俺の脳内選択肢が全力で修羅道に導いてくる 作:修羅
さてさて、遂に帝国の学校に来たぞ。ここで魔法を覚えてさっさと強くなろうじゃないか!!!
こんな選択肢はさっさと消えて欲しいのである。だからこそ、ここにやってきた。
ガルド帝国附属学校、アルバンス州中心に位置する騎士を育てる場所だ。
俺は今日ここに入学する。
奨励枠があると試験とか全部パスして入学ができるらしい。おいおい、俺のポテンシャルに期待し過ぎでは?
まぁ、正直これだけ訓練してるから同年代よりは上である自負がある。さて、この学校は1から4年生まで存在しており、日本の学校とは違いクラスがない。
代わりに小隊があり、3人ほどの子供でチームを組むらしい。
「これが誰とチームを組むかで学園生活の充実が変わるな」
頼む、素晴らしい人が来てくれ。スリザリンみたいな人とかはやめてくれ(ポッター)。心優しい人が来てくれるとありがたいんだけども……
小隊は事前に決められているらしく、だからこそもう祈っても意味はないかもしれない。
集合場所も既に決まっているので、そこまで歩いて向かっていく。学校に入り、指定されている教室を見つける。教室っていう割にはあまり大きくはない。
小隊用の教室だから当然だろうか。机が一つと椅子が二つ置いてあった。
「あら、また会ったわね」
そして、そのうちの一つには既に座っている子が……あれ? この子どっかで……
──選べ
『貴様か。どうやら、再戦するしかないようだな』
『あー、お前はあの時の!!(ラブコメ漫画第1話風)』
下は論外として……上の選択肢の再戦というのが気になる。どこかで戦ったか?
赤い髪に赤い瞳……あ、思い出した。剣術大会で俺をボコボコにしたやつじゃないかぁ!!!
「貴様か。どうやら、再戦するしかないようだな」
「えぇ、アタシもそのつもりよ。いつでも相手になるわ」
こいつ、久しぶりだな。一時も思を忘れたことなどなかったよ。あの時の屈辱……なんていうのは俺のキャラじゃない。
ただ、選択肢があるし、絶対に噛み付くだろうな。再戦取り敢えず俺は席に着いた。
「ねぇ、小隊って三人らしいのよ」
「……」
「それなのに、椅子が二つしかない。これってどういうことかしらね?」
あ、確かにそうだ。ルテスからも小隊は生徒三人がいるのが基本だと言われていた。ここに先生が入って、いつも四人で学んでいくらしい。
だが、今は二人……あれ? これって二人だけで学べってこと?
「アタシ達二人かしら?」
「さぁな」
「まぁ、当然よね。この学年でアタシとアンタは明らかに別格なんだから」
「……」
あ、別格なんだ。一応、強い自負はあったけどね。俺は毎日毎日、辛い訓練に耐えてきたからな。修行量が他とは違うよ。
「まぁ、アタシのほうがアンタより強いでしょうけど」
「……」
おい。なんか余計なことを言うな!! 俺はこれまで選択肢と一緒に暮らしてきて分かった。
こいつには意思みたいなのがある。普通に馬鹿にされるとめちゃくちゃ、怒るし訳わからない選択肢を提示してくる。
それに……、
──選べ!
『今すぐ再戦する(不意打ち)』
『それなら、どっちが強いか……白黒つけるか。表に出ろ』
おい、暴力的なんだよ! 上はいきなり切り掛かるってことだろ!! ダメダメ! 絶対に下、にしたいわけじゃないけど、まぁ、下になるだろ!!
「それなら、どっちが強いか……白黒つけるか。表に出ろ」
「あら、喧嘩したがりなのね。そう言うの大好きよ」
え、大好きって言われた! これって告白!?
って言うのは冗談。この子、血の気が多いなぁ、引くわぁ。俺って選択肢で強制されてるから仕方なくしてるだけなんだけど。
学校には空き地、闘技場、色々ある。そもそもがここは都市だが学舎として丸ごと使っていいのだ。
「ふーんここね。まぁ、アタシが勝つからどこでもいいけど。前みたいにはいかないわよ」
「……」
「今回は先に一撃を加えられたほうが負け。当然のルールよね。だって実践なら致命的な攻撃であっさり死ぬんだから」
あ、前は参ったって言うまで無限に戦えたからルールを追加してるのね。俺的にそっちの方がありがたいけど、この子、あの時の俺にビビってない?
「……行くわよ」
「……」
魔素というのが体を強化してくれる。俺の体は以前よりも成長し、魔素も増えた。あまりに強化しすぎるのは逆に体が壊れてしまうが、だとしても身体能力は
以前の何倍にもなっているのだ。前にステータスとして見たことがあるがすごい高かった。ルテスもちょっと引いていた。
「行くわよ!!」
そう言って彼女は以前と同じように剣を振り落としてきた。
こ、これは……なんてことだ。
遅過ぎるぜ!
「ッ!」
「……」
以前、彼女戦った時の記憶が蘇る。ふふふ、どうだ、これこそ俺の修行(強制)の成果だ。
渾身の一撃を受け止められて彼女はびっくりしているようだ。
その後も、何度も何度も攻撃を繰り返してくるが俺は全てをいなす。
鉄同士の接触音が辺りに響き渡る。俺はまだ攻めていないが彼女は悔しそうに顔を歪ませている。
「は? 何その魔素の量は? 意味わからないんだけど?」
え、ちょっとキレてる? 俺が強過ぎてちょっと怒っているらしい。
選べ!!
『どうやら、修行で差がつき過ぎてしまったらしいな(ベジータ)』
『勝てんぜ。お前は(アルティメット)』
おい! また、ドラゴンボールかよ!! 好きだね本当に!! しかも両方とも結局負ける方じゃねぇか!!!
まぁ、どちらかと言うと上かな……
「どうやら、修行で差がつき過ぎてしまったらしいな」
「クソが」
おい、可愛い女の子がそんな言葉を使うなよ。しかもめっちゃ睨んでくるし。さっきまで余裕の表情だったじゃねぇか。
「俺がスーパーライヴァンだ」
「は?」
あ、これ多分滑ったな。ちょっと面白いことを言って女の子を笑顔にして好感度を稼いでやろうと言う浅い魂胆が最悪の形になってしまった。
うん、無視してさっさと打ち込もう。刀の刃ではないほうで軽く打ち込んだ。
「きゅー……」
そう言ってレルミラを気絶させることに成功。あとで聞かれたらそんなのは知らないで通そう。お前の記憶違いの夢オチだろうってさ。
「ふー、どうしようか……これ」
教室に先生も待ってるだろうし。この子をおんぶして、さっさと戻ろうかな。
「きゅー」
この子目を回してるし、このままは絶対ダメだろうな。全く、負けた時を想定しておけよ。
俺はこの子をおんぶして走り出した。
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