前回の3つの出来事!!
1つ、チョロイン沙綾がおたえの説明に勘違いしてブチギレる
2つ、勘違いを解消してポピパ練習を見に行く約束をする
3つ、折檻として空腹状態で放置されたたえ、はぐみの好意100%の無自覚悪意によって精神崩壊
うん。酷い!!
でも、はぐみは悪くないよ…ガルパライフの花音ちゃんのクラゲアイスを見たのが悪いの…
ってことで投稿です。
沙綾と別れてから時間が過ぎ、約束の時間が迫っていた。
「燈ちゃん、デネブさんと2人で先に沙綾ちゃんのとこ行ってくれる?」
「はい…」
「俺のキャンディも準備バッチリだ!!任せろ!!」
「そこは心配してないよ」
そんな状況でユウは燈とデネブをゼロライナーに残して、ゼロライナーの扉を開ける。
開いた扉の先には――――――
「ゆきちゃん。いる~?」
「…っ!?ユウ!?」
「沙綾ちゃん達がバンドの練習身に来ないか?って誘って来たからゆきちゃんもどうかな?」
「……はい?」
ユウが出てきたのは友希那の部屋。
部屋の主である友希那はユウの突然の来訪に戸惑っていたが、ユウは特にそれを気にすることもなくストレートに用件を伝えながら、履いていた靴を脱ぎながら部屋へと入ってくる姿に彼女は戸惑いの表情を浮かべていた。
普通なら部屋にいきなり入ってきたことに困惑するのは普通のことだが、彼女の困惑はそれとは別のことであることはユウはすぐに見抜いていた。
「ゆきちゃん、俺の事考えてたでしょ?」
「なっ…!?何を…」
「ゼロライナーに来ないことと、今の表情と見ればすぐ分かるよ。どうせこの前に見た俺の事を考えてたんでしょ?」
「………っ!?」
ユウは友希那が自身のことで色々と考えてたことのだろうと予想してそれを伝えると、友希那の表情が強張っていく。
それを見たユウは呆れたような表情を浮かべながら彼女を説得し始めていた。
「ゆきちゃんが気にすることじゃないよ?」
「それは……」
「燈ちゃんが言ったんだよ。人間じゃなくなっても俺は俺だって」
「……」
「それにそうなってなかったら死んで再会も出来なかったから気にしてないよ」
ユウの説得の言葉を聞いた友希那は言葉を失った。
化け物にならなければ生きていけなかったと言う言葉に彼の人生の過酷さを想像するも、全く理解が出来ない。
それに友希那が気にしていたことはそれだけではなかった。
「ユウ、私……おかしいみたい」
「おかしい?」
「えぇ……。私が余計なお世話を焼かなければ、あんな酷い目に会わせることもなかったし、それにこの前ユウがリサに刺された後から…リサが殺された時の事を思い返したり、リサを他の人に置き換えて想像しても何とも思わなくて……」
「……うん?」
「人に酷い目に合わせてる挙句、人が死ぬ想像をしても何も思わないなんて…人でなし…よね?」
友希那は先ほどまで自身の事を――――人の死を想像しても悲しくもなんとも無くなっていることをそのままユウに伝えていた。
ユウはその話を真面目に聞いたのだが―――
「それだけ?」
「えっ…?」
「俺からしたら自分のことを”人でなし”なんて考えられてる時点で充分に”真人間”だよ」
「ちょっと…頭触るのやめなさい」
「あはは……それに、俺は人間辞めてるしデネブさんだってイマジンで人間じゃないんだよ?そんな状況で人でなしが1人増えたところでどうってことないよ」
自身の行いであれだけ酷い目に合わせたに、それを受けた当の本人は何事もないかのような振舞った挙句に呆れた表情を浮かべ始める。
そんなユウの姿を見た友希那は唖然とした表情を浮かべ始めると、ユウは笑みを浮かべながら友希那の頭を撫で始めていた。
最初は嫌がった友希那だったが、ユウのそれを次第に受け入れようとしたのだが――――
「うん。燈ちゃん達も待たせてるし、沙綾ちゃん達のバンドの練習見に行こうか?」
「……そうね」
ユウは友希那の頭を撫でるのを辞めるとそのまま玄関まで移動すると2人で並んで靴を履いてからゼロライナーを経由して商店街まで大きくショートカットして沙綾との待ち合わせ場所であるやまぶきベーカリーの前にやってきたきたのだが………
「うっ……うっ……うぅ………!?」
「ちょっとおたえ!?どうしたの!?」
「えっと…その……あの……」
「落ち着くんだ…!!ほら、キャンディーあるぞ!!」
「何これ………?」
「とりあえず行かないと……」
友希那とユウが目撃したのは店の前でガタガタと震えるたえと、周囲で彼女に声をかけている沙綾や燈達の姿。
全く状況が呑み込めない2人だったが、とりあえずこの状況を無視する訳にもいかず慌てているその輪に入っていくことにした。
「ごめん。遅くなっちゃった……」
「あっ!!ユウさん!!それに友希那先輩…!?」
「山吹さん?どういう状況なのかしら……?」
「それがよく分かんなくて…。家に入って練習の準備して、おたえのご飯代わりのパンを持ってきたときには……」
「うっ……うぁ……!!」
「えっと…その…落ち着いて……」
「とりあえずは…深呼吸だ」
デネブと燈の2人がたえを落ち着かせようとしている横で、沙綾に事情を聴くが全く状況が呑み込めない。
話を聞こうにもたえは話せる状況ではなく完全に手詰まりになってしまったユウは何気なくたえの顔を覗き込む。
するとそこには微かな手掛かりが残されていた。
「あの子の口元に何かついてる……」
「……ポテト…?いえ、揚げ物かしら?」
「ホントだ…!!気が付かなかった」
ユウがたえの顔を覗き込むとその口元には食べカスがついているのを発見すると、慌てていた沙綾もその言葉を聞いてようやくその存在に気がついたが、それが何なのかまるで分からないものの手掛かりはそれだけ。
ならばやることはただ1つ。
「やりたくないけど、食うしかないか…」
「「えっ……?」」
ユウの呟いた言葉に友希那と沙綾の2人はその言葉が理解出来ず声を漏らしてしまった。
だが、そんな2人を他所にユウはたえの顔についていた食べカスを摘まみ上げ――――――
「やりたくない……。ん~……小さくて分かりにくいな……」
「えっ……おたえの食べカスを……食べた……!?」
「やっぱりだけど、神経系の毒でもないし、幻覚見る系のものでもないな……」
「……そんなもの出回る訳ないじゃない」
嫌な顔をしながらも、あろうことかユウはたえの口元についた食べカスを口に入れると、彼女が何を食べていたのかを考え始める。
余りにも突拍子もないその行動に沙綾は困惑していたが、ユウは幻覚が見える様な劇物ではないと口にすると、その光景を見た友希那はあからさまに不機嫌と言った表情を浮かべながらユウを睨みつけていた。
そんな状況になっているにもかかわらず、ユウは口に入れた食べカスについて考え始めていた。
「ミンチになってるから分かりにくいけど…食感は鶏みたい…いや、違うな…かなりうっすらと獣臭がするからジビエ系だな………」
「ジビエ……?それって鹿とかのお肉のことよね…?」
「ゆきちゃん、フランス語で狩猟の対象になる野生動物の肉の総称だよ」
「私はイノシシとか聞いたことありますけど……」
「イノシシじゃないね。あれは豚に近いから」
僅かな食べカスをテイスティングすると、僅かに漂った獣臭からすぐにジビエ系の肉だと推測し、友希那の言葉に余計な解説と捕捉してから少し考えたユウはゴールにたどり着いた。
「ジビエで鶏っぽいてことは雉…?……違うな。ウサギかな……?」
「うっ…!!うぅ……っ!!」
「落ち着くんだ!!」
「反応的に確定っぽいな」
「花園さんに…ウサギを……っ!?」
「どういう事?」
「その…おたえはウサギを沢山飼ってて……」
「あ~……そういうこと?」
ユウがウサギ肉と言葉にすると、それを聞いたたえは今まで以上に震え上がっていく。
それを見たユウはその肉がウサギだというのを確信した。
しかし、それでどうしてこんなことになっているのかまるで分からなかったユウは首を傾げるが、ユウの横では友希那が驚愕の表情を浮かべ沙綾がその理由を語ると全て納得した。
「ユウさん。おたえは家に帰って休ませた方が……」
「それは止めた方が良いね。家にウサギがいるなら確実にフラッシュバックして大変なことになるから。それなら練習場所に行ってバンドのみんなで励ましたほうがマシだよ」
「分かりました!!」
「俺が運ぼう」
たえを家に帰そうとする沙綾だったが、ウサギが家にいることを聞いたユウがそれを止めてバンドメンバーの練習場所である蔵に連れて行ったほうが良いと伝えると、デネブがたえを背負うと沙綾の後を追って練習場所である有咲の家の蔵へと向かっていってしまった。
それを見たユウは頭を抑えていた。
「面倒なことになったな……」
「おにーさん……」
「大丈夫。ちゃんと行くよ。あれを放置しても良いけど、そうすると沙綾ちゃん達が可哀そうだしね。見えなくなりそうだな…」
「大丈夫よ。彼女達の練習場所なら私が分かるから」
面倒なことになってしまったが、沙綾の事を放置するのも可哀そうだと言ってユウは沙綾達を追うように友希那の案内に従って有咲の家の蔵を目指して歩き出すのだった。
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没ネタで日菜が犬の首輪して紗夜にリードを持たせて散歩してる状態に出くわすとか考えたけど止めた