最終回の倉庫でキラとニアのゾンビ籠城ライフ   作:ルーシー統括主任

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新章 東部生存者キャンプ
Episode.8 新たなる生活と葛藤


東部生存者キャンプに到着したYB倉庫のメンバーたち。このキャンプは400人規模で、元自衛隊員たちが軍事力で築いた関東最大の拠点だ。彼らは3番地西区のコテージに案内され、冷暖房完備の部屋と温かいスープが待っていた。松田が目を輝かせて叫んだ。「うわぁ、暖かい料理だ!ゾンビの心配もないなんて、夢みたいです!」

相沢が頷き、「確かに、YB倉庫よりずっとマシだ」と呟いた。

しかし、夜神月は窓の外を眺め、静かに言った。「ゾンビの心配はないけど…人の心配が出てきた。」

ハルが彼の肩に手を置き、「月、大丈夫だよ。ここなら安全だから」と優しく励ました。

相沢が冷たく割り込み、「安全?このキャンプでキラの正体を明かせば、月くんや俺達の命が危ない。それを忘れないでくれ」

天井に浮かぶリュークが笑い声を上げ、「ハハハ!人間って面白いな。さて、どうなるかな?」と呟き、コテージに不穏な空気が漂った。

 

 

コテージのリビングで、ニアがメンバーたちに切り出した。「夜神月を裁くべきです。キラとしての罪は明らかなのは事実です。」

伊出が渋い顔で応じ、「確かにそうだが…法律が機能してない今、キラと知られたら何が起こるか分からないぞ。」

レスターが頷き、「たしかに。YB倉庫で数ヶ月一緒に暮らした仲間だ。考える余地はあるし急ぐ必要も無い。」

ニアが目を閉じ、「分かってます。ですが、正義を曲げるわけにはいかない…」と呟いた。

ハルがニアに近づき、「ニア、あなたもYB倉庫の仲間でしょ?外の人より私たちを信じてよ」と優しく言った。

ニアが一瞬戸惑い、「仲間…か」と小さく呟いた。YB倉庫での日々が彼の心に葛藤を生み始めていた。

 

夕方、松田がコテージのバスルームのドアに忍び寄り、隙間を覗こうとした。すると、ハルが鋭い声で叫んだ。「松田!ここでも!?」

「ご、ごめん!つい…!」と松田が慌てて後退し、壁にぶつかって転んだ。

相沢が呆れ顔で、「お前、キャンプに来てもその癖治らないのかよ」と呟いた。

ジェバンニが笑いながら、「松田、執念だな。ある意味感心するよ」と冷やかした。

ハルが溜息をつき、「もう、本当にやめてよね。恥ずかしいんだから」と言いながら、少し頬を赤らめた。松田は「ごめん…」と頭を下げたが、どこか反省していない様子だった。

 

 

キャンプの雑業務として、YB倉庫メンバーに農作業が割り当てられた。元SPKメンバー、魅上、元日本キラ捜査本部メンバー、そして夜神月が二手に分かれてローテーションで畑を管理することになった。

松田が鍬を手に持ち、「農作業かぁ、意外と楽しいね!土いじりって癒されるよ!」と笑った。

魅上が真剣な顔で土を耕し、「キラ様の食料を育てるなら、完璧にやらねばなりません」と呟いた。

夜神月が苦笑し、「魅上、ただの野菜だよ。そこまで気負わなくてもいいって」と軽く言った。

ハルが彼に近づき、「月も意外と楽しそうね。鍬持つ姿、似合ってるよ」と囁き、夜神月が照れ臭そうに笑った。

 

ある日、キャンプの調査員がコテージを訪れ、YB倉庫での生活を尋ねてきた。「あの倉庫で何をしていたんだ?」

相沢が即座に誤魔化し、「ただの生存者だよ。物資が豊富だったから籠城してただけさ」と答えた。

調査員が目を細め、「廃工場の倉庫に武装した大人が警官お外国人が居るのはおかしくないか?」と探りを入れた。

ニアが冷静に、「警官のゾンビのを拾っただけですよ。」とキッパリ否定した。

夜神月が内心で冷や汗をかきながら、「ニア、ナイスだよ…」と呟いた。調査員は疑わしげに去ったが、不穏な空気が残った。

 

 

夜、キャンプ内で略奪事件が起き、元自衛隊のパトロールが強化された。レスターが窓辺で呟いた。「法律がないと、人間ってこうなるんだな…醜いぜ」

夜神月が外を眺め、「ノートがあれば...いや、今は違う」と自分を抑えるように呟いた。

リュークが天井から笑い、「お前、燃えてるじゃないか。キラの本能が疼いてるな」と囃し立てた。

ハルが彼の手を握り、「月、あなたは変わったのよ。昔のあなたじゃない」と優しく励ました。夜神月は彼女の手の温もりに、少し心が落ち着いた。

 

 

松田が興奮した声で皆に報告した。「キャンプ内の目撃情報でさ、ミサミサ生きてるかもしれないって!」

茂木が驚き、「本当か!?どこにいるんだ!?」と身を乗り出した。

「東の小さなキャンプらしいよ。行きたいなあ…久々に会いたいよ!」と松田が目を輝かせた。

ハルが微笑み、「松田、良かったね。希望が持てるよ」と優しく言った。

夜神月が独り言のように、「ミサか…生きてるなら複雑だな」と呟き、過去の記憶が頭をよぎった。

 

 

ジェバンニと魅上がキャンプの簡易ジムで筋トレを始めた。魅上が汗を拭いながら、「キラ様のために強くなりたいんです」と真剣に言った。

ジェバンニが笑い、「お前、信仰心が強いな。まあ、鍛えるのは悪くないよ」と返した。

松田が乱入し、「俺もやる!」と意気込んだが、5分で息を切らし、「やっぱ無理…」と諦めた。

ジェバンニが呆れ、「松田、君は根性ないな。せめて最後まで頑張れよ」と冷やかした。

 

 

ハルと夜神月がコテージの相部屋で夜を過ごすことに。ベッドでハルが囁いた。「月、隣で寝るのって緊張するね…」

夜神月が彼女の手を取り、「ハル、僕もだよ。でも、君がいるから安心する」と優しく返した。

二人は静かに手を握り合い、互いの温もりを感じた。リュークが天井から「ハハ、甘いなあ」と呟いたが、二人はその声に気づかず、穏やかな時間を過ごした。

 

 

ニアがコテージの隅で考え込んだ。「デスノートを切り札として持っておくべきか…?」

相沢が近づき、「ニア、何か考えてるのか?」と尋ねた。

「YB倉庫の仲間として、デスノートを隠し持つべきか迷ってるんだ。正義と信頼の間でな」とニアが打ち明けた。

相沢が頷き、「確かに、キャンプの秩序を守るのに役立つかもしれないな。ただし、使い方を間違えなければだ」と慎重に言った。

ニアが呟き、「だが、悪用されるリスクもある…」と葛藤がさらに深まった。

 

松田がキャンプの共用シャワーでハルの入浴を覗こうとし、彼女にバレた。「松田!またか!?」とハルが叫んだ。

「ご、ごめん!つい…!」と松田が慌てて逃げ出し、転んで水をかぶった。

レスターが腹を抱えて笑い、「松田、お前はどこでも変わらないな。最高の芸人だよ」と冷やかした。

ハルが溜息をつき、「もう、本当に懲りない人ね」と呟いたが、どこか笑顔がこぼれていた。

 

 

約1ヶ月後、YB倉庫メンバーが管理する畑で野菜が収穫され、コテージで皆が喜んだ。「自分で作った野菜は美味しいですね!」と松田が笑顔で言った。

魅上が誇らしげに、「キラ様の食料を完璧に育てました」と胸を張った。

夜神月が苦笑し、「魅上、ありがとう。でも、これはみんなで育てたんだよ」と優しく訂正した。

ハルが彼に微笑み、「月も農作業似合ってるよ。穏やかな顔してる」と囁き、夜神月が照れた。

 

キャンプ内で強姦事件が発生し、元自衛隊のパトロールが犯人を捕らえたが、処罰が甘いと不満の声が上がった。

夜神月が窓辺で呟き、「キラなら即座に裁けたのに…こんな不正は許せない」と過去の自分を思い出した。

ハルが彼の手を握り、「月、あなたはもうキラじゃないよ。耐えて」と優しく励ました。

リュークが笑い、「お前、葛藤してるな。面白い展開だぞ」と囃し、夜神月の心が揺れた。

 

 

ニアが皆を集め、決意を告げた。「デスノートを隠し持つことにしました。もしもの時、みなを守るためにです。」

レスターが尋ね、「だが、誰が管理するんだ?危なくないか?」

「私が預かります。悪用は絶対に許しません」とニアが断言した。

夜神月が目を細め、「ニア、君に任せるよ。信じてる」と静かに言った。メンバーたちの間に緊張感が走った。

 

松田がまたハルのシャワーを覗こうとし、彼女にバレて本気のパンチを食らった。「痛っ!ごめん…!」

ハルが怒鳴り、「懲りないわね!次やったら本当に許さないからね!」と警告した。

伊出が呆れ、「松田、お前は学習しないな。何度殴られても懲りないのか」と呟き、コテージに笑いが響いた。

 

キャンプでの生活が安定し、夜神月が決意を固めた。「ここで新たな人生を築こう。キラじゃない僕として」

ハルが微笑み、「私も一緒にいるよ、月。ずっとね」と彼の手を握った。

リュークが天井から呟き、「人間って面白いな。こんな結末も悪くないか」と笑った。二人は未来を見据え、手を取り合って歩み始めた。

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