最後長くなりましたが、ようやくオマケ終わります
次から本編ですが、前の本編ラストで地獄のような状況からどうするんだろ…
って逃避しながらも投稿です
「2速!!」
宙に投げ出された美咲の姿を見たレーザーがドライバーを操作してレバーを開きながら駆け出すと、両手に持ったタイヤ型のユニットを使って地面を走り始める。
だが、次の瞬間外野でこの光景を見ていた友希那達が完全に予想していなかった事が目の前で起こっていた。
「えっ……」
「手と足が……」
「「取れた!?」」
地面を走るレーザーが、地面の凹凸を使って跳び上がったタイミングでその手足が胴体から弾け飛ぶ。
それだけでも衝撃的だったのだが、レーザーの身体が反転すると失った手足の代わり武器として使っていたタイヤ型のユニットが身体に付いて1台のバイクに変形してしまった。
人間がバイクになるという常軌を逸している状況だったのだが、その事に驚いていたのは2人だけで、張本人であるレーザーはレベル2になって美咲の方へと飛ぶと、後から跳んだユウが空中で美咲を抱き止めるとバイクのシートとなった部分にユウが飛び乗っていた。
「あっぶな…!!」
「ナイス!!いいタイミングだぜユウ!!」
「……!!」
「あっ…!!」
完全に2人のコンビプレーで美咲の危機は脱した。
かのように見えたのだが、今の2人は空中で格好の的になってしまい、その隙をゲムデウスが見逃すわけもなく、再び斬撃を飛ばそうと構えたのだが、ここにいるのは2人だけではない。
「ここからは私達の番!!」
「人間と分離するためにマトモに攻撃できなかったからな…ここからはガチで行くぜ?」
隙を晒す2人に変わってポッピーパラドがチェンソーモードのバグヴァイザーとアックスモードのパラブレイガンで一気に距離を詰めて斬りかかっていく。
先ほどまで取り込まれた美咲のことがあって全力で攻撃できなかったこともあってかその攻撃は正に苛烈であり、そんな高レベルのライダーの猛攻だったがゲムデウスは致命傷とは言えるモノはないものの確かにダメージを受けていく。
そんな2人に一旦ゲムデウスを任せて、レーザーはユウを乗せたまま一度友希那達がいる場所まで戻ってきた。
「あの…その……えっと……」
「ユウ、どうなってるのよ!?人がバイクになったわよ!?」
「お嬢さん達落ち着きなさいよ」
「「バイクが喋った!?」」
「そりゃ、変身してるの俺だからな…」
レーザーが人型からバイクになったことに困惑を隠せない友希那達は戻ってきたユウにその事について問いただそうとしたが、その答えはバイクに変身しているレーザー本人から返ってきたことに声を挙げた。
「はぁ……3人共コントやってないで…ゆきちゃん達、悪いけど奥沢さん預かって」
「えっ…えぇ……」
そのやりとりにユウは呆れながら美咲を抱えたままレーザーから降りるとそのままバグスターから分離した美咲を友希那に押し付けると、彼女は言われたままに美咲を受け取った。
そこまでは良かったのだが、美咲の状態を見た友希那は突如としてユウに冷たい視線を向け始めて――――――
「……ユウのエッチ」
「あっ…病院の服が前見えてる……」
「あ~らら」
「はぁ……病人に劣情なんて起こさないよ」
友希那が冷たく言い放ったがそれもそのはず。
入院していた美咲が着ていたのは患者が着る病衣であり、ゲムデウスから分離されて宙に投げ出されてユウがそれを抱きかかえたはずみで服を結んでいた紐が解けてしまい、その結果、彼女の身体の中心が丸見えの状態になってしまっていた。
だが、そんな美咲を相手にしてもユウは全く気にすることも無く平然と答えるとそのままゲムデウスがいる方へと向きを変えるが、そちらも状況は酷いことになっていた。
「貴利矢さん。どうします?パラド達に任せてもよさそうですけど?」
「流石にそれは無しだろ」
ユウ達の目の前ではパラドとポッピーの2人でゲムデウスを圧倒していた。
このまま任せても良いとすら思ってしまうが、流石にそれは無しだと却下するとレーザーの身体がユウの方へと向き直っていた。
「ユウ、今から俺がバグヴァイザーで……」
「…クロニクル2本目があるなら考えますけど?」
「2本目はねぇよ…」
「なら却下。そもそも人間には使えない奴で貴利矢さんは人間に戻りかけって言ってたから猶更使わせられませんって…それじゃコイツで決まりですね」
ユウにバグヴァイザーを要求したレーザーだったが、それを渡せば戦力が減ってしまう上に、彼が人間に戻りかけているという事を聞いていたユウが却下する。
そして、レーザーのドライバーのホルダーに残っていた最後のガシャットを引き抜いてそのガシャットを起動した。
「小っちゃいのが出てきたわよ…」
「どうなるんだろ……?」
「よっしゃ!!行くぜ!!」
レーザーが持っていた最後の1本のガシャットを起動したユウはシートの部分についていたドライバーのレバーを閉じてから2本目のスロットにガシャットを挿入すると、レーザーが気合いを入れるかのように、マフラーから物凄い爆音の排気音を響かせ始め――――
「3速!!」
その言葉と共にユウがレーザーのドライバーのレバーを引いた。
響くレベルアップの音声。
バイクのレーザーがどうなるのか気になって仕方なかった友希那達だったがそんな彼女達を他所にレーザーはレベルアップしていく。
「久々にコイツになったぜ…」
レーザーはその身体からバイクの車輪が外れ、召喚されたチャンバラゲーマと合体してチャンバラバイクゲーマーレベル3 へとレベルアップ。
レベルが上がったレーザーはそのまま身体の調子を確認するかのように軽く体を動かし始めたが、その姿を見た友希那達は再び驚愕していた。
「人間に……戻った………!?」
「何がどうなってるのよ……」
「いやいや、自分は元から人間よ?」
「もうそのくだりはいいんで」
友希那達はレベル2でバイクになるために失った四肢がレベルが上がったことで再び戻った事に驚いていたが、面倒なことになる前にユウがそこに割って入って話を強制的に終わらせた。
話を打ち切られたレーザーは自身の武装であるガシャコンスパローを鎌モードで呼び出すと、ユウもガシャコンブレイカーをハンマーモードで呼び出していた。
「さてと、ラストステージ乗っていこうか」
「ゲムデウス、完全攻略だ…!!」
その言葉と共にユウはレーザーは飛び出してゲムデウスとの戦いに加わっていく。
「せいっ!!待たせたな!!」
「ちょっと貴利矢!!レベル3で大丈夫なの!?」
「これでも自分は大人だから子供に責任押し付ける訳にもいかねぇっての!!」
挨拶代わりにレーザーが鎌でゲムデウスの胴体を斬り裂いて見せたが、レーザーのレベルが低いことにポッピーが困惑するが、レベルの低いことを言い訳に引けないと無駄にカッコいい言葉を口にしながら迫ってくるゲムデウスの剣を弾きながら連続で斬りつける。
今までの攻撃とレーザーからの連撃のダメージが溜まったゲムデウスはそのまま後ろに仰け反ったが、そこには待ち構えていたユウがおり全力でハンマーを背中に振り抜いてゲムデウスをそのまま転ばせていた。
「案外いいなコイツ…」
「ユウ!!それ、エムの武器じゃねぇか!!」
「ほら、使えよ」
「へへっ…サンキュー!!」
ユウがブレイカーでゲムデウスを殴りつけた姿にパラドクスが声を出すとそれを聞いたユウはブレイカーをそのままパラドクスへ投げると、意気揚々とブレイカーを持ったパラドクスがゲムデウスへと駆け出すと、それを合図に他の面々もゲムデウスへと肉薄してラスボスとの死闘が始まった。
「らぁ!!」
「やぁ!!」
「おらっ!!」
「……!?」
と思ったのだが、実際に行われたのはラスボスとの死闘ではなく、ラスボスを相手にワンサイドゲームを繰り広げる光景だったのだが、その事を指摘する者は誰もいない。
「最初に数の暴力仕掛けたのはそっちだ。文句ないだろ?」
「ゲムデウスの体力も削れてきた!!そろそろトドメだ!!しっかり決めろよ!!」
最初に数の暴力を仕掛けてきたのはゲムデウスだったが、個々の能力はライダー達の方が圧倒的に上。
その結果、最初に仕掛けた側が壊滅してしまい、残された本体が逆に数で攻められるのは正に因果応報と言えた。
そして、その攻撃によって遂にゲムデウスが大きく体勢を崩し、それを見たレーザーがここで決着を付けるべく、ガシャコンスパローを弓モードへと変形させてガシャットを装填する横で、ポッピーもバグヴァイザーをバックルに戻してBボタンをタップした。
「うらぁ!!」
「ピプペポパワー!!」
2人は互いにタイミングを計るように声をかけると全く同じタイミングで必殺技を発動すると最初にレーザーの弓から放たれた大量の矢がゲムデウスへと突き刺さり、それに少し遅れてポッピーの周囲に五線譜が伸びていき、彼女の言葉と共に周囲に漂っていた五線譜がゲムデウスへと放たれる。
その弾幕に消耗していたゲムデウスは小さくないダメージを受けるが、それだけでは終わらない。
「……っ!?」
「いっけぇ!!」
ポッピーの五線譜が切れて攻撃が止んだ。
そう思っていたゲムデウスの視界に飛び込んできたのは、空中に留まる矢がゲムデウスの視界を埋め尽くさんとするほどに展開されて完全に逃げ道が塞ぎ、レーザーが回し蹴りのモーションと共にその矢が一斉にゲムデウスへと突き刺さる。
それだけでも大ダメージだが、これで攻撃が終わることはない。
「パラド!!」
「フィニッシュは必殺技で決まりだ…!!」
レーザーとポッピーに続いて必殺技を決めるのはパラド。
彼はレーザーの言葉に答えながらドライーのレバーを閉じてからすぐに開く。
そして彼は腰を落として構えを取り――――
「心が躍るぜ…!!」
「はぁあああああああ!!」
ガッシャットからの響いた必殺技の発動音と共にパラドクスはそのまま跳び上がり、急降下しながらの飛び蹴りをゲムデウスへと叩き込んだ。
「―――――――!?!?!!」
「はぁあああ!!」
パラドのキックを叩き込まれたゲムデウスは叫びのような声を挙げながらも何とかその場に踏み留まろうとしていたが、流石のゲムデウスも今までのダメージが蓄積していたせいでその攻撃に耐え切れずそのまま大きく後ろに弾き飛ばされる。
ゲムデウス自身も限界が近づいていたが、ゲムデウスの感染していた美咲も限界が近づいていた。
だが、ゲムデウスは未だに生き残っていた上に身体が大きく飛ばさたことでこれ以上の追撃もくる事もない。
あと少し耐えれば美咲が消滅してゲムデウスは完全体になり、ライダー達を逆に蹂躙できると本能的に考えていたのだが――――
突如として響いたその言葉と共にゲムデウス以外の時が静止した。
そんな事が出来るのはこのゲームエリアでただ1人―――
「お前が完全体になる時は永遠に来ない……」
「――――――!!」
それはユウが変身したクロノス。
彼はパラドクスのキックで飛ばされたタイミングでポーズを発動して時間を止め、その上でゲムデウスが飛ばされる先に待ち構えているこの状況にゲムデウスは本能的に危機を感じた。
ポーズされた時間で撃破されれば完全に消滅する。
それはラスボスであるゲムデウスですら逃れられない結末であったが、今の消耗したゲムデウスにそれを回避する術は残されておらず、ゲムデウスの視界の先では処刑宣告と言わんばかりにユウがドライバーのボタンとタップしていた。
左足に緑のエネルギーを収束すると共に足元に巨大な時計を投影され、ユウはゲムデウスが飛んでくるのに合わせるように反時計回りに身体を回転させて―――
「はぁああああああ!!」
そのまま飛んできたゲムデウスに後ろ回し蹴りを叩きこんだ。
咄嗟にゲムデウスがその蹴りを防ごうとしたが、消耗したゲムデウスがクロノスの必殺技を耐えきれる筈もなく、そのままパラドクスがいる方向へと再び飛ばされていく。
そして、ゲムデウスの身体が爆発する寸前の状況で必殺技が完璧に決まったことを告げる音声が響く。
それはゲムデウスに対する審判の言葉だった。
「……ゲムデウス、バイバイ菌だ」
そして、ゲムデウスが正に爆発する直前にユウはドライバーのボタンをタップしてポーズを解除すると、止まっていた時間が再び動き出した。
「―――――――!?」
「ゲムデウス、完全クリアだ…!!」
時が動き出したのと同じタイミングでゲムデウスは悲鳴の様な声を挙げながらそのまま爆散していき、その爆発が止むとどこからか軽快な音が響いた後にゲームクリアの音声が響き渡っていく。
それが、ゲムデウスを撃破したと言う証拠であり、残った問題はゲムデウスに感染した美咲の容体だけだった。
「っ…!!奥沢さんは…!!」
「ユウ、落ち着いて寝てるわ」
「そっか…」
「ウイルスの反応ない。これは完治だな…ユウ」
「貴利矢さん。ゲムデウスはポーズ中に決めたからもう出てこないですよ」
「なら再発の心配もないな……」
「後はゆきちゃん達のゲーム病を治せば…」
ユウは美咲の事を確認しようと彼女達がいる方を振り向いたが、友希那から告げられた言葉に安堵の言葉を漏らしながらガシャットを引き抜いて変身を解除すると、他の3人も変身を解除していき、貴利矢とポッピーの2人が美咲にゲームスコープを翳して状態を確認し始めるがゲムデウスの反応はなく、ポーズ中に倒したことでゲムデウスは復活できず再発の心配もない。
これでゲムデウスのワクチン代わりにポッピーに感染した友希那達を治せばゲーム病の事件も終わりに――――
「待て、ポッピーのワクチン作ってねぇぞ……」
「「えっ……」」
「だってポッピーは良性のバグスターだし、他のワクチンよりも後回し…と言うよりはそもそも作る必要はないって思ってたから」
「大丈夫!!治す方法はあるから!!」
「ほんとですか……?」
ならなかった。
ユウ達はワクチンで治せると思っていたのだが、貴利矢は良性のバグスターであるポッピーのワクチンを作ってすらおらず、それを聞いた友希那達はワクチンが無ければ治療が出来ないと思ってしまい困惑の言葉を漏らしていたが、ポッピーの口からワクチンが無くても治せると聞いて燈の表情はパッと明るくなると彼女からその方法が告げられた。
「私が満足するまで一緒にゲームしよ!!大丈夫!!長くても2週間ずっとゲームすれば治ると思うから!!」
「「えっ……」」
「ユウ!!俺達もやろうぜ!!」
「パラド達をエムさん達の所に帰らせるための作業があるから無理。貴利矢さん、デスマーチ確定だから……乗ってきてくださいね?」
「えっ…自分、嫌なんだけど……」
こうしてゲムデウスを倒して万々歳とはならず、ユウは彼らの為の過重労働、友希那達は殆どやったことのないゲームをやり続けるというデスマーチが幕を開けてしまったのだっだ。
そして、ゲムデウス討伐から1週間の時が過ぎ―――――――
「「な……長かった……」」
「ユウ君!!友希那ちゃん達のゲーム病治ったよ~!!」
ポッピーに付き合って慣れないゲームをし続けた友希那達は彼女を満足させることに成功したことでゲーム病が完治して、ゼロライナーに足を運んでいた。
それは良かったのだが―――――――
「ぶぇあああああああ!!ぶぅうううううううううん!!」
「「チンパンジー……?」」
「ユウの奴、完全にぶっ壊れてやがる……ゲンムかよ……」
「黎斗みたいになってる……」
「そりゃ、俺達を元の世界に返すためにエニグマのデータを解析して飲まず食わずで作業してたからな」
治った友希那達に変わってユウが完全に壊れてしまい、謎のテンションでパソコンに向き合ってキーボードを叩いていた。
その光景を見た友希那と燈はナチュラルに罵倒してしまい、パラドとポッピーも自称神の事を思い出してドン引きしていると、貴利矢はその近くで椅子に座って呑気に紙飛行機を作って飛ばしていた。
完全にカオスな光景が展開されている中で、当の本人はキーボードを叩き続けていたが突如としてその手が止まり――――
「ぶえぇえええええええはっはっは……!!」
「ユウ!?」
「おにーさん!?」
「えっ?出来た…?出来たの!?」
突如として壊れたテンションのまま高笑いをし始める光景に思わず友希那達は驚いていたが、その姿を見た貴利矢は座っていた椅子から身を乗り出して彼が作業が完了したのかと問いただし始めるとユウは顔だけを貴利矢の方に向けて――――
「でぇええええええきたぁあああああああああああああ!!」
「よっしゃ!!」
「レベル2のレーザーがゼロライナーの操縦席になって、このガシャットをキメワザスロットに装填して発動すれば、俺の操縦でゼロライナーで行ったことのない貴利矢さん達の世界に行ける筈だぁああああああああああああ!!そうして一度行けば航路が記録されて何度でもゼロライナーで世界を行き来できるはずだあああああ!!」
絶叫するような叫びを挙げて作業の完了を告げた。
それを聞いた貴利矢は飛ばそうとした紙飛行機を握りつぶしながら喜びの声を挙げると、ユウはそのままのテンションのままに使い方を説明し始めるとそのまま貴利矢を操縦席に連れて行くとそのままレベル2に変身させてガシャットを起動すると、ゼロライナーが1人でに動き出して少しの時間が過ぎると、操縦席には見覚えのある光景が飛び込んできた。
「やったぜユウ!!スナイプの病院前だ!!」
「だぁあああああああああああ!!はっはっはっ!!」
ゼロライナーは世界を超えた。
そして、ユウの予想通りに貴利矢達の世界に戻ってきたのだが―――
「はっはっは………ぁ……」
「ユウ!?」
「おにーさん!?」
「大変!!大我の病院で休ませてもらわなきゃ!!」
「ありゃ…こりゃ過労だな……」
「ゲンムと違って死んでないだけマシか?俺はユウの世界のゲームでエムとバとってくるぜ!!」
「ちょっと2人とも~!?」
その代償として過労でユウがぶっ倒れてしまった。
その光景に友希那と燈にポッピーが慌てふためくが、パラドと貴利矢はこの状況で呑気なことを口走ると、ユウはここで2日程度休んでから元の世界に戻っていくのだった。
誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします
アンケ2本で進行しましたが、
1本の場合は差分として…
・ゲムデウスが即座に完全体で美咲即分離
・初手からレーザーX
・主人公はゲーマドライバーでクロニクル2本差しで大我版クロノス
になる予定でした。