忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます。
レイヤさんの生活力をリリースしてるせいで完璧にダメな人になってる…!?
これどうしよう…
記憶なくなったら見事なダメ人間が残されるって最悪な状況に…おもしろ!!
って思いながら投稿です


101-地獄の沙汰も―――

 

「いやーRASのライブは凄かったね~!!」

 

「そう…だね……」

 

観客席からRASのライブを観た3人。

日菜はライブを純粋に楽しんでいたが、リサは自分の状況がよく分からず困惑したような雰囲気だったのだが―――

 

 

 

 

 

 

「和奏さんがあんな激しく動くのなんて普段からしたら信じられない…」

 

「ゆーくんだけ、感想おかしいよね?パレちゃん達の控室行こ~」

 

ユウは普段のレイヤとステージ上でのレイヤの違いに驚いていた。

 

そんな彼の姿を日菜は笑うと、そのまま2人を連れて控室へと向かっていき、控室の扉をノックした。

 

「パレちゃん、あたしだよ~!!」

 

「あぁ!!ちょっと待ってくださ―――」

 

扉をノックした日菜に返ってきたのはパレオからの静止の言葉。

普通ならばそこで待つのだが、残念なことに日菜は普通ではなかった。

 

 

 

 

 

「パレちゃ~!!……ん?」

 

あろうことか日菜は静止を無視して扉を開けてしまうと、その中ではパレオの手によって衣装を剥ぎ取られたレイヤと着替えている最中のロックの下着姿が飛び込んできた。

 

「「へっ……?」」

 

「「「「あっ……」」」」

 

 

 

着替えていたロックは当然として、静止するように言ったパレオからも困惑の言葉が漏れ、レイヤ以外の女性陣も唖然とした言葉を漏らしていた。

 

そんな状態でユウに視線が集まっていくが―――

 

 

 

 

 

 

「えっと、和奏さんを着替えさせるならすぐ横に服用意したほうがやりやすいですよ?」

 

「へっ…?あっ…はぁ……」

 

 

 

あろうことかユウはパレオの着替えさせている姿にアドバイスを送るという予想の斜め上を行く言葉が飛び出したことにパレオとロック以外の面々が肩から崩れ落ち、アドバイスをもらったパレオですら困惑の表情を浮かべてオロオロとし始めていた。

 

 

 

「ゆーくん!!何時まで六花ちゃんのパンツをじっと見てるの!!」

 

「じっとなんて見てねぇ…でも、そうだよな。今出ると外の人に見られるかもしれないから 

壁見てるわ」

 

 

 

 

「って、おい…!!お前…!!」

 

「なんですか?朝日さんが下着姿じゃなくなったらすぐに外に出ますから―――」

 

日菜がユウにロックのあられの無い姿を凝視するのを止めるように伝えたが、彼としては見えてしまったものの凝視はしていないと否定してからそのまま目を閉じてから壁の方に視線を向けていた。

本来ならば外に出た方が良いのだが、外には人がいることを考えると、開けた際に同じ事故が発生する可能性を考えての行動だったのだが、そんな行動を取ったユウにマスキングが声をかけていたのだが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでロックの下着姿見てんのに、なんも反応もしねぇんだよ!!」

 

「えっ?そっち!?」

 

マスキングもまたここで皆の予想の斜め上を行く言葉を口にすると、それに思わずリサがツッコミを入れてしまっていた。

その言葉にユウも肩から崩れそうになったが、何とか持ち直して何事も無いかのように持ち直して思っていることをそのまま口にした。

 

「いや、特になんも思ってないので…」

 

「おいおい!!ロック可愛いだろ!!そんな可愛い奴の下着とか…男だったら…こう見たら昂るとか無いのかよ!?」

 

「あ~……うん。無いね」

 

「はぁ!?お前、なんでだよ!!あり得ねぇだろ!?」

 

「まぁ…下着姿で云々は…少なくとも朝日さんは無いですね」

 

「てめぇ!!どういうことだよ!?」

 

 

 

 

 

「なんでマスキングは怒ってるのよ…」

 

「怒りのベクトルがおかしいですよ!?」

 

「あれ?これゆーくんがどう答えてもダメな奴じゃない?」

 

「確かに…」

 

 

 

「いや、朝日さんの下着は見たの初めてじゃないし…」

 

「「「「「えぇぇええええええ!?」」」」

 

「なっ!?てめぇ…!!ロックのパンツ、いつ見やがった!!」

 

ユウは下着姿のロックを見ても何も感じないと率直に伝えたのだが、マスキングがその言葉に噛みついて問答をしていたが、その問答はユウを意図せず追い詰めていた。

 

それに気が付いた周囲を他所にユウがここでとんでもない事をぶちまけると、周囲は目を丸くしている中でロックは顔を真っ赤に染めてマスキングがキレ始めて完全に収拾がつかなくなる状況になっていく中でマスキングが追及してくるが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いつだか忘れたけど…和奏さんの汚部屋から出てる臭いにやられてた朝日さんがゴミ山の中でパンツ丸出しでぶっ倒れてましたよ」

 

「「「「「ゴミの山に倒れてた~…!?」」」」」

 

「確かにそんな状況で見たら冷めるよね~」

 

「……ごめん。アタシが悪かった

 

 

 

で、その時のパンツは何色だった?」

 

「ますきさん!!色は関係ないです~!!うぅ~…!!」

 

「ロック!!さっさと着替えて!!もう、あのハウスキーパーにレイヤの着替えさせた方が良いわね」

 

「なんで私がこんな目に~…!!」

 

ユウからの色気どころか悲しすぎる答えに周囲からは同情の視線が刺さり、マスキングすらもそれを感じたのか申し訳なさそうに謝罪すると、その時のロックのパンツについて聞こうとするするマスキングと、ユウにレイヤの支度を任せるチュチュ。

 

そんな中で未だに下着姿のままだったロックが声を挙げるも、その言葉に声を挙げる者はおらず、無言でロックから視線を逸らすだけだった。

 

 

 


 

 

ユウ達の周囲が騒がしくなっていた一方―――

 

 

 

 

「あの…友希那さん…?」

 

「高松さん、どうしたのかしら?」

 

「えっと…その……」

 

友希那と燈の2人はファミレスのシートで向かい合っていた。

2人はたまたま街中で出くわすとそのままの流れてここまで来ていたのだが、燈はあることが気になっていたのだが、そんな様子に友希那も流石に気が付いていた。

 

 

 

「今日は私が出すから気にしないでいいわよ?」

 

「いえ…そうじゃなくて……」

 

「……?」

 

友希那が燈の様子に気が付いて声をかけたのだが、どうやら彼女が思っていたのとは違う内容らしく首を傾げていると、燈は何とかその話を切り出していく。

 

「えっと……友希那さんが最近おかしいって、他の人達から言われて…」

 

「他の人?誰のことかしら?」

 

「えっと…紗夜さん達…です。香澄さんに連絡してまで私のとこに来て……」

 

「………そう」

 

燈は紗夜達と会ったこととその時の話を簡単に伝えると、話を聞いた友希那は冷静さを保とうとコップに入った水を飲んでから燈の話に相槌を打ったが、そんな友希那に対して燈は核心をついていく。

 

 

 

「もしかして……この間のデートの時のこと……ですか?」

 

「………そうよ」

 

「やっぱり……」

 

「この話をしても、誰にも理解されないもの……。話しても頭がおかしいと思われるし……それに、私があんなことを言わなければ…ユウに目の前でリサに忘れられるなんて、辛い状況を見せることはなかったわ…」

 

燈の言葉に友希那は言葉を失ったものの、燈にはすんなりと白状した。

 

確かに友希那の様子がおかしいと言っていた紗夜達は間違ってはいなかったのだが、友希那は周囲から指摘されたとしてもその事について誰の記憶にもない内容について誰かに話すことなど出来ない。

仮に話したとしても寝ぼけて変な夢と現実を混同していると言われれば軽い方で、酷ければ精神異常を疑われてしまうかもしれないが、今回の友希那はそれだけではなかった。

 

目の前で2回もリサの死体を見せられたことにユウも友希那もショックを憶えていた。

それに追い打ちをかけるかのようにユウは目の前でリサは彼の記憶を全て失くして、そのまま何も言わずに彼の前から去ってしまった。

 

 

 

 

「ユウをあんな地獄を突き付けてしまったのよ…自身の行いを呪わずにはいられないわ……」

 

友希那が良かれと思ってやっていた自らの行いがただの自己満足で、実際はユウの心を完膚なきまでに壊してしまうような地獄へのレールを丁寧に敷いていただけだったという現実を叩きつけられた事で自らの行いを呪っていた。

 

 

 

 

もしも、リサがデートに誘おうとしているのを最初から止めていれば―――

デートの最中に無理やりにでも割り込んでデートをうやむやにしていれば―――

過去に飛んでイマジンを大した後にリサの元に戻るよう言わなければ―――

 

あり得たかもしれない”もしも”を考えると、何一つやらずにユウを地獄のような状況に追い込んでしまったのだと思うと自身の行いを後悔せずにはいられなかった。

 

それをひとしきり聞いた燈は困ったような表情を浮かべていたが、この空気を何とかしようと燈は何とか言葉を絞り出した。

 

 

 

「…ちゃんとおにーさんと話した方が良いと思います……」

 

「高松さん?」

 

「話せばおにーさんも分かってくれると思います……」

 

「でも…」

 

燈はユウと友希那で話合うべきだと口にした。

 

先ほどまで彼を傷つけていた自身を責めていたのに、その相手と話すと言われた事に友希那はその言葉を聞いて困ったような表情を浮かべてハッキリとしない言葉を漏らすことしか出来ずにいた。

 

確かにその気持ちが分からない燈ではなかったが―――

 

 

 

 

「このまま何も話せないで別れる方が辛いと思うから……」

 

「…っ!?」

 

燈はあえて友希那に取って厳しいことを口にしていた。

だが、それは自身がCRYCHIC(前のバンド)での経験を元にしており、その事情を聴いたことのあった友希那は目を見開いていたが、少し時間が経ってから静かに目を閉じて何かを考えるように数回頷くと再び目を開いて燈へと視線を向けていた。

 

 

 

「……そうね。ユウにちゃんと話してみるわ」

 

「はい…」

 

「悪いんだけれど高松さんからユウに連絡してもらえないかしら?私が連絡しようとすると決心が鈍りそうで…」

 

「なら、おにーさんに電話してみますね…」

 

友希那はユウと話すことを決めた。

だが、自分ではそれを切り出せないと言ってその一歩を燈に頼むことにしたが、話を聞いて友希那の願いを嫌な顔一つせずに受け入れる。

 

燈は自身のスマホと取り出してユウのスマホへと電話をかけると、数回のコール音がした後に電話は繋がった。

 

「もしもし…おにーさん…?」

 

 

 

 

 

『あれ?この声燈ちゃん?』

 

「えっ…日菜さん…!?おにーさんにかけた筈なのに……?」

 

『もしかしてゆーくんに用事?』

 

だが、電話に出たのはユウではなく日菜。

まさかの人物の登場に電話をかけた燈だけではなく、一緒にいた友希那も目を見開いて驚いたのだが、日菜の方はそんな事に構う様子もなくいつもの調子で話を続けていくと、何とか燈も日菜の言葉に応えていた。

 

 

「えっと……はい……」

 

『ごめんね~。ゆーくんはこれから用事があるんだよね~』

 

「えっ……?」

 

『さっきRASのライブ見に行ったんだけど、そのライブハウスにゆーくんとリサちーがいたから一緒にライブ見たんだけど、流れでチュチュちゃんの家でみんなとご飯食べることになったんだ~…って事でまたね!!』

 

「えっ…?ちょっと日菜さん…?リサさんとおにーさんが一緒にいるってどういう……切れちゃった…」

 

ユウとリサが一緒にいる。

その言葉に燈が困惑して声を挙げ、その事について聞こうとしたものの既に通話が切れてしまった。

かけ直そうかとも思った燈だったが、日菜が出たという事はユウは席を外していて近くにいないのだろうと察して自身のスマホをカバンに入れると、向かい合っていた友希那は何事も無かったかのように立ち上がっていた。

 

「高松さん。チュチュのマンションに行くわよ……」

 

「えっ?ちょっと待って……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「友希那先輩~注文を伺いに来ま―――って、あれ?広町が注文取りに来たのに居なくなって…って外に出てる…?どうしたんだろ…?」

 

友希那は燈の言葉を聞いてチュチュのマンションに向かうべく早足でファミレスの出入り口に向かって歩き出していくと、燈も彼女の後を追いかけて2人で何も注文することなくファミレスを出てチュチュのマンションに向かっていくのだった。

 




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