忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます
人間関係ギスギスし始めたように感じる今日この頃
特級呪物―――もとい、特大地雷を埋設しましょうね~
という事で本編です


149-トゲの言葉。そうして彼女達は―――

 

友希那達Roseliaはスタジオでの練習に精を出していた。

 

 

 

「――――――今日はこの位にしておきましょう」

 

「そうですね。キリもいいのですからここまでにしましょう」

 

「は~い!!」

 

「お疲れさまでした……」

 

 

 

 

「友希那~!!ご飯行くよ~!!」

 

「えっ!!ご飯食べに行くの!?あこも行きたい!!」

 

「あこちゃん、家の人に連絡しなきゃ…」

 

「うん!!」

 

「……リサ?」

 

「それよりも今井さん、片付けしてください」

 

そうして彼女達はバンド練習を終えて各々が撤収準備を始めていたのだが、そんな中でリサが片付けをするよりも食事に行くと言い出したことに友希那は怪訝な表情を浮かべていた所に紗夜も思わず意見してしまったが、リサはニコニコした笑みを紗夜に向けていた。

 

「えぇ~紗夜?ほら、アタシは片付けしてるよ~?それで紗夜も行くでしょ?」

 

「そうですね……大学のレポートもありますが、食事位なら構いません」

 

「ほら、友希那。早く片付けてご飯行くよ~」

 

 

 

「リサ、考えさせてって言ったと思うのだけれど?」

 

紗夜が注意したが、リサは口を動かしながらも片付けもしていたことでそれ以上何も言えなくなり、そのまま食事に行く事に同意するのを聞いたリサは友希那も巻き込もうとしたが、友希那はそんな彼女に怪訝な表情を浮かべたまま言葉を返すも、リサはそれで諦めた様な様子は一切なかった。

 

 

「えぇ~。みんな行くのに友希那だけ来ないの?」

 

「友希那さんも行きましょうよ~」

 

「折角の機会ですから……」

 

「そうですね。食事をしながら練習を振り返るのもいいかと思いますが?」

 

「ほら~。みんなもこう言ってるし~」

 

 

「はぁ……仕方ないわね」

 

「やった~!!」

 

彼女は周囲を完全に味方につけた状態で迫ると遂に彼女も折れて食事に行くことを了承する。

それを聞いたあこは純粋に喜んでいた横ではリサ達は何か意味深な表情を浮かべていたが、彼女達は片づけを終えて、近くのファミレスへと場所を移した。

 

だが、そこでもリサの奇妙な行動は続いていた。

 

 

「友希那~。こっちのソファーの奥の座りなよ~」

 

「いえ、私はこっちの椅子でいいわ」

 

「えぇ~なんで~?」

 

 

「今井さん。早く座ってください」

 

「はぁ~……しょうがないなぁ~」

 

「湊さん、隣失礼します」

 

ファミレスで案内された席はソファーと椅子の組み合わせになっているテーブルだったのだが、リサは執拗にソファーの奥を勧めて来る。

普段の友希那なら何の疑いもなくリサの勧めを受けるが、今日のリサはどこか様子がおかしいと勘づいていた友希那はその誘いを断ってすぐに椅子側の席に着くと彼女は軽い口調で不満を口にするも、紗夜に窘められたことで諦めてそのまま席についていた。

 

「とりあえず紗夜のポテトとドリンクバーに…頼む~?」

 

「………誰がポテトだと」

 

「食べないの?」

 

「いただきます」

 

「あこ、このハンバーグ食べたい!!」

 

「私は軽くでいいわ」

 

「友希那さん、でしたらこのピザを半分にしませんか?」

 

「えぇ。構わないわ」

 

席についた彼女達は各々が好きな物を注文すると、そこから先ほどの練習について意見を躱し始めていた。

 

「リサ、そこまで気にするほどではなかったけれど、少し走ってたように思えたわ」

 

「あちゃ…そうかな?」

 

「あこはやり易かったよ!!りんりんと紗夜さんもアレンジ入れてましたけど、あれカッコよかった!!」

 

「考えた時にはあのアレンジは悪くないと思いましたが、合わせてみるとイマイチでしたが…」

 

「そうですね…あのアレンジは他のパートも少し手を入れるべきかと―――」

 

「私も燐子と同意見ね…紗夜のアレンジ自体は悪くないけれど、一度他のパートも考えてみましょう」

 

音楽について意見を交わす彼女達だったが、それ自体は先ほどまでおかしかったリサも普通に話をしていたことに友希那は若干警戒が緩くなっていたのだが――――

 

 

 

 

 

 

「―――っと、練習についてはここまでで、そろそろいいかな?」

 

「リサ?」

 

 

「友希那、アタシ達に何か隠してない?」

 

リサはこのタイミングで練習についての話を切り上げる様な事を言いだした。

当然だが、友希那はリサが何を考えているのか分かっていなかったのだが、彼女はいきなり本題を切り出していた。

 

 

「……隠していること?」

 

「アタシ達、もう知ってるんだけど?友希那が男と一緒にいること」

 

リサが言う友希那の隠し事。

彼女が言っているのは十中八九ユウの事なのだろうが、彼女はそれを察してシラを切ろうとしたのものの、リサはもう知っていると脅しめいた言葉をかけてきた事で友希那は状況を理解した。

 

「紗夜」

 

「なんでしょうか?」

 

「黙っている様に頼んで、あなたもそれを了承していたはずなのにどういう事かしら?」

 

この場でユウの存在を記憶しているのは自身を除いて紗夜ただ1人。

それも友希那達はRiNGで会った時に彼の事を黙っているように約束を交わしたはずなのにも関わらずそれを破った彼女に視線を向けていた。

 

「……すいません。プライベートな事情だというのは分かっていました」

 

「紗夜?そこまで分かっているのにどうして話したのかしら?」

 

「万が一にRoseliaの活動に影響が出る可能性があって、そうなればもうプライベートの問題とは言えない。そう今井さんが言ったので先日の件は話させていただきました」

 

「そう……ごめんなさい。心配かけたみたいだけど、Roseliaには影響は出てないわ」

 

友希那としてはRoseliaの活動に支障があると思われてメンバーに心配をかける事が問題だったが、ユウの事情を詳しく話せないこともあって深入りして欲しくはない。

 

この場を収めるために友希那は心配をかけたことを謝罪して心配ないと伝えたのだが、中途半端にしか事情を知らないリサ達が納得する訳もなく―――

 

 

 

 

 

 

「友希那、その人ともう関わらないで」

 

「嫌よ」

 

リサが友希那がユウに関わらないように言ってきたが、友希那もその言葉にハッキリと拒絶すると、拒絶されたことに驚いたのかリサは困惑の表情を浮かべるもすぐに言葉を返していた。

 

 

 

 

 

 

 

「友希那、紗夜から話は聞いてるんだよ?普通に生活してたらしないような怪我をしてたんでしょ?」

 

「……そこまで言ったのね」

 

「湊さんの話をするのに話さない訳にはいきませんでした……」

 

「友希那、紗夜を責めるのはおかしくない?」

 

 

「今井さん。秘密にして欲しいと言った事を勝手にバラしたのですから湊さんの反応は当然のモノです」

 

「……Roseliaを思っての行動なら、私に相談して欲しかったわ」

 

 

「すいませんでした」

 

 

友希那は紗夜がそこまで言っていたことに憤りを覚えたが、皆に話した紗夜自身も話したことを反省している上、Roseliaの事を考えての行動だと言われた友希那はその憤りをぐっと堪えた。

だが、そんな友希那の事を気にする様子もなくリサが更に彼女を問い詰める。

 

「友希那、そんな怪我するのをおかしいと思わなかったの?」

 

「彼―――ユウの事情はよく知ってるわ。彼については心配するようなことはないわ」

 

友希那はユウの事情を知っている。

だから皆に心配することなど無いと言ってその場を切り上げようとしたのだが―――――

 

「……思い返せば、あの時の湊さんは落ち着いていたようでしたが……」

 

「……えぇ、彼が怪我をしたのは私も何度か見て―――」

 

「「えっ……?」」

 

紗夜が先日見たユウとその横にいた友希那の様子を思い出しながら、友希那もユウの話を切り上げたつもりで不意に言われたせいで、思わず口を滑らせてしまった。

その言葉に燐子とあこの2人は困惑していたが、友希那はハッキリと友希那に視線を向け―――

 

 

 

 

 

 

 

「会ったことないけどハッキリ言うよ。その人おかしいよ」

 

「そんなことないわ…!!」

 

「「「っ!?」」」

 

「ううん。そんなことないよ。絶対におかしい!!」

 

リサは会った記憶のないユウのことをおかしい人間だと言い切ったが、友希那はその言葉に声を荒げ、他の3人はそんな友希那に驚いていたが、リサはそんな友希那から視線を逸らすどころか彼女に声を挙げていた。

 

「こっちは紗夜から聞いたんだよ!!普通に死んでもおかしくないような怪我をしてたって!!

それを見慣れるレベルで何度もしてるとか普通じゃないよ…!!」

 

「………彼の事情を知らないのに、そんなこと言って欲しくないわ」

 

友希那はリサの言葉を聞いて怒りが爆発しそうになっていた。

確かに普通ならば死んでいる様な怪我を繰り返すのはおかしいというのは間違いないのだが、その怪我の1つはイマジンに操られていたとは言えどもリサが負わせた怪我だというのは友希那の記憶にハッキリと残っていた。

 

だが、その事実も時間が修復されて、友希那達の記憶とユウの身体にしかその痕は残っておらず、その事でリサを責められない友希那は言葉を絞り出すもその言葉は誰にも届かない。

 

「友希那、いいからその人ともう関わらないで、そんな危ない人と一緒に居たら友希那が…!!」

 

「……事情を何も知らないリサが何と言おうとも、私から彼との縁を切るつもりはないわ。……あまり気分が良くないから、先に失礼するわ」

 

「友希那!!」

 

ユウと縁を切るように友希那に迫るリサだったが、友希那はそれを断固として拒否してそのまま席を立って店を出ようとしていた。

そんな姿を見たリサは友希那を追いかけようと席を立ったのだが―――

 

「待ってください」

 

「紗夜!!どいて!!紗夜は心配じゃないの!!」

 

「心配してない訳ではありませんが、湊さんの言うように事情を知りません。そんな人間がいくら言葉を並べても効果があるとは思えません」

 

「そんなことないよ!!」

 

「話していて思いました。今は湊さんよりも今井さんの方がRoseliaの問題を作っています」

 

そんな彼女の前に紗夜が立ち塞がって道を塞ぐと、リサは紗夜に声を挙げるも紗夜はそれを意に返さずに彼女を宥めるも、紗夜の言葉でリサは止まろうとはしなかった。

 

「リサ姉!!落ち着いて~!!」

 

「今井さん……きっとこのまま話しても平行線です。一度落ちついてからまた話すべきです」

 

「あこも燐子も止めないで!!」

 

しかし、そんな彼女を見ていた燐子達の方が冷静になって2人もリサを止めに入るのと、友希那はそのまま店を出ていってしまうのだった。

 




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