忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
そろそろこの章の終わりも見えてきましたが…
この主人公、章を追うごとに戦闘前にダメージを負うのはなんでなんだ………
今回なんて胸に穴が開いてるのに戦えるのか……?
不思議に思いながらも投稿です



161-別たれたDouble-Action

 

「「え……?」」

 

「「何……これ……?」」

 

「っ!?……これは!?」

 

ユウがRoseliaの目の前でゼロノスへと変身したが、その光景に怪我の痛みに呻く紗夜以外の視線が集まる。

普通ならばあり得ない現象を見た燐子達は当然の反応を示していたのだが、そんな中で友希那は持っていたブランクチケットをそっとリサの頭に当てて浮かび上がった日時を見て目を見開いて驚くとゼロノスは燈に支えられながら彼女の元へと歩み寄っていた。

 

「ゆきちゃん…?どうしたの?」

 

「……なんでもないわ。行きましょう」

 

 

「待って友希那!!なんで…何とも思わないの?」

 

「リサ……」

 

「……そんなの、前から知ってたからに決まってるじゃない」

 

友希那はゼロノスの問い掛けに答えながら、リサのチケットが示した時間に行こうと彼の前に歩いて行こうとしていたが、そんな彼女に再びリサが友希那の手を掴んで引き留める。

 

「……なにそれ!?前から知っててこんな危ない人と一緒にいるの!!」

 

「リサには関係ないわ」

 

「そんなことないよ…!!アタシがどれだけ心配してるか…!!」

 

「余計なお世話よ」

 

 

リサが自身とユウを引き剥がそうと、言葉での説得に始まり、階段から突き落とし、挙句の果てにはイマジンと契約をしてユウを排除しようとしていた。

これだけも友希那からすれば許せないのだが、今の彼女は自身の持っているチケットでゼロノスと共にイマジンを追いかける事が最優先。

だから、リサから離れようと淡々と言葉を返していたのだが――――――

 

「それにさっき友希那も見たでしょ!!胸に穴が開いたの!!それに他にも怪我してるに動いてるなんて普通じゃないよ!!」

 

「あれは胸は紗夜を庇ったからああなって、他の負傷も全部人を守った結果よ。それに私が彼と一緒にいるのは私が一緒に居たいからで、普通とかどうとか関係ないわ」

 

 

 

 

 

「なにそれ!?あんな化け物(・・・)と一緒に居たいなんておかしいよ!!」

 

「っ!!」

 

リサが言うように確かにユウは普通の人間ではない。

人の形こそしているものの、身体能力や体の中に入っているモノを考えれば”化け物”と言う形容は何ら間違いではなかった。

 

しかし、友希那からすればリサが憶えていなくても、ユウはリサの弟で2人は姉弟であり、そんな彼女が実の弟の事を”化け物”などと侮蔑する姿など見たくなかったのだが、そんな友希那の思いとは裏腹に、リサはユウのことをハッキリと”化け物”と言ってのけた。

 

「リサ……っ!!」

 

「友希那……?」

 

肉体的な負傷をさせられたところまではユウ自身が何も言わなかったから、友希那もリサの事を深く責めないように我慢していたが、そんな友希那はリサが言ったその一言で怒りは頂点に達していた。

しかし、リサの方からすれば友希那が怒りだす理由が分からず困惑してしまったが、それ以上に衝撃的な光景が待ち受けていた。

 

 

 

パァン―――!!

 

 

彼女達がいるスタジオ内に突如として乾いた音が響く。

皆は一瞬何が起こったのか分からなかったのだが、すぐにその音の正体に気が付いた。

 

 

 

「っ……!?えっ……?ゆき……な……?」

 

「……」

 

乾いた音の正体。

それは友希那がリサの頬を引っ叩いたことで響いたモノで、友希那は親の仇でも見る様な怒気を含んだ視線で睨みつけていて、叩かれた頬から伝わる痛みと彼女の視線に思わず怯んでリサは思わず友希那から手を放していた。

 

「ゆきちゃん、行くよ……」

 

「えぇ……あなたこそ大丈夫なの?」

 

「血は止まってるよ……。紗夜さんの足、冷やすなら服の上からにしてください……。服に皮膚が張り付いてしまってる状態で脱がせようとすると、足がズタズタになるので」

 

リサから離れた友希那はゼロノスと燈の3人でスタジオの扉を開けると、そのまま扉の向こうへと消えそのまま扉が閉じられた。

その姿を訳の分からない燐子達はそんな彼女達3人を呆然とした顔で見送っていたのだが―――

 

「……っ!?友希那っ…待って…!!」

 

リサは我に返って友希那達が出て行ったスタジオの扉を開け、彼らの後を追いかけようとしたのだが――――

 

「いない……?」

 

そこにはもう彼女達の姿はどこにもなかった。

 


 

 

 

こうしてイマジンを追いかけるためにゼロライナーに戻った3人だったが――――――

 

「くっ……」

 

「ユウ!!」

 

「おにーさん!!」

 

「あはは……やっぱり血を出しすぎたな……」

 

「着くまで休んで、その間はデネブに操縦してもらいましょう…!!デネブ!!」

 

 

 

「……いないみたいですね。あっ…書置きがある……買物に出かけるって……」

 

客室に入って早々、ゼロノスがその場で胸を抑えて膝をついてしまった。

そんな彼に急いで駆け寄る2人はすぐにデネブの名前を呼ぶが、デネブからの返事は返ってこず、更にどこに出かけたかも分からないという最悪の状況になってしまっていた。

 

そんな中で友希那が立ち上がった。

 

 

「私がやるわ」

 

「友希那さん……!?」

 

「動かし方分かんないでしょ?それにバイクも乗れないのに出来る訳ないでしょ……」

 

あろうことか負傷しているゼロノスの代わりに友希那がゼロライナーを運転すると言い始めるが、真っ当な理由で却下されるとゼロノスはそのまま立ち上がって操縦席へと向かい、そこに収まったバイク―――ゼロホーンに跨った。

 

「ユウ……」

 

「ゆきちゃん」

 

「忘れ物よ」

 

だが、その操縦席には友希那もいて、彼女はチケットをゼロノスに差し出すと、それを受け取ってパスにチケットを装填して正面を向いてバイクのスロットルを捻りあげていく。

 

その操縦席の隅で友希那はゼロノスの姿を見てから俯いてしまった。

 

「ユウ……私……リサを……」

 

「姉さんが言った言葉は俺にも聞こえてたよ」

 

「なっ!?」

 

「どうして姉さんを叩いたの?なんでゆきちゃんが怒ったの?って聞いてほしかったの?」

 

友希那はポツリと言葉を零し、ゼロノスがそれに反応するが、その反応を見た友希那は困った表情を浮かべてから、素直に怒った理由を話していた。

 

 

「……リサがユウを―――自分の弟のことを”化け物”って言ったのが許せなかったのよ」

 

「俺が化け物って事については一切否定できないよ」

 

「確かにユウも普通の人間とは違うかもしれないけれど、私からすれば普通とはちょっと違ってもちゃんとした人よ。高松さんだってそう言うはずよ」

 

「ゆきちゃん、随分と優しいね……」

 

 

 

「それに私にとっても弟みたいなものだから、余計にリサがあなたのことを悪く言うのが許せなかったのよ」

 

「弟……?家事の1つも出来ないのに……?」

 

「……それはいいのよ」

 

ゼロライナーを操縦しながら友希那の言葉を聞いたゼロノスはその仮面の下でクシャっと笑う。

最も仮面の下で浮かべている血みどろの笑みは友希那には見ることは出来ないが、彼女が返した笑みは痛みを誤魔化すには十分なモノだった。

 

「それで……姉さんのチケットは何時を示してたの…?よく見てなかったんだけど」

 

「それは……」

 

そんな中でゼロノスは意識を切り変え、チケットの示す時間をよく見ていなかった彼が友希那にチケットの日時を尋ねると彼女の顔が曇る。

ゼロノスはそんな彼女を他所にゼロライナーを操縦していると、重々しい表情のまま友希那はその日時を告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あこの時と一緒の………リサがRoseliaに入った日よ………」

 

「……こう言いたくはないけど…嫌な縁だな」

 

彼女が告げた日時を聞いたのと同じタイミングでゼロライナーは時の砂漠を飛び出すと、その眼下にイマジンの姿を捉えた。

 

「見つけた……行ってくる」

 

「ユウ……」

 

「すぐに終わらせて帰って来るよ……」

 

ゼロライナーのコックピットが開いてく中で、ゼロノスは後ろにいる友希那の方へと振り返って声をかけると、バイクのエンジンを数度吹かしてからバイクと共にコックピットを飛び出していくのだった。




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この主人公の結末は―――?(期限:14章の最終話投稿日まで)

  • 救い?そんなの無いよ?
  • ご都合主義(弱)のGoodEnd
  • 超ご都合主義からのハッピーエンド
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