今回はこの章の闇に踏み込んでいきましょう……
やっぱこの設定バンドリにしては重すぎるだろ……
まぁ、新アプリ側出てくる2バンドがどんだけ闇が深くなろうともこれには勝てないと思う
と言うより勝たないでくれ…と願いつつも投稿です
「お待たせ」
「ユウ?あなた大丈夫なの?」
「風呂場の鏡で確認したけど、弾は全部身体を貫通してるから危ない状態じゃないよ」
「「「…………」」」
イマジンと謎の集団を退けたユウは、先ほどの言葉通りにあの場にいた全員と共ににゃむの部屋まで移動すると、傷の状態を確認し終えたユウが彼女達の前まで戻ってくるが、友希那以外は先ほどまでの状況に言葉を失っていた。
「さてと、色々と話をしないといけないけど…三角さん?」
「ぇ……はい……」
「何か命を狙われる心当たりはありますか?」
「……っ!!ぁ…ありま……せん………」
そんな異質な空気の中でユウがいきなり本題を初華に投げつける。
その言葉を聞いた初華は驚きの表情を浮かべてすぐに俯くと、震えながら小さな声で答えた
「……ウイコ、流石にそれはないでしょ?」
「そうね。実際銃まで向けられてユウは撃たれてるわけだし」
「にゃむちゃんとゆきちゃんの言う通りだね。流石に芸能界で恨みを持った人が―――なんてのは無しですよ?」
「ぇ…その……あの………」
「これは無理だね」
命を狙われる心当たりがない。
しかし、初華の口からそう言われたところでユウ達はおろかその場を見ていたにゃむですらその言葉で納得することが出来ずに3人から視線を向けられると初華はその視線に耐え切れずに震えだしてしまった。
これでは話が聞けないとユウは感じて諦めようとしたが、そんな彼を他所に友希那は先ほどのあることを思い出してある人物に視線を向けていた。
「…豊川さん。あなた、襲ってきた人達を見て驚いていたわね?」
「そう言うばそうかも……サキコ、ウイコが襲われてる理由知ってる訳?」
「いえ、そんな事は………」
「うん。別に言いたくないなら言わなくていいよ」
「ユウ?」
このタイミングで友希那は先ほどの相手を見た時に祥子が反応していたことを思い出してその事を追及し、にゃむもその時のことを思い出して祥子を詰めるも彼女は誤魔化すような言葉を口にする。
その言葉に怪訝な表情を浮かべていた2人だったが、ユウはその言葉を聞いて小さく笑みを浮かべてこれ以上の追及を辞めていた。
彼のこの反応に友希那は不思議そうにしていたが―――――――
「次の襲撃時に三角さんが殺されるだけですからね」
「えっ………?」
ユウは何事もないかのように淡々とした脅しのような言葉に初華からは戸惑いの言葉を漏らしたその姿に、彼女の横にいた祥子が怒りを何とか抑えて冷静さを取り繕いながらユウに視線を向けていた。
「あなた…さっきは初華を助けてましたわよね?」
「あれは自分も巻き込まれたから流れで助けただけだよ。
ゆきちゃんとか顔見知りのにゃむちゃんが同じ状況だったらある程度無理するけど、少なくとも俺が巻き込まれてる状況じゃなかったら、初対面の三角さんを体を張って守る理由は一切ないよ」
「巻き込まれたから…?あなた…!!初華が危険なのに助けようとしないのですか!!」
「はぁ……」
「なんなんですの?その溜息は…!!」
祥子の言葉に対してユウは淡々とした物言いにこの場の空気が完全に凍り付くが、ユウの言葉に祥子の怒りが爆発するが、そんな彼女を前にしてユウは呆れて溜息を零してしまった。
そんなユウの行動が祥子の怒りの火に油を注いでしまっていたが、彼は冷たい視線を祥子に向けて返していた。
「逆に聞くけど、豊川さんだっけ?そっちこそ何考えてるの?」
「何が言いたいんですの……!!初華が……!!」
「あのさ……さっき見てたよね?」
「それは見てました!!ですがあんな事があった初華を放置するんですの!?そうなれば初華は―――」
「確実に殺されるだろうね」
「あなた…!!それが分かってて言ってるんですの…!!」
「サキコの言い方だと……。でも、ユウさん、かなり感じ悪いですね…。あんなことがあった直後だから仕方ないですけど…」
「あれ、ワザとやってるわね……」
「えっ……?」
「黙ってみてなさい」
祥子の言葉にユウは露悪的な態度でその言葉に答えるが、その態度と言葉が更に祥子の怒りのボルテージを上げていく。
流石のにゃむもユウの態度に引っかかりを憶えて言葉を漏らすが、友希那はその態度がワザとらしい演技だというのをすぐに見破ってにゃむを落ち着かせるも、そんな2人を他所に祥子は怒りをユウにぶつけていた。
「あなたは人としてどうかしてますわ!!初華が危ない状況であなたはそれに対処できる。でしたら初華を助けるのが道理ではなくて?」
「……何言ってんだこいつ?」
「あなた!!本当にふざけてますの?あんなことがあったなら助けるのは当然―――!!」
先ほどまでの出来事によるパニックとユウの態度のダブルパンチで完全に支離滅裂なことを口にし始める祥子だったが、ここでユウがさらに煽るような態度を見せると祥子が彼に食って掛かったが、そろそろ自身が言っていることを分からせるために―――
「当然だから、三角さんに変わって俺に死ね。って言ってる訳だ」
「そんなこと言ってませんわ!!」
「さっきの見てたなら分かるでしょ?
俺は銃で撃たれてるんだよ?当たり所が良かったから生きてるけど、あの時に死んでもおかしくなかった……ってのは今までの言葉と態度を見れば分かるね」
「そんなつもりはありませんわ!!」
突然のユウの言葉に祥子は反射的に否定の声を挙げていた。
確かに祥子はそんな事を言っておらず、彼女は”初華を助けろ”としか言っていない。
言葉の上では彼女の否定の言葉は正しいが、先ほどまでの状況を見ている以上は祥子の言っていた今までの言葉はユウに対して”死ね”と言っているのと同義だと伝えられるも、祥子はそれを否定するとユウは更に追い打ちをかけていく。
「豊川さん?君が言ってることが正しいと?」
「当然ですわ…。仲間を助けるには……」
「当然って言うなら、なんでにゃむちゃんは今まで何も言ってこないのかな?」
「ここでアタシに振りますか!?」
「にゃむさん…」
「ん~…アタシ的にはユウさんの方が正しいかな~って」
「なっ!?」
ここでユウはにゃむの今までの対応について祥子に尋ねると、彼女は鬼気迫る表情をにゃむに向けたが、彼女から返ってきたのは自身を否定するような言葉に祥子は驚きを隠せなかったが、にゃむはユウの考えを察してその考えに乗り始めた。
「そりゃ誰だって自分のことが一番でしょ?」
「……ですがっ!!」
「それにさ~助けてもらって当然みたいなこと言ってるけど、あんな危ないのを相手にさせるのは当然じゃないでしょ」
「……」
にゃむは正論の暴力で祥子を一方的にボコボコにしていく。
その言葉に祥子は冷静になったのかいきなり怒気が消えて一気に力が抜けていくが、ここで更ににゃむの正論が続いていく。
「それにさっき助けてもらったのもそうだし。この後にお願いするにしてもお礼も何も用意しないしのって、失礼を通り越して非常識じゃない?」
「謝礼ですか…生憎ですが初華の命を救ってもらった上、この後も助けてもらうことを考えると……私と初華のお金を併せてたとしても相手が満足のいく謝礼金を払えるとは思えませんわ」
「いやいや……誰も金なんて言ってないでしょ?」
「ですが、それ以外に何を……」
正論で殴ったにゃむがここで現金な事を口にし始めていく。
確かに命を救われた事に対して何か礼をするというのはある意味では当然のことだが、生憎祥子は自身と初華を合わせても見合った報酬を出せるとは思えないとにゃむに告げると、祥子はにゃむの言葉を聞いて考え始める。
そして祥子は友希那の体を舐めるように眺めた後、にゃむと初華そして自身の身体を一瞥すると、再びユウに対して凄まじい形相で睨みつけ始めていた。
「初華と私の身体が目当てですか……最低ですわね」
「ゆきちゃん、ストップ落ち着いて」
「ユウ、流石に私も我慢の限界よ」
「祥ちゃん!?……でも、祥ちゃんと一緒なら……悪くないかも……」
「お礼は身体で……とか、サキコめっちゃスケベじゃん」
「なっ!?にゃむさん!!それはあなたが言い出したことでしょ!?」
「いや~、にゃむち的にはそれはそれで面白いかな~って思ったけど。言い出したのはサキコだし~」
祥子の勘違いから出た言葉で一気に先ほどまでとは打って変わって軽い空気に戻っていく。
これは完全ににゃむの狙い通りで祥子の言葉をニヤニヤしながら聞き流すと、それを見て完全に揶揄われてると理解した祥子はいきなりそっぽを向き出したが、にゃむはここでトドメを刺しに行った。
「んじゃ、話を戻すとして、サキコ達が頼むにしても話すことがあるでしょ?」
「何のことですか?」
「だってサキコ、ウイコが襲われた理由を察してるんでしょ?それを黙って自分達に都合のいい事しか言わないのはどうなの?それに私達も巻き込まれてる以上は知る権利はあるでしょ?」
「……分かりましたわ」
「祥ちゃん!?」
「初華、あんなことがあったのですから、これ以上秘密にするのは難しいですわ」
襲撃時の反応から祥子は状況を理解していると見ていたにゃむはここでそれを白状するように迫ると、祥子はすんなりとそれを受け入れて困惑する初華を宥めだす。
「先ほどの人間は私――――いえ、豊川の家の人間ですわ。おじい様の屋敷とグループのパーティーで見たのを憶えています」
「ほーん。つまり豊川家のお家騒動に巻き込まれたって感じか」
「ユウさん軽っ!?」
「ユウ…?だけど、襲われる理由が見当たらないのだけれど?」
「そんなの簡単だよ。三角さんと豊川さんは血縁関係ってことだよ。蓋を開ければ良くある理由だな…」
「今の話でそこまで分かるなんて随分と聡明ですわね……」
「どうも…」
「それで、次の総帥は祥ちゃんで……」
「えっ!?ウイコとサキコが従姉妹!?」
ユウは祥子が口にした言葉だけで祥子と初華の関係を1発で見抜いていた。
お家騒動と言えばそれまでだが、祥子の言葉に続いた初華の言葉にユウは引っかかった。
「おじいさんの次が豊川さん…という事は既に後継者が決まってる?ならなんで三角さんを襲撃する意味が…………」
「ユウさん?どういう事ですか?」
「お家騒動って言ったけど、後継者争いが理由だと思ったけど、それが豊川さんに決まってるならどうなる?」
「あっ…!!サキコを襲うなら分かるけど…!!もう決まってるならウイコを襲う意味がない……!!」
「確かに変ね?もう決まってるのに別の人を襲う理由が分からないわ…」
少ない言葉でユウは祥子と初華の事をドンドンと暴いて、それをにゃむや友希那が分かったかの問い掛けににゃむが答えると、友希那はその言葉を聞いてやっと理解を示したが、それでも初華が襲われる理由が未だに見えなかったのだが――――
「グループのトップなんて地位は1つだけ、分けたりできないのに……」
「……っ!!」
友希那が呟いたその言葉でユウの中で全てが繋がった。
だが、全てが繋がって浮かんできた事実は余りにも衝撃的過ぎるモノだったが、それを口にせずに初華が襲撃された理由を説明することは出来なかった。
「ユウ?」
「何か分かったんですか?」
「うん………それにしても、豊川さんと三角さんの関係は随分と闇深いね」
「「っ!?」」
ほんの少しの言葉からユウは闇の深いそれに気が付いてしまったというユウの頭脳に初華と祥子は背筋が凍るような冷たさを感じていたのだが、未だに友希那達は事の深刻さに気がついておらず首を傾げていた。
「ユウ、どういう事よ?」
「じゃあ、問題だけど人が死んだら残るものは?」
「……死体?」
「ゆきちゃん、それもあってるけど欲しいのはそうじゃないかな~……」
「あっ…遺産ですか?」
「にゃむちゃん、正解だよ。グループのトップは1つでも遺産は分けられるからね」
「…?普通はおじいさんなら、その子供が受け取るんじゃないのかしら?」
「順序的には奥さんに子供の順だけど、その2つがいなかったら次に来るのは孫だよ」
「えぇ…母も祖母もすでに他界していますわ……」
「なら、三角さんと豊川さんで半分…いえ、他にいるならその人数で割ることになるのかしら」
ユウは簡単なクイズとして状況を分かっていない2人にも分かるように噛み砕いて説明していく。
人が死んで残るモノ―――遺産。
グループと言う地位は1つでも遺された遺産は分けられると、友希那が何気なく漏らした言葉でユウはその結論に行きついた。
そして、その襲撃を考慮すればユウの頭ではその理由も見えていたものが祥子の言葉で核心に変わる一方で友希那は未だ真実には辿り着けていなかったその姿にユウは思わず笑みを浮かべてしまった。
「普通ならそうなんだけど、ところが俺の予想ではそうならないんだよね」
「ユウさん?孫で従姉妹なら友希那さんの言う通りじゃ?」
「確かににゃむちゃんの言う通りになるんだけどね?」
「ユウ?あなた、言ってることがおかしいわよ?従姉妹なら―――」
彼女達は初華と祥子は同い年の従姉妹であると考えているにゃむと友希那がユウの言葉に不思議がるが、今回に限って言えばそれは仕方のない事だった。
なぜなら――――
「そもそもだけど、2人の前提が間違ってるんだよ」
「「えっ……?」」
「三角さんと豊川さんの関係は同い年の従姉妹じゃなくて、同い年の叔母と姪だよ」
ユウが見出した真実の方が普通からはかけ離れたものだったのだから。
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