忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
本編もおそらく後数回で終わるのに話の導入が思い浮かばないので本編考えることから逃げて番外投稿です

ここはどこ……?
まぁ、ここでは分からないですが、投稿です


Kapitel-Gast05
Gast05-1_No one knows how this happened


 

「……………」

 

イマジン達との戦いに始まり、友希那と燈の世話。

さらには2人の知り合い絡みでのあれこれに加えて、偶にやってくる彼の過去に出会った人間達に関連するトラブルなどに巻き込まれて疲れをいつの間にかため込んでいたユウは心地よい日差しを感じながら眠りについていた。

 

「ん~~~………」

 

心地よい日差しの暖かさに土の匂いが混ざった自然を感じる匂い。

それらが合わさって彼は眠りながら落ち着いた感覚に浸っていたのだが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん………?」

 

ユウはこのタイミングでようやく違和感を覚えた。

彼の寝床はゼロライナー。

昼寝をするにしても時の狭間を走る列車の中では日差しや土の匂いなど感じられる訳はない。

仮に友希那や燈の部屋で寝落ちしていたとしても、日差しは感じられるかもしれないが都会の住宅街の一角にある彼女達の家で土の匂いなど感じられる訳がない。

 

ここで彼はようやく違和感に気が付いて未だに眠気を感じるその目を開けると―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「外……?それにしても……ここ……どこだ………?」

 

そこに広がっていたのはゼロライナーの車内で無ければ友希那達の私室でもない全く見覚えのない屋外で目を覚ましていた。

この状況を不思議に感じながらもユウは寝た状態のまま周囲を見渡していく。

 

「………畑?なんで……?」

 

周囲にあったのは彼が寝ていた地面と地面に植えられていた野菜達。

それらの存在から彼は畑の中で寝ていたと推測をしたのは良かったのだが、そもそもとしてなんで自分が畑で寝ているのかがまるで分からないが、ユウは寝る前までの出来事を何とか思い出していた。

 

「そういえばゆきちゃんと燈ちゃんと課題をやってるのを教えて終わって………そうだ。2人が寝てたのを見て俺も眠くなったから寝ちゃったんだ…」

 

ユウは友希那と燈の2人がやっている課題の手伝いをしていて、課題が終わった2人が疲れからそのまま寝てしまったのに釣られて寝てしまったのは憶えていた。

 

「待って。寝てから畑にいるまでが全くと言っていいほどに結びつかない……。何がどうなってるんだ……?もしかしたらゆきちゃんと燈ちゃんも?」

 

だが、そこからの記憶がなく、気が付けば畑のど真ん中。

記憶が飛んでいるのか何なのか全く分からず、繋がっている記憶からは全く状況が結びつかないが、現状畑の中にいるのは間違いないが、記憶が無くなる前まで一緒にいたはずの2人のことが気になってしまって仕方なかった。

 

「俺と一緒の状況下もしれないから、急いで2人を探さないと……」

 

ユウは一緒にいたはずの2人の事を探そうと若干眠気を感じるその身体を起こしたが、2人はすぐに見つかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「畝を数個挟んだ先で寝てるのかよ……」

 

一緒にいた友希那と燈は畑の畝を数個挟んだ先で2人で眠っていた。

その何とも気の抜けた―――もとい課題から解放されて安心しきった寝顔を見たユウは肩の力が抜けてしまったが、それを何時までも眺めている訳にもいかない。

 

ユウは畝を飛び越えて2人の元へと駆け寄っていくとすぐに2人の肩を揺すり始める。

 

「ちょっと2人とも!!起きて…!!」

 

 

 

 

「おにーさん………?」

 

「ユウ……?何よ…課題終わったばっかりよ……」

 

「ちょっとそんなこと言ってる場合じゃないから!!」

 

ユウに身体を揺すられた2人は課題をしていた疲れからか眠そうな声で彼の言葉に答えると、状況が分っていない2人は目をこすりながら身体を起こして行くが、目の前に広がる光景に2人は完全に理解が追い付いていなかった。

 

「えっ……?」

 

「どこよ…ここ……」

 

「それは俺が聞きたいくらいなんだけど……」

 

 

周囲の光景に戸惑う友希那と燈はユウに顔を向けるも、彼自身も状況が分っていないこともあって完全にお手上げ状態のものの、彼らにはまだ手段が残されていた。

 

「…とにかくユウが列車を呼んで帰ればいいじゃない」

 

「あっ……」

 

「っ!?そうだね」

 

「ユウ?なんでそんな驚いた顔してるのよ」

 

「いや、その発想がゆきちゃんから出てきたことに驚いてる」

 

「ユウ?流石に私も怒るわよ?」

 

それはゼロライナーを呼び出してこの場から帰ること。

考えていなかった案を友希那から出たことにユウは驚いてしまい、その事を素直に友希那に伝えると彼女は不満そうな表情を浮かべ始めるが、ユウは友希那が提案に乗ってこの場にゼロライナーを呼び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ…!!」

 

「おにーさん……?来ませんけど……デネブさんが使ってるとか……?」

 

「デネブが使う理由がよく分からないけれど、そう言う事なら少し待ちましょうか」

 

だが、ユウがゼロライナーを呼び出しても、一向にゼロライナーが来るような素振りはない。

 

この事にユウに目を見開いて驚いていたのだが、一方で友希那達はデネブが使っているから来ないと楽観視して呑気に待つことを考え始めていた。

しかし、彼女達が置かれていた状況はそんな優しい物ではなく―――――――

 

「違う……そうじゃないよ……ゼロライナーが呼べないんだ……」

 

「ユウ?どういう事?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おそらくだけど、この時間軸にゼロライナーがない。多分だけど、生身だけで別の世界にやって来てるんだ……」

 

「「っ!?」」

 

友希那達が楽観視していた以上に最悪の状況に陥っていた。

彼女達がいたのとは別の世界に飛ばされていて、ゼロライナーがない。

 

それは3人がこの世界から元の世界に帰る方法が失われているのと同義であり、2人は不安そうな表情をユウに向ける。

 

「ユウ!!どうするのよ!?」

 

「おにーさん……」

 

「大丈夫…なんて簡単には言えないけど……飴でも舐めて一旦落ち着こう。デネブさんのキャンディーがバカみたいな量あるから」

 

2人の視線を感じたユウは自身の服に大量に仕込まれていたキャンディを2人の口の中に押し込むと、2人は黙ってそれを舐め始めると、頭に糖分が回っていくにつれて少しだけ落ち着きを取り戻していた。

 

「2人は何か持ってる?」

 

「……スマホと財布があったわ。スマホは圏外だけれど」

 

「私も一緒です……」

 

 

「とりあえずここに移動しよう。畑のど真ん中にいてもどうしようもないし、人の畑にいつまでもいてトラブルになっても困るしね」

 

「それもそうね……」

 

2人の荷物を確認したユウは畑のど真ん中にいても出来ることはないと2人を宥めつつ、この場を離れようとしたのだが―――――

 

 

 

 

 

 

「待てごらぁ!!」

 

「「っ!?」」

 

「げっ……!?」

 

離れようとしたそばから彼らに対して怒声が彼方から響いてきたのだった。




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