忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
前回の3つの出来事!!
1つ、リサとユウのデートを尾行するためにRoselia達は電車に乗り込んだ。
2つ、白金燐子、むっつりスケベが発覚。むっつ燐子爆誕。
3つ、目的地が判明。そこはユウがこの時間から消える直前、家族4人で最後の時間を過ごした遊園地だった。

うん!!こうしてみると最初以外ひでぇ!!
でも、ここから入れる保険は無いので突っ走りますので、投稿です


91ー思惑・渦巻く・ランデブー:追憶篇

リサに腕を引かれたユウはチケットを購入して遊園地の中へと足を踏み込んだ。

 

「……」

 

細部は違うものの自身の記憶の中にある光景と重なるその場所にその時の相手が一緒にいる状況にユウは言葉を発さずに固まってしまった。

 

 

「……ユウ?どうしたの?」

 

「あぁ…ごめん。昔に家族と来た時の事を思い出しちゃって」

 

「えっ?ユウも来たことあったの!?」

 

固まったユウを不思議に思ったリサは思わず彼に問いかけると複雑な内心を隠して笑って誤魔化したが、対照的にリサはユウの言葉が嬉しくてニコニコとした笑みを浮かべて―――

 

 

「じゃあ、その時の話も聞かせてよ!!」

 

「……そうだね」

 

「うん!!……ん~パンフレット見てると…子供向けのが多いな~…」

 

「リサ、最初はどこに行きたい?」

 

再び無自覚にユウの心を抉る言葉を口にした。

その言葉を聞いたユウは何とか表情を作って誤魔化すと、リサは嬉しそうに頷いてから園内のパンフレットに目を通し始めて唸り始める。

リサの悩んでいる姿を見たユウは園内での事を全て彼女に委ねることを決めると、彼女はすぐにやりたいことを口にした。

 

「そうだな~…あのバンジージャンプはどう?2人で順番に飛ぶの!!」

 

「ならそうしよっか…」

 

「ユウから行って?」

 

「了解」

 

ユウの返事を聞いたリサは彼の腕を引いてそのままバンジージャンプの場所まで移動すると、係員からの説明を受けながらロープが身体に固定されていく。

 

「…邪魔くさいな」

 

「邪魔って…」

 

「生身でも―――いや、なんでもない。行ってくるね」

 

ユウは固定された器材に思わずボヤいていたが、その事をリサにツッコまれていた。

 

彼からしたらこの程度の高さから飛び降りることなど日常茶飯事でむしろロープを固定するための機材が身体について動きにくい事の方に恐怖心を感じていた。

しかし、そんな事は普通ではないのでユウは即座に誤魔化すと、リサが後で跳ぶ事もあって少しだけ速足で階段を上がっていきそのまま飛び降りる場所から何気なく地面を覗き込み―――

 

「この高さなら生身でも問題ないかな……」

 

そう呟くと係員の掛け声と共に表情一つ変えることなく彼は跳んでみせたのだった。

 

 


 

リサ達に隠れるように他のRoseliaメンバーも園内に入って2人から隠れるように監視を続けて、バンジージャンプをしようと歩き出した2人の背中を観察していた。

 

「今井さん達がバンジージャンプにいきましたよ?」

 

「あこもやりた~い」

 

「あこちゃん…今井さん達にバレちゃうから…」

 

「でも、高いですね……」

 

「……ユウ」

 

楽し気に観察していた4人。

だが、その中で友希那だけは複雑な表情を浮かべていた。

 

友希那はこの場所には来たことはないが、ユウが消える前日にリサとユウの2人からここの感想だけは聞いたことがあった。

 

「(友希那…)」

 

「っ…!?(デネブ、どうしたのよ)」

 

「(それはこちらが聞きたい。どうしてそんな表情を…)」

 

「(……この場所の話を聞いたことがあったのよ。ユウが消える直前に)」

 

それを思ったら素直に喜べずに表情に出てしまったが、そんな中で燈に憑いていたデネブが友希那の中に移動して彼女の中から問いかけてきた。

そんなデネブは友希那の答えを聞いてから少しだけ黙り込んでいた。

 

「(…友希那。君に伝えたい事がある……)」

 

「(伝えたいこと…?)」

 

「(その事はこれを見守ってからだ…。リサが飛ぶぞ?)」

 

そして、デネブが意味深なことを友希那に話すを、彼女の目の前でリサが絶叫しながらバンジージャンプをする光景を見つめるのだった。

 


 

「大丈夫…?」

 

「なんでユウは顔色変えずにあれ跳べるの…?あれ見たから大丈夫だと思ったら普通に怖かったし…」

 

2人がバンジージャンプを終えると近くのベンチに腰掛けたのだが、リサは来たばかりにも関わらず少しだけぐったりとした表情をしてユウの肩に身体を預けていた。

 

そして、彼女の口から平然としているユウに不満を零れたが、それを聞いたユウは返事に困ってしまい苦い表情を浮かべるが、すぐにそれらしい答えを口にした。

 

「なんでって…慣れかな…?スカイダイビングみたいな高い所から落ちたりしたことも何度もあるからね」

 

「それ先に言ってよ~…」

 

「でも、ロープで身体を引っ張られて上に戻る感じは少し驚いたかも…」

 

答えを聞いたリサは不満そうにしている横で彼は思ったことを素直に口にしていたがやはり頭のネジが外れた様な答えを返していた。

 

確かに彼の今まででは落下したらしたままか腕を引かれて飛行するだけで、ロープに上に引っ張られる感覚など体感したことが殆どない。

その事で違和感を感じたユウだったがそれを聞いたリサは元気を取り戻していた。

 

「よし、次はジェットコースター行こう!!」

 

「ジェットコースター…?まだ回復して無さそうだからもっと落ち着いたのがいいんじゃないかな…?ほら、動物ショーとかもあるし…」

 

「それは後で!!ほら!!行くよ!!列も出来てるだろうから!!」

 

「それならいいけど…」

 

ジャンプが平気ならば今度はコースター。

安易な考えを浮かべていたリサはユウの腕を引いてそのままコースターの列に並び、少し時間が経った頃に2人は並んでコースターの座席についたのだが―――

 

「高くなってきた…」

 

「大丈夫だよ。安全レバーがあるんだから」

 

コースターが動き出すと徐々に高度が上っていくのが見えるリサは高さに恐怖を感じていた。

そんな彼女の横でユウは笑いながらリサに言葉をかけるが、彼女としてはそう言う言葉が欲しいわけではなかった。

 

「そうじゃなくて…このまま一気に落ちると思うと怖いじゃん!!」

 

「あはは…でも、今更怖がっても手遅れだよ?」

 

「えっ…?」

 

「だって、もう落ちるし…」

 

リサはユウに説明をしようとしたが、もうすでにコースターがレールの天辺まで上がっていた。

しかし、ユウのせいで落ちる時の覚悟が全くできていなかったリサは完全にパニックになっていた。

 

 

 

「ちょ!?もうてっぺ―――きゃああああああああああ!!」

 

そして、状況を理解する間もなくコースターは急降下。

たまらずリサは悲鳴を挙げたのだが―――

 

 

 

 

 

「剛のバイクを最高速でぶっ飛ばした時に比べたら平気だな…」

 

「きゃああああああああああ!!」

 

「リサ、大丈夫?」

 

「大丈夫じゃなーーーーーーーーい!!」

 

ユウはこのコースターですら平然としており、リサが悲鳴を挙げる横でバイクの方が怖いなどと素っ頓狂な言葉を零しつつも、リサに声をかけるほどの余裕を見せていた状況でコースターが一周した事でコースターが停止する。

 

 

 

「うん。風がちょっと強かったかあな…リサ?」

 

その状況で完全におかしな感想を口にしたユウだったが、その横ではスタスタとリサがコースターを降りていくとユウもその後に続いたのだが、リサの様子がおかしい事にすぐに気が付いた。

 

「リサ、大丈夫…?」

 

 

 

 

 

「こうなったら全部絶叫系回る!!」

 

「えっ?俺はいいけど…本当に平気?」

 

「ユウが平気にしてるからだよ!!絶対に悲鳴上げさせてやるんだから!!」

 

リサはユウが悲鳴の1つも上げないことに不満を感じると、ここの絶叫系を制覇すると宣言すると2人はは絶叫系に乗り続けた。

 

 

バイキング、フリーフォール、空中ブランコに別のジェットコースターや、子供用のジェットコースターまで、全ての絶叫系を乗りつくした2人だったがのだが――――

 

 

 

 

 

「うぅ……ユウ…ごめん…」

 

「全く…お昼も食べないで、意地になって無理するから…」

 

「ちょっと…」

 

想像通りにリサは絶叫系に乗り過ぎてゲッソリとした顔になってしまっていた。

そんなリサの背をゆっくりと摩るユウは呆れながらも、どこか子供っぽい彼女の姿が微笑ましくて笑みを浮かべてしまったが、それをリサに気づかれてしまった。

 

「人がダウンしてるのに笑うって…酷くない?」

 

「ごめん。ちょっと子供っぽくしてるのが何か微笑ましくて…」

 

「子供っぽいって……って、また笑った…」

 

「いえ、子供の頃にここ来た時に同じようなことがあったから…。あの時は子供用のコースター1回でダウンしてたけど」

 

ユウは思ったことをそのまま口に出したが、その事が不満で子供っぽく頬を膨らませてしまった。

だが、ユウはその光景が過去のリサ(思い出)と重なってしまったことがおかしくてまた笑うと、彼女にやさしく語りかけていた。

 

「とりあえず、少し休んだら落ち着いたので楽しも?」

 

「そうだね」

 

 

 

 

 

「でも、その前にアイスでも食べたいかな?」

 

「ふふっ…ユウのそれ…子供の頃に来た時にお父さんが同じことやってたよ」

 

「そうなんだ」

 

ユウは落ち着いてリサに語りかけてから、アイスが食べたいと子供っぽいことを口に出す。

そんな彼の言葉を聞いてリサは少しだけ元気を取り戻したようで笑みを彼に返すと、ユウの今の言動が自身の父親と同じものだったと伝えて笑う。

 

それもそのはず、彼が言ったのは自身の記憶で同じ様にダウンしたリサに父親がかけた言葉と全く一緒のモノ。

その言葉が間違えていなかった事を聞いてユウは自身の事を忘れていても同じ記憶が会ったことが嬉しくて小さく笑ってから、リサを支えて自身が言ったアイスを食べるべく売店へとゆっくりと歩き始めていくのだった。

 




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