ユメ先輩「ひぃん!!ギルドは狩猟を要請するよ!」   作:まつ毛とパンツ

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迫り来る、アビドス砂祭り


アルマ「アビドス砂祭りです。皆さん、稼ぎ時ですよ」

「ふむ…困った物だ」

 

アビドス高等学校校長室。元はアビドス高等学校の校長先生が使っていた物だが、残念なことにアビドス高等学校は大昔の砂嵐以降、次々と生徒や職員が離脱しており、現時点では正規の職員が居ない。せっかくなので、ホシノから「ファビウスさんって、もう私達の校長みたいな人だし…使ってください」とキヴォトスのハンターズギルド出張所責任者室としてファビウス専用の執務室となったのだ。

 

「ゲヘナ自治区が協力してくれないとは困ったな。流石に無断でベースキャンプを設立するわけにもいかん。未開の土地ならともかく、キヴォトスは元からキヴォトスの人々が暮らしていることも有るからな」

 

そんなファビウスは溜め息を吐きながら、プープーと通話が終了した黒電話を受話器に置く。

現在、このキヴォトスで生態系が大きく変化し、近くに人々が住んでいる自治区はアビドス自治区、トリニティ自治区*1、そしてゲヘナ自治区だ。ゲヘナ自治区はモンハン世界でも特に危険とされている火山があり、少し前…豊穣期に依頼で上質な苺を取りに来た便利屋68の故郷でもある。このゲヘナ自治区は龍灯が本格的に再起動する前から火山があり、温泉が涌き出ていたとのこと。

そんな火山であるが、モンハン世界では非常に危険な所だと言われている。なにより、食物連鎖の上部に居るモンスターが多く、どれもが非常に強力だ。草木は少なく、草食モンスターは少なく、生態系ピラミッドの下層生物は微生物を食べる小さな甲殻類、その甲殻類を食べる肉食の環境生物、その環境生物を食べる中型モンスター、そして火山に適応した化物集団と繋がっている。

 

「現時点では被害が出てないが、被害が出れば大勢の犠牲者が出てしまう」

 

火山の危険なモンスターは沢山だ。どちらかと言うと中型だが牙獣種の強力なモンスターであるアジャラカン、古龍に匹敵する強さを持つ金獅子ラージャン。節足動物…蜘蛛から進化した大型モンスターの蜘蛛ヤツガタキ。溶岩の中は勿論、地面や壁天井を溶かして泳ぎ回るアグナコトル、溶岩の中を泳ぐ巨大魚竜ヴォルガノス、灼熱の光線を口から吐き出すグラビモス、爆弾岩を撒き散らす大型獣竜種ウラガンキン、とにかく挙げればキリがない程に火山は強いモンスターが沢山だ。

アグナコトルなんて1匹で小国を滅ぼす寸前まで暴れまわり、ラージャンなんて戦闘力が高すぎて目撃情報が皆無=遭遇したら死ぬということが殆どだ。モンスターとの戦闘経験が無い生徒がどうこう出来る相手じゃない。そのことを伝えても、ゲヘナの生徒会長にファビウスは相手にされなかったのだ。

 

「しかし…守人の里にあった資料によると。彼処には火山の熱を用いた合成炉が有るのだったな」

 

ゲヘナの生徒会長がどうしてギルドを拒むのかは分からない。利権、人種の違い、様々なことは有るだろう。それに、古代人の残した資料によると、ゲヘナ火山には古代人が残した古い大窯があり、火山の熱を用いて様々な合金を作り上げることが出来たとのことだ。

 

と、そのときだった。

 

「ファビウス校長~ゲヘナから友達を連れてきたよ」

 

扉が開かれて、ガンランスを背負ったホシノが1人のゲヘナの生徒を連れてきた。その少女は白髪で長い髪の毛が特徴的で、風紀委員の腕章を腕に着けていた。

 

「ヒナよ、話はホシノから聞いたわ」

 

彼女はヒナ。ホシノの友人であり、ゲヘナ学園では数少ない真面目な少女とのことだ。風紀委員長であり、自由な校風故か問題児が多いゲヘナ自治区の治安を風紀委員の人々と共に頑張っているのだ。

 

「はじめまして。私はファビウス、ここで校長、ギルドからの使節団と調査団の代表をしている。本業はハンターと生物学者だ」

「ええ、よろしく」

 

こうしてゲヘナ学園の風紀委員長が来てくれるなら、ゲヘナ学園からゲヘナ火山の探索許可も取りやすくなるのかと…

 

「言っとくけど、風紀委員全体としてはゲヘナ火山の調査許可には賛成よ。だけど、ゲヘナの生徒会長である万魔殿議長マコトは反対姿勢を出してるわ。理由は分からないけど、彼女は野心家だし…」

「そうか」

 

ヒナや風紀委員はゲヘナ火山の調査には協力的だ。しかし、ゲヘナ生徒会は反対姿勢を出してる。幸いにも、まだモンスターによる被害は出てないようだ。

 

「今日来たのはアビドス砂祭りのバイトの件かな?」

「ええ、楽しませてもらうわ」

 

アビドス砂祭りはジエン・モーラン撃退戦及びサポート、開催までのお手伝いをしてくれるアルバイトを大絶賛募集中である。そんなアルバイトに参加する生徒達はアビドス高等学校は全員参加だとして、トリニティ総合学園とミレニアムサイエンススクールからも募集している。しかし、トリニティ総合学園はお金持ちが非常に多く、わざわざジエン・モーランからピッケルしたり、お手伝いしたりするアルバイトをする必要がない。

 

第2会議室。外部から集まったトリニティ総合学園やミレニアムサイエンススクールの生徒達、そしてアルマからのお電話で「便利屋68の皆さん、お久しぶりです。どうでしょうか?私からの依頼を受けませんか?」と誘われた便利屋68の面々も集ってる。

 

「トリニティは私だけなんだ…」

 

ヒナはホシノとファビウスから説明を受けているが、この会議室に集まった生徒達は新生アビドス砂祭りに参加するための、説明会を受けることになっている。

集まったのは便利屋68の面々。窓から顔を突っ込んだアルシュベルド、アリス、モモイとミドリ、ユウカ、ユズ、そして先生であった。殆どがミレニアムであったが、1人だけトリニティの生徒が居る…それが彼女ヒフミである。

 

ヒフミは「ペロロ」というキモカワイクしたような鳥のキャラクターが好きであり、そのペロロのグッズをゲットする為にも、このアビドス砂祭りのアルバイトに参加したのだ。

 

「皆さん集まってますね。では事前説明会を行います。今日の説明会を担当させていただきます、アルマと申します」

 

アルマはそう言い、説明会を行う。

アビドス砂祭りでのアルバイトは大きく2つに分けられる。先ず1つ、これは今日から当日まで祭り…つまりジエン・モーラン撃退作戦の準備を行うことである。作戦に使うバリスタや大砲の弾などを運んだりするのだ。これは時給2000円、食事代が出る。

そして祭り本番のジエン・モーラン撃退作戦である。これは複数の武装した砂上船にハンターの皆さん、アビドス高等学校(アリウスからの転校組も含む)と共に乗り込み、バリスタや大砲、速射砲(ガトリングキャノン)などでジエン・モーランに攻撃。ジエン・モーランにダメージを与え、ジエンと船が隣接したら…ジエンに飛び乗って武器で攻撃したり、ピッケルで素材や鉱石を剥ぎ取るのだ。剥ぎ取った素材や鉱石は持ち帰っても作戦後にギルドに売ってもOKである。勿論、それ相応の金額で取引される。

 

「当日は頑張れば頑張るほど、利益が出ます。しかし、集まったハンターの皆さんもお金のために頑張りますので、早い者勝ちです。

そして砂上船での注意事項です。ジエン・モーランも岩などを飛ばして来ますし、デルクスも乗り込んで邪魔してきます。砂上船から落ちてしまった場合も、回収されるので安心して下さい」

 

しかし、頑張れば頑張るほどお金が増えるのだが、それは集まったハンター達も同じだ。全ては金のため、素材のため、ハンター達も早い者勝ちで我先へとジエン・モーランに挑んでいく。

そして作戦中に野生のデルクスが乗り込んできて、邪魔してくるし、ジエン・モーランが岩などを飛ばしてくることも有るのだ。

 

「あの…もし…撃退出来なかったら?」

 

ヒフミが恐る恐る聞いてみると…アルマがニッコリと笑顔を浮かべる。

 

「その場合は決戦ステージでジエン・モーランと文字通り命をかけて、町を守るために戦います。

ですが、この決戦ステージは危険のこともあり、原則上皆さんの参加は認められません。これに参加出来るのはハンターランク4以上のハンターランクを持つハンター及びライダーだけです」

 

その場合は決戦ステージで戦闘可能なハンターVSジエン及びダレンと命をかけた決戦が始まるのだ。しかし、この決戦ステージは命がけであり、ネコタクが間に合わない場合もあり、ハンターランク4以下の方々は参加不可能となっている。

 

「この中で決戦ステージに参加できるのはアリスさんとアルシュベルドだけですね」

「えっ?そうなんですか?」

「はい。アリスさん、ギルドカードを出してください。ギルドからこのようなカードが届いていると思います」

 

ギルドカード。それはギルドから配布される身分証明書であり、ハンターやライダーはそれを身に付けている。そのギルドカードに、ハンターランクやいつハンター登録したのか、などの情報が載ってるのだ。

ハンターランクはクエストをこなすことで増えていき、どんな凄腕ハンターでも1からで最高は999である。

 

アリスはポケットからギルドカードを出して確認すると、アリスの年齢やいつライダー登録したのか、オトモンであるアルシュベルドの詳細、そして現時点でのハンターランクであるハンターランク5と記されていた。

 

「アルベド(アルシュベルドのこと)まで載ってる…」

「ライダーの場合はオトモンの詳細も載ってますからね。裏面を見ると、使った武器の使用回数も載ってます」

 

アルマに言われ、裏面を確認してみるとヘビィボウガン使用回数40と記されていた。

 

「そのギルドカードって誰でももらえるのかしら?」

「はい。ハンターやライダーとして登録すれば、誰でももらえます。ハンターになれば、ランクに応じてですが、クエストにも受けれますよ」

 

それを聞いて、アルちゃんはハンターの資格を取ろうか本気で思う。ハンターになれば、合法的にアビドス砂漠などの依頼もギルドを通しての形だが、問題なく受けれることになるのだから。

 

「そうそう!!言い忘れていました!!当日はミレニアム自治区とトリニティ自治区からテレビ局が取材に来ます!!」

 

なんということでしょう。当日はミレニアムとトリニティからテレビ取材がやって来るのだ。

 

(テレビ来るの!?どうしよう…ナギサ様に危ないことしてるってばれちゃう!!)

 

どうするヒフミ!!テレビが来たら、アビドス砂祭りに参加したことがばれちゃうよ!!

 

 

 

一方のユメ。

 

「ひぃん!!個性的なハンターさんが多いよ!!」

 

ユメはベースキャンプでアビドス砂祭りに参加する、外からやって来たハンターの皆様の対応を行っていたのだが、ハンターという人は個性的な人が多いのだ。

 

顔がゲーミングPCや電球のように発光している人だったり、筋骨隆々でMuscleな筋肉質の人なのに…防具の重ね着が魔法少女だったり…フェイスペイントでどっから見ても戦闘力53万の宇宙の帝王だったり、とにかく個性的な人が集まっている。

 

個性的なハンターの皆様*2、トリニティとミレニアムのテレビに映ることが確定であった。

*1
トリニティ自治区の居住区が雲の上の高級住宅街なので、モンスターの被害は殆どないが

*2
作者が実際にベータテストやオンラインで出会った、見た目が凄いハンター




次回…祭り当日。

「こちらはトリニティ放送局です。みてください、この大にぎわい…いよいよ、今日アビドス砂祭りが行われます!迫り来るジエン・モーランがもたらすのは大損害なのか?それとも莫大な富なのか!?目が離せません!ちょうど、そこに参加者がいらっしゃいます。話を聞いてみましょう」
「私はヒ…じゃなくてファウストです!!」たい焼きの袋を被ってる。

パヴァーヌ編のラスボス◯・◯◯倒したあとの番外編。

  • アビドスが行く、カムラの里
  • アリウス組が行く、ポッケ村
  • ユクモ村への温泉旅行
  • パンツとまつ毛降臨!!
  • ドドブランゴ亜種「出してくれ」
  • 鏖魔ディア「裏ボスの時間だ」
  • どけ!私こそがアリスのお姉ちゃんだ!
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