「アルドー!こっちこっち!」
「早く早く!」
「ちょっと待ちなって!」
あれから一週間、村にも馴染んできて子供達と遊ぶようになった。
『ふふ、仲良くなったわね。』
仲が良いというより、舐められてるだけな気がするけどね。
『子供は素直だもの。仲が良くなかったらあんな楽しそうな顔見せないわよ』
どうだかね…
「遅いぜ、アルド。」
「小さい体じゃ走るのもままならくてね。」
「チビなだけじゃん!」
前世ではそこそこデカかったのに…
「そこはおいといて、何して遊ぶつもりなんだい?」
「森で冒険!」
冒険って、なんで急に…
あぁ、前に村にきていた冒険者の話に影響されたのか。
うーん、森かぁ。
「森は危ないんじゃないかな?レンジャーがいるとはいえいつでも見てくれてるわけじゃないしさ。」
「ビビり!」
「チキン!」
「チビ!」
「チビは関係ないんじゃないか?」
僕だけじゃ止められなさそうだと悟り、こっちを見ていたティナリの方に目線で助けを求める。
「君たち!森は勝手に入っちゃだめって言ってるだろ!」
適当なタイミングで止めようとしていたのか、目線に気づくとすぐに助け舟を出してくれた。
「「「えー!」」」
子供達から不満の声が上がる。
「わかったよ、じゃあコレイについて行ってもらおう。ちゃんと言うことを聞くんだよ?」
「「「はーい!」」」
最初から子供達の反応などお見通しだったのか澱みなく返答が返ってくる。
けれど、コレイは予期していなかったようで「え?」と声をあげている。
というか、森に行くのは止めてくれないのか…
「森に行く人々を守るのもレンジャーの務めだ。頼まれてくれるかな?」
「うぅ…わかった。」
「やったー!コレイ姉ちゃんも早く行こうぜ!」
子供達とコレイが走っていく。
コレイは子供達に慕われている。手先が器用なのか玩具を直したり作ったりしてくれる。
僕はどうも避けられているみたいだけど…まあ喋り方と見た目も合わないし仕方ないかな?
「コレイと仲良くしてあげてね。」
置いてかれる形になった僕にティナリが耳打ちする。
「わかったよ。」と短く答えて僕も子供達を追う。
コレイのことはよく知らないけどあんな女の子が森でやっていけるのだろうか。
『彼女なら大丈夫よ。そのタフな精神は宝石のように輝いていて、目を奪うものだった。あまりにも多くの事を経験してきたのね。』
神様がそこまで言うんなら大丈夫なんだろうけどさ。
──
「仲良くなってくれるかな…」
ティナリは小さな体で走っていくアルドを見届けてつぶやく。
アルドという少女と出会った状況は異様だった。
彼女の横にいたヒルチャールは、腕から侵入した根に体の内側から貫かれて死んでいた。
あれは非常に強い草元素力によるものだ。残留した元素の濃さも体の内部に無理やり植物を捩じ込むなんて使い方も、今まで見たことがない。
しかし、周りには誰もいなかった。彼女がやったのかとも考えたが、彼女は神の目を持っていなかった。
そもそも彼女がその力を使えたのなら自分が助けに入るようなこともを起きていないはずだ。
今は村に滞在してもらっているが、それが彼女にとって最善の選択なのかはわからない。
せめて彼女の故郷を探すために、スメールシティの友人達や近くの村からきた冒険者に声をかけた。幸いにも彼女は非常に特徴的な容姿を持っている。髪のメッシュやその瞳、一目見れば忘れることはないだろう。
しかし、誰も彼女のことは知らなかった。
シティの友人は他の人にも聞いてみると言ってくれたが、望みは薄そうだ。
以前話した時の彼女は明らかに何かを隠していた。辛いかもしれないが、彼女のためにもそれを聞く必要があるだろう。
子供達とは仲が良いようだから子供達と仲の良いコレイの助けを借りることにした。コレイは彼女のことを避けているようだったが、人間関係を作ることはコレイのためにもなるだろう。
コレイのサバイバルスキルは一流以上だ。怪我をすることはないはず。
どうか仲良くなって戻ってきますように。
主人公がどういう存在か勘付いてる?
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正直最初からわかってた
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薄々勘付いた
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全くわからん