな物腰ながら気弱という訳では無く、言うべきは言う気の強さと根性は凄まじい。

 兄弟間の喧嘩は基本的にスルーするものの、越えてはならない一線(『死ね』などの取り返しがつかない言葉や、身体的な侮辱など)はお怒りモード全開で黙らせる。なおその後のフォローは欠かさずに行う模様。孤児院間では『怒らせたら一番マズい人』という認識。

 疾風伝の頃には既に上忍となっており、他里との外交にも用いられるなど、上層部にも組み込まれている。

 

 霧隠れ解放戦争では『暁』討伐側に用いられ、雨隠れの里でペインらと交戦する。

 柱間や大筒木の細胞で強化されたペイン六道との戦いの中、突然現れた父が発動した花樹海降臨の無差別攻撃を受け、戦闘不能となった。

 戦闘終了後、自来也と共に雨隠れの里で木ノ葉からの伝令を待っていた際、シカマルたちよりうちはマダラ復活と、木ノ葉陥落の報告を受け、シカマルたちと共に岩隠れの里へ向かった。

 岩隠れから協力を取り付けた後、合流したリーから、砂隠れ滅亡を知らされたことで、マダラの次の狙いが雲隠れの里であることをシカマルと共に見抜き、単身雲隠れへ増援に向かう。

 途中、動物たちや、マダラと君麻呂間で起きた激しい戦闘の痕跡に導かれ、単身うちはマダラと対峙する。

 君麻呂を看取ったことで抱いた激しい哀しみによって、長く開眼していなかった瞳術が発露し、マダラを相手に激闘を繰り広げる。

 単純な戦闘では勝てないという力量差を感じ取った止水は、あらゆる手段を講じてマダラに隙を生み出し、瞳術によって生み出された異空間にマダラを封じることに成功した(親父ィには出来なかったことを平然とする天才)。

 

 その優しい価値観を以て、マダラもまた『忍の闇の犠牲者』と考え、自身の幻術による更生を望むが、それを『甘さ』としてマダラに突かれ、致命傷を負う。

 発現した『輪廻写輪眼』をマダラに奪われることを危惧し、後に続く者達のことを憂い、マダラへその場しのぎの一撃を放つのではなく、己の両目を潰す選択を取れるほどに忍者としての覚悟は強い。

 優しさと非情さを併せ持った天才。

 その後、マダラに六道仙術チャクラを奪われる。瀕死の状態で穢土転生の扉間に救出されるが、もはや生きながらえても『守られる者』として彼らの足枷にしかならないと、忍界の未来のために自身の命を切り捨てる決断を下し、曽祖父である穢土転生の柱間に残ったすべてのチャクラを譲り渡し、死亡する。

 その後生き返りナルトの力で潰れた両目が回復。瞳術を用いて、世界の復興と、傷ついた人々のメンタルケアに尽力する。最初の患者はナルトの頼みもあって霧隠れの白。という裏設定。

 

 止水は『どうせどんだけ盛っても完全体のマダラには勝てない』、という前提で、やりたい放題詰め込んだうちはシスイの皮を被ったなにか。もうちょっと原作シスイに寄せるつもりだったけど、いつの間にかこうなった。

 悪役路線を止めた後に考えていた畳間像がこんな感じだった。畳間プロトタイプ。

 畳間でやりたかったことをこの子にほぼ全部詰め込んだ感じ。

 何故畳間をそのルートに進ませなかったかというと、話が盛り上がらないから。

 

 闇落ち場面とかもろもろが全部消し飛ぶ。

 火の意志を深く理解してるくせに卑劣様思考を戸惑わないため、第二次忍界大戦の時点で砂は速攻で『おはなし』される。三代目との軋轢が発生しないうえにダンゾウとの仲を取り持つため木ノ葉の政権が本編や原作以上に盤石になる。うちはとも早い段階から仲良しするし、イナとも速やかに結婚する。この畳間(プロトタイプ)はアカリのことを恋愛対象に見ることは出来ない。穏やかに寄り添ってくれる人か、明るくポジティブな女性がタイプになる(どうあがいてもイナ)。その場合、失恋したアカリは失恋したことにも気づけないまま(なんだこの哀しみは……と戸惑ったまま)、仙猿山(本編で修業したところ)から帰って来ない。世捨て人(仙人)になってフェードアウトする。それかイナみたいに死んで、畳間の覚悟完了の礎になる。と思う。

 

 しっかり考えないと何とも言えないけど、雲は二代目時代のこと(仲良しだったよね!ね!)を前面に押し出しながら、最初はしっかりと交渉して、それが上手くいかなかったら雲の人柱力を狩って(殺害か拉致かは問わない)戦力を削ってから『おはなし』する。

 岩隠れは勝ち馬に乗るのが前提なので木ノ葉との同盟を強める方向にかじ取りする。よって第三次は発生せず、霧vs木ノ葉の形になるのかな。

 

 木ノ葉一強で物語が終わる。

 この子が二十代半ばまで生き残ったら、マダラとタイマンできる力を手に入れるうえに、情報戦・心理戦でさえ付け入る隙が無いとかいう、難攻不落の化け物になるから。

 畳間が止水のような人柄で進んだ場合のルートで構想していたものは、九尾事件で畳間が死ぬ、というもの。

 構成的にはそうするつもりだった。

 ただし、真数千手は使えないにしても木人と木龍を使えて、精神的にも付け入る隙が無い奴であれば、死ななくても九尾を封印できるし、なんなら自分で人柱力になれる、ということに気づいたため没になった。

 第三次忍界戦争も終わっているし、そもそも起きていない可能性もあるため、忍連合もない。

 畳間が最初から九尾事件に参加する。そうなると速攻で九尾が抑えられるうえにオビトも最速で拘束される。

 そうなるとナルトが人柱力にならず、ただの波風君になってしまう……。

 

 強すぎることも罪なのよ……。

 


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