忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
いやーヤベーなこのリサ姉…いや燐子さんもなかなかに酷いことになってますね!!
という事でデート開始で移動ですが……楽しくデートなんて出来る訳ねぇよなぁ!!
ってことで本編どうぞ!!

P.S.
残念なお知らせですが今回の遊園地のモチーフは富〇Qではございません。
流石に商店街モチーフの場所からバスで2時間近くはちょっとね…
なんで時間分かるかって?…ロケハンでシャトルバスのルートを調べてバイクで数往復して確かめたからですが……何か?


90ー思惑・渦巻く・ランデブー:心傷篇

リサとユウのデートを尾行し始めたRoselia一行。

彼女達は2人は同じ電車の別車両に乗り込むと連結部の窓越しに観察し始めていた。

 

「リサ姉楽しそう…」

 

「今井さん、浮かれすぎです。少しは警戒心を―――」

 

彼女達は楽し気にしているリサとそれに合わせているユウに対して色々と言っていたが、紗夜の余計な一言によって友希那と燈の2人から怪訝そうな表情を向けられてしまった。

 

「紗夜?どういう事かしら?」

 

「えっと…おにーさんは悪い人じゃ…」

 

 

「湊さんと高松さん…でしたね?中島さんが悪い人ではないのは知っていますが、今井さんは多少は警戒心を持った方が良いという一般論です」

 

「ユウなら平気よ。それにしても紗夜、ユウのことを怖がってるのに今は平気そうね?」

 

「近くにいないので…」

 

ユウのことを知る2人が紗夜の言葉に異議を唱えたが、紗夜は一般論だと言って答えを返しながら、ユウのことを観察できていることに対して突かれても平然と言葉を返していた。

 

 

「っ…!!」

 

そんな中でリサとユウのやり取りを見た燐子が何かに気が付いて顔を赤く染めていた。

 

 

 

 

 

 

 

「見てください…!!今井さん、腕に抱きついて胸を相手の腕に当ててますよ……っ!!」

 

「なっ!?今井さん!?破廉恥です…!!」

 

「燐子も紗夜も落ち着きなさい」

 

「あの…みんなで静かにしないとおにーさん達にバレちゃうんじゃ……」

 

リサがユウに腕に自身の胸を押し付けると言う大胆過ぎるアピールをしていたのを見つけると、刺激が強かったのか紗夜は声を挙げると友希那と燈の2人に窘められていたが、あこは2人の様子を不信感に気が付いてしまった。

 

「りんりん…?男の人の方はリサ姉の胸に気が付いてないみたいだけど…」

 

「宇田川さんの言う通り…特に反応していないみたいですね…」

 

「氷川さんもあこちゃんも違うよ…。気がついてるけど顔に出さないで楽しんでるだけ…

 

 

 

 

いや、まさか恋愛対象が男の人なのかも……っ!!」

 

 

「りんりんがエッチなこと言ってると思ったら変なこと言ってる……」

 

「あこちゃん…っ!?そんなんじゃなくて…!!」

 

リサに胸を当てられているユウ。

普通ならば反応を示しそうな物にも関わらず、彼は一向に反応を示さない姿を見た燐子は顔を紅くしながらあらぬことを口走り始めた事をあこにツッコまれるという異常事態を起こしていた。

あこに指摘された燐子は必至に弁明しようとしていたが、紗夜はそんな燐子を意外なものを見る様な視線を向け始めていた。

 

「白金さん、こういうことに興味無さそうで一番反応を示すのは意外ですね…こういう事は今井さんが担当だと思っていました」

 

「確か…こういう事に興味無さそうである人をムッツリって言うのよね?」

 

「……そう言う言い方もありますね」

 

恋愛等に興味を示す年頃であるのは自覚していた紗夜だったが、普段ならばこういう恋愛だのについての話題を出すのはリサであり、彼女からすればこう言ったことに強く興味を示すイメージが皆無だった燐子がこんな反応をしていることが意外だった。

 

そんな事を思っていたのだが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「ムッツ燐子……」

 

「「「ぶっ…っ!!」」」

 

「なっ…友希那さん!?違います…」

 

このタイミングでやっぱり友希那がやらかした。

友希那は何も考えずにムッツリな燐子の事をモジって呟くと、その言葉を聞いて燈達3人が思わず吹き出してしまい、燐子は恥ずかしさの余り電車の中にも関わらず彼女らしからぬ声を挙げてしまう。

しかし、この言葉の破壊力は凄まじかったのだ。

 

 

「むっつ燐子さん…」

 

「むっつりんりん…」

 

 

 

「氷川さん…」

 

「白金さんがその…むっつりスケベと言う事はその…今の反応だと擁護できません」

 

「氷川さん!?」

 

友希那の言葉が後輩達にまで伝播してしまった。

流石にショックだったのか燐子は紗夜に弁明をしてもらおうとしたのだが、燐子の行動をみていた紗夜は彼女を擁護することが出来ないと言われたが、燐子はここでは諦めない。

 

「違います…!!こういうエッチなのの担当は今井さんで…っ!!」

 

「Roseliaのおっぱい担当はりんりんだよ?」

 

「あこちゃん!?」

 

「りんりんのおっぱい一番おっきくて…次がリサ姉で………………ともりっ!?」

 

「……?」

 

燐子はあろうことかエッチなことをするのはリサの役割だと言って逃げようとした。

しかし、あこがそんな彼女に無自覚に追い打ちをかけると燐子が絶句してしまうが、あこはそう言うと視線を若干下に落としたが、年下の燈を見てあこが絶句した。

その視線を向けられた燈は不思議に思って首を傾げていたが、あこはすぐに我に返って友希那と紗夜に視線を向けると……

 

「……ふっ」

 

 

「あこ?」

 

「これは真剣に話し合わないといけないわね……」

 

燐子と燈の2人と違って慎ましいそれを見て笑ったが、それが友希那と紗夜の琴線に触れてしまい、ここから監視対象の2人が降りるまで彼女達はわちゃわちゃと騒ぎ始めてしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな事があった一方でユウとリサの2人は――――

 

「ん…?」

 

「リサ、どうしたの?」

 

「なんかとなりが騒がしい気がしたんだけど…」

 

「テンションが上がっててちょっとしたことでも大きく感じたりしてるんじゃない?」

 

「確かにテンションは上ってるかも…」

 

リサが誰かは分からないが隣の車両が騒がしい気配を感じてそれを伝えたが、ユウがそれを気のせいだと言って落ち着かせた。

本当は彼女が言っている通りに横が騒がしいのだが―――

 

 

 

 

 

「(なんで姉さんは身体を押し当てて来るんだろ―――?)」

 

「ユウ、何考えてるの?」

 

ユウはリサの行動理由が理解できずにその事について考えていたのだが、何かを考えていたことをリサに見抜かれてしまった。

いっそのこと彼女が身体を押し当てて来る理由を聞いてしまおうかと一瞬だけ考えたユウだったが、流石にそれを聞くのは不味いとすぐに判断して彼は誤魔化した。

 

「いや、遊園地って言ってたけどどこなのかな?って思って」

 

「あ~…確かに言ってなかったね。同じ都内だけど電車で1時間くらいのとこだよ」

 

「そうなんだ」

 

「本当は絶叫系のアトラクションが有名な県外の所に行きたかったんだけど、初デートなのに直通のバスをで2時間近くかかるのはダメかなって思って今回は止めたんだよね~」

 

「…それは正解だね。時間もかかって楽しむ時間が減っちゃうのもあるけど、絶叫系ばっかりだとリサが疲れるだろうしね」

 

「だよね~…。でも、勝手に決めたアタシが言うのも変だけど…ユウは遊園地で良かったの?」

 

「うん。俺、3歳くらいの頃に1回行ったきりで遊園地に遊びに行ったことってないんだよね」

 

「そうなの!?」

 

ユウは今回の目的地を聞くことで誤魔化そうとしたが、リサはそれにすんなり引っかかって今日の目的地と、最初に考えていた予定について話始めていた。

 

本音で言えば、リサが最初に考えていた目的地のバス移動で彼女に寝落ちしてもらうなりで時間が潰れてもらった方がユウの気持ち的には楽だったのだが、流石にそれを伝えるのを憚ってリサを気遣うような言葉で返したのだが、彼女が最初の計画を辞めたのはユウが言った理由だけではなかった。

 

 

 

「(だって、良い雰囲気になってもバスの移動だと雰囲気壊れちゃうかもだし……!!)」

 

この女は遊園地だけで終わるつもりなど更々考えていなかった。

リサは今日のデートでイケるところまでイクつもりであり、そう言う雰囲気になった事を考えていた。

 

これが最初の目的地だと直通バスで長時間拘束されている最中に気持ちが落ち着いてしまう可能性が出るが、電車ならばそうではない。

そう言う雰囲気になったならば電車を途中下車してから然るべき場所に移動し、そこで大人のジャイアントステップを決める事までを考えて今回の目的地を決めていたのだが、理由はそれだけではなかった。

 

 

 

「実は前に行ったことある場所でさ。折角なら思い出とかも一緒に聞いてもらいたいな~って」

 

「可愛らしい考えだね?」

 

彼女は以前に行ったことがあるその場所での思い出を話して共有したいという可愛らしい理由を語ると、ユウは思わず笑みを浮かべていたのだが―――――――

 

 

 

 

 

「うん!!小学生になる記念に家族3人(・・)で行った場所なんだ~」

 

「………!!」

 

リサが語ったその場所をユウは知っていた。

これから行くその遊園地はユウがこの時間から離れる数日前に行った場所であり、家族4人(・・)で行った最後の場所。

 

自身の事を忘れてその事を楽し気に語る姉の姿を見たユウの内心は穏やかではない。

 

ナイフを突き立てられるような苦しみを感じるが、その相手が笑顔のリサ(自身の姉)と言うのがその破壊力を限界まで高めていた。

しかし、リサの事を考えたユウは表情にこそ出さないように全力で取り繕って、彼女の気持ちを壊さないように必至に勤めていた。

 

 

「そうなんだ……」

 

「だから、今日はいっぱい楽しも?あっ…もうそろそろ着くみたいだよ!!」

 

「分かった……」

 

そんな話をしている間に今日のデートの舞台である場所の最寄り駅まで到着すると、笑顔で降りるリサに腕を引かれたユウは複雑な表情を浮かべたまま電車を降りていくのだった。

 




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