Project Sekai SCP incident feat . 作:唯尊
いろんな意味でひどすぎるので、罷り間違っても本編には出せず、ジョークという名目で繰り広げられる史上最低のギャグコーナー………今回もお楽しみください。
※原作キャラ・オリキャラ共に、本編とは一切関係がありません。キャラ崩壊がひどいでしょうけど、あくまで"joke"なのです。←ここ重要。
※あらすじ。
とあるバラエティー番組に出演した『MORE MORE JUMP!』は、偶然『
しかし、その様子をテレビの生中継で観ていた
何をトチ狂ったのか、『
雫オタク1『雫様がご乱心なされたーッ!』
雫オタク2『殿中でござる!殿中でござる!』
リアルタイムで視聴していた雫のファンがSNSでパニック気味に大騒ぎする一方、収録先のスタジオでは狂乱がぶちまけられており、暴走する雫(マスク)をみのり達が必死に止めようとしていた。
みのり『雫ちゃん!わたしの話を聞いて---------ぐげべッ』
早速、みのりが目の前で殺された。雫の共振パンチで彼女の頭蓋が粉々に砕け散り、とびちった脳漿と血液が床面に毒々しい色の華を咲かせた。
遥『お願い止めて!元の雫に戻って-----------ごげぇッ』
愛莉『ギャーッ!雫が遥の心臓を引っこ抜いたーッ!!』
もはや阿鼻地獄である。その後も視界に入る人間を片っ端からちぎっては投げ、ちぎっては投げを繰り返している内に、血の海と化したスタジオ内で息をしてる者はいなくなっていた。
史上最悪の放送事故をやらかしながら、しかしそれでも血が足りないと思ったのか、雫(身体が腐りつつある)は【ステージの世界】へと殴り込みを敢行----------。
ミク『なんか雫がおかしくなってるーッ!?』
MEIKO『リン!早く逃げなさいッ!!』
気色の悪い白磁の仮面を被った血塗れの雫を前に、『ヒィィィィィィッ!?』と恐怖で震えて動けない鏡音リンを捕まえると、華麗にバックドロップを極めてステージの上に上半身を突き刺し、犬神家状態にした後、なんとか説得を試みようとするKAITOを金的蹴りで悶絶させ、巡音ルカにドロップキックをかまし、鏡音レンをジャイアントスイングで観客席の彼方にまで放り投げた挙句、『『命だけはー!!』』と二人して平伏し土下座しながら命乞いをするMEIKOとミクを見下ろし、思いっきり後頭部に踵落としを食らわせた。
ステージの上に大穴が空き、奈落の底まで二人のバーチャルシンガーが叩き落とされたのを確認した
*
コレは呪いか、それとも罰なのだろうか……。
前者なら本気でやめてほしいし、後者なら勘弁してほしい。今の今まで、お世辞にも真人間として生きてきたとはいえない身だが、これ程の仕打ちを受けるべき業を重ねた覚えはない。
高校教師・志熊理雄は、バラエティー番組で使われるようなスタジオの上で、設置された椅子に腰を下ろしていた。手前には横に長い長方形の長机が置かれており、自身の左右隣にはそれぞれ見知った人物が座っている。
一人は財団職員なら誰もが知る問題児、ジャック・ブライト博士と、もう一人は現役の画家であり、絵奈と彰人の父親である
この二人が同時に、同じ場所で存在している光景はなんとも異様に映ったが、今現在、3人の目の前で繰り広げられている場面の方が、よっぽど酷くて気にならない。
「……なぁ」
視線を移さぬまま、隣のブライトに話しかける。
「ん?どうかしたか?」
「帰りたいんだが……」
「ダメだ」
「帰りたいんだが?」
「ダメだと言っている」
「………」
試しに二度言ってみたが、ダメだった。
「一体何が気に食わない?せっかく君が財団でのストレスを忘れて楽しめるような企画を立てて、こうして披露したというのに、何が不満なんだ?」
「全部」
「ん?」
「全部だよ!この最低最悪な状況の全てがだッ!!」
ついに堪忍袋の緒がブチ切れた理雄が絶叫する。
「おいおい、少し落ち着いたらどうだ?」
「落ち着けッ?落ち着けだァ?こんなモン延々と見せつけられて、何をどう落ち着けってんだ!」
そう言って理雄が指差した先には、百鬼夜行よりもなお悍ましい狂宴が繰り広げられていた----------。
「アタシこそが!誰もが目を奪われる最強で究極のア------」
『俺と戦いたい奴はどいつだッ!一人残さずこの"アベル"が引き裂いてくれるッ!!』
『おい!SCP-682はどこだッ?会わせる約束だろうが!!』
「ギヒヒヒヒヒ……やはり冬夜くんには責めよりも受けの方が良さそうだね。ここはやはり"デーズ"にお願いしてもらおう」
「彰人!永遠に叶わない夢なんか追ってないで早く助けてくれッ!」
「おいジェイコブズッ!何度も言ってるよな?休憩室で食事をしたら片付けろって!!」
『ワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワン!(ボールちょおおおおだああああああああああいッ!!)』
知り合いとSCPと犬が暴れ狂っていた-----------。
ストレスを忘れるどころか、目の前のカオスかつシュールすぎる状況に理解が追いつかず、早くも理雄の脳は処理限界を迎えていた。
一体どうしてこんな事になったのだろう……。心の底から嘆息しつつ、理雄は数時間前の出来事を思い返す----------。
*
とある日曜の朝、サイト-8156内に存在する【空想科学部門】の研究セクターにて、理雄たちジュリエットチームは上官である阿嘉慶三郎の指示により集められていた。理由は、常日頃から個体数を増やし、世界中で様々な異常性を露わにするアノマリーに対抗するべく、既存のSCPを用いた実験を見学する事で、有効な対策手段を模索するのが今回の"研修"の目的だった。
最初こそ『貴重な休日を潰された』と、信孝を中心にぶつくさと文句を垂れていたが、見学の最中に思わぬ事故が発生し、事態はおかしな方向へと進んでいった---------。
「------痛ってぇッ!!」
信孝が叫びながら跳び上がると、周囲からどっと笑いが起こる。
「お〜!やっぱり感覚が繋がってんのか」
「よし、今度はドラッグしてみろ!」
理雄と龍一郎がタブレット端末の画面に表示された報告書を弄くり回す。
「ちょ!バカやめろッ。俺が------ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」
表示された画面の一部を長押しし、指を滑らせると、信孝の顔面がトルコアイスのようにぎにょーんと引っ張られる。
他にも、速読したり画面を拡大したり、スクロールしたりする度に、信孝の身体に異常が起きる。
「ぎょえええええええええええええええええッ!やめろ!肩甲骨の辺りが気持ち悪いッ!ナメクジに這われてる気分だ………ひぇぎぇぎぇぎぇぎぇぎぇ!脇腹をなぞるなー!!」
信孝が一人勝手に痛がったり気持ち悪がったりするので、なんだか面白くなってしまう。次は印刷を試してみた。
---------ビリッ。
「ぐあああああああああああああああああああああッ!!」
信孝が自身のケツを押さえながら、うつ伏せのままぶっ倒れた。死ぬほど嫌だったが、確認の為、ズボンとパンツを脱がすと、信孝の尻はガムテを貼られた後に思いっきり引っぺがされたみたいに赤く腫れていた。
「ファハハハハ、よ〜しそこまでだ。今回の研修はこれで終了。みんなご苦労だったな」
皆と一緒に絶叫する信孝を見て大笑いしていた慶三郎が、両手を叩き課業の終了を告げる。
「研修中、
慶三郎がコンバットブーツのつま先で信孝を足蹴にすると、「ぐぇッ」とくぐもった呻き声が漏らされる。
「ちくしょう。なんで俺がこんな目に……」
「日頃の行いが悪すぎるからだろ。ったく……、財団の弁護士を過労死させる気か?いい加減、全裸で街中をフルマラソンするのはやめろ」
英牙が呆れた調子で忠告する。
「フンッ。どいつもこいつも、俺が生み出した究極のトレーニングメニューを理解できないバカばかりだぜ…」
「……お前の変態式トレーニングなんざ、警察の世話になる以外メリットないだろ」
元警官の悟が指摘する。
「モチベーション上がるぜ?」
「知るかッ。あとその汚いケツをしまえ、つーかお前ケツ毛多すぎんだろッ。エステにでも行けよ変態ゴリラ!」
人格はともかく、外見だけなら美男子の部類に入るのだから、もう少し清潔感を持った方がいいと言ったつもりだったのだが、信孝は噛みつきそうな表情を向けてくる。
「バカ野郎!俺からムダ毛を取りあげたら、何も残らねえじゃねぇかッ!」
失うモノなど最初から何もないだろう。
「それこそ!本当の意味で救いようのない変態に成り下がるだろうが!!」
現時点で、十二分に救いようのない変態である。
もはやこの男の
「あと、コレいつになったら戻るんだよ……。全身が痛くて気持ち悪くて仕方がねぇぜ……」
ようやく、信孝はむくりと起き上がると、パンツとズボンを穿き直す。
「今日中には元に戻せるから安心しろ。……と、そうだ。お前らはこの後、何か予定はあるか?」
慶三郎に今後の予定を聞かれる。
「え……昨日は隊長に訓練で死ぬほどしごかれたので、家に帰ってゴロゴロしますけど……」
理雄が答えると、慶三郎は「なら丁度いい」と言って懐から一枚のチラシを取り出す。表面を見る限り、何かのイベントの案内らしかった。
「今日の14時から開始される財団の交流イベントだ。他サイトの人間は勿論、お前ら機動部隊が普段関わらない部門の職員も大勢参加するから、興味があるなら息抜きを兼ねて行ってくるといい」
慶三郎から渡されたチラシを見るに、日頃の財団職場の激務を労う慰問パーティーのようなものらしい。まぁ、ヒマではあるので、参加してみるのもいいかもしれない。
「俺は行きますけど、皆んなはどうします?」
チームメイトに聞いてみると、全員が首を横に振る。
「俺はパスだな。この後、女の子達と予定がある」
「なんだ、また女子高生とデートか?何でもいいが法に触れるマネは---------すまん、今更だったな。性犯罪者」
英牙が疲れたように溜息を吐く。自他ともに認める
「………じゃあ、俺一人で行ってきますね」
そう言って戦友達と別れようとした時、不意に悠間の携帯端末が通知音を鳴らす。ズボンのポケットから頑丈そうなカバーケースに包まれたスマホを取り出すと、画面を見てギョッっとする。
「どうかしました?」
「いや……、なんかSNSが騒がしいんだが、『人気アイドルが殺人拳法で大量虐殺』なんて話題が急上昇している。一部のネットユーザーが動画とか写真とかをアップしてるんだが……。この子どこかで見覚えないか?」
悠間がスマホの画面を見せてくると、そこには一人のアイドルらしき少女が映されており、テレビ番組のスタジオで香港映画顔負けのリアルアクションショー(というには些か一方的な気がするが…、あとグロい)を披露していた。よく見ると、ハッシュタグに『#日野森雫』とあるし、動画の中の少女も、雫にしか見えなかった。
「……まぁ、最近よく出回っているフェイク動画でしょう。今はAIとか使えば、素人でもそこそこリアルなのが作れるそうですから…」
何がしたいのかは不明だが、どうせ時間を持て余したオタクが暇つぶしに程度に作ったのだろう。芸能人とはいえ、こんなモンをネットにばら撒かれて雫も大変だろう。………にしても、本当によくできた動画である。そういえば、志歩が早朝に突然『理雄先生助けてくださいッ!!おねえちゃんがおかしく---------』とか支離滅裂な事を叫びながら連絡してきたのを思い出す。すぐに通話は途絶えてしまい、何事かと心配していたが、まさかこの動画の雫と何か関係があるのだろうか----------?
……いや、まさかな。と理雄は首を横に振り思念を打ち消す。例え錯乱していようとも、雫に限ってそんな事はあるまい。確かに彼女は天然で少しお馬鹿な所もあるが、あんなヘンテコな仮面(デザインがSCP-035に似ている気もするが、財団の収容下にある以上、よもや本物である筈がない)を被ってアイドル無双を繰り広げるなんて到底考えられない。
「じゃあな、楽しんでこい」
「ええ、そうさせてもらいます」
なにぶん、娯楽の少ない職場なので、正直どんな催しが行われるのか、内心楽しみではあった。
……しかし、この時の自分は失念していた。渡されたチラシの裏面に、『主催者、ジャック・ブライト』と書かれていた悍ましい事実に…。
------次回に続く。