伝説が歩むシャングリラ・フロンティア ~伝説のゲーマー、神ゲーに挑む~ 作:黎狐
オープニングの説明文が流れ終わり、目の前が真っ暗になった後。暁ことプレイヤーネーム
"アカツキ"の耳に小鳥の囀りが聞こえてくる。
ゆっくりと目を開けば、視界に飛び込んできたのは青々と繁る草原と、遠くに聳える山々が
織り成す広大な世界だった。
「此処が、シャングリラ・フロンティア.....凄いな、現実の身体みたいに動く....」
電脳世界に構築された自分の身体を見渡し、アカツキは呟いた。掌、指先、脚や胴と自分が
動かしたいと思う場所が、思うように動く事に関心していた。
「取り敢えず、ステータスの確認をしておくか。状態把握は大事だしな。」
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PN:アカツキ
Lv:1
職業:侍
体力 15 魔力 10
スタミナ 20
筋力 35 敏捷 15
器用 10 技量 15
耐久力 6 幸運 10
装備
左:無し 右:鋼の打刀
頭:黒狐の仮面
胴:黒の着物
腰:灰の袴
脚:皮の足袋
所持金:3000マーニ
スキル
・袈裟斬り
・二段突き
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侍の説明には筋力・敏捷・技量に補正がかかると書かれていた、が....
「探求者との組み合わせが上手いことかみ合った...のか?」
最序盤とは思えないほど筋力が高かった。
「まぁ良いか....恐らく、技量が武器の使い方で、器用が武器の扱い方。幸運は謂わずもがな運に
関係あるステータスだろう...さて、ステータスについては把握できたし、スキルの確認でも
するか。」
「ふむ.....袈裟斬りは単純な斜め切り、二段突きは時間差の攻撃が可能....ん?...あぁ、
クールタイムか。経験則なら強力なスキルになるにつれて時間がのびる...と言ったところか?」
そう言ってスキルについても確認を終えた後、俺は探索エリアを歩き始めた。
......
「素材になりそうなものは結構拾ったが...敵が出ないな....」
ゲーム開始から1時間。探索エリアを歩きながら、アカツキは道中で入手したアイテムを確認
しつつ、簡易の地図で位置情報を確認していた。
簡易の地図では此処から『ファステイア』という町が近い。ファーストを捩っている事から、
おそらく最初の町である事が予測出来る。
最初の町は基本、冒険者にとってのチュートリアルレクチャーだったり、基本的なアイテムや
武器防具を買い揃えられると相場が決まっている。
「...流石に町に着くまで敵とエンカウントしない訳じゃないだろうし、油断せずに行くか。」
打刀を抜き身でもって、警戒しながら移動する。
少し進んだところで、右後ろの木が僅かにガサガサと揺れ、振り返った視界が一瞬黒に染まる。
追突。そんな直感が脳裏を走ったアカツキは直ぐ様その場から飛び退ける。直後、地面に力任せに
ぶつかったような音と共に、元々いた場所に何かがいた。
「ギャギャ!」
「ゴブリンか....定番だな。」
葉っぱのような耳に、昔の映画で見た怪物に似た其れは、ボロ雑巾の衣服と右手に石と木を縄で
巻いた手製の斧を持っていた。...赤黒いマントを着けているのはオリジナルなのか..???
「ギャギギギッ!」
「突っ込んでくるか....なら....」
そうして、俺は打刀を構える。
「.....」
そのままゴブリンの攻撃を待つ。そして....
「..."袈裟斬り"。」
「ギギ...ァ?」
スキルにて一刀両断。
「スキルの威力も刀の切れ味も中々...ん、レベルアップか。」
スキルの威力や刀の切れ味を確かめていた瞬間、軽快な効果音が鳴り響き、レベルが1つ上がった事を告げる。
「まぁ序盤ならこれくらいで上がるか....さて、ドロップアイテムは...」
ゴブリンがいたところを見ると、いくつかアイテムが落ちていた。
「何々....ゴブリンの手斧...やっぱりゴブリンか。」
そうしてアイテムを見ていると、謎のアイテムを見つけた。
「...."ゴブリンの狂牙"?」
それは、先ほどのゴブリンの牙そのものだった.....のだが。
「やけにリアルだな....インベントリには入れておくか。」
...とてもリアルだったため、使いどころが来るまでしまっておくことにした。
その後も道中警戒をしながら、アカツキは最初の町ファステイアへと到着するのであった。
....余談だが、このときアカツキが倒したゴブリンはただのゴブリン....では無く、"
言われるネームドレアモンスターだと言うこと、このモンスターを倒したことでアカツキの
物語の歯車が少し狂い始めたのは...また別のお話。
早速二話目を書かせていただきました。作者はシャングリラ・フロンティアをがっつり見ている
わけでは無いため、所々おかしいところが出るかも知れませんが、ご了承下さい。ただし