ユメ先輩「ひぃん!!ギルドは狩猟を要請するよ!」   作:まつ毛とパンツ

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キヴォトスには古代文明が埋っている

突如としてミレニアム自治区を襲った人工的に産み出された可能性が非常に高い、未知のモンスターこと護竜イャンクック。解剖の結果から、食べ物を消化吸収するための消化器官が存在せず、生殖器官も無し、更に鳥竜種のモンスターなら当たり前にある、排泄物と卵を出す肛門こと総排出口が無かったのだ。

この事から生物としては明らかに欠陥であり、自然で誕生することも増えることも不可能であり、間違いなく何者かが人為的に手を加えたのは明らかである。だが、大陸より機械文明に優れるキヴォトスでも、モンスターに関する知識が豊富な大陸でもそんなことは不可能であり、考えられるのはキヴォトスに伝わる古代文明である。

 

「古代文明か…」

 

ミレニアムサイエンススクールのカフェテリア。そこでレイヴンは出されたコーヒーを飲みながら、考える。

護竜イャンクックは明らかに生物としての機能を奪われており、考えるのはキヴォトスに伝わる古代文明の話である。都市伝説に近いところは有るが、ミレニアム自治区郊外には古代文明の名残が残されている所もあり、アビドスだってカイザー元理事が言うには「アビドス砂漠に古代の遺産が埋っている」とのことで、カイザーはカイザーグループのトップから発掘作業を命じられていたとのことで、スポンサーとして黒いスーツ姿の男がついていたとのこと。

 

「モンスターを奴隷に作り替えて使役するとは、生命の冒涜だ」

 

モンスターだって自分達の意思で、この世界を一生懸命生きている。勿論、発見次第討伐推奨の生態系を壊してしまう存在もいるが、基本的には生態系の大切な一部だ。

だからこそ、ハンターは人間に危害を加える恐れのある危険と判断された個体や、生態系を壊してしまう個体をギルドからの指示を受けて狩猟する。無闇に、利益だけで狩猟しては生態系を壊してしまう密漁となるからだ。

 

「相棒…ずいぶんと怒ってるね、気持ちはわかるよ」

 

そんな怒るレイヴンを見て、ペコはレイヴンに同情する。

 

「ああ、俺だって子供の頃は酷くモンスターを怨んださ。だけど、成長して旅をして、彼らもこの大自然で一生懸命生きていることをしった。

だが、あのイャンクックはなんだ?食べることも、自由に眠ることも、誰かと愛し合うことさえも取り上げられ、道具のように使われる。そんなの…生き物じゃない」

 

レイヴンは過去、とある1件で大切な存在を奪われており、酷くモンスターを怨んだ。この世からモンスターを一掃してやると決めた位には怨んだ。

だが、ハンターになり、旅をして、色んな物を見て理解した。この世界でモンスター達も一生懸命、全身全霊全力で、この大自然で生きていたと。

 

「リンクスやレウス、アリスだったな?アリスとアルシュベルドのように、信頼関係を結んでライダーとなる者もいる。

だが、あのイャンクックを産み出した奴らは違う。奴らは命を冒涜し、モンスターの尊厳破壊をしている」

 

元ギルドナイトという国家公務員兼ハンターだったということもあり、ライダーの存在もしってるし何度か会ったこともある。当初は手を取り合うことは出来ないと考えていたが、ふれ合ううちに「こういう生き方もありか」と思うようになった。

だからこそ、命に敬意を払わず、冒涜して使い潰す古代文明に怒りがわいてきたのだ。

 

「あの……もしかして、貴方も私と一緒でこの世界に現れたんですか?ヘイローないし、日本人に見えるし」

 

しかし、キヴォトスに来てから驚きの連続であった先生は、モンスターのことは勿論、全く知識がない。だからこそ、レイヴンやリンクスのことを同じく「日本」からやって来た人と思ったようだ。

 

「いや、我々はここから西にある大陸から来ましたハンターズギルドの者です。

俺はレイヴン、ギルド所属のハンターです。此方はリンクス、ユメ。リンクスはギルド所属のライダーです。ユメはアビドス高等学校の3年生ですが、ギルドの受付嬢でもあります。そして、オトモのアイルー、ペコ。リンクスのオトモンであるリオレウスのレウスです」

 

仕事モードのままなのだろう。流暢に自己紹介し、自分達の素性を明かす。

 

「キヴォトスの外に、別の大陸が有るんですか!?私は日本から来ました…まだ若くて、日本じゃ大学生だったけどなんでか、ここじゃ皆から先生って呼ばれてます」

 

次に先生は自己紹介を行った。先生はここでは先生と呼ばれているが、元々は大学生。日本と呼ばれるところで、暮らしていたが、ある時を境に連邦生徒会の生徒会長に呼ばれてしまい、キヴォトスにやってきたのだ。

 

「でも、最初に会ったのがアルシュベルドで良かったですよ。あのイャンクックが最初に逢ってたら、先生とモモイとミドリ、アリスちゃんは絶対に死んでますよ」

 

先生の隣でジュースを飲むユウカが、護竜イャンクックの恐ろしさを思い出しながらそう言う。

護竜イャンクックは生物というよりは兵器だった。今回はロッソ率いる赤の隊のハンター達、ミレニアム対人最強戦力のネルが居たこともあり、時間稼ぎが出来て結果的にアルシュベルドが間に合ったからなんとかなった。

 

だが、もし先生達がアルシュベルドではなく、初めて出会ったモンスターが護竜イャンクックだったら?銃は効かず、強靭な足で潰されて肉塊に変えられたり、炎で焼き殺されて炭に変えられたかもしれないだろう。

 

「調査の必要がある。痕跡が残されてる筈だ、行くぞペコ。リンクス、ユメ、スマホでアルマに連絡」

「おーけー!」

「はい!」

「ひぃん!!了解だよ!!」

 

あの護竜イャンクックが何処から来たのか、調べる必要がある。

モンスターは活動すると、何らかの痕跡が残される。落ちた鱗、尻尾を引き摺って歩いた痕、足跡などなどだ。それはあの護竜イャンクックも例外ではないだろう。

 

「ところで、ハンターさん。ハンターさんはスマホ使わないんです?」

 

ユメがふと思ったことをハンターに問う。キヴォトス調査隊はキヴォトスに来てから、そこそこの日数が流れた。リンクスやアルマ、エリックはスマホの使い方を覚えたが、レイヴンが使っているところは見たことがない。

 

「写真と動画の取り方しかわからん」

 

レイヴン、電話の仕方がわからないようだ。

 

 

 

 

 

「モンスターが動くと必ず、何らかの痕跡が残る。その痕跡が新しければ、そのモンスターが近くに居る証拠にもなる」

 

護竜イャンクックの痕跡を遡り、何処からやって来たのか調査を開始したハンターご一行。残念なことにセクレトは連れてきて居らず、原則徒歩での移動だが仕方ないだろう。

 

レイヴンはペコ、リンクスとレウス、受付嬢のユメ、そしてミレニアム側から協力を出してくれた先生とユウカ、そしてアリスとアルシュベルドである。

 

ミレニアムの郊外まで出て、更に廃墟を進む。やがて、下に通じる大きな穴が空いた所にやって来た。

 

「ひぃん!?ここから出てきたったことですか!?」

「そうなる。リンクス、ペコ、レウス、いつでも戦えるように準備しておけ」

 

穴を下っていくと、不思議な地下空間に出てきた。大きく、螺旋状に降りていくような空間に出てきており…螺旋の中心には白く輝く何かが螺旋を描くように聳えており、その螺旋は上に向かって様々な方向に延びていた。

 

「なんだ?アレは…」

「スゴいね…物凄いエネルギーを感じるよ」

 

だが、その時…下から咆哮が響き渡る。その咆哮は僅かにリオレウスに似ていた。だが、現れたのは……

 

「グルギャァァァア!!」

 

身体全身に青白い紋様が描かれた、リオレウス?であった。それもその筈、このリオレウスはリオレウスであって、リオレウスではない。

空中からの襲撃および警護を主な目的で作り出された護竜リオレウスである。

 

「アギャッス!?」

「リオレウスまで!?」

「リオレウスの人造モンスターか。ユウカは先生を連れて、後方に。ユメ!」

「ひぃん!!ギルドは周囲の安全確保のため、未知のリオレウスの狩猟を要請します!!」

 

「拝命した」

 

レイヴンは背中に背負ったヴァルレギオンに手をかけ、護竜リオレウスとレウスが同時に豪火球を解き放ち、相殺し逢ったブレスは大規模爆発を引き起こし、煙で前が見えなくなる。

 

「ギュゥゴォオォン!!」

 

護竜リオレウスが煙を突き破って、飛びかかってくるが、レイヴンがヴァルレギオンで切り上げるように、攻撃を相殺して、護竜リオレウスを吹き飛ばす。

 

「リンクス」

「はい!」

 

リンクスは背中に背負っていたカムラ双剣…カムラの里で作られる納刀すると、片方が鞘の役割をする双剣を抜刀し、クラッチのワイヤーを伸ばして護竜リオレウスに張り付くと、大道芸人のように回転しながら護竜リオレウスの頭から尻尾にかけて切り裂いた。

 

「ハンターさんもライダーくんも人間辞めてる…」

 

ドン引きする先生であったが、まだ追撃は終わらない。アリスが電撃弾を発射して、護竜リオレウスの羽を部位破壊し、レウスの豪火球が護竜リオレウスの顔面に炸裂する。

 

「グルゥゥ!!」

 

護竜リオレウスは逃げようとするが、素早くレイヴンがスリンガーに閃光玉をセットし、解き放つ。すると眩い閃光が広がり、護竜リオレウスは地面に落下した。

 

「グルォ!?」

「終わりだ」

 

護竜リオレウスの顔面に…渾身の真溜め切りを解き放ち、護竜リオレウスは機能を停止した。

 

「素材を剥ぎ取ったあと、生体解剖を行う」

 

討伐した後は、素材の剥ぎ取り。常識である。

 

 

 

「信じられん……モンスターを人間が倒すなんて…」

 

その直後、後ろから声が聞こえ、壁の隠し扉が開き、壮年の男性が現れた。その男性はキヴォトス人ではなく、人間であり…当然ながらヘイローはない。

 

「失礼ですが、貴方は?」

「私はタシン。1000年前に滅亡した古代文明、龍都に住まう科学者の末裔だ。我々は守人と名乗っている」

 

その男性はタシンと名乗り、古代文明の末裔とのことだ。




ところで、ここでの古代文明って誰に滅ぼされたの?ミラルーツにです

食べてみたい食事!!

  • 勿論、こんがり肉!!
  • とろっとろに溶けたチーズ
  • 柴関の竜骨ラーメン
  • 良質な油たっぷりのチーズ
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