忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
最新話です。
現代と過去の友希那が邂逅?してしまいましたね……
まぁ、それも完全に予想の斜め上からのやってきた展開に持ってかれてしまうのですが……
と小言を挟みつつ本章完結話どうぞ!!



162-そして、2つが重なって――――――

友希那と紗夜が組んだまだ名前もないバンドへの参加が認められたあことリサ。

彼女達はライブハウスで解散して、それぞれが帰路についていた。

 

 

 

「いやーー、なんか驚きの展開だよね。友希那とバンドか。うん、アタシ頑張んなきゃ!!」

 

「……あの時はセッションの勢いもあって何も言わなかったけど、メンバーの意見に従う必要はないわ」

 

「ん。でもさ、アタシ……友希那をほっとけないから―――……あれ…?」

 

「リサ……?」

 

そんな中で家が隣であるリサと友希那が同じ帰り道を歩きながら、先ほどまでの事を振り返っていた。

 

友希那の刺々しい言葉対してリサがニコニコ顔で受け答えをすると言う若干チグハグな空気だったが、それを指摘するものは誰もおらず、むしろリサとしては友希那と居れるこの時間を楽しんでいたが、突如としてリサが体をふらつかせて道端の塀に寄り掛かってしまった。

 

「ごめんごめん。久々にベース弾いたのが、あんなセッションで気疲れしちゃったのかな~」

 

「リサ、体力が持たないのが続くようならバンドを抜けてもらうわよ」

 

「ダイジョブだって~。2,3日練習すれば体も慣れるって!!」

 

彼女は久々の演奏による気疲れと言いながらすぐに壁から離れるが、そんな彼女に友希那が訝しむような視線を向けるも、それ以上は何も言わずに今後のバンドの目標について語ろうとしたのだが―――

 

 

 

 

 

 

「着いたな………」

 

「「……」」

 

至近距離の背後から聞こえた声で彼女達の会話はピタリと止んでしまった。

 

人通りが多くない道でも明るい場所を選んで歩いていたし、いくら話に夢中になっていたとは言えども至近距離に近づかれるまで気が付けなかった。

いくら治安が良い町ではあるが、リサ達は女子高生で背後の声に恐怖を憶えながらも、友希那が思わず振り返ると―――――――

 

 

 

 

「うっ……!?」

 

「友希那!?」

 

振り返った友希那の体が吹き飛ばされると、住宅街の塀にぶつかってそのまま意識を手放してしまっていた。

いきなりの状況に理解が追い付かないリサだったが、友希那を吹き飛ばした犯人を確認しようと遅れて後ろを振り返ると、そこには見たことのない影があった。

 

 

「なに……?これ……」

 

「人のいない場所だな……」

 

そこにいたのは未来から過去へと飛んできたイマジンが腕を振り抜いた状態で立っていた。

 

だが、彼女からしたら”人の形をした何か”がいきなり友希那を襲った。と言う事しか分からず困惑していると、イマジンはどこからか取り出したサーベルをリサに突きつけてていた。

 

「あいつはゼロノスと一緒に居たな……気絶してるなら後で始末するとして……」

 

「なっ……何……?」

 

「そう言う訳で……契約が完了したお前はもう用済みだ……!!」

 

リサの事を用済みと言ったイマジンはリサをそのまま斬ろうと持っていたサーベルを振り上げ、彼女は目の前に迫った死の恐怖に震えてしまいその場を動けなくなった彼女に振り下ろされるが――――――

 

 

 

「ぐっ……!!」

 

「えっ……?」

 

振り下ろされたサーベルは何かが当たり、彼女の身体の真横に振り下ろされていた。

何が何だか分からないリサは戸惑いの声を挙げていたが―――――

 

「がっ!?」

 

「えっ……?バ……バイク……?」

 

そんな彼女の頭上を飛び越えた1台のバイクがイマジンに体当りしてその身体を弾き飛ばしてから彼女の目の前で止まる。

リサは自身を救った相手を見ようとバイクに乗っていた相手を見たが、彼女からすれば信じられない相手が乗っていた。

 

「えっ……?コス……プレ……?ボウ……ガン……?」

 

「ゼロノス……!!体に剣で刺してから燃やして殺したはずだろ!?」

 

「……あの程度で死ぬかよ」

 

バイクに乗っていたのは未来から追いかけてきたゼロノス。

彼はバイクに乗りながらもリサに振り下ろされたサーベルをボウガンで撃ち落としていたが、イマジンは自身が確実に殺したと思った相手がいきなり目の前に現れたことに驚愕していた。

 

実際にゼロノスはイマジンの火炎攻撃を紗夜に庇われて助かっていたのだが、イマジンはそれを知らず、自身の勘違いしていた事をそのまま口にしたが、その言葉はゼロノスが淡々と答えるとバイクに乗ったままボウガンでイマジンを撃ち始めていた。

 

「ぐっ……!!これでも――――――!!」

 

「無駄だ」

 

「えっ……何これ……?」

 

「静かにしてて……すぐに終わらせるから」

 

イマジンはゼロノスへと火球を飛ばそうとするも、その全てがゼロノスによって撃ち抜かれてイマジンの身体を矢が貫いていく。

 

理解出来ないこの状況にリサが困惑していたが、ゼロノスはバイクから降りることもせずにそのまま淡々とイマジンを撃ち続けていく。

 

 

「お前……!!ちまちまと……!!」

 

「黙れよ。俺はさっさとお前を倒して、最後に残った自分の世界から逃げ出して黒幕ぶってる野郎を始末しないといけないんだから」

 

「どこまで知って―――――!!」

 

「全部に決まってるだろ……」

 

ボウガンによる射撃に苛立つイマジンに対して、淡々と撃ち続けていくゼロノス。

その最中に出た言葉にイマジンは驚いた様子を見せるが、その言葉を聞いたイマジンは完全に手段を選ぶのを辞めていた。

 

「だったら、最初にそこで気絶してる女からだ……!!過去に飛ぶ前に一緒にいたよな!!」

 

「ちっ……!!」

 

イマジンは狙いをゼロノスから気絶している友希那に変え、現代で手放したはずのサーベルをどこからか取り出してからゼロノスの射撃を食らいながらも確実に友希那との距離を詰めていくその光景にゼロノスは舌打ちしてしまった。

 

「最悪だ…!!」

 

友希那は特異点。

 

もしもここで怪我をすれば現代の友希那にも影響が出る上に、このまま死亡すれば現代の友希那の存在も消えてしまう。

それを考えさせないためにゼロノスは一方的に撃ち続けていたものの、イマジンはその考えに行きついてしまっただけでも厄介なのだが、それ以上に最悪なのは射撃を耐えていること。

 

今のゼロノスは負傷を誤魔化すためにバイクに乗って射撃していたのだが、このままバイクを降りないで戦おうとしてもいくら早く動けようが小回りが利かずに対応出来ない。

かといってバイクから降りて接近戦を仕掛けられれば負傷していることがバレてしまう。

 

どちらにしてもゼロノスにとっては良い状況ではない。

だが、そのどちらがマシかと言うことを天秤にかけた彼は――――――

 

 

 

 

 

「いけっ…!!」

 

「なっ!?ぐっ…!!」

 

ゼロノスはバイクから飛び降り、無人のバイクをそのままイマジンに突撃させていた。

イマジンは射撃によるダメージに加えて突然バイクが突撃してきた事に反応出来ず、そのまま直撃して苦悶の声を漏らしたが――――――

 

 

 

 

「ごふっ……!!」

 

「胸に穴はまだ開いたままか……!!だったら、お前からだ…!!」

 

先ほどまでは燈達の前では大きな衝撃も無く耐えれていたが、流石の彼も胸に穴が開くほどの大怪我をした状態では戦闘の衝撃に耐えられず、地面に着地するもゼロノスがその場に膝をつく。

そして、それと同時に仮面の下に血反吐をぶちまけると、ふらつきながらもなんとか立ち上がったものの、イマジンはそんなゼロノスを再び狙い始めた。

だが、それは友希那を守ろうとしていたゼロノスにとっては好都合だった。

 

「死ね!!」

 

「ぐっ……!!がっ…ごほっ……!!」

 

「殆ど力を入れてないのにこの様……さっさと死ね!!」

 

イマジンのサーベルを体で受けるが、マトモに当たっていない攻撃にも対しても苦しむその姿に気を良くしたのか、幾度となくサーベルでゼロノスを切り刻みその度にゼロノスは仮面の中に血反吐をぶちまける。

 

だが、そんなイマジンが徐々に図に乗って行くが、ダメージを受けていた体で激しく切りつけることで気が付かないうちに体力を削られ、周囲への警戒も薄くなる。

 

 

 

 

 

―――Full Charge ―――

 

それもイマジン自身に迫っている終わりにも気が付かない程に――――――

 

「死ね!!」

 

「ぐっ……あぁ……お前がな……」

 

「ふざけるな……!!その身体で何が出来―――――」

 

イマジンは渾身の力を込めてサーベルを振り下ろし、サーベルはゼロノスの肩の装甲で受け止めながら瀕死の状態にも関わらず相手に勝利宣言をしていた。

その言葉にイマジンは怒り出して叫び出したが、その言葉の途中でイマジンの腹にボウガンが密着していることに気が付くとイマジンは逃げ出そうとしていた。

 

「だったら逃げ―――」

 

「逃がすかよ……」

 

イマジンは空に飛ぼうとしていたが、肩で受け止めたサーベルを持つ腕を掴んで跳ぼうとするのを防ぐ。

その拘束から逃げようとしたイマジンだったが、瀕死のはずのゼロノスに捕まれた腕を彼から振りほどくことが出来ない事に更に怒りが増していく。

 

「てめぇ!!放せ!!」

 

「放してやるよ……てめぇがあの世に行ったらな……」

 

「何言って――――――!!」

 

 

 

 

「これで終わりだ……」

 

怒りに叫ぶイマジンを他所にゼロノスはそのままボウガンを連射し始める。

ゼロ距離から放たれたボウガンの矢はイマジンの身体に深々と突き刺さり、そして最後にはイマジンの体には無数の風穴が開けられていた。

 

 

「………この………ネガの……時……に繫―――!!」

 

「黙れ……」

 

「―――――!!」

 

イマジンは最後に意味の分からない言葉を残しながら爆発。

そして、ゼロ距離でその爆発に巻き込まれたゼロノスもそのまま吹き飛ばされ、そのまま地面に転がってそのまま周囲は静まり返っていた。

 

 

 

 

「えっ……なっ……何がどうなって……?」

 

先ほどまでの一部始終を見ていたリサは今の状況が分らずに困惑の言葉を漏らす。

事情を知らない人間からすれば、いきなりサーベルとボウガンを持った人のようなナニカが殺し合いを始めて最後に片方が爆散し、残った方が地面に転がっていると言う理解不能な状況。

そんな状況に放り出されればこうなってしまうのも仕方がないのだが―――

 

「っ……!!友希那!!……良かった……気絶してるだけ……?」

 

彼女はすぐに我に返ると急いでイマジンによって吹き飛ばされた友希那の元に駆け寄っていくが、彼女はただ単に気を失っているだけだと分かると緊張が切れたのか力なくその場にへたり込んだが、それ以上に理解できない状況が彼女を待ち受けていた。

 

「おにーさん……!!」

 

ゼロノスと共に過去にやってきた燈が倒れている彼の元へと駆け寄っていく。

リサからすれば倒れている相手の関係者らしき女子がやってきたことに困惑していたのだが――――――

 

 

 

「ユウ……!!」

 

「へっ……?ゆき……な……?」

 

「リサ……」

 

「なんで……?だって……友希那はここにいるのに……?」

 

その直後に燈の後を追いかけて友希那が姿を現した。

 

だが、友希那はリサの横で気を失っているのに、彼女の目の前には友希那がいる。

リサからすれば2人の友希那がこの場にいる。不可解すぎる状況に完全に思考が停止してしまったが、そんな彼女の元に現代から来た友希那が歩み寄っていく。

 

「リサ。鳥みたいな方はどこに行ったの?」

 

「……え?」

 

「色々あって混乱してるかもしれないけれど……。大切な事だから思い出して欲しいわ」

 

「えっ……?」

 

「俺が…倒した……」

 

そして友希那から話しかけられたリサはその言葉を聞いて更に困惑した。

 

リサが知る友希那と声をかけてきた友希那を比べても背の高さも声も何もかもが同じなのだが空気がまるで違う。

 

彼女が知る彼女はリサと関わる時ですら若干トゲがあるような空気を纏っていたのだが、目の前の友希那からはそれが感じられず、本気で彼女を心配している事がヒシヒシと伝わってくる状況に困惑していた中でゼロノスが彼女の言葉に答えていた。

 

「戻るよ……」

 

「ユウ、分かったわ……」

 

「えっ?男の人……?それにケガして……」

 

「リサ、高校2年生のあなたが無事で本当に良かった……」

 

「えっ……?」

 

ゼロノスはフラフラしながら立ち上がると、ベルトを外して変身を解いた。

リサはいきなり大怪我をした男が現れたことに困惑していた所に友希那の言葉で更に混乱し始めていたが、そんな中でいきなり不自然な汽笛の音が木霊する。

 

 

 

 

「えっ?電車…?線路なんてないのに…あはは……疲れてるのかな~……」

 

目の前に突如として現れたゼロライナーに唖然としてしまい、それに乗り込んだユウや友希那達は呆然としたままのリサに見送れ、過去から時の砂漠へと移動して現代に戻ろうとしたのだが―――問題はこれで終わらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「後は……時間を現代に設定し―――」

 

「ユウ!?」

 

「おにーさん!?しっかりして……!!」

 

時の砂漠にその場所を移したゼロライナーの運転席でユウが現代に戻るために運転の設定をしようとしたのだが、その設定をする前に彼は客室のど真ん中で倒れてしまい、そのまま意識を失ってしまった。

普通に考えればあれほどの大怪我をしていた状態で今まで動けていたのがおかしいのだが、彼が倒れたこと自体も問題だが、それ以上の問題が彼女達を襲っていた。

 

「友希那さん……動かせますか……?」

 

「分からないわ。高松さんは?」

 

「ぅ……ぁ……ごめんなさい……」

 

「デネブもいない……とりあえず操縦席に行きましょう……」

 

彼女達はゼロライナーの操縦方法が分からない。

この場でそれを知っているのはユウただ1人だけだったのだが、その彼も今は意識がなく操縦なんて出来る状態ではない。

デネブもいない今では彼女達は時の砂漠の中で完全に取り残されてしまい、不安に駆られるがとりあえず何とか出来ないかと思い立った友希那は燈と共に2人で操縦席に向かうも、何も分からない。

 

絶望的な状況に頭を抱えそうになったその瞬間、異常事態が発生した。

 

「きゃ……!!」

 

「揺れた?何も触ってないのに……」

 

突如としてゼロライナーに衝撃が襲う。

しかし、彼女達は何もしておらず、ユウが倒れている客室からはゼロライナーを操作できない。

それにも関わらず起こった衝撃に困惑していたが、その衝撃は一瞬で別のモノによって塗りつぶされた。

 

「なっ!?なんで……!?」

 

「えっ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽奈……ちゃん……?なんで……ここにいるの……?」

 

「迎えに来た……別の電車で引っ張る……」

 

操縦席に現れたのはここにいるはずのない要楽奈。

完全に予想外の人物が来た事に困惑する2人だったが、そんな2人を他所にゼロライナーは何かに引っ張られるようにその車体は静かに動き出したのだった。




誤字があったら報告お願いします。
感想評価は気分次第でお願いします。

アンケの結果---
救い?そんなの無いよ?:32
ご都合主義(弱)のGoodEnd:21
超ご都合主義からのハッピーエンド:32
どうしようこれ……

この主人公の結末は―――?(期限:14章の最終話投稿日まで)

  • 救い?そんなの無いよ?
  • ご都合主義(弱)のGoodEnd
  • 超ご都合主義からのハッピーエンド
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