忘却の唄・消えかけのアルタイル   作:ツナ缶マン

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おはよーございます。
若干短いですが、区切りが悪いので話を区切って投稿を……!!


165-近づく真実

 

「着いた……」

 

 

「これは………」

 

「おにーさんの所と違う……」

 

楽奈の先導で店の扉を潜った友希那と燈。

その感覚からユウがいつもいるゼロライナーと同じ感覚を感じたが、中を見ればそこに広がっていた光景はまる別物。

黒がメインのゼロライナーとは対称的に白を基調とした客室に2人は圧倒されたが、すぐに我に返っていた。

 

「……あなたがどうしてここに入れるのかしら?」

 

「……」

 

「要さん?」

 

我に返った友希那が楽奈の事を尋ねるが、あろうことか楽奈は友希那の言葉を軽く聞き流してしまい、その対応に友希那は若干イラっとしたが、そんな事を楽奈が気にすることはなかった。

 

 

 

 

 

「ギター弾く……」

 

「「えっ……?」」

 

あろうことか楽奈は友希那の言葉を完全に無視していつも使っているギターをかき鳴らし始めていた。

 

その姿に呆気に取られてしまったが楽奈はそんな2人を気にすることなく、何とも言えない空気が室内に漂っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「楽奈ちゃん?」

 

「……燈?どうかしたの?」

 

「楽奈ちゃん。ここはどこなの……?」

 

「それは――――――」

 

そんな何とも言えない空気の中で燈が改めて楽奈に問う。

その言葉を聞いた楽奈は演奏を辞めて燈の方に顔を向けたのだが、その答えは――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こいつはデンライナー。アンタらが乗ってたゼロライナーと一緒のモンだよ。最も、コイツはチャーハン野郎共に押し付けられた古い型だけどね」

 

「おばあちゃん。やっと来た……」

 

「「なっ!?」」

 

彼女達より後からやってきた楽奈の祖母―――”都築詩船”の口からその答えが返ってきた。

だが、友希那と燈は完全に予想外の人物の登場に目を丸くせずにはいられなかったのだが、それ以上の衝撃が彼女達を待っていた。

 

「オー……ナー…………!?なんでここに……!?」

 

「楽奈ちゃんのおばあちゃんが…どうして……」

 

 

 

 

 

 

「それはこのデンライナーのオーナーが私だからだ。もっぱら防音室代わりにしか使ってけどね」

 

「「なっ!?」」

 

「おばあちゃん。お菓子……」

 

「楽奈、お菓子は―――」

 

あろうことかこの時の列車―――デンライナーの現在のオーナーであるという衝撃的なカミングアウトに友希那達が驚愕したが、彼女達に待っていた驚きはそれだけではなかった。

 

 

 

 

 

 

「楽奈。抹茶パフェ持ってきたぞ~」

 

「抹茶……っ!!」

 

「えっ…デネブさん…っ!?」

 

「どうして……!?」

 

「むっ……友希那に燈か!!よく来たな!!」

 

友希那達が衝撃を受けていたこのタイミングでゼロライナーから姿を消していたはずのデネブが顔を出し、持ってきたパフェを楽奈に渡している光景に2人は更に衝撃を受けていたのだが――――――

 

「デネブさん……おにーさんは……?」

 

「そうよデネブ!!ユウはどこなのよ!!」

 

「落ち着け友希那。ユウの居場所は知ってるから……」

 

「早く教えなさい!!」

 

「落ち着け友希那!!くっ……!!苦しい……!!」

 

我に返った2人からはユウについての問い詰められるが、デネブが答えようとするも冷静さ

を失った友希那がその言葉を遮られた挙句に、前後に身体を揺すられ始めてい待ったせいでまともに答えることが出来なくなってしまった。

友希那が冷静さを完全に失ったせいで横にいた燈は返って冷静さを取り戻してデネブから視線を外していた。

 

「えっと……楽奈ちゃんのお祖母ちゃん……」

 

「……何だい?」

 

「その……楽奈ちゃんのこととか……色々と聞きたいことが……」

 

「話すのは構わないけど、どこから話せばいいか分からないからお前達が知っていることを聞かせてもらおうか?」

 

燈が楽奈の祖母である詩船に質問をしたのだが、彼女は燈達がどこまで知っているのかと言う質問を返されると、燈は知っていることを詩船に伝え始めていく。

 

イマジンやゼロライナーの存在。

自分や友希那が特異点と言う存在であること。

そして、ユウが世界を渡り歩いて元のこの世界に帰ってきてゼロノスとして戦っていること。

 

「―――です…」

 

「なるほどね…。

まず、このデンライナーについてはさっき話したから説明しない。それとイマジンや特異点については言う事はないね」

 

たどたどしい部分はあるも自分が知っていることを話した燈。

そして、その話を全て聞いた詩船は話した内容を整理してから話そうとしたが、ここで燈はあることを思い出していた。

 

「あっ……」

 

「どうしたんだい。高松」

 

「……楽奈ちゃん……過去に行ったよね?」

 

「行った」

 

「その時にこのピック落としたんじゃ……?」

 

「……っ!!探してた……!!」

 

「ぇ……っと、どういたしまして?」

 

「楽奈。気を付けろって言っただろ……」

 

燈は初華が契約したイマジンが飛んだ過去の時間で拾ったピックの存在を思い出し、それをこの場で楽奈に見せる。

そのピックを見た楽奈は燈の元に駆け寄ると嬉しそうにそのピックを受け取って再び演奏に戻っていく。

そんな姿に呆れていた詩船だったが、彼女はここで別の疑問をぶつけていた。

 

 

 

 

 

「あの………楽奈ちゃんとお祖母ちゃんも……特異点……?」

 

この場所にいるという事は詩船と楽奈も特異点であるのか尋ねていた。

普通に考えればこの質問をする意味は殆どないのだが、その質問には思わぬ答えが返ってきた。

 

「私と楽奈について話すなら楽奈は特異点だ」

 

 

 

 

 

 

「楽奈ちゃん……”は”……?」

 

詩船は特異点であるのかと言う燈の問いに、楽奈が特異点だとハッキリと答えていた。

だが、肝心の自信については特異点だとは言わなかったことが燈には引っかかってその事を思わずその事について口に出してしまったが――――――

 

「私自身は特異点じゃない。

だけど、高松。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前はこれを見れば分かるだろう?」

 

「っ!?それは……おにーさんのと同じ……!!」

 

詩船はポケットから取り出したのは数枚の緑と黄色(ゼロノス)のカード。

その言葉を聞いた燈は詩船が特異点ではなく、ユウと同じ様にカードの力で改変の影響を受けなくなった存在だった。

彼女としてはユウ以外にはそんな存在はいないと思っていたのだが、詩船が出したカードが自身が憶えていたそれと完全に一致して、この事が真実だと理解するとも驚きのあまり目を見開く。

 

「なんで……それを……?」

 

「それについて話すにはアレのことも話さないといけなくなる」

 

「アレ……?」

 

「ちょっと話が長くてややこしい話になる。それでも構わないね?」

 

「分かりました……」

 

燈は詩船がカードを持っている理由を尋ねるが、彼女はその質問には明確な答えを返さない。

いや、正確にいうならば答えるためには話が長くなってしまうことが分かっていた詩船は燈に話を聞くか尋ね、燈からの同意を得られると彼女の視線は自由にギターを弾いている楽奈と未だにデネブを問い詰めている友希那に向けられていた。

 

 

 

「―――楽奈、一旦ギター弾くのをやめてくれ。それと湊。お前もいい加減にしな」

 

「……分かった」

 

「オーナー…!!止めないで…!!私は……!!」

 

 

 

 

 

 

「あの化け物についてはこれから話してやる。昔話ついでにガキの頃にこの時間から消えた理由もね」

 

「何ですって……?」

 

「た……助かった………」

 

そして、詩船は友希那が今まで頭の片隅に追いやっていた”幼かったユウがこの時間から消えた理由”と言う特大の疑問に付いて触れたのだった。




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