投稿です!!
ぺろっ…これは事件…いや、ヒロインの波動…だと!?
※アンケートへの参加ありがとうございました。
オデブちゃんについては今後登場させる方向でお話を進めたいと思います。と報告させていただきます
「ふぁあああ…!!寝すぎた…もう昼前になってる…」
友希那と別れて二度寝に勤しんだユウだったが、ついつい寝すぎてしまってゼロライナーから出てくると、時計はもう昼を告げる直前まで迫って来ていた。
そして、ユウが外に出たタイミングでスマホが鳴り響くと、ユウはそれを手に取ると大量の通知を目にしてすぐにスマホをポケットにねじ込んだ。
「……うん!!作る気も起きないから店に入ろう!!」
スマホを見なかったことにして現実から逃避すべく、昼食の事を考えを巡らせてながら街を歩き出そうとしたが、遠くに見えたものの存在に気が付いていた。
「あそこに見えるのはショッピングモール?ってことは駅の向こう側に繋がったのか…こっちは土地勘無いんだよな…」
遠くに見えるショッピングモールにユウは自身が出てきた場所を推定するが、正直に言えばこの周囲の土地勘は無い彼は見覚えのある場所を目印に歩き始めようとしたが――――――
「あっ…!!ユウさん!!」
「ん…?」
そのタイミングで背後からユウの名を呼ばれてしまった。
だが、ユウからしたら名前を呼ばれる人物に覚えが余りないのだが、彼はゆっくりと振り返ってその人物に視線を向けた。
「…山吹さん?だよね?」
「はいっ!!覚えていてくれたんですね!!」
彼を呼び止めたのは以前にパン屋兼彼女の自宅から出てきたときに話しかけた沙綾。
沙綾は嬉しそうな表情を浮かべていたが、ユウからしたらパンを貰った時にしか会っていない少女の表情の理由が分からないものの、無下にすることも出来ないと彼は沙綾に話しかけていた。
「あの時以来だね…元気?」
「はい!!」
「元気だね~」
「ユウさんは何してたんですか?」
「散歩してたんだけど、もう昼だからどうしようかなって思ってたよ…?」
何気なくい態度のユウに対して沙綾は物凄い勢いで話しかけてくる。
そんな勢いに負けたユウは素直に彼女の質問に答えたその瞬間、沙綾は何かを思いついたかのように笑みを浮かべていた。
「それなら、うちのバイト先なんてどうですか?」
「山吹さんの…?それって実家…じゃないよね?」
「実家への挨拶はまだ早いですよっ!!家じゃなくてバイトですよ!!この先のライブハウスでバイトしてて、そこにあるカフェなんてどうですか!!」
「…ライブハウスってカフェと一緒に経営するものだっけ?」
「ライブハウス使わなくてもカフェだけでもいいんですよ!!それにこの周りのお店混み始めますけど、バイト先のカフェは昼でも人が少ないので!!」
「昼って稼ぎ時に人少ないのは問題なんじゃ…?」
「味は大丈夫ですよ!!私が作りますから!!家でも家事はしてるので料理は得意です!!」
「うん。そこは心配してないけど…ね?」
笑みを浮かべた沙綾から自身のバイト先であるライブハウスに併設されたカフェでの食事を提案された。
その提案自体は問題ないものの、ユウは沙綾の発言に色々と引っかかりを覚えながらライブハウスについて考え始めてしまっていたのだが――――
「迷ってるなら行きましょう!!私もこれからバイトでカフェ担当ですから!!」
「ちょっと!?山吹さん!!」
そんな思考をする時間は与えられず、沙綾に腕を捕まれたユウは彼女のバイト先である”RiNG”へと向かっていく。
それが新たな騒動の引き金になることなど知らずに――――――
ユウはそんな目に遭っている頃、友希那を乗せた車はリサへと運転が変わって高速道路を走っていた。
「「zzz…」」
「いや~…友希那とあこは寝ちゃったか~。紗夜~、悪いけど動画で2人の事を撮っておいて~、MVのメイキングの一場面と言うことで」
「えぇ…」
バックミラーで友希那とあこが並んで寝ている光景を見たリサに2人の撮影を頼まれた紗夜は言われた通りに2人の寝顔を動画に収め始めていたが、紗夜はその横で何かを見つめていた燐子の事が気になって、見ていた物を覗き込んでいた。
「白金さん?何を見て…これは大学で出された英語の課題ですか?」
「はい。昨日の音楽科の必修英語で出された課題です…。”オーケストラ指揮の技法”についての翻訳って課題なんですが…」
「流石、音楽科…英語にもそんな専門的な内容を入れているのね…。ですが、白金さんはもう終わってるようね」
燐子が見ていたのは先日出された英語の課題。
それについての話を聞いた紗夜は英語でも音楽に関する内容をやっていることに関心していたが、紗夜が燐子の手元のそれは見る限りではその課題はもう終わっているように見えたのだが――――
「いえ、これは私のではなくて…友希那さんの課題で―――きゃ!!」
その言葉を燐子が口にした途端、いきなり揺れて燐子が叫ぶと紗夜はそれを起こした運転手へと視線を向けていた。
「今井さん、集中してください」
「紗夜!!そんなこと言ってる場合じゃないよ!!あの友希那が昨日出された課題をもう取り組んでるとかあり得ないから!!」
「ですが、先ほど湊さんを回収した時に”課題が終わった”と言ってましたよ」
「内容まではしっかりと確認してませんが、本当に終わってるみたいでした……」
「嘘だっ!!絶対になんかテキトーに書いてるだけだって!!」
「今井さん、後6キロでPAですから、そこで休憩して運転を交代しましょう」
運転手のリサは友希那が”課題を終わらせている”と言う言葉が信じられず、車が車線からはみ出させてしまい、すぐに戻していたせいで車体を大きく揺らしてしまったのだ。
何とか我に返って運転に意識を戻そうとするリサだったが、それでも友希那が既に課題を終わらせているという事が未だに信じられずにいた。
「あの、氷川さん。もし良かったら内容を見ていただけませんか?流石に同じ課題を出されている私が内容をチェックするわけにはいかなくて…」
「そういうことなら構いませんよ?」
燐子の頼みを聞いた紗夜は友希那が終わらせたという課題を受け取って、内容を確認し始めるが―――
「量が多くてすぐには見れないわね…」
「そうなんです…。それに専門的な言葉が出てくるのでそこが厄介で…」
量が多いのに加えて、専門用語まで出てくるという厄介さを秘めた課題。
紗夜は今までの勉強してきたこともあって専門用語を飛ばして大まかに内容に目を通していく。
そして、少し経って紗夜が先ほど言ったPAに到着して、リサが車を止めたタイミングで3人が外に出ると、紗夜は燐子に課題を手渡そうとしていたがその手は若干震えていた。
「専門用語が分からないので軽く見ただけですが…本当に終わってそうです…」
「そうですか…」
「嘘だ…紗夜も燐子もアタシを騙そうとして…」
紗夜はそう言いながら手は震わせながら燐子に友希那がやった課題を返して、燐子の方も紗夜の言葉を聞いて驚いた表情のままその課題を受け取った。
しかし、未だにリサは現実を受け止めきれず、後部座席に移動して先ほどまで燐子が座っていた後部座席に座ると遠くを見つめ始めてしまった。
そんなリサ達を他所に燐子と紗夜は眠気覚ましの為に珈琲やガムなどを買いに行くが、その最中で紗夜がとてつもない剛速球と叩き込んだ。
「白金さん。あなたは湊さんと一緒にいたあの”中島”と名乗る男性についてどう思いますか?」
「はい?どう…とは?」
紗夜は燐子と2人になっているタイミングでユウの事について話題にあげたが、燐子としてはその言葉の意味を計りかねていた。
「そのままの意味です。いきなり現れたと思ったら、湊さんはあの人に何か思う所があるようですから…」
「確かに…いきなり現れたと言われるとそうですね…」
「失礼を承知で正直に言ってしまえば、私はあの人が不信に思えて仕方ないです。
私の知る湊さんは音楽以外にはそこまで興味を惹かれるような人ではなかったと思ってましたが…あの人が現れてから様子が変です」
「あこちゃんはそう思って無さそうでしたけど…。確かにそう言われると…」
この1週間で多少は慣れたものの、2人の目からしたら友希那の横にいきなり現れた男。
そして、彼女達が知ってる湊友希那は男と一緒にいることなど全く想像も出来なかったこともあって彼の事を紗夜は不振がっていた。
こう言われた燐子も少し考え始めるも――――
「後は日菜と私を間違えて嫌そうな顔を向けられるのが一番許せません」
「双子だから仕方ないかもしれませんね。それに、日菜さんはその…勝手に写真撮ってみんなに送ったことを怒ってましたから…」
「アレは日菜が悪いですが、送った全員が写真を消したのを私が確認しました」
「写真を消されても、やったことは事実ですから…」
”勝手に写真を撒かれたことで嫌っている日菜と見間違われる”と言うが私怨の籠った言葉を聞いてその考えはすぐに消し飛んだ。
アレはプライベート勝手に撮影してみんなにばら撒いた日菜が完全に悪であり、その事を紗夜を諭し始めるが一番の不審はそこではなかった。
「それにあの見た目。湊さんの”遠縁の親戚”と言うのも信じられません。本人にもいってしまいましたが、今井さんの兄妹と言われた方がよっぽど納得できます」
「それは…そうですね…」
「…とりあえず、不審だとは思います。でも、悪人という訳ではなさそうですから注意するくらいでいいですかね?」
「そうですね…」
2人の一番の不審点はその見た目。
彼は”友希那の遠縁の親戚”と言っていたがそれが信じられず、見た目だけならば”リサの兄”と言われた方がよっぽど納得出来ると意見は一致したが、それ以上の話が出てこなかった。
とりあえずは経過を観察することで2人は一致すると、車にいる皆の分の飲み物も追加で買って車へと戻っていく。
「紗夜、燐子…戻ったのね?」
「湊さん、起きたんですね」
「えぇ…流石に教わりながらとはいえ、アレを終わらせたのは答えたわ…代わりにリサが寝てるけれど…」
「友希那さん。あの課題良く終わりましたね…。中島さんはどうやって英語の勉強をしたんでしょうか…?」
車に戻る2人をいつの間にか寝ていたリサと入れ替わるように起きていた友希那が迎えていた。
友希那は起きたものの頭を痛そうにしていたが、そんな状態で彼女に英語を教えながら課題を終わらせたユウがどうやって勉強をしていたのか疑問に感じて質問したが――――
「確かユウは…”亀に叩き込まれた”って言ってたわ」
「「はっ…?亀… ?」」
友希那はユウの勉強について、言葉を中途半端に覚えてしまいそれをそのまま伝えていた。
だが、何故に亀と言う言葉が出てきたのかが分からない2人は疑問を感じずにはいられず、そして、その意味不明な言葉を聞いた2人は完全にユウの事を理解することを諦めるのだった。
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