へっぽこ占い師の日常   作:TKF

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これは2003年ごろに実際にあった私の体験談です。


友人の転職についての占いを頼まれた件

 大学を卒業して2~3年たったころ、大学時代のサークルの友人からメールが来た。

「サークル仲間のAT(仮称)が、転職しようか悩んでいるらしい。占ってやったらどうだ?」

 

 私は「ああ、そうなんだ」と思いつつも、占いというものは、頼まれてもいないのに勝手にこちらから「お前のことを占ってやろう」と申し出るものではないので、まあ何やかんやで1年に1回ぐらいは会うから、その会った時にATの方から相談して来たら占ってやることにしよう、と思って、しばらく放置することにした。

 

 そうしてしばらくパソコンゲームで遊んだりしていたが、そのうちになぜかすごく眠くなって、椅子に座ったままうとうとした。

 すぐに起きたのですが、夢の中でなんか頼まれたような気が・・・全然思い出せないが、なんか知らないおばあさんにしきりに頭を下げられていたような・・・・っていうか、なんか部屋に気配があるから、たぶんそこらへんにまだいるんだろうな・・・

 

 頼まれた内容はまったく覚えていないが、まあタイミング的にATの転職を見てくれということなんだろうな、という想像はつく。

「でも、占いに必要なATの誕生日・時刻がわからないなあ、いきなりメールして、占ってやるから誕生日・時刻を教えろ!、というのは嫌だなあ・・・」と、あえて口に出した。そこらへんにいるかもしれないおばあさんに聞こえるように。

 

 

 しかしどうしたものか・・・まあお茶でも飲みながらゆっくり考えるか、と思い、冷蔵庫の方に向かう途中で、本棚に肩があたり、本棚の上に置いてあった荷物が下に落ちた。(安物の組み立て家具だったのでグラグラしていた)

 

(ああ、めんどくさいな、後で片づけよう)と思い、とりあえず冷蔵庫のところに行ってお茶を入れて、元の机に戻ってきたら・・・「!!!!、何これ??、そんなバカな!!」

 なんと、机の上にATの誕生日と生まれた時刻が書かれた紙が置かれていた。(正確にはATの誕生日と時刻を書いて、その下に手書きでホロスコープ(西洋占星術の図)が書かれた紙だった)

 

 何がおこったのかわからず、冷静に考えてみたのだが、まずその紙は、大学時代に私が西洋占星術もすこし勉強しようと思って、当時の知り合いの誕生日を聞いて計算してホロスコープを作る練習をした用紙であった。6~7年前のことだったので、すっかり忘れていた。

 

 そして大学卒業時にアパートを引き払うときに、床に落ちていた書類とかをまとめてトレイに放り込んでおいて、こっちに引っ越してきたときにもそれを整理せずに本棚の上にひょいと置いておいたようである。(引っ越し時にバタバタしていたので、そんなことも全く覚えていないのだが、状況からいってたぶんそのように推測される)

 

 そして、さっき本棚にぶつかった時に、そのトレイが落ちて、中の書類が散乱して、ということなのだろうが、それでも30枚ぐらいある書類の中から、このATのホロスコープ図の1枚だけ、机の上のちょうど正位置に落ちてくる(他の書類は床の上)ということが、本当にありえるのだろうか・・・・残念ながら「背後でなんか落ちたなー」と思っただけで、そのシーンは見ていなかった。惜しいことをした。

 

 ここに至って、めんどくさがりのTKFもようやく観念して、ATに「今の仕事はぜんぜん向いていない、転職しようとしている仕事はすごく天職、だからさっさと転職しろ!」というメールを送ってやった。

 

 その後、ATは新しい仕事があっていたようで、すごく生き生きとなって、ちゃんと出世もしているので、まあよかったのだろう。

 

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