忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます。
長かった…やっと番外終わった…!!
次の更新からギスギスタイム?な本編を再開します!!
という事で…どうぞ!!


Gast03-8_また来るまで―――

「はっ…!!」

 

「……っ!?」

 

 

「ふっ!!はっ!!はぁああ!!」

 

エンジェルとの距離を一気に詰めてからブレードで真一文字に斬り付けると、直撃を受けたエンジェルはそのまま後退りして隙を見せる。

 

「軽くて扱いやすいけどけど、リーチが足りないな…」

 

そして、その隙に一気に畳みかける様にしてユウは更に一歩踏み込むと、文字通りに目にも止まらぬ速さでブレードを振るい、縦横斜めのあらゆる角度からの斬撃を繰り出していく。

 

「っ!?!?!?!」

 

「ギアを上げていこうか…!!」

 

速度について行けないエンジェルが困惑するような素振りを見せていたが、それを気にすることも無く、右手のルパンガンナーを持ち方を順手と逆手で切り替えながら攻撃の回転数を上げ、斬撃に加えて更に突きによる刺突までも織り交ぜてエンジェルを一方的に攻め立てていく。

 

だが、傍から見ればエンジェルだけに気を取られているようにも見えており、実際にエンジェルのそばにいたプレーン態のロイミュードの1体が彼の背後から奇襲を仕掛けようとしていたが――――

 

 

 

「甘い…!!」

 

彼はそんなことは容易く見抜いており、もう片方の手に持っていたブレイクガンナーを後ろに突き出してそのまま迫ったロイミュードを容易く撃ち抜く。

その状態からマントを翻してエンジェルの視界を一瞬だけ遮ってから、その顔面に回し蹴りを叩き込むと、エンジェルはそのまま吹き飛ばされていき―――

 

 

「進ノ介!!後ろだ!!」

 

「うおっ!?」

 

 

「悪い泊さん。巻き込んじゃった!!」

 

「大丈夫だ!!」

 

ユウが蹴ったエンジェルはドライブが相手をしていたフリーズすら巻き込んで吹き飛んでいく。

その光景を見たユウはドライブの邪魔をしたと思って即座に謝罪したが、この瞬間にロイミュード達は一斉に動き出した。

 

 

「おいっ!!どこ行くんだよ!!」

 

「不味いぞ!!進ノ介!!上級全員にユウが狙われているぞ!!」

 

「分かってる!!」

 

この場にいたロイミュード達はエンジェルを片手間で攻め立てていたユウを一番の脅威を判断したのかドライブやマッハにプレーン態1体だけで足止めをさせて、上級を含めた残りの6体でユウのことを集中砲火し始めていた。

 

 

「この程度なら捌ける!!」

 

ユウは6体のエネルギー弾による集中砲火を受けていたが、最低限のステップで回避しつつ直撃弾はブレイクガンナーでの射撃とブレードでの切り払いで全てを捌いていく。

 

「ユウ!!エンジェルからのが来るぞ!!」

 

「オーケー!!ベルトさん!!」

 

エネルギー弾の弾幕に紛れて、エンジェルの光輪がユウ目掛けて飛んできたが、ベルトさんからの言葉を聞いたユウは軽くジャンプしながら身体を回転させると、エンジェルの光輪は翻るマントにすら当たることなく通り抜けていくが、次の攻撃がユウに狙いを定めていた。

 

 

 

「…っ!!ソーラー!!」

 

―――チューン……―――

―――バーニングソーラー……!!―――

 

 

「その程度の冷気じゃ止まらないんでね…!!」

 

「ユウの奴…派手に動いてくれちゃって…!!だったらコイツだ!!」

 

 

―――シグナルコウカン!!―――

 

ユウが叫ぶのに合わせてシフトカー1台であるバーニングソーラーがブレイクガンナーに1人でに収まると、その音声が響くと同時にユウは引き金を引くと、その銃口からは熱線が放たれると、その熱線でフリーズが放った冷凍弾が全て融解させてから地面に着地して敵の攻撃を捌き続けていく姿に対抗心を燃やしたマッハはドライバーのシグナルバイクを別のモノへと交換した。

 

 

 

―――カクサーン!!―――

 

 

「喰らえ!!」

 

―――タクサン!!カクサーン!!―――

 

マッハがドライバーにカクサーンを装填。

その右肩のクレストが変化すると同時にユウ達の上空目掛けて撃ち込んでから、ドライバーのブーストスイッチを力の限り連打すると、撃ち込んだ弾丸は突如として弾けるように拡散してロイミュード達に降り注いでいく。

 

 

 

 

「ちっ…!!」

 

だが、その拡散した弾丸は近くにいたユウの元にも降り注ぐが、ユウはここであえて退かずに降り注ぐ弾丸の雨の中を疾走。

そして、一番近くにいた1体のプレーン態の元へと駆け寄ってその胸にブレードを突き立ててから抉るようにして突き立てたブレードを引き抜くと同時に 爆発し、その中からコアが浮かび上がると割れる様な音が2つ(・・)響き渡った。

 

 

 

 

「まず1体目…!!」

 

「俺もだけどな!!」

 

「てか剛!!俺がいるのにカクサーンなんて撃つんじゃねぇ!!」

 

「お前なら避けれるからやってんだよ!!これでさっきのはチャラだ!!」

 

「ちっ!!それ言われたら仕方ねぇ…!!」

 

ユウの攻撃と共にマッハの銃撃で1体のコアが砕ける。

これで残るは進化態を含んだ6体だが、1つずつコアを破壊したマッハとユウに警戒し始めたが、完全にこれは悪手だった。

 

「私達も遅れていられないな!!進ノ介!!運転を変わってくれ…!!」

 

「ベルトさん…分かった!!」

 

―――ファイヤー!!オールエンジン!!―――

 

「ちょいちょい!!進兄さん!?」

 

「それはやり過ぎじゃない!?」

 

 

―――ドライブ!!タイプトライドロン!!―――

 

マッハとユウの姿を見て火が付いてしまったベルトさんとその言葉に答えてドライブがシフトカーを起動する。

だが、それを起動したことに2人して驚くがドライブはそれを聞くことも無く、シフトブレスに装填すると、トライドロンが分解されてタイプトライドロンへとチェンジすると同時にその目が赤いモノへと変わっていきそう言うと途端に脚部のタイヤを回転させて一瞬でロイミュード達との距離を詰め――――

 

 

 

 

「ひとっ走り付き合いたまえ…!!」

 

 

「ベルトさん?はっちゃけ過ぎじゃない?」

 

「うっわ…クリムマジか…」

 

 

持っていたハンドル剣を流れる様な動作で振るうとプレーン態を細切れに斬り裂いていた。

 

その目を見た2人はベルトさんが動かしていることはすぐに理解したが、余りの暴れっぷりに完全に目が点になってしまっているとドライブが2人の横に並ぶと肩をすくめながら言い訳を始めていた。

 

 

「君たちに当てられてしまってね!!つい年甲斐もなくはしゃいでしまったよ!!」

 

「「理由になってねぇ……」」

 

 

「進ノ介、運転を変わろう」

 

「今日のベルトさんはマイペースだな…。よし、とりあえず倒すぞ!!」

 

「ちょっと待ってください。1体はコアを残して情報を引き出さないと…!!」

 

ベルトさんの言い訳にすらなっていない言葉に2人が呆然としていたが、そんな状況を前に目が赤から黄色へと変わってドライブの制御が進ノ介へと返されてると、ロイミュードを倒すと口にしたのだが、目の前のロイミュードの製造した人物の情報を得るためには完全に破壊されると情報が抜き出せないこともあってユウがそれに待ったをかけたのだが――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆さーん!!追田警部と早瀬刑事が犯人一味を確保したそうですよ~!!ロイミュードを製造していた場所を抑えたのでやっちゃってくださーい!!」

 

「現さん!!流石だな…!!」

 

「遠慮なくぶっ壊せるってことだな…じゃ俺も…!!」

 

―――シグナルバイクシフトカー!!―――

 

―――ライダーデットヒート!!―――

 

「派手に行っちゃおうかな~!!」

 

 

 

―――バースト!!キュウニデットヒート!!―――

 

「進兄さん、行くよ!!」

 

「おう…!!」

 

「やり過ぎだろ……。まぁ、意思のないロイミュードはぶっ壊すに限るか…」

 

現さんがロイミュードを作った一味を確保したと本願寺からの言葉を聞くと、マッハはシフトデットヒートをドライバーに装填して、デットヒートマッハへと変身して即座にドライバーのブーストスイッチを連打すると、ドライブと共に進化態のロイミュードに肉薄して超高速で一方的な格闘戦を仕掛けていく。

 

流石のたユウも余りの戦力差にロイミュードに対して軽く同情をしそうになったが、意思の感じられない相手に同情する必要はないと即座に割り切って高速の格闘している合間を縫うように正確な銃撃で援護していく。

 

「よし!!みんな!!フィニッシュだ!!」

 

「オッケー!!」

 

「分かった!!」

 

「ちょっと…!!武器投げるって…!!」

 

ダメージが入っていくロイミュード達を見たベルトさんから声が響くと、その声に応えるようにドライブとマッハが武器を放り、ドライブはベルトのキーを回してからレバーを倒し、マッハもドライバーのパネルを挙げてからブーストスイッチを押してからパネルを下ろしてそれぞれが必殺技の構えを取った。

 

 

―――ヒッサーツ!!フルスロットル!!―――

―――トライドロン!!―――

 

 

―――ヒッサツ!!バースト!!フルスロットル!!デットヒート!!―――

 

「「はっ!!」」

 

 

 

 

 

「ルパンに蹴りの技は無いんだけどな…!!」

 

ドライブとマッハがキックを繰り出すために跳び上がったのだが、ルパンにはキックの技はない。

それでもこの場の空気を読んだユウも2人と同じようにキックを繰り出すために彼らに遅れるように跳び上がり――――

 

 

 

「「「だぁあああああああああああ!!」」」

 

3人で同時にロイミュードへと蹴りを放つ。

いくら進化態とはいえどダメージを受けた状態でのライダーキックには耐え切れず、そのボディが爆散すると、3人のライダーはそのまま地面に着地した。

 

「良い画だったでしょ?」

 

そして、敵を倒してマッハがキメ台詞を口にしたのだが―――

 

 

 

「いかん!!破損寸前だがコアがまだ残っている!!」

 

「えっ!?あれ受けてまだ生きてるのかよ!!」

 

「やっべ!!決めるつもりだったから武器捨ててた!!逃げられる…!!」

 

「…ドア銃!!」

 

破損寸前という状態にまで追い込まれはしたが、3体のライダーのキックを受けてもなお進化態のコアは破壊できていなかった事は完全に想定外であり、残った進化態のコア3つgが一列に並んで浮かび上るとそのままこの場から逃走しようとし始めていた。

 

咄嗟にドライブがドア銃を呼び出して、逃げようとするコアを追撃しようとしたのだが―――

 

「俺がまだ残ってるんだよ!!」

 

 

―――アルティメット!!―――

 

まだユウはその両手に武器を持っていた。

彼はブレイクガンナーを宙に放り投げるとすぐに、その間にルパンガンナーの銃口をその掌で押し込んでから構え――――

 

―――ルパンストラッシュ!!―――

 

「はぁぁあ!!」

 

 

 

 

「「「……っ!!」」」

 

 

「永遠に…アデュー……」

 

必殺技の起動音と共にブレードで宙を斬り上げると、そのブレードの軌跡に沿って斬撃が宙を突き進み、ロイミュード達のコアを真っ二つに斬り裂く。

そして、ユウの手には投げたブレイクガンナーを取りながら、マッハのようなキメ台詞を口にするのと同時に残った3つのコアがそのまま空中で爆散した。

 

 

―――ナイスドライブ!!―――

 

―――オツカーレ!!―――

 

「みんな~!!お疲れ~!!」

 

「ご苦労様です」

 

最後の3つのコアが爆散したを確認すると3人はそのまま変身を解くと、その光景を見て建物の中にいた特状課の面々が戦っていた3人の元へと駆け寄ってくる。

それを見て戦いが終わったことを改めて実感した3人は軽い溜息を溢しながら肩の力を抜き始めていた。

 

「3人共!!ナイスドライブ!!」

 

「ベルトさん、久々だったからはしゃいでたな」

 

「まぁ俺は余裕だったけどね~」

 

 

 

「前にもルパンへの変身したけど、特に負担も無いからいいな…」

 

進ノ介と剛の2人は軽口を叩く横でユウが自分の身体を確かめるように動かしながらボヤいていたのだが、ベルトさんも含めた3人はユウの言葉が気になっていた。

 

「そういえば、ユウ。君はいつルパンに変身したんだい?」

 

「ベルトさん達が蛮野と最後の戦いをしてた時ですね。

あの時に仮設ピットに108と一緒に未来から来てたロイミュードの生き残りが襲ってきてピットにいたメンバーを守るために使ったんですよ」

 

「…ユウ、生体認証があったはずなのだがどうしたのかね?

 

「認証事体は車両の整備終わった後の深夜テンションでやったんですけど、ブレイクガンナーのデータコピーしてたお陰で速攻終わったから、特状課全員のデータもぶち込んで、変身出来なくても武器として使えるようには―――!!」

 

「なんて無駄なことを…」

 

「ベルトさん。今回は助けられたからいいだろ?」

 

ベルトさんはユウが変身出来た経緯を聞いて完全に能力の無駄遣いだと呆れていると、それを進ノ介が宥める。

これで綺麗に話がそれで終わりになればよかったのだが――――

 

 

 

 

 

「ちっ…勝負は引き分けか~」

 

「数じゃお前の負けだろ?」

 

「はぁ!?俺もお前の普通のと進化態1の2体だろうが!!足し算も出来ねぇのか?」

 

「いや、最後にコアをぶっ壊したの俺だから、あれカウントしたら4対1で圧勝ですけど?」

 

「おい!!最後のあれは何時ぶっ壊れてもおかしくない状態だったし、それをカウントするのはなしだろ!!」

 

「なら、泊さんとベルトさんに確認しようぜ?」

 

「クリムも進兄さんも最後のカウントは無しだと思うよな?」

 

剛がいらないことを言ったせいで全てがぶち壊しになってしまった。

 

ユウとしても剛との勝負など考えは無かったのだが、彼に話を蒸し返された事で思わず噛みついてしまい、その言葉を聞いた剛は不満顔でユウを睨み始めるが、それを見たユウは若干向きになって自身の言い分を展開し始めた。

 

剛としては互いの倒したのはプレーン態1体と致命傷を与えた進化態1体の計2体だと言う主張に対して、ユウの方は致命傷ではなくプレーン態1体に加えて最後に破壊した3体も計上して4体だと主張し始める。

そして互いに譲らない状況で2人は勝負の采配を一緒にいた進ノ介とベルトさんに委ねるが

 

「えっ…?まぁ…剛が言うようにコアにかなりダメージ入っていて何時壊れてもおかしくない状況だったが…」

 

「ベルトさん。俺は最後にコアを破壊したのはユウだからカウントに入れても良い気がするけど…?」

 

「う~む…そう言われると悩ましいね…」

 

 

 

 

「ほら見ろ!!微妙な顔してるから最後のは無しで”今回の事件で壊した進化前の数”で決着だ!!」

 

「へぇ~…でも、それなら俺の勝ちだな」

 

「はぁ~!?」

 

「数も数えらんねぇってお前どっかぶっ壊れてんじゃねぇの?」

 

「こっちはお前が来る前に生身で2体ぶっ壊してます~!!」

 

剛は2人の微妙な反応を見ると、彼はいきなり勝負のルールを”進化前の数だけ”と勝手に付け加えたのだが、それを聞いてもユウは自分が勝っているという主張を曲げない事に剛は罵倒めいた言葉が飛び出した飛び出したがユウも煽るような口調で言葉を返して睨みだしていた。

 

 

「剛、ユウ君は私の前で2体倒してたわよ…」

 

「姉ちゃん!?でも、生身でどうやってコア壊すってんだよ!?」

 

何とも言えない空気の中、2人に対して剛の姉である霧子が仲裁に入っていたが、普通の人間にはコアを壊すことは不可能でその理由を聞くとユウは何げなく答えていた。

 

「ロイミュードの攻撃に向かって蹴りこんで盾代わりにしたんだよ!!」

 

「それお前がぶっ壊してねぇだろ!!ただの相打ちじゃねぇか!!」

 

「ばーか!!相打ちじゃねぇよ!!」

 

「お前の攻撃で倒された訳じゃねぇだろ!?それに普通に考えたら勝負を言い始めたタイミングだろ!?」

 

「剛、”今回の事件で壊した進化前の数”で勝負っててめぇがって言っただろ!!数秒前の言葉も忘れてんのか?」

 

互いが互いを煽るように言葉のドッヂボールを続けていくが、これでは勝負がつきそうにない。

そう考えた2人はドンドンと斜め下の方向へと喧嘩が向かいだしていた。

 

 

「ユウ。前から思ってたけど、今回は女2人も連れて、最初に来た時はいつも女にチヤホヤされやがって…!!」

 

「剛、いきなり女とか言い出してどうした?頭大丈夫か?ほら、俺が診てやろうか?」

 

「うるせぇ!!」

 

 

 

「「何これ…?」」

 

「確かにユウ君はモテモテでしたねぇ~」

 

「その話詳しく」

 

何故か剛が友希那と燈を見て文句を言い始めるが、いきなり女と言う単語が出てきたことが全く理解出来ずに思わず首を傾げていたが、その光景に友希那達も一緒に首を傾げていると彼女達の横にいた本願寺が昔のことを思い出して感慨深く呟くと、友希那は目を見開きながら本願寺に詰め寄ると、りんな達が説明を始めていた。

 

「凄かったわよ~。前にも言ったけど彼って常識が無い以外は完璧でモテ要素の塊じゃない?

 

「食堂で働いてる姿とか免許センターの仕事を手伝いも完璧にこなしてるのをみんなが見て、そんなユウ君の姿に試験受けに来てた女の子とか婦警の大半が彼に初恋しちゃったんですよ!!」

 

「それで告白したけど振り続けてユウ君は”久留間の初恋キラー”なんて言われて、モテない男の僻みの対象になってたんだよ…!!」

 

「確かに婦警の間では噂になってましたし、それで特状課と食堂にいるからみんな転属を希望してると聞きました」

 

特状課の面々からユウの過去を明かされると、友希那と燈は驚いた様な視線をユウに向けると同時に納得した。

一部の専門的な事を除けばどのスキルも最上クラスであり彼には出来ないことの方が少ない。

そんな彼が女性から人気が出るのも当然だと考えていると、その会話が聞こえたユウは剛がそれを言った理由を思い立った。

 

 

 

「…ただのモテない男に僻みか」

 

「てめぇ!!言いやがったな?」

 

 

 

「おい!!2人ともやめろ!!モテるとかモテないとかどうでもいいだろ!!」

 

 

「剛……」

 

「あぁ…俺も思った…モテるモテないとか不毛すぎる……」

 

「2人ともどうしたんだ?」

 

その一言に剛が完全にキレて殴り掛かるがユウは軽くいなして反撃しようとしたが、流石に手が出たのを見た進ノ介が身体を割り込ませて2人を止めようと声を挙げると、2人は同時に動きを止めると振り上げた拳をそのまま静かに下ろしていた。

急に動きを止めたことで止めに入った進ノ介が一番困惑していたが、2人は進ノ介に視線を向けると同時に呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「既婚者には勝てねぇ……」」

 

「2人とも、私も生涯独身だったんだが……」

 

モテるモテないという事を言っていた2人だったが、既婚者の進ノ介に言われたことで一気に熱が冷めたことで今回のロイミュードの事件は幕を閉じることになった。

 

 


 

そうして、ユウ達がこの世界にやって来てから2ヵ月の時が流れ―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「終わった~~~!!」」

 

 

「直ったんですか…?」

 

「ゼロライナー、完全に修復完了したよ!!」

 

 

「いやー!!りんなさんに究さん、それにベルトさんの協力がなかったら半年は掛かってましたよ!!」

 

「私も楽しかったわよ!!」

 

「僕も…面白かったよ」

 

「うむ…!!実に興味深い経験だった!!」

 

「ようやく帰れる…あら?でも世界が違うって…」

 

「航路は記録されてるからそれを辿るだけで帰れるよ」

 

ドライブピットの中ではユウとりんなの2人が2ヵ月と言う長い時間が掛かったがようやくゼロライナーの修復を終えたことで歓喜の声を挙げる。

だが、ゼロライナーが直っても世界が違うのに帰れるのか不安になっていた友希那と燈はユウからの言葉を聞いて安堵の表情を浮かべていた。

 

 

 

 

「でも、3人が居なくなると寂しくなりますねぇ……」

 

「本願寺さん。来ようと思えば来れますから」

 

「なら時間が取れたら来てください。その時はまた歓迎するからな」

 

「あ~…本願寺さんも泊さんも…それはいいんですけど、ゆきちゃんを甘やかさないでください。余りにもポンコツ過ぎて運転の練習も速攻で諦めてましたし、修理してた時も基本食っちゃ寝してただけだったんで…」

 

「ポンっ!?」

 

本願寺がユウ達が去ると聞いて寂しいとこぼすが、ゼロライナーに航路が記録されているからまた来れると声をかけながら、次に来た時に友希那を甘やかさないようにと釘を刺し、その言葉に友希那は驚きの表情を浮かべると特状課の面々は思わず吹き出してしまう。

 

 

 

「ユウ。おめぇ…時間が取れるってタイムマシンだろ?そりゃ数時間あれば遊びに来れたりすんじゃねぇか?」

 

「追田警部?時間は戻っても過ごした肉体の時間が戻る訳じゃないんですよ。

移動先で数年過ごした後に移動してきた直後の同じ時間に戻ったとしたら、周囲からは数秒で何年も老けるってとんでもない状況になってしまうのと、今回は特別に移動してきた時間の直後に戻りますけど、これやると体感時間がめちゃくちゃ狂うので……」

 

「タイムマシンも便利なだけじゃないんだね…」

 

「まぁ、殆ど使うことはないので憶える必要ないですけどね」

 

タイムトラベルのどうでもいいうんちくを披露しながら、ユウは扉をゼロライナーへと繫げてから見送っている特状課の面々を振り返ると、そこには剛以外の特状課の面々が無言で敬礼をしている彼らに向き直り―――

 

「それじゃ、皆さん。お世話になりました!!」

 

「「さようなら……」」

 

 

「今度は面倒事持ってくるんじゃねぇぞ!!」

 

「巻き込まれてんのはこっちだ剛…!!」

 

ユウはそんな特状課の面々に敬礼で返しながら剛に悪態をつくと、友希那と燈もぎこちない敬礼で答えると3人はそのままゼロライナーに乗り込んで元の世界へと帰っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

別の世界への移動と言うトンデモナイ経験をした友希那と燈はユウの手によって彼女達が世界を移動した1時間後の時間に戻って来た。

 

「凄い経験をしたわね…」

 

「はい……」

 

「まぁ、デネブさんを含めた4人以外には話せないけどね?」

 

 

 

 

「ユウ~!!ただいま~!!ん…?みんなどうかしたのか?」

 

「なんでもないわ。ただいまデネブ」

 

「友希那?それを言うなら”おかえり”だろ?」

 

「まぁ、ちょっと話すこともあるから…」

 

友希那達は一度ゼロライナーの外に出て景色を見て元の世界に帰ってきたことを確認したが、そんなタイミングで何も知らないデネブがゼロライナーに入ってきた。

その姿を見て3人は改めて帰ってきたこと見て本当に元の場所に戻ってきたことに安堵しながら彼に自分達の身に起こっていたことを時間をかけて話し始めるのだった。




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