忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
この主人公……中盤以降から殆ど負傷状態で肉弾戦させられてお労しすぎる……
その中でも今回は特に負傷が酷そうですし、救いが無さ過ぎる……
まぁ、そんな事は置いておいて……最新話です。お納めください




160-孤立無援のSingle-Action

「なんで……中島さんの胸に……刃物が…刺さって………? 」

 

ユウによって突き飛ばされた紗夜はいきなりそんなことをされた彼に文句を言おうと顔を上げるが、そこにいたのは胸に刺さったサーベルが突き刺さった無惨な姿だった。

 

「「えっ……?」」

 

「あぁ……足が……付いて……ない……?」

 

余りにも衝撃的な光景を前に燐子達は悲鳴すら挙げることが出来ていなかった。

普通ならば、いきなり人が刃物で貫かれているだけでも悲鳴を挙げるには十分すぎるが、今の彼は床に足が付いておらず貫かれたサーベル1本の力だけで支えられているという凄惨すぎる状況に完全に思考が付いて行けずに困惑の言葉を漏らすことしか出来なかったのだが――――――

 

 

「友希那……」

 

「リサ……っ!!」

 

「……友希那がまた昨日の人と一緒にいるって聞いて急いで来たよ……」

 

「「「「えっ………?」」」」

 

凄惨なスタジオに突如としてやってきたのはRoseliaのメンバーであるリサ。

彼女がこの場所に来ること事体は何ら不思議はないが問題なのは彼女が言った言葉。

 

彼女は壁に磔にされているユウについて話していたのだが、磔にされている現状ではなく”友希那がユウと一緒にいる”と言う言葉が飛び出してきたことにこの場にいる全員が困惑するが、それ以上の衝撃が待っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「なっ……何……あれ……?」

 

「体から砂が…」

 

「それも人みたいな形に……!?」

 

 

「なっ……!?リサ……!?」

 

「嘘……リサさんが……契約者……?」

 

突如としてリサの身体から大量の砂が噴き出した。

事情を知らない紗夜達はその異常な光景に衝撃を受けていたが、友希那達はリサがイマジンと契約していたという事実に衝撃を受けている前で徐々にイマジンの姿を形どっていくがその姿に更に衝撃を受けずにはいられなかった。

 

「青い……鳥………?」

 

「ただ青いだけじゃねぇ……!!こうやって火も出せるんだよ……」

 

「リサ……」

 

「お前達の音楽に火の鳥みたいなのがあるみたいだな……!!まるで俺みたいだな……」

 

リサが契約したイマジンは青い鳥の姿をした”ブルーバードイマジン”の姿を表すとその顔から文字通りに火が噴き出しながらRoseliaの楽曲について自身みたいだと言ってのけたイマジンに友希那はショックを受けて倒れそうなほどな衝撃を受けたが、それ以上の衝撃はすぐ後ろに存在していた。

 

 

「ぐふっ……!!」

 

「ユウ…!?」

 

「おにーさん…!?」

 

「ゆきちゃ……、ともりち…ん……だい……じょう……ぶ……」

 

 

 

「なっ…!?あれで……!?」

 

「まだ生きて……!?」

 

不意に彼女達の後ろではサーベルで胸を貫かれているユウが話始めると、紗夜達はそんな状況にギョッとした表情を向け始めていた。

それもそのはずで普通の人間なら胸をサーベルで貫かれている時点で碌に喋れるはずがなく、下手すれば即死していても全くおかしくない人間が磔にされたまま友希那達を心配していると言う状況に卒倒しかけるも、彼はそんな彼女達の予想が更に超えていく。

 

「なっ……!?おにーさん!?刺さってるのを挟ん―――っ!?」

 

 

 

「あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛!!」

 

「剣を……抜いてる……!?」

 

「「「「ひっ……!?」」」」

 

ユウは突如として刺さっているサーベルを両手で挟み込むとそのまま自身の身体からサーベルを引き抜き始めていた。

流石の彼も磔状態で刺さっているサーベルを抜く際に激痛が走りそのまま絶叫するも彼は悲鳴を挙げながら引き抜いていくと、剣が壁から離れてそのまま床に膝をつくが絶叫を挙げながらもそのサーベルを一気に引き抜いてそのまま力任せに投げ捨てていた。

 

「ごふっ…!!」

 

「おにーさん!!しっかりし―――っ!?」

 

流石のユウも胸を貫かれたのには耐えられず、サーベルを投げ捨てるとそのまま地面に蹲ってしまった。

そんな彼を心配して燈が彼の元へと駆け寄ろうとしていたが、この状況を一番近くで見ていた紗夜の口からとんでもない言葉が飛び出していた。

 

 

「胸に……ぁ……穴が……。向こうが……みえ……」

 

「……ユウ!!」

 

今のユウの胸には文字通りに穴が開いていた。

しかも、その穴から反対側が見えるほどの大きさに紗夜の表情が恐怖で染まっていくが、その恐怖よりもユウのことが心配な友希那が彼の元へと駆け寄ろうとした。

 

「友希那、行かないで……!!」

 

「リサ!?放しなさい…!!」

 

そんな友希那はリサによって腕を掴まれてしまい、力で振りほどこうとするもリサの手を振りほどくことが出来ない。

そんな状況でイマジンは平然とリサのいる方へと歩み寄っていくと、イマジンの恐怖を知る友希那は体が硬直してしまい、今度は自分が狙われると恐怖で固まってしまったのだが――――――

 

「…あの男はアレじゃすぐに死ぬ。ってことは望み通りに始末も出来たし、その女はお前の所に来た………これで契約成立だな」

 

「なっ!?」

 

イマジンから発せられた言葉は友希那にとっては自身が襲われると感じた恐怖以上に恐ろしさを感じていた。

 

リサの契約の目的は友希那での契約の為にイマジンはユウを排除しようとした。

 

契約者であるリサからしたら”親友を素性不明の男から守ろうとした”としか考えていなかったと言うだけのことだが、友希那からしたらこの光景はそんな生易しいものではなく”幼馴染の姉が弟を手にかける”と言う受け入れるにはあまりにも残酷すぎる状況でしかない。

 

この状況に計り知れない程のショックを受けた友希那はそのままその場に崩れ落ちてしまったが、リサはそんな友希那を気にしておらず、自身が彼女の腕を掴んで一緒にいるという現実だけを感じているだけ。

 

「それじゃ、契約も完了したから過去に飛ぶか……」

 

そうしている間にイマジンはリサを通じて過去に跳ぼうとしていたのだが――――――

 

「っと……その前にオマケだ……」

 

「……何を……!?」

 

「ほっといても死ぬだろうけど、火をつけてすぐに楽にしてやるよ…!!」

 

「なっ!?やめ―――」

 

あろうことかイマジンは過去に飛ぶ直前に蹲るユウに対して右手を伸ばし、そのまま彼に向けて火炎弾を飛ばすと同時にリサを通じてそのまま過去へと移動してしまった。

 

「おにーさん……!!」

 

「高松さん……」

 

サーベルを引き抜いた痛みによって、蹲ったまま動けない動けないユウに火炎弾が迫っていく。

彼に駆け寄っていた燈は必至に彼を引き摺って逃げようとしたが彼女の力だけではそれは出来ず、今の友希那にはそれに対処する術はなくその表情が絶望に染まった。

 

「っ!!」

 

「紗夜……!?」

 

だが、その状況を前にユウによって突き飛ばされて近くにいた紗夜が咄嗟に彼らへと跳び込むとその勢いもあってユウと燈の2人を動かせたが――――――

 

 

 

「あ゛ぁ゛あ゛あ゛ぁ゛!!」

 

「紗夜さん!!」

 

「氷川さん…!!」

 

 

 

 

 

 

 

「あ゛し゛が゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」

 

「さ……さよ………?」

 

だが、2人を突き飛ばした紗夜だったが、彼女の足にイマジンは放った火炎弾が命中し、無常にも彼女の足を焼き、生きたまま焼かれた紗夜は喉が潰れそうな程に痛々しく叫び声をあげる。

 

1人が胸に穴を開けられ、1人が生きたまま足を焼かれるという地獄の中でこの状況を引き起こした原因であるリサはバンドメンバーである紗夜の名だけを呟いていた。

 

「リサ…あなた…」

 

「アタシは……友希那を助けようと……」

 

リサは紗夜の足が燃えている惨状と友希那から向けられた拒絶するような視線に耐えらえずに掴んでいた腕を放すと、スタジオ内のスプリンクラーの口から勢いよく水を噴き出していき、降り注ぐ大量の水による圧力は地獄のような空気を粉砕しながら紗夜を燃やしていた炎を一気に沈めていた。

 

「「紗夜さん…!!」」

 

「氷川さん!!」

 

 

 

「あ゛つ゛い゛…!!い゛た゛い゛……!!あ゛つ゛い゛…!!」

 

そして、紗夜を焼く炎が静まると燐子達は降り注ぐ大量の水で紗夜の元へと駆け寄っていくが、文字通りに生きたまま焼かれていた紗夜は彼女達の言葉に応えられず痛みを訴えるだけ。しか出来ていない。

 

「ごふっ……!!」

 

「おにーさん……!!」

 

「血が…固まる前に……流れて…………!!イマジン……追うよ」

 

そんな紗夜とは対称的にユウの傷は降り注ぐ大量の水は彼の止まりかける血を問答無用で洗い流してしまい一向に血が止まらずにドンドン顔色が悪くなっていくのだが、過去に飛んだイマジンを追いかけなければいけないユウは燈にイマジンを追うことを伝えると、彼女はギョッとした表情を浮かべてしまった。

 

「でも…………怪我が……無茶じゃ……」

 

「俺にしか出来ない……。それに…変身すれば……これ以上悪くならない……から……!!」

 

「お……おにーさん……」

 

「ごめん……。肩……貸して…ベルトを……」

 

「わっ……私が……出すので……」

 

この怪我で戦うのはあまりにも無謀だが、戦える人はユウしかいないのは間違いないという余りにも残酷すぎる状況。

しかし、燈はユウに言われた通りにそのまますることしか出来ない事に涙を零していたが、彼女は泣きながら彼の懐からベルトを取り出して彼の腰に巻くと、肩を貸して立ち上がらせる。

そして、彼女の肩を借りて立ち上がったユウはケースからカードを取り出し―――

 

「えっ?何を……?」

 

 

 

 

 

 

 

「変身………!!」

 

―――Charge And Up ―――

 

その言葉と共に一切の事情を知らない紗夜達の目の前でカードをベルトに通したのだった。




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この主人公の結末は―――?(期限:14章の最終話投稿日まで)

  • 救い?そんなの無いよ?
  • ご都合主義(弱)のGoodEnd
  • 超ご都合主義からのハッピーエンド
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