やさぐれた逸般セミナー生「もうやだ!お家帰る!」1ヶ月後「あるぇ…?なんかリオどっか行ってミレニアム終わり散らかしてない…?」 作:もうマヂ無理…風呂食べよ…
諸君!私は帰ってきたぁ!!
…マコトに申し訳ございませんでした。この責任は全て陸八魔アルにございます(なななな、なっ、なんですってー!?)。その為、ベアトリーチェと地下生活者が腹を切った後、市中引き回しの上車裂きの刑をもってお詫び致します。
シオリがミレニアムサイエンススクールに帰還してから数日が経ち、ミレニアムは一応の平穏を取り戻していた。
(ほぼ)独裁政権を樹立していた中ツートップが失踪すると言うとんでもない状況でありながら数日で平穏を取り戻せたのは、帰還したシオリの満遍なく優秀な能力は勿論、トップの座に座り指示を出す人間が戻ってきた事で無理をしなくても良くなり、本領を発揮出来るようになったユウカ達の働き…そして何より、一度失踪したとは言え評価の高さは変わらないシオリの人徳(それと恐怖)によって問題児達の一部が一度動きを止めた事等があった。
特に少し前までセミナーに真っ向から敵対していたハッカー集団『ヴェリタス』は、今までの対立が嘘だったかの様にセミナーに協力し始めた。(最も、今まで敵対していたのもリオがトップにいる時に表向きはと言うだけで、個人での依頼であれば普通に受けてくれていたが…)
とまあ様々な理由が合わさってシオリが帰還してから一瞬で平静を取り戻したミレニアムだったが、当然だが順風満帆だった訳では無い。
帰還したシオリに待ち受けていたのは…想像を超える量の積み上げられた書類と、積み上げられた未解決かつ重要ではない為に後回しにされた問題の数々であった。
何しろ指示を出す人間が立て続けに二人もいなくなってしまっては、今まで大まかでも指示を受けて行動していた面々は行動不能…とまではいかなくともかなり動きが遅くなり、そこに自由に暴れ出した問題児達の対応もせねばならなくなった為、リオが失踪する前…つまりシオリが失踪してから仕事が滞り気味になっていたユウカ達が万全に仕事をこなせる訳もなく、仕方なく優先順位を決めて対処していき、優先順位が高いものから順にこなしていった結果…前述の通りあまりにも大量の書類や訴えが積み上げられていたのである。
また、シオリはシオリで突然何も言わずに失踪した事への自責の念から、ミレニアム中の各部活、組織、関係者団体等に謝罪行脚を行い、シオリが帰還してから二日程、ミレニアム内をミレニアムの制服を着て土下座の姿勢のまま爆速で移動する、謎の銀髪の怪異が目撃されたとかなんとか…
と一部奇行も目撃されたが、それ以外は以前の優秀なセミナー副会長(なお自覚は皆無)…どころか、トップであるリオが完全に失踪した事で、シオリが思っていた以上に優秀だった事がミレニアム全体に知れ渡り、その名はミレニアムは勿論、シャーレに所属する生徒達…特に『各務チヒロ』や『明星ヒマリ』、『早瀬ユウカ』に『生塩ノア』達、シオリと関わりが深い生徒達からシャーレや他校の上層部、一部情報通生徒にもその名は知れ渡り、『副松シオリ』の名声はミレニアムが瞬く間に平静を取り戻して行くと共に広まっていった。
…訳では無かった。というのも、シオリが失踪するまではミレニアムの舵取りは基本リオが行っていた。シオリは相談に乗ったり助言する事はあっても、基本的にはリオを立てるスタンスを崩さなかった。
その為、ミレニアム内では知られた人物であっても、他校ではその知名度は皆無であり、つまり他校から見ればシオリは『いきなり現れて短期間でミレニアムを掌握したトンデモ人物』となってしまい、そのせいで確かにその名声はキヴォトス中に広がりはしたが、それ以上に『奴はあの雷帝にも劣らぬ野心家、策謀家なのでは…?』と、謎の悪名まで勝手に広まってしまった。
と、少し可哀想な事はあったものの、これによってシオリは周囲からは名実共に『ミレニアムのトップ』として見られ、圧をかけられるようになる。
その為、リオの帰還と復活と、それまで自身のNo.2の座を維持でも死守すると言う、帰還直後に立てたシオリの目論見は脆くも一瞬で崩れ去っていき、進退窮まったシオリは(嫌々ながら)流石にこれ以上の抵抗は無意味と覚悟を決め、セミナー会長…代理の席に座り、名義上はあくまで代理と言うかなりささやかな抵抗をしながらもシオリは遂に名実共にミレニアムのトップとなり、ミレニアムサイエンススクールと言うマンモス校の舵取りを完全に任された。
そうして遂にセミナーの会長(もう名義上の代理だから代理は外します)になってからもシオリは八面六臂の活躍をした。ミレニアムの混乱によって非公認ながら公認かの様に振る舞っていた幾つかの非公式部活の廃止や、リオが残した中途半端で終わっていた仕事の数々を処理し、合間合間にリオが遺したエリドゥの全体の把握や管理の引き継ぎ、リオ失踪事件関係で確実に不正をしたヴェリタス達に一度お灸を据えに行ったり…周囲から『もう一度失踪しないか…?』と心配されるくらい働きに働きまくったシオリや、最初に書いた通りユウカ達が本領を発揮したりヴェリタスの協力、帰還時の母校の惨状にブチ切れたシオリの鬼の威圧感(有識者の天童アリス氏曰く「あれは大魔王よりも更に上の裏ボス…邪神です!」)もあってミレニアムは一応平静を取り戻した。
(…何度も書くが、この混乱の原因がこの銀髪の邪神と化した謎の怪異もどきにある事を忘れてはいけない)
そしてミレニアムが落ち着いてから少しが経った頃、遂にシオリはユウカ達の勧めもあってとある場所を訪れる事になる。
「失礼致します。『先生』はいらっしゃいますか?」
キヴォトス中心部にある『シャーレ』の部室に、遂にその生徒が現れた。噂に尾ひれが付きまくったことで一部界隈では『雷帝以上の天才にして野心家、策謀家にして発明家』とも呼ばれる現ミレニアムサイエンススクールセミナー会長『副松シオリ』その人である。
"いらっしゃい…ってどなた?…たぶん初対面だよね?"
「そうですね。なので自己紹介を。初めまして、私の名前は『副末シオリ』。一応ミレニアムサイエンススクール、セミナーの会長代理であり、元会長調月リオの親友です。いつもユウカ達がお世話になっております。」
"これはご丁寧にどうも。知ってるかもしれないけど私は〇〇、シャーレの『先生』だよ。それにしてもシオリって…ユウカとかコユキが言ってた大魔お…セミナーの会長だよね?"
『副末シオリ』…その名はユウカ達から聞いていた。ミレニアムの隠れた天才。ありとあらゆる分野に造詣が深く、その圧倒的能力で会長たるリオをサポートし、ミレニアムの発展に多大に貢献してきた三年生。面倒見が良く、あの『黒崎コユキ』を多少とは言え更生させたり、混乱真っ只中のミレニアムを一瞬にして鎮めたり…ミレニアムに所属する生徒から何度もその名を聞いていた『先生』はその実物に少しだけ落胆したのを覚えている。
正直に言おう。『先生』は『副末シオリ』と言う人物に恐怖と期待を持っていた。他者から聞く話を総合すると、『美甘ネル、調月リオ、白石ウタハ、明星ヒマリが認め、早瀬ユウカ、生塩ノア、黒崎コユキ達数多くのミレニアム生が尊敬し、ミレニアム一慕われている大先輩』であった。…どんな化け物が出てくるのか、想像するだけで期待が膨らんでいた…のだが現実はそうはいかなかった。
「何か少し気になる言葉が聞こえましたが…まあ良いです。質問にお答えしますと、確かに私が現在セミナーの会長代理になりますね。…勿論代理です。誰が何と言おうともセミナーの会長は調月リオであり、私はただのセミナーの一部員です。そうでなければいけないのです…(震え声)」
「流石にその言葉は無理があると思いますよ、シオリ先輩」
「トキ…うぅ…」
途中から震えながら声を絞り出すシオリの背後から急にヌッと現れたのは『飛鳥馬トキ』。元々はリオの護衛兼エージェントとして秘密裏に雇用され…そうになる前にシオリが色々と世話を焼いたお陰で留年せずに…とはならなかった。なんと成績は十二分に改善されても出席日数が致命的に足りなかった為に結局トキは留年。そのままリオの専属エージェントとして雇用された。
その後、原作通り(メタ発言)ネル達と戦闘し、シオリが居たお陰でエリドゥ周辺に集中出来た時間が長かったリオにより原作以上に強化されたアビ・エシェフとエリドゥの防衛機能との連携で最初の方は本当に無双し、原作以上の時間稼ぎに成功するも、単純な戦闘力は勿論、メンタルが無敵過ぎる最強最高のエージェント『美甘ネル』や、電子戦強過ぎね?でお馴染みハッカー集団『ヴェリタス』、ゲーム開発部最強の部長(間違った事は言ってない)『花岡ユズ』達によって、最終的には原作通り(だからメタ発言)の展開で敗北した。
だが、その後は原作とは違って(またもやメタ発言)シオリがエリドゥを始めとするリオが遺した物を(ほぼ強制的に)引き継いだ事でトキの命令権もシオリに移り、帰還直後でやけくそ気味だったシオリによって現在はミレニアムに溶け込む任務に励んでいる(本人談)なお、『上手く溶け込む方法が分からない』などと言って『先生』を頻繁に呼び出しては構ってもらっているのは本人曰く『コミュニケーション能力を鍛える為』らしい。物は言いようだなあおい。
とまあ話がズレたのでもとに戻すと、シオリは遂に『先生』と対面した。実は『先生』はリオが失踪した件で何かあるのではないかと少し気を引き締めており、シャーレに所属するセミナーの一員『黒崎コユキ』からシオリの事を聞いた際、『怒ったら多分世界一怖い』と言われた事が印象に残っており、それについて他のセミナーの生徒達(ユウカ、ノア)も特に否定しなかった事から、実はガッチガチに緊張していた。
ただ、『先生』は知らなかったがシオリはリオ失踪事件についての詳細を把握しておらず、『おおかた天童さんあたりで何かあったのでしょう…』と予想しているのみで、『先生』が身構えている事について最初に言いかけた『大魔王』以外に心当たりがなく、本気で落ち込んでいた。
"そ…そう言えばシオリは何故シャーレに?ミレニアムからの用件なら普段はユウカかノアが持ってきてくれるイメージがあるんだけど…"
トキの追撃に、ショックのあまり地面にめり込みそうな程落ち込んでいるシオリの為、話題を変えて助け舟を出す『先生』。
その言葉にハッとしてわざとらしい咳払いを一つし、真剣な顔に戻って書類を取り出す。
「こちら、今年のキヴォトス大運動会…通称『晄輪大祭』の開催に関する書類となります。今年は我等ミレニアムが主催するので、詳細は各学園と相談していく形にはなりますが、一応原案を『先生』にもお渡ししておきます」
そう言ってシオリは書類を『先生』に渡す。
"成程…そう言えばユウカが少し前そんな事言ってたような…兎も角確認するね。…ふむふむ…ほうほう…あれ?実行委員会の所なんだけど…"
シオリから手渡された書類を読み進めていく『先生』。しかしとある所で動きを止める。そこは『実行委員会』と書かれた部分。
「…ああ。そこですか。…書類に書かれてある規則通り本来は各学園の生徒会の方がその任を任されるのですが…ゲヘナとトリニティの生徒会の皆様はやむを得ない事情で辞退されまして、その代わりにゲヘナからは風紀委員会の方に、トリニティからは正義実現委員会の方にお願いいたしました。…私の目にはお暇な様に見えましたが、やはり他校の皆様方はお忙しいのですねぇ…」
"ああ…(察し)"
『先生』は察した。「あの子達面倒臭がって辞退したな」と。
…と言うすれ違いはあれど、『先生』とシオリの初対面はお互いの事をある程度知り、更に短い時間とは言え同じ場所で連携して仕事に取り組んだ(先生の仕事量にビックリしたシオリが少しだけ手伝った)事もあって、お互いの事を多少は理解しあえた形…つまりは上首尾で終わった。
先生はシオリの事を『怒らせたら怖いけど普段は頼りになるリーダー』として。シオリは先生の事を『少し抜けてる所はあるが、能力も人柄もかなり優れており、超法的機関の人間に選ばれるだけはえる』と、お互い高評価して終えた。
…余談だが、その後中心街のおでん屋台で仕事等の愚痴を言い合う二人が目撃されたとか何とか。…深夜まで仕事してたんかよこの二人
こんな小説覚えてる奴おらんやろうけどこっそり投稿。取り敢えずここから晄輪大祭ルートに入りますが、メインストーリーを続けるルートも書くつもりです。
気長にお待ちいただければ幸いです