【悲報】超絶成金プレイヤー、異世界転移する【課金できない】   作:課金は家賃まで

7 / 17
(´・ω・`)<久々にオリ主目線書いたよ


理想都市〈シクルサンテクス〉

 

 

 

 

 

 

 現在俺は、明らかに一プレイヤーが使役することのできる量を超えたモンスターを召喚し、支配下に置くことができている。おそらくこれは、俺を構成するアバターの保有スキルのうち、重複するものをそれぞれ別枠で使用しているからだろう。

 

 例えば、俺は諸事情によりネクロマンサー系統のスキル〈上位アンデッド創造〉を取得しているアバターを数十個保有していた。これにより本来、一日四体のアンデッドしか作成できない〈上位アンデッド創造〉で、百を優に超えるアンデッドを作成することができる。

 

 〈上位アンデッド創造・A〉を使用上限まで使い切ると、今度は〈上位アンデッド創造・B〉を使用するようになるのだ。また案の定、少々ずるい方法を使えば、Lv170のアンデッドを一日4……50体まで召喚することもできる。さらにさらに、これはロマン重視になってしまうが、一日一回までならLv300台のアンデッド系レイドボスだって召喚できてしまうのだ。

 

 ……実際そこまでするぐらいなら〈死の騎士(デス・ナイト)〉を大量召喚したほうがコスパがいいとは思う。スキル的にも、この世界の強さの平均的にも。

 

 手持ち無沙汰になったため、少し気になっていた葉巻に似たアイテムを吸っていると〈絶死大公(コンカラー・オブ・デス)*1から〈伝言〉があった。どうやら集落らしきものを見つけたようで、まだ相手には気付かれていないようだ。そのまま待機するように命じた後転移する。

 

 命令の受領と俺が現地に到着するまでの時間には寸分の狂いもない。やはり〈伝言〉は便利なメール機能だ。あちらです、と大公が指す方を見ると、そこにはしっかりとした造りの壁で囲われた街が見えた。町の発展ぶりが出入りする荷馬車の量からもうかがい知れるほどだ。

 

 

「……俺が見てもちゃんとある。ってことは幻術の類ではなさそうだけど…」

「…まあ行くか。俺が死ぬなら誰が行っても意味ないし」

 

 

 E班に警戒しつつこの場で待機するよう命じた俺は、街門に向かって移動し始めた。

 

 もしここがユグドラシルであれば街門から得られる情報は少なくない。

 例えば、どんなに小規模な集落であれ、そこがシステム的に『街』であると認識されているならば、門前には衛兵が最低二名は待機しているし、彼らの装備の質で、その街がどのLv層のプレイヤーに向けたものなのかも理解できる。

 旗が飾られていれば街を所有するギルドが分かる。商人NPCが多く出入りしていれば、そこはかなり裕福なのだろう。

 

 まあ結論から言えば大した意味はなかった。鎧は装備しない方がマシなほどに低品質だし、飾られている旗も、そこに描かれた紋章にも、どれも見覚えがない。少なくともユグドラシルには存在しない紋章だ。

 紋章の方はまだいいとして、衛兵の質は気になる。彼らの装備する鎧はどれも粗製ばかり。〈神器級(ゴッズ)〉とか〈聖遺物級(レリック)〉だとか、それ以前の問題だ。

 下級装備とまではいかないが、お世辞にも中級とも言えないものばかりでは、ピクニックすらできないだろう。裸のほうが身軽な分まだマシだ。

 レベルも低い。衛兵でもLvは15、6で、町人に至ってはLv10にも満たないものまでいる始末。こうなってくると、明らかに自分の異常さが際立ってくるように感じる。

 

 

「まああのゴブリンもLv10足らずだったしなあ…」

 

 

 〈にくのおう〉に食わせたゴブリンが特別弱かった、というワケではなさそうなのが理解できたところで街に入る。

 

 

「止まれ!身分証の「〈人間種魅了(チャームパーソン)〉」―――どうぞお通り下さいご客人。神々の創り給うた都、シクルサンテクスにようこそ!」

 

 

 

 

 

 

 都市の賑わいはやはり中に入ってみなければ分からないだろう。道行く者はそれなりに血色がよく、将来に不安を抱いているようなものはあまり多くない。自分がいた世界とは大違いだ。

 露店で売られていた串焼き肉を頬張りながら人間観察をし始めて十五分も経っていないが、俺は驚きっぱなしだった。なんと彼らは明日への希望を持っているのだ。

 

 

(ふーん。環境汚染という問題自体を考えなくてもいいぐらい豊かな自然があれば、人間そこそこ楽しくやっていけるんだろうか…)

 

 

 道行く人々に辻〈脳転写(ブレイン・デュプリケート)〉を使用しながら記憶を読んでいく中で、大まかな歴史や大事件、国の構造、教育レベルなど細かな要素を読んでいく。

 

 ここはスレイン法国という国の首都で、名をシクルサンテクスと言う。

 街の区画はル・ソレーユアーコロジーや2ndニューヨークアーコロジーのような、いわゆる『碁盤の目』型をしていることから、都市自体がかなり若いことが伺える。

 

 また、強力な権限を持つ最高神官長を国の頂点としているものの、権力自体は司法、立法、行政に分けられて、いわゆる三権分立が確立されており(!?)。さらにそこから研究機関やら軍事機関、信仰されている六柱の神それぞれに仕える神官長などが加わって合計十二名。

 これらで国家を運営しているらしい。

 

 制度が文明レベルに合っていない、あまりにも先進的すぎる考え方ばかりだ。この国家には明らかに第三者の介入がある。それこそがこの都市で信仰されている六大神だ。だがここ最近、神はその姿を現していないようだ。まあ多分死んでるんだろう。

 

 

(俄然興味が湧いてきた。俺は街育成タイプのシミュレーションゲームも好きなんだよ)

 

 

 食べ終わった後の串をゴミ箱に捨てた*2後、より高度な情報を持っていそうな―――つまり高レベルの町人を探しに、街を歩いてみることにした。

 

 そして数分後、俺は市役所にいた。

 

 

「……おかしい。なぜ俺は異世界に来てまで市役所に来ているんだ……というか市役所あるのか……あとこういうのは先に冒険者ギルドに行くのが定石だろう…」

 

「あのー前詰めてくれますー?」

 

「ん?ああ、先に行け。俺はいいから」

 

「……なんだコイツ。何しに来たんだよ」

 

 

 知らんよ。いや知ってるけど。

 

 荒事を起こしても仕方ないので待合スペースの一角を占領しながら、職員たちを〈脳転写(ブレイン・デュプリケート)〉していく。

 

 ……読み取れるの住民票ばかりだ…

 

 

 

 

 

 

*1
Lv170

*2
かなりの数が設置されている。どうやら『神』はかなりのきれい好きらしい




(´・ω・`)<〈脳転写〉ってなんなんだよ(池沼)

ママエアロ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。