過去に来たのは夢ではなかった。
高町士郎以外、ゆったりした時間が流れていく。
月村邸:朝
「ふわぁ~、よく寝た。」
「おはよう、コロナちゃん。」
「おはようございます。すずかさん。」
「コロちゃんは...あ、おきた。」
「むー。コロナおねぇちゃん、すずかおねぇちゃん、おはよう。」
「「おはよう。」」
「さ、朝ごはん食べよ。」
「はい。」
「ごはん!」
「あっ!コロちゃん...もういっちゃった。」
(あれ、なんだろう...もしかして成長している...のかな?)
「コロナちゃん?どうしたの、ぼーっとして。」
「はっ!すみません。私たちも行きましょう。」
「うん。」
朝食後。
「じゃあ、また夕方に。いってきまーす。」
「「いってらっしゃい。」」
「...あれ?忍さんは?」
「私は今日授業休みだから。そういえば、今日の夕方に翠屋にいくんだって?」
「はい。」
「じゃあ、一緒に行こうか。昨日の夜、桃子さんからヘルプ頼まれちゃって。
なんでも士郎さんが調子悪いんだって。病気じゃないみたいだけど...。」
(ん?なんか...前に聞いたことがあるような?
確かあの時は美由希さんのお菓子を食べたら、泡を吹いて倒れたって。
まさかあの後...。)
「どうかしたの?」
「いえ!なんでも。」
「まぁ。たぶん美由希ちゃん絡みだろうけど。」
「あはは。」
「その様子だと知ってるみたいね。気をつけたほうがいいわよ。
美由希ちゃんが料理を作って失敗した後は名誉挽回っていって何か作ってくるから...。」
「わかってます。丁重にお断りします。」
「うん。よろしい。さてと、どうしようかな?
そうだ、魔法についてもっと詳しく教えてもらえるかしら。」
「はい!」
月村邸に戻る。
「えーと、どこから聞こうかな?
うーん、前に魔法はこの世界のプログラムみたいなものって言ってたけど。
何かコードを書いて、実行してるってことかしら?」
「はい。ええと、魔法を使うには構築式、コードのことですね。
これを書いて、自分の魔力を流して実行します。」
「ということは、コロナちゃんが過去に来た原因が魔法にあるなら、
時を越える魔法の構築式っていうのが必要になるわけか。」
「...はい。」
「ふむ。科学...というよりはやっぱり魔法よね。
今の科学...というか未来でも地球の科学力で実現できないと思うし。
んー。その構築式って言うのは私でも見れるのかな?」
「はい。あ!でも。」
「ん?」
「私のいた世界はミッドチルダっていうんですけど、
その言語で書かれているんですよね。」
「あー。そういえば世界が違うっていってたっけ?まぁ、いいや。」
「いいんですか!」
「他の人が作ったコードなんて未知の言葉で書かれているのと変わらないし。」
「そういうものですか...。分かりました。ブランゼル!」
「...ふむ。見事に読めないわね。翻訳できるかな。」
「変な訳になる箇所もありますけど、ブランゼルお願い。」
「...うん。大体読めるわね...ていうかやっぱり書き方が多少違うだけか。」
「わかるんですか!?」
「まぁね。ちなみにこれは何の魔法なの?」
「あ、これはコロちゃんを作ったときに使った構築式です。」
「ふーん。ちょっと時間がかかるけど。なんとかなりそうかな。」
「本当ですか!?」
「うん。書き方について詳しい資料でもあれば何とか。」
「詳しい資料ですか...。こんなときエイミイさんがいれば...。」
「ん?」
「あ!えっと元々時空管理局で通信士をされていた方なんですけど。」
「時空管理局?」
「えーと、時空管理局っていうのはこの世界で言うケーサツでしたっけ...みたいな組織です。」
「タイムパト●ールみたいなものか。で、その人は?」
「んーと、未来では地球にいるんですけど。今は...わかりません。」
「そっか。」
「でも、この世界になのはさんとユーノさんがいるなら...。」
「その時空管理局が出てくるかもしれない...と。」
「はい。確証はありませんけど。」
「そういえば、手紙に何か書いてなかったけ?」
「手紙ですか...あっ!」
「リンディさんとよく相談すること...。そっか、このときは確かアースラの艦長だったって。」
「艦長?宇宙戦艦かなにかの?」
「はい。」
「マジで!」
「...そこに食いつくんですね。」
「当たり前じゃない!」
「...たしかエイミイさんはそこの乗組員だったって。今はわかりませんけど。」
「じゃあ、そのアースラっていうのがくるのを待つしかない...か。」
「そうですね。」
「ま~、のんびりしていればいいんじゃない。
あ、なのはちゃんの撮影お願いされているんだっけ?」
「...はい。」
「大丈夫なんだろうけど。お願いね。...私にとっても妹になる予定だし。」
「はい。」
「ところで...なのはちゃんが集めているジュエルシードなんだけど。」
「?」
「同じものをコロナちゃんももってたけど大丈夫なの?」
「あ!」
「しかも、ふたつのうちひとつはコロちゃん作ったとき使っちゃったし。」
「んーと。封印処理がされていたから、危険はないと思います...けど。」
「けど?」
「魔力が探知されると...。間違えて回収しにきてしまうかも。」
「ふむ。何か対策をしないといけないわね。」
「はい。」
「うん。わかった。そっちのほうは何とかしてみるわ。」
「えっ!」
「さっき見せてもらったコードで魔力を通す仕組みがわかったから逆もできるはず。
要は魔力を探知できないような箱か何かに入れておけばいいってことでしょ。」
「それはそうですが...。」
「構築式はこっちで作るから。コロナちゃんにはミッドチルダ語で問題ないかだけ確認してみて。」
「...はい。」
「さて、夕方までに作っちゃいますか。
じゃないと危なくて外にいけないし。」
「そんなに早く作れちゃうんですか!?」
「忍ちゃんは天才だから。」
(あはは...。こういうところがなければもっと尊敬できるんですけどね。)