ただ、文字を振動させる機能は個人的に好きではないので省かせてもらいました。紙媒体の小説からの延長で読んでいるのでどうも慣れないんです。
by ヴァン・ゴッホ(fate)
「さて、そろそろかな?」
『あーたーらしい、あーさがきた』
俺の呟きと共に、誰もが一回は聞いた事のあるラジオ体操第一の曲が流れたので新規メンバーは理解が追い付かずに聞いているしかなかったのだが、ガンツの表面には見慣れた文言が映し出された。
相変わらず、変な文章に加えて文字も所々で反転しているので読みにくいったらありゃしないが読めるだけマシだろう。ラストミッションでは文字化けしてかなり読み難くなっていたし。
その為、ターゲットである星人の画面に切り替わるのと同時に西を巻き込んで、アメリカの方のテレビ局との共同で企画したドッキリの撮影で詳しい事は現地に行って伝えるが賞金は1,000万だ、と言う事を伝えた。
勿論、ドッキリ企画とテレビ撮影とかはハッタリではあるが実際に月1ペースで宇宙人である星人と戦っているので、全てが嘘という訳ではないのがミソである。
確か、嘘の中に事実を少し交えるだけで信憑性が増すとかの話があったので、半信半疑な彼らに色々と試させながら話を盛って話していると転送が始まった様だ。
最初はヤクザ風の輩だったので、話途中で展開したガンツの後ろに回ってガンツスーツが入っているケースの内、岸本の分と思われる『巨乳』と書かれたケースを美哉に渡した。
「転送したら着させてくれ。状況を上手く飲み込めてねぇだろうからな」
「分かった。その代わり、着てるコート頂戴」
「はいよ」
原作が開始した時点では、女性メンバーがいなかったから不便にもお色気担当のキャラになってしまったが今の世界には美哉と言う女性がいるし、ジャックもよく訓練されているので女性の股に顔を突っ込む真似はしない。
その為、説明している間に意識が回復した岸本に転送した後でいいからガンツスーツを着させる様に伝えると、着ていたコートをせびられたので素直に渡すと美哉達も転送されていった。
「お、おいアンタ」
「ん?」
「この部屋の事、何か知ってるのか?」
「ある程度はね。ただ、今は時間がないから戻って来れたら話すとしよう」
すると、残っていた玄野と加藤が俺に話しかけてきたのでそう言うと俺も転送が始まったので一足先に現地に向かった。
「美哉、彼女は?」
「駐車場の影で着込んでる。もうちょい時間掛かる」
「分かった」
「ワン!」
転送後、周囲を確認すると夜中と言う事も相待って閑静な住宅街に来た事が分かったので待っていた美哉に聞いてみると、岸本は一階部分が駐車場になっている建物の影で着込んでいる様なので待っているとジャックも転送されてきた。
その為、Zガンを地面に置いてジャックを撫で回しながら改めて周囲を確認すると、転送していない2人と着込んでいる岸本以外の新規メンバーは西が引き連れてターゲットとなる星人を探しに移動してしまった様だ。
そして、2人が転送されて岸本がコートも含めて着込んでから俺達も移動を始めると、玄野と加藤はさっきの続きと言わんばかりに再度、俺達に疑問をぶつけてきた。
「ほ、本当にテレビの企画なのか?」
「信じらんねぇんだけど」
「まー怪しさ満点なのは認めるよ。ただ、死ぬ前に誰かに話しかけられなかった?」
「あっ、あの時か」
「そ。その時から始まっていたのさ」
その疑問に対する答えに、玄野は心当たりがあった様なのだが加藤と岸本は未だに半信半疑だったので曖昧な答えではぐらかしながら歩いていると、ターゲットであろうネギ星人が高い所からジャンプしたかの様に落ちてきた。
落ちてきた方向を見ると、新規メンバーが2階建てアパートで屯していたので、あのアパートが住処なんだろうなと目星を付けながらジャックに指示を出した。
「ジャック、GO」
「ワン!」
平和な日本で暮らしていた人にとって、人殺しなんて物はハードルが高過ぎて雑魚星人相手でも手間取るのは仕方ないとして、ヤクザ風の人までもやれないのはどうかと思う。初見勢だと言う事を考えてもだ。
今までに、高難易度のミッションを何度もこなしてきた俺らはミッションに対してそこまで気が長い訳ではないのでジャックに行かせると、倒れ込んでいるネギ星人の首元に噛み付いてガンツスーツで上乗せされた
流石に、何度も経験してきた俺や美哉は慣れているとしても玄野達を含めた新規メンバーは顔を顰めたり、耳を塞いだりしたのでその間にスーツの波長を変えて彼らから見えなくして如何にも消えたかの様にした。
そして、ジャックにも同じ事をしてから混乱する彼らを傍目に周囲を確認するとネギ星人(子供)の親と思われる大男が登場したので、様子見に徹していると悲惨な現場に早変わりした。
まず、道路に出て呆然としていたヤクザ風の男を始めとしたガンツスーツを着込んでいないメンバーが、叫び出した大男のネギ星人によって最初の2人が惨殺されて残ったメンバーも、ガンツ部屋から持ってきたXガンで応戦したものの混乱した状態で碌に攻撃できるわけもなく、玄野達3人だけが残った。
その為、星人の得点が分かるパソコンに繋いだXショットガンを向けると、3点と表示されたので今回の得点はXショットガンを構えている美哉に渡す事にした。
ギョーン
ガンツの武器を使う際に常々思うのは、発射音をもう少しどうにかならなかったのか?と言うものであり、銃器としての重さは確かなのだが発射音のせいでかなりの安物感が出てしまっている。
とは言え、ロックオンからの発射なのでネギ星人(大人)は逃げる術なく、胴体の上半分と下半分が泣き別れする事になった。
そして、ネギ星人がくたばったのと同時にスーツの波長が元に戻されて玄野達にも見える様になった為、彼らから責め立てられる事になった。
「おい、もっとどうにかならなかったのか!?」
「生憎、ミッションをクリアしないと話にならないしね」
「だからって殺す必要はあったか!?」
「無くはないが、殺した方が手っ取り早いからそうしている。詳しくは戻ってからだな」
玄野と加藤は、目の前の光景を受け止めきれずに言ってきて岸本もこちらを責める目線を送ってきたのだが、ミッションとはこう言うものだから受け入れてもらうしかないと思いながら聞き流していた。
そして、転送でガンツ部屋に戻されると生き残ったのは
「ガンツ、採点を始めろ」
「ガンツ? 何それ」
「俺が来る前からコイツはずっとそれで呼ばれてるんだよ。理由は知らないが」
「知らないって………」
「俺でも知らない事ぐらい、普通にあるよ」
その為、俺は彼らに事情を知ってもらう為に採点を始めてもらった。