忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます
特異点と他で認識が違ってるせいで人間関係がグリーンスムージー化してきてる……
これでも主人公がポイっと一つまみでお労しいことに出来るのか……
滾ってきた……!!
ってことで投稿です



150-不機嫌な怒りはどうしてそこに着地したのか?

友希那達が修羅場染みた状況を繰り広げていたのと同じ頃――――――

 

「………肩も治ったな」

 

「ユウ、お茶が入ったぞ」

 

「ありがと……それにしても燈ちゃん、どうしたんだろ?」

 

ユウは自身の肩が治ったことを確認していたが、彼は燈からの連絡が返ってこないことを訝しんでいた。

 

「燈も忙しいんだろう?」

 

「ライブとか作詞中は連絡返ってこないけど、そうする前には連絡してくれるけど今回はそれが無いからね」

 

「まさか事件に巻き込まれるのかも―――!!」

 

「パスを持ってるからゼロライナーに逃げて来れば何とかなるし、何とでもするよ」

 

 

 

 

「おにーさん……」

 

傍からすれば単純に忙しくて返せないというだけで、実際にデネブがそう言って何事も無いとユウを落ち着かせようと言葉を返したものの、普段と違う行動を取っているという事体が不自然だと聞くや否やデネブの心配は悪い方向へと向かっていく。

そして、今度はユウがデネブを落ち着かせようといきなり立場が逆転したタイミングで噂の本人が丁度ゼロライナーにやって来るや否やデネブが燈の方へと駆けよっていく。

 

「燈!!無事だったか!!怪我は?」

 

「えっ……?」

 

「デネブさん。落ち着いて……」

 

「えっ………と……その……どういう……?」

 

「連絡したらすぐ返してくれる燈ちゃんが連絡返してこなかったでしょ?それで何か事件とかに巻き込まれたかもって心配したんだよ」

 

「ぁ……実は―――」

 

デネブの言葉に目が点になってしまった燈。

そんな状態になっている彼女の前でユウがデネブを強引に引き剥がしながら、先ほどまでの事を簡単に説明すると、燈は2人が心配することになった原因について話始めていた。

 

 

 

 

 

「なるほどね……椎名さんに連絡先とか消されたから連絡が返せなかったと……でも、燈ちゃんが何か事件とかに巻き込まれてなくて安心したよ。

はい、連絡先入れ直しておいたから」

 

「ぁ……ありがとうございます」

 

「はい……ごめんなさい……」

 

「謝ることじゃない。お茶が入ったぞ。今日は紅茶の良いのが手に入ったんだ」

 

「デネブさん……ありがとうございます……」

 

 

燈の話を聞いて落ち着いたデネブは彼女に対して紅茶を入れ、ユウの方も燈のスマホに自身の連絡先を入れ直してから彼女にそれを返していたのだが、ユウからのスマホを受け取った燈は申し訳なさそうな表情を浮かべていた。

 

「燈ちゃん、どうしたの?」

 

「いえ……立希ちゃんがあんなことするなんて……」

 

「まぁ、知らない人と友達が仲良くしてて心配だったんだよ。俺は気にしてないから、燈ちゃんも気にしないで?」

 

「でも……」

 

「ほら、デネブさんの入れたお茶飲んで」

 

燈は何も悪くないとユウがを宥めるが、実際に心配をかけてしまっていた燈はまだ申し訳ないと謝罪を繰り返すとユウはそんな彼女にお茶を勧めて彼女を落ち着かせてようとしたのだが―――――――

 

 

 

 

 

「……」

 

「ゆ……友希那さん……?」

 

「あっ…ゆきちゃん、どうしたの?そんなに怒って?」

 

そのタイミングで明らかに怒っている様子の友希那がゼロライナーに姿をやってきたことで、彼女以外の全員が友希那に意識を持っていかれる状況になってしまっていた。

 

「とりあえず、お茶を……」

 

「デネブ、ありがとう。おかわり貰えるかしら?」

 

 

「うわっ……ゆきちゃん、一気に飲んでる…」

 

「ご……豪快だ……」

 

デネブがお茶を差し出すと、それを一気飲みしておかわりを要求する。

余りのも普段の彼女からかけ離れた豪快な行動にユウと燈の2人は軽く引いてしまったが、これだけでも完全な異常事態だと感じるには十分すぎた。

 

 

「ゆきちゃん…?何かあった?」

 

「怒ってるみたいですけど……?」

 

「さっき、リサがあなたと会うのを止めろって言ってきたのよ!!」

 

「えっ?友希那さんも……?」

 

「も…?という事は高松さんも?」

 

「はい……あのちゃんと立希ちゃんが……」

 

友希那は先ほど起こった出来事をそのまま伝えると、その言葉に燈も驚いたような表情を浮かべて自身の事を伝えると友希那も驚いていたのだが――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「姉さん達の対応が普通だよね?まぁ…椎名さんはやり過ぎだけど」

 

「えっ……?」

 

「何ですって?」

 

当の本人であるユウ自身はリサ達の反応に対して何も思っていないようで何事もないかのような対応をしていた。

その反応に2人は各々で納得いかないと言った様子でユウに視線を向けていたが、彼は何食わぬ顔で2人に問いかけた。

 

「ゆきちゃんも燈ちゃん、姉さんとか愛音ちゃんが会ったことのない男の人と一緒にいるって言われたらどう思う?」

 

「……リサなら誰とでも話せるし、バイト関係でそう言う知り合いがいるかもしれないわ」

 

「あのちゃん……?う~ん……誰でも仲良くなれるし……」

 

「あぁ~……うん。俺が悪かった」

 

ユウからの問い掛けに2人は彼が何を言いたいのかまるで分からないと言った様子で言葉を返していたが、これは彼の例に出した人選が悪い。

どちらの人物もコミュニケーション能力が化け物で誰とでもすぐに打ち解けてしまえる人間。

そんな人物達を例に出しても彼女達は問題が理解できないことを察したユウはすぐに別の人選を考え始めていた。

 

 

 

「……じゃあ、姉さんと愛音ちゃんじゃなくて、燐子さんだったらどう思う?」

 

「えっと……ちょっと想像できないです……」

 

「あり得ないわね…」

 

「仮にだよ?ゆきちゃん」

 

「……気になるわね」

 

人選をリサ達から燐子に変えると、友希那はあり得ないと両断していたのだが、ユウが友希那に説明する答えとしてはそれで十分だった。

 

「見たことのないもしも…って考えて気になるんだよ?」

 

「だからどうしたって言うのよ?」

 

「それが、仮に人から聞いたらどう思う?いきなり大怪我した状態でやってきたって言われたら?」

 

「……っ!?」

 

「それは……」

 

 

会ったこともない想像上で気になっている友希那だったが、リサは紗夜から話を聞いただけだが、立希達は怪我をしていたその姿を見てしまっていた。

 

「理由も分からずに怪我をしてる人間だよ?もしもに巻き込まれるかもって思うかもしれないでしょ?」

 

「でも……おにーさんはみんなの為に……」

 

「そうよ!!あなたが傷ついてるのは誰かの為であって……」

 

 

そのせいで危険なことに巻き込まれる可能性がある人物から知り合いを遠ざけたいと言うリサ達の行動はユウの中ではちゃんと理解出来るものだったのだが、友希那達はその答えに納得が出来ずに声を挙げたが――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「2人は憶えてるけど、みんなは憶えてない。それが答えだよ」

 

「「……」」

 

「ユウ…」

 

納得が出来ないのは2人が特異点と言う特別な人間で今までのことを全て覚えていたが、他の皆はそうではない。

他の皆からすれば”全く知らない男が大怪我をした状態で彼女達と話している”と言う普通ならばあり得ない状況にしか映らない。

しかも、その姿を見て驚いていない様子を見れば彼女達がもう危険なことに慣れ始めてしまっていると考えても何ら不思議はなく、そうなればリサ達が友希那達をユウから引き剥がそうと考えるのは何もおかしくはない。

それを聞いた友希那達は絶句してしまったが、そんな2人を見てユウは優しく微笑みかけていた。

 

「俺は気にしてないから。もう慣れちゃったし」

 

「「………」」

 

「ユウ」

 

「ゆきちゃん?どうしたの?」

 

ユウは2人にその事を気にしていないと口にしてたものの、その言葉はまるで本心で言ってるように聞こえない燈とデネブは困ったような表情を浮かべていた。

そして、友希那は再会してスグの頃にあった事件の時に言ったある言葉を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

―――”忘れられる”ってことを考えたら、声をかけることが出来なかった。

――――――頭では分かってたけど…かなりキツイや…

 

それは事件の後、ユウと友希那の2人きりの時にゼロライナーの中で零した言葉。

唐突にその言葉が思い浮かんだ友希那は――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユウ。明日、デートしましょう」

 

「「「はい…?」」」

 

何をトチ狂ったのかおもむろにユウをデートに誘っていた。

その言葉には先ほどの怒り心頭だった様子は影も形もなく、全く状況が呑み込めないユウだけでなく一緒にいたデネブと燈までもが困惑の言葉を漏らすのだった




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