本編です!!
地獄のような終わりが見えてきましたが、もう少しだけ続くんじゃ
完全にヤベー!!事になってる主人公に救いは…あるんですかね?
という事で投稿です
107-不思議
前のイマジンの事件から数日が経った。
「ユウ……」
「デネブさん?どうしたの?」
「身体の事、後悔しているのか?」
「………どうなんだろ?」
そんな状況でゼロライナーを出たユウはデネブを憑いた状態で何気なく街を歩いていると、彼の中にいるデネブが何気なく話しかけてくるもその話題はユウにとっては触れられたくは無い内容。
しかし、今のユウのことを見ていたデネブとしてはその事を聞かずにはいられずに問いかけると、彼は足を止めてその事について少しだけ考える様な素振りを見せるが煮え切らない答えしか返せない。
「それに、殆どの場合は俺の意思に関係無く無理やり弄られたからさ」
「それは……」
だが、それもそのはず。
自身の身体については殆どのモノは自身の意志に関係ない状況で行われていたもの。
自分ではどうしようも無い状況で行われた出来事にには”後悔”と言う言葉で片付けることは出来なかった。
そう言われてしまえばそれ以上の言葉を返すことが出来ないデネブは困ったような声を上げてしまったが、そこに更なる追撃が入っていく。
「それに結果論だけで言えば、弄られた殆どが生き残るためには必要だったから仕方ないよ。どれか1つでも欠けてたり入れられた順番が違ってたら、何百回死んでたか分からないよ。この前のもね?」
「自分の姉の身体を乗っ取ったイマジンに刺され……あっ……」
「……」
何ともないと言ったような顔でユウは先日の事件の事を口にしたが、それでデネブはいらないことまで口にしてしまったことで2人は完全に沈黙してしまった。
ユウは先日の事件で最初に腹を、そして最後には肩を包丁を自身の姉であるリサの身体を乗っ取ったイマジンによって突き刺され、その上に追撃を止めるためにその刃を握って止めて大量出血をしていた。
常人ならば最初に腹を差された時点の出血で死亡していても全くおかしくはない状況だが、人間の身体ではなくなっていた彼はその状況下でも何とか生き延びて、そのままの状態でイマジンを倒しきっていた。
だが、その際に彼の身体の異常性をハッキリを見せつけてしまった。
殆どの人間は彼のことを忘れてしまうこともあって大きな問題にはならなかったのだが、問題は―――――――
「……だが、友希那達に話す機会があったんじゃないか?」
「………」
「特に友希那には話せただろう?子供の頃からずっと憶えていたんだから……」
「………子供の頃に蒸発した親友の弟が化け物になって帰ってきました。なんて話せる訳ないでしょ。どう伝えればいいんだよ」
「それは……」
彼のことを憶えている特異点である友希那と燈の存在。
特に友希那に至っては彼がこの時間軸から消える前から憶えており、戻って来てからもそれなりの時間を過ごしていた中で話す時間自体は取れただろうが、ユウはその事をどうやって説明するか分からずに今までずっと話せなかったのだ。
それを聞いてデネブはユウの中で答えに困りだすと、何気なく彼は歩き始めようとしたのだが―――
「おにーさん…… ?」
「うおっ!?燈ちゃん?」
「っ…!?……あっ、今日はデネブさんも一緒にいるんですね…?」
彼の背後にはいつの間にか燈が立っており、いきなり声をかけられたことにユウは驚きの声を挙げてしまった。
燈もユウの驚きの声に思わず驚いてしまった目を見開いたが、彼女は普段と変わらないユウの姿を見てデネブも一緒にいることを口にすると、ユウの横でデネブが砂で出来た身体を出し始めていた。
「燈、おはよう」
「おはようございます…」
砂で出来たデネブを見て何気なく挨拶を返した燈は不意に何かを思い出したかのような表情を浮かべるとそのままユウに声をかけていた。
「おにーさん、今日の夜にそっちに行っていいですか…?」
「えっ……?」
「ダメ……ですか……?」
「いや、ダメじゃないけど……どうして?」
「えっと……自分でやってた宿題で分からないところがあって…」
彼女の口から出てきた言葉にユウはまた驚いてしまった。
ユウから燈が人間ではない自分の元に来ようとしていることに驚いて固まってしまったのだが、そんな彼の姿に燈は申し訳なさそうな表情を浮かべて改めて聞くとその事を了承して一応理由を尋ねたが、返ってきたのは今までと同じような理由――――――
「一応聞くけど……良いの?」
「……?……もしかしてダメでした……?」
「いや、ダメじゃないけど……」
流石のユウもこの様子の燈には質問を返してしまった。
いくら何でも人外の根城に自ら進んでやってくるというのは危機感が無さ過ぎると思ってしまい、思わず燈に質問を帰してしまったユウだったが、燈の方はユウがそんなことを聞いてきた理由が分かっていないようで不思議そうに首を傾げて質問に質問を返してきたが、それに思わずユウが答えると彼は少しだけ分かりやすくに話をすることにした。
「燈ちゃんは何とも思わないの?」
「……?何のことですか…?」
「この前の事件の時に見たでしょ?目の前で俺の傷が塞がってくの」
「えっと……見ましたけど……」
「あれ見ても何とも思わないの?」
「少し驚きました……」
「…それだけ?」
「…?そうですけど……」
「その時に言ったでしょ?俺が人間じゃないって」
「言ってましたね…」
ユウは先日の事件の時に見せた自身の身体の事を口にしたが、それでも燈は状況が分っていないようで不思議そうな表情を浮かべながら言葉を返していた。
彼からしたら普通に考えればここまで話せばわかりそうなものなのだが、燈は先日の事を聞いても”驚いた”の一言で片付けている事から何も分かっていない様に見えたユウは……
「普通に考えて化け物の根倉に来る…?」
彼女にストレートに言葉をぶつけることにしたのだが――――
「……えっ?」
「……」
その言葉を聞いてもなお、燈はユウの言葉に首を傾げていた。
流石にそれを見たユウは言葉が出てこなかったのだが、何とか状況を理解を理解してから改めて話始めていた。
「ん~………?この間の俺の傷が塞がってくの見たって言ったよね?」
「えっと……言いました……」
「その時に俺が自分の事を化け物って言ったのも聞いてた?」
「はっ……はい……聞いてました……」
「ここまで聞いてたら分かってるだろうけど、人間辞めてる俺の事を何とも思わないの?」
「………おにーさんが言ってる意味がよく分かんないですけど……?」
ユウは一つ一つ燈の理解を確認していくが、彼女はそれに戸惑いながらも答えを返していたのだが、燈が戸惑っているのはユウから見ても完全にバレていた。
そして、最後にユウが質問の意味が分かるようにちゃんと前置きをした上で改めて質問したが、燈はその質問を聞いたまたしても首を傾げてしまった事に流石のユウもここまでくると頭を抱えたくなった。
だが、燈の為にもハッキリと言う必要があると考え始めたのだが―――――
「……おにーさんは人間じゃないってのは分かりました………
でも、おにーさんはおにーさんですよね……?」
「……」
そんな考えてる最中で燈が言った言葉にユウは完全に言葉を失っていた。
ユウは人間ではない。
その事は燈も理解していたが、それを彼女は一切問題に思ってすらいなかったのだ。
それが分かったユウは完全に思考が止まってしまったが、そんな状況で黙っていたデネブが口を開いた。
「燈、ここ数日ゼロライナーに何で来なかったんだ?」
「えっと……バンドでやる新曲の作詞をしてて………」
「そうだったのか……忙しかったんだな……」
「そうですね……作詞で頭いっぱいだったから……」
「普通に忙しかっただけかよ……」
デネブは燈が数日間ゼロライナーに顔を出さなかった理由を聞くと、返ってきたのはなんてことは無い理由にデネブもユウも普通の理由が考えつかなかった事に何とも言えない表情になっていた。
「「………」」
そして流れる沈黙の時間。
普段ならば話題を出してくれるユウは固まったまま、デネブも燈もこの空気を変える様な言葉も見つからない。
3人が黙ってしまって何とも言えない空気になるが――――
ドサッ―――――――
「おにーさん…!?この音って…」
「人が倒れる音…!!燈ちゃん、ここに……いや、離れないで…!!」
「はい……」
突如として人が倒れる様な音が響くと、それでいきなり空気が変わった。
ユウは燈を連れて人が倒れた音が響いた方向に向かっていくと、その音がした先には音の通りに人が1人倒れていた。
その光景を見たユウは周囲の警戒をしながらも倒れている人の元に駆け寄っていくが―――
「あれ………?あの人……」
その倒れている人物を見た燈はその見覚えのある顔に驚きの表情を浮かべるのだった。
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